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田中利幸:「2010 NPT 再検討会議」の結果とオバマ政権の核政策批判(後編)

増大する軍事予算と戦費=オバマ政権の軍事戦略の実相

 増大したのは核兵器関連予算だけではない。2010年度に国防省に配分された予算額は6,800億ドル(約61兆円 比較:日本の国家予算85兆円)であるが、これがアメリカが使う軍事費の総額ではない。この数字には、前述の核兵器関連予算や、国内警備関連予算、情報収集関連予算、退役軍人年金など諸々の国防省以外に配分されている予算は含まれていない。したがって、実質的には、アメリカの軍事支出は国防省予算の倍額になると言われている。その上、アフガニスタンでの戦費200億ドルもまた、これとは別建ての予算である。2009年ブッシュ政権下での国防省予算・核兵器関連予算・戦費の合計が6,810億ドルであったので、今年度のオバマ政権の軍事費は、それをはるかに超える金額となっている。2011年度国防省予算として、オバマは7,080億ドルを要求している。かくして、実に皮肉なことに、ノーベル平和賞を授与された大統領の下で、軍事費が史上最大のものとなっているのである。

 なぜこれほどまでに多額の軍事費が必要なのか。それを理解するためには、4年ごとに国防省が発表する『Quadrennial Defense Review (以下QDRと略)』を見てみる必要がある。最も最近のQDRは今年2月に出されている。それによれば、現在、世界中に1,000以上の数に上る米軍基地が存在し、常にこれらの基地設備がアップグレードされているのみならず、基地の数も増加している。例えば、つい最近、南米コロンビアには6つの新しい基地が設置された。アメリカの目的は言うまでもなく、これらの基地を活用しての「世界支配」である。国防長官ゲーツは、このQDRの中で、「我々の最優先事項は、アフガニスタン、パキスタン、イラク、イエメンでの現在の戦争に勝利すること」であり、「将来の戦争の成功は、現在のこれらの戦争が成功するかどうかにかかっている」と述べている。

「将来の戦争 "wars to come"」とはいったいどんな戦争を想定しているのであろうか。最大の仮想敵国は中国とロシア、とくに中国であることが、QDRには明確に述べられている。核兵器を使わないとしても、最新の航空宇宙技術とミサイル防衛システムで中国とロシアを封じ込めるという戦略であり、この戦略の背後には、ますます減少していく石油をはじめとする資源供給源の支配という目的がある(詳しくは、ブルース・ギャグノン著「宇宙的視野から核兵器廃絶の展望を考える」私と藤岡惇の共訳『世界』2010年6月号参照)。資源供給源の確保と支配の目的のためには、世界のどの地域であろうとも、必要であれば、航空宇宙技術と長距離ミサイル攻撃システムを駆使して1時間以内で壊滅的な攻撃を敵に加えることができるシステム、「即時世界攻撃Prompt Global Strike(PGS)」と呼ばれるシステムを構築することをアメリカは目下企てている。このPGS開発研究のために、オバマ政権は2億4,000万ドルを2011年度要求予算の中に含ませている。

 すなわち、高性能・高能力核兵器攻撃力維持とPGSは、オバマ政権の軍事戦略の2つの柱をなすものであって、その2つは相互に補完し合っている重要不可欠な戦略として認識され位置づけられていることを、我々は忘れてはならない。核兵器もPGSも、「抑止力」だけではなく、明らかに「攻撃力」としてとらえられているのである。

 アフガニスタンにおける戦争も、本質的には、アルカイダやタリバンという「テロ集団」に対する戦争という背後に、中央アジアにおける石油資源供給源の確保・支配というアメリカの野望があることはあらためて説明するまでもないであろう。オバマは昨年の春、大統領就任直後に2万1,000人の兵員増派を行い、さらに現在3万人の増派が進行中である。この増派によって、アフガニスタン駐留米軍の兵員数は10万人を超える大軍となる。この6月末、アメリカ連邦議会上院は、オバマが要求した330億ドル(約2兆9,000億円)の補正予算を5票差というきわどい賛成多数で承認。これは、すでに、議会が承認しているアフガン・イラク戦費1,300億ドルに、さらに上乗せされる金額である。

 オバマ政権になってから、アフガニスタンに駐留する米軍兵士の数はほぼ3倍に増大。米軍死亡者は今年の最初の数ヶ月で倍増、負傷者は3倍に増えている。しかし増えているのは米軍やNATOを中心とした他国籍軍の兵員の死傷者数だけではない。確認できないほど多数の市民が犠牲となっており、その多くが、米軍の無差別攻撃、とりわけプレデター(略奪者)やリーパー(死神)と名付けられた無人空爆機(通称「ドゥローン」)による空爆の犠牲者である。オバマが大統領就任後に最初にアフガニスタンに送り込んだのがこの無人空爆機であった。ネバダ州にあるネリス空軍基地で、操縦するパイロット、カメラを操作するセンサー・オペレイター、情報収集官の3人が一組となってこの無人空爆機を操作する。パイロットは画面を見ながら、爆撃ミサイル発射ボタンを押す。まさに、コンピューター・ゲーム感覚の操作である。オバマ政権は、2011年度アフガン戦費の要求額の中に、この無人爆撃機の数を現在の37機から次の2年間で67機にまで増やすための予算を組み込んでいる。

 毎月のように、この無人爆撃機による市民の犠牲者が今も続いているが、その一例を紹介しておこう。昨年5月初旬、アフガニスタンのファラア県にある一村落が米軍による空爆を受けた。空爆の理由は、「タリバン兵士が村に入り込んでいた」というものであった。アフガニスタン政府の公式発表によれば死者147人、負傷者25人、破壊された家屋12軒。アフガン人権モニターというNGOの調査によると、死者は少なくとも117人、そのうち26人が婦人、61人が子供。爆撃の威力が凄まじく、死者の身体がバラバラになって吹き飛ばされたため、誰の身体か確認ができないひどい状態との報告。こうした無差別空爆による市民虐殺は、明らかにジュネーブ協定に違反する戦争犯罪である。タリバン勢力がパキスタン領土内に拡大するにつれて、被害者も、アフガニスタンからパキスタン国境地域へと広がっている。「核廃絶」をたとえ「夢」であろうと口にする人は、「市民の無差別大量虐殺」ということを念頭において「核廃絶」を主張するはずである。その人物が、自分が最高司令官を務める自国軍隊が毎月のごとく無差別殺戮していることにほとんどなにも言及しないという事実を、私たちはどう考えたら良いのであろうか。

 つい最近、アフガン駐留米軍のマクリスタル司令官が、オバマ政権のアフガニスタン政策を批判したため解任された。不思議なことに、アメリカのメディアのみならず各国のメディアがこの「批判」の内容についてほとんど何も詳しく報道していないことである。実は、マクリスタルの批判の中には、この「市民無差別殺戮」が含まれていた。マクリスタルは、「米軍が市民一人を殺害すれば、そのことが市民を敵に回し、一人の新しい敵を産み出す」と唱え、これを彼は「叛徒(増加)の数学理論 "insurgent math"」と呼んだのである。そのため、現地の実戦部隊員に、市民かどうか判断がつかない場合は、疑わしくとも発砲しないことを徹底させる命令を出し、厳しく検証する方法をとったため、現地部隊員からひじょうに嫌われた。こともあろうか、オバマ大統領はこうしたマクリスタルの戦闘方法を支持するどころか、解任してしまったのである。

 激しい無差別空爆が市民を敵に回してしまい、結局は戦争に負けるという苦い経験をアメリカはベトナム、カンボジアで学んだはずである。タリバン勢力がますます拡大し、パキスタンの核兵器略奪の危険性まで国防省が心配する今、オバマはもう一度、この歴史を勉強し直してみる必要があろう。

 かくして、昨年秋頃から、オバマ大統領の核政策ならびに軍事政策は、プラハ演説で表明された目標に対して逆行し、ますます遠ざかるような内容になっているのが現実であるが、これは単にオバマ個人の考え方の変化に帰するものではない。70年以上という長い歴史を持ち、今や巨大な政治経済力でアメリカ経済を支配する「軍産複合体制」というアメリカの政治経済構造そのものが、大統領が誰であれ、どのような個人的な考えを持っていようとも、国防省を巻き込んで最終的には政策方針を決定づける力を持っているという事実が、オバマ政権の政策にも如実に表れているのである。

オバマの中近東政策=核拡散への危険性

 オバマ大統領は、2008年7月、選挙キャンペーン中にイスラエルを訪れた際、「もしも、私の娘2人が寝ている我家がロケット弾攻撃を受けるならば、私は自分の全力を使ってそのような攻撃を停止させる」と演説した。ところが、その年の12月から2009年1月にかけてのガザ攻撃で、多くのパレスチナ市民が空爆で死傷した際には、沈黙を通した。しかも、この攻撃に使われた多くの兵器や爆弾がアメリカ製である。(イスラエルに対する最大の武器輸出国はアメリカである。)この攻撃でのパレスチナ人死亡者は1,400人を超え、負傷者は5,400人以上となった。1月6日、イスラエル軍は国連避難所として使われていた学校を攻撃し、700名の市民を殺傷したが、そのうちの220名が子供であった。オバマにとっては、ハマスによるロケット弾による市民攻撃は犯罪であっても(明らかに犯罪であることに間違いはないが)、イスラエルによるパレスチナ市民の無差別大量殺戮は「犯罪」ではないらしい。因に、イスラエル側の死者は、民間人を含め13人であった。

 イスラエルによるたびたびの攻撃で、ガザ地区の農地の8割が破壊され、鉄条網で分断されたイスラエルとの境界線地区近くで作物を植えたり土を耕そうとでもするならば、イスラエル兵の銃で狙い撃ちされる。同じように、ガザ沿岸では漁業も全くできない状況である。現在、140万人のガザ地区の住民の96パーセントが、自分たちの生活必需品の入手を人道支援に頼っているが、その援助も全く不十分なものである。政治的にも経済的にも孤立を強いられているガザ地区は、文字通り「世界最大の刑務所」なのである。こうした状況にあるパレスチナ住民を少しでも助けようと、生活必需品の輸送に当たっていた非武装貨物船団である自由艦隊(フリーダム ・フロティラ)を銃撃し、船員数名を殺害した上で船を乗っ取った6月初旬のイスラエルの行動は、明白に国際法に触れる重大な犯罪である。この事件に関しても、オバマはほとんどコメントを控えた。

 オバマは、平和交渉のために必要な明確な条件をハマスが満たさなければならないと主張する。その条件とは、「イスラエル国家存続の権利を認めること、暴力行為を放棄すること、そして過去の同意事項を守ること」であると言う。ではイスラエルは「パレスチナ国家存続の権利を認め、暴力行為を止め、過去の同意事項」を守ったことがあるとでもオバマは言うのであろうか。イスラエルは「パレスチナの国家存続の権利を認める」どころか、パレスチナ民族を事実上潰滅させるような行為を繰り返し長年にわたり行っている。オバマはまた、「アメリカはイスラエルの安全保障のために全力を尽くす。そして脅威に対するイスラエルの自己防衛の権利を常に支持する」とも述べる。自己防衛の権利は誰にでもあることで、パレスチナ人民にもあるはずだが、そのことについて彼は言及しない。問題にしなければならないのは、自己防衛の権利と称して強力な軍事力を使い、自己防衛能力をもたない他民族の市民を殺傷するイスラエルの「自己防衛」の無法なやり方であろう。

 その無法身勝手な「自己防衛」のためにはイスラエルが使用する用意がある核兵器の問題についても、オバマは黙して語らない。したがって、イスラエルが国際法に違反するどのような行為を行っても、公に批判し支援を停止することがないという点で、オバマは歴代のアメリカ大統領と少しも変わらない。中近東の永続的な政治不安定は、まさに、こうしたイスラエルの不法行為とそれをあくまでも支えて止まないアメリカ政府の政策にその最大の原因があることは誰の目にも明らかなところである。今回のNNPT再検討会議の最終文書では、中東非核地帯構想に関して国際会議を2012年に開催することが明記されたが、イスラエルはこれに参加することを拒否。このイスラエルの態度を支持して、オバマは「イスラエルだけに焦点を当てる動きには強く反対する」との見解を発表した。このような状態では、中東非核地帯の実現どころか、2012年の会議開催すらおぼつかない。

 イランが核兵器開発をほのめかすような言動をとって止まないのも、あらためて述べるまでもなく、これまでの核兵器保有国イスラエルの言動と、それを全面的に支援して止まないアメリカ政府の政策に最も大きな原因があるとは明らかである。

 さらに、周知のように、アメリカはイランの石油支配を目的に、これまで様々な企てを行ってきた。1953年、アメリカはイギリスと共謀して、石油利権を国営化しようとしていたモサデック政権を倒しシャー国王を帰国させるクーデター計画を、CIAの秘密作戦「アイアス作戦」で行ったが失敗。しかし、その後も同様の企てが試みられて成功し、シャーは専制君主として返り咲いた。1979年、イスラーム革命が勃発し、シャーは亡命。アメリカのイラン支配力も急落。その年の11月には、アメリカ大使館によるスパイ行為が発覚して、アメリカとイランの国交は断絶した。その後、アメリカ政府はアメリカ国内にあるイラン資産120億ドルあまりを凍結した。イラン・イラク戦争中の1988年3月には、イラク空軍がイランのハラブジャの町を化学兵器で爆撃し多くの市民が犠牲になったが、この化学兵器はアメリカ企業の支援で開発製造されたものであった。1988年7月には、アメリカの巡洋艦ヴィンセンスがイラン航空のエアバスを撃墜し、子供66人を含む6カ国の市民290名(うちイラン人犠牲者248名)が死亡した。(1996年にアメリカはイラン人犠牲者に6,180万ドルの補償金を支払うことに同意。)イランがアメリカ政府を信用せず、常に敵視してきたことは、このような歴史的背景を考えてみれば全く不思議ではない。

 世界の1日の石油需要量の40パーセントが、イラン沿岸のホルムズ海峡を通過すると言われている。経済地理的に極めて重要なこの石油産出国であるイランを封じ込め、孤立化させ、最終的に支配したいというのがアメリカの最終目的であることも周知のところである。オバマ政権もこの点で、これまでのアメリカ国家政策をそのまま踏襲していることを忘れてはならない。

 イランの核兵器開発疑惑問題の背景には、このような複雑な政治経済問題が絡んでいるため、核兵器開発の真偽のほどを判断するのはひじょうに難しい。2003年以来、アメリカはイランが核兵器開発を企てていると主張しているのに対し、イラン側は核開発は平和利用である原子力発電のみを目的としていると反論し続けている。しかし、アメリカをはじめ他の国連安保理事会常任理事国であり核兵器国でもあるロシア、中国、イギリス、フランスは、イランは軍事目的の核兵器開発の偽装工作を行っているとし、国連安保理で、2006年12月、2007年3月、2008年3月、イランに対する制裁決議を採択した。これに対し、イラン政府は、イランには核の平和利用の権利があるとあくまでも主張し、国連安保理の制裁決議の拒否を表明した。アメリカの国家情報会議(National Intelligence Council)が、2003年にイランは核兵器開発を中止しており、アメリカ政府が主張するイランの核兵器開発疑惑は事実ではないと政府に報告しているにもかかわらず、オバマ政権は相変わらずイラン政府を「偽装工作」で非難し続けている。

 去る5月17日、イランはトルコとブラジルの仲介により、低濃縮ウラン1,200kgを国内からトルコに搬出、その見返りに研究用原子炉に必要な高濃縮ウラン燃料棒(医療用)1,200kgを受け取ることで合意した。ところがアメリカ側がこの提案を拒否し、平和的解決のせっかくの好機をつぶしてしまった。しかも、6月9日には、国連安保理で4回目のイラン制裁決議を採択。これに続き、オバマ大統領が、7月1日、イランの金融・エネルギー部門と取引関係のある企業に対する制裁強化を目的とする制裁法案に署名して、アメリカが独自に制裁措置を導入することとなった。制裁対象にはイランに精製石油を輸出する企業が含まれているが、イランは産油国ではあっても精製設備を持っていないので、精製石油の輸入ができなくなれば経済的に大打撃を受ける。

 この経済制裁措置と歩調を合わせるがごとく、オバマは、ごく最近、ディエゴ・ガルシア島の米軍基地に(核弾頭のとりつけ可能な)トマホークミサイルを搭載した原子力潜水艦を結集させており、イギリスの『サンデー・ヘラルド紙』によると、すでに387個のバンカー・バスターズもここに運び込まれているとのこと。ディエゴ・ガルシア島は、インド洋にあるイギリスの属領であるが、島全体がアメリカ政府に貸与されており、ここにアメリカ海軍の大規模な基地が置かれている。インド洋にあるアメリカ軍最大の拠点であり、軍事戦略上の要衝とされている。湾岸戦争、アフガニスタン攻撃、イラク戦争の際には、ここからB-52爆撃機やB-2ステルス爆撃機が出撃している。また、いまや、ペルシャ湾にはイージス艦を含む多数の米軍艦船が常時動き回っているという状況である。さらには、いったん計画を中止した、ポーランドへのミサイル防衛網配備(迎撃ミサイルSM3配備)も行うとことが発表された。

 これらは、事実上アメリカが「臨戦態勢」をひいたことを意味している。イランの防衛費はアメリカの防衛費のわずか2パーセント。いかにアハマディネジャド大統領が非民主的で対外的にも敵対的な発言をし続けているとはいえ、オバマ政権のイランに対する政策はあまりにも強引で、これでは、軍事的に弱小国であるイランに戦争を意図的に引き起こさせることを目的に、イランへの締め付けを強めているのではないかとすら疑わせるような態度である。こうした一連のアメリカのイラクに対する軍事行動は、国連憲章(特に第6章「紛争の平和的解決」)に違反する行為である。

 1992年、ブッシュ(父親)政権が「2つの朝鮮」、すなわち「南北共存」を拒否し、核エネルギー問題で北朝鮮に圧迫を加えたため、クリントン政権が発足するや間もなく、北朝鮮は「核拡散防止条約(NPT)脱退宣言」という強硬手段をとった。その後もアメリカは北朝鮮圧迫という強硬政策を次々と押し進めたため、結局は北朝鮮を核兵器保有国にしてしまった。現在のオバマ政権のイランに対する政策も、92年段階のアメリカ政府の北朝鮮に対する姿勢と類似しており、このような武力使用をちらつかせた脅迫的外交政策では、イラン政府を交渉のテーブルにつかせるどころか、核兵器生産へと追いやる危険性が極めて高い。

 さらに問題なのは、アメリカ政府の「原子力エネルギー協力」をめぐるインドに対する姿勢である。周知のように、2007年7月、ブッシュ政権は、NPTに加盟しないインドとの原子力協定を禁止してきたそれまでのアメリカ政府の政策を転換して、「米印原子力協定」を締結した。政策転換の理由としては、アフガン戦争のためにインド,パキスタンとの協力が必要となったこと、アジアで台頭してきた中国に対抗するためインドを戦略的なパートナーにすること、めざましい経済発展を遂げているインドがアメリカ経済にもたらすと期待される利益効果などが挙げられる。アメリカは、この協定は、インドの「核平和利用の推進」援助を目的とするものであると主張しているが、平和目的の供給核燃料が軍事転用されない保証はどこにもない。かくして、NPTに加盟していないイスラエル、パキスタンの核兵器保有を黙認、インドには積極的協力、加盟しているイランには敵対的姿勢、NPTを脱退した北朝鮮にも敵対的姿勢、と二重、三重と全く不統一な基準をとってきたが、オバマ政権もこの点でこれまでの政権と何も変化していない。

 一方、パキスタンはアフガン戦争でアメリカに協力しながらも、核問題では以前から中国と密接な関係を維持しており、パキスタンは核弾頭の設計図を中国から入手したと言われている。さらに、原発建設でも中国から支援を受けており、2000年から稼働中のチャシマ原発1号と来年完成予定の2号機では中国政府がすでに協力しており、さらにこれから建設予定の3、4号機でも中国企業2社と建設契約を締結した。さらに、パキスタンは石油輸入ではイランとの接近政策をすすめており、最近、イランとパキスタンの間に石油パイプラインを建設することで合意している。

 原子力技術の輸出にあたっては、その管理に取り組んでいる原子力供給国グループ(NSG)の承認が必要で、NSGの指針では核兵器開発を行っているNPT非加盟国には技術協力を禁止しているが、アメリカも中国もこれを全くなし崩しにする政策を押し進めてきた。最近は、インドに対する原子力技術輸出競争に、米露仏加の上に日本、韓国までもが加わり、核軍縮どころか、企業利益のためなら核拡散など構っていられないという、なりふりかまわぬ状況をますます強めているのが現状である。

F) オバマ政権の「極東政策」=核抑止力の維持

 日本政府が長年とってきた「非核三原則」政策が、実際にはなんら実体をともなわないものであることが最近明らかとなった。1965年1月、当時の佐藤栄作首相がリンドン・ジョンソン大統領と会談したおり、佐藤の側から、日米安保条約に基づき日本をアメリカの核の傘下に入れてくれるようにとの要請があり、これをジョンソンが即時受け入れるという回答を行った。67年末、偽善的にも、佐藤は「非核三原則」を政策とすることを国会で発表。69年11月のニクソン大統領との会談では、沖縄返還交渉をめぐって、「緊急時の場合には、事前通告無しにアメリカは日本に核兵器を自由に持ち込むことができる」という密約を佐藤は結んだ。皮肉なことに、佐藤は後に、この「非核三原則」を打ち立てたことでノーベル平和賞を受賞している。さらに、我々が推測していた通り、核兵器を搭載した艦船が頻繁に日本に立ち寄っていたことも明らかとなった。最近の調査では、米軍核搭載艦船の日本領海の通過、寄港を容認する密約は、1960年の安保条約改定時に岸信介(佐藤栄作の実兄)内閣の藤山愛一郎が米国とすでに交わしていたことが判明した。

 これらの事実は、すなわち、日米安保条約、したがって「日米安保同盟」の中心的な柱の一つが「核抑止政策」であるということを如実に表している。換言すれば、安保条約自体が破棄されなければ、あるいは日米安保同盟の根本的な改革なしには、日本が、さらには東北アジアが非核地帯になることは不可能であるということである。したがって、普天間基地の問題に限らず、日本領土にあるいかなる米軍基地の問題と言えども、日米安保同盟のあり方自体が根本的に問われ、真の意味での日米平等関係が築かれない限り、最終的解決は不可能である。最近、普天間問題の紛糾のために、ようやくこのことが、日本国民に理解され始めたようではあるが。

 核兵器と基地との問題では、これまで日本でもアメリカでもほとんど報道されていない重大な問題がある。それは、アメリカが、日本にある米軍基地をアジアにおける核戦争計画のための重要な拠点ととらえているということである。1967年、米軍太平洋司令部は、府中の米空軍基地の第5空軍内に、「太平洋作戦連絡事務所」(Pacific Operation Liaison Office 以下POLOと略)を設置した。その後、POLOは、太平洋地域で空海両軍を駆使して核戦争を遂行するSingle Integration Operation Planなる統一作戦計画を立て、訓練を行う任務を負った。その訓練の中には、横田基地ならびに嘉手納基地を使い、これらの基地から飛び立つ飛行機から、日本の近辺海域で行動する原子力潜水艦や爆撃機に核攻撃の命令を発信する「ブルー・イーグル作戦」呼ばれる実戦訓練があり、この訓練が70年代から90年代に頻繁に行われたし、現在も行われている可能性が極めて高いのである。

 米軍核戦略ならびに核密約に関連した米軍基地問題には、こうした背景があるのであるが、それでは、「核軍縮」を唱えるオバマ政権は、どのような具体的な「核軍縮案」を日本に対して提供したであろうか。答えは明瞭である。全く何らの具体的な提案もないどころか、相変わらず東北アジアにおける「核抑止力」の維持と、米軍基地の維持というこれまでのアメリカ政府の政策をそのまま踏襲しており、普天間問題でも一歩も譲歩しようとはしない、かたくなな姿勢を示している。

 最後に、北朝鮮の核兵器問題に対するオバマの政策について考察してみよう。

 1980年代末から90年代初期にかけて冷戦が終焉を迎えると、北朝鮮もまた南北対話政策を打ち出し、90年秋には南北首脳会談を開き、相互尊重ならびに共存をめざす努力を開始。翌91年末には「南北基本合意書」を取り交わし、韓国との共存のみならず、その同盟国であるアメリカや日本との修交にも努めた。91年末には「朝鮮半島の非核化共同宣言」を採択し、「核兵器の実験、制作、製造、受領、所有、貯蔵、配備及び使用」を一切行なわず、「原子力エネルギーは平和目的のみに利用する」ことを、北朝鮮は韓国と共に約束したのである。しかも、この宣言を足がかりに、92年1月には米国との交渉にも乗り出し、南北が統一されるならば、それ以後も米軍の駐屯を認めてもよいという、驚くべき条件まで北朝鮮は米国に提示して譲歩した。現在の北朝鮮をめぐる政治危機を考える時、この90年代初期の状況を私たちはもう一度思い起こし、なぜ現在のような危機的状況に変化してしまったのかを深く考察すべきである。

 詳しく述べている時間がないが、すでに言及したように、1992年、ブッシュ(父親)政権の北朝鮮敵視政策以来、いろいろ紆余曲折はあるが、基本的には、アメリカの北朝鮮に対する圧迫・封じ込め、敵視政策のために、北朝鮮をますます窮地に追い込んでしまい、結局は核兵器開発・保有という最悪の状況を作り出してしまった。

 オバマが米国大統領になって、米朝関係は好転するかと期待されたが、オバマは基本的に北朝鮮とイランを「ならず者国家」視するブッシュ政策をそのまま継承し、一方で「核兵器廃絶」という理想を掲げながら、他方では北朝鮮との交渉継続を怠った。したがって、昨年4月の北朝鮮ロケット発射は、こうしたオバマ政権に対する北朝鮮の不満の繰り返し表明であった。このロケット発射に対して、日本側は、あたかも北朝鮮がミサイル攻撃をしかけてくるがごとくに国民の恐怖感を煽り、この機会をミサイル防衛システム配置と軍備拡張の正当化のために多いに利用した。オバマ大統領も、この発射を「挑発行為」であり「国際法違反」と批難した。では、毎年のごとく、米兵2万5,000人あまりを動員し、原子力空母や原潜を使って、北朝鮮との戦争を想定して行う大規模な米韓合同軍事演習は、北朝鮮に対する「挑発行為」ではないのか。長距離大陸間弾道ミサイルを多数保有する国家の大統領が、北朝鮮のロケット発射を「違法」と主張する権利があるのかだろうか、という疑問が起きてくる。

 こうした日米韓3国の反応が、さらに北朝鮮をして、2回目の核実験を強行させるまでに追いつめてしまった。その核実験に対して、オバマ大統領は「核抑止力」で自国と同盟国を防衛すると公言し、日本でも核武装必要論を唱える政治家も現れるという事態を生み出し、核のカードには核のカードで対応するという、全く非生産的で馬鹿げた悪循環の繰り返しである。

 つい最近も、韓国と米国は、韓国海軍哨戒艦「天安」の沈没を、ひじょうに疑惑の多い「証拠」で北朝鮮による軍事挑発と決めつけ、この「北の挑発」に警告するとして米韓合同軍事演習を日本海で行った。動員された兵員は8千人、航空機は最新鋭ステルス戦闘機F22を含む200 機、そのうえ、米空母ジョージ・ワシントンやイージス艦など20隻という大規模なものであり、この米韓の動きこそ「軍事挑発」と呼ぶべき超圧的なものであった。これに対する北朝鮮の反応は、予期されたごとく、「核抑止力」を使っての対抗であり、オバマの核抑止力政策には核抑止力で応酬するという、悪循環をまたしても強めてしまった。

G) これからの展望:問題にどう対処すべきか

 以上のような核とアメリカのオバマ政権をめぐる現状を外観した上で、我々市民社会側は、今後どのように核廃絶運動を進めて行けばよいのであろうか。問題は山積みで、どの問題も解決は簡単ではない。いくつかの重要な問題点を箇条書きして考えてみよう。

1)「核軍縮・核廃絶を目指す、すばらしい大統領、オバマ」という「オバマ神話」をいかに崩すか。
アメリカ大統領になるためには、どうしても必要不可欠な2つの要素がある。それは、アメリカ愛国主義と資本主義イデオロギーである。この点で、オバマもその例外ではありえない。核兵器保有は、大統領であるために欠かせないこの2つの要素と密接に連結している問題であり、したがって、アメリカ大統領が「核軍縮」や「核廃絶」を唱えることをナイーブにそのまま信じることがいかに危険であるか、そのことを我々は警告し続ける必要がある。しかし、これは究極的にはアメリカ資本主義が「軍産複合体制」によって支配されており、この体制に真っ向から反抗しようとする政治家は大統領にはもちろんなれないというのが厳然たる事実である。「軍産複合体制」をいかに崩すか、これはひじょうに難しい問題であるが、この問題を避けて反戦・反核・平和運動を推進することはできない。

2)核問題は、核軍縮や核廃絶だけに焦点を当てていかに議論を展開しても、解決策を見いだすことは不可能である。
とくに、中近東の紛争問題、それと絡んだ印パ紛争、アフガン戦争問題、これらの根本的な解決なくして、核問題の解決は不可能であることをはっきりと認識し、我々市民社会側が、これらの紛争解決=平和構築に貢献できるような平和運動を展開して行く必要がある。反核運動(反核運動に携わる活動家、研究者)は、なぜか核問題のみに焦点を当てて、紛争解決問題を無視ないし軽視する傾向があるが、その点での反省が必要。とくに、無差別爆撃は通常爆弾であろうと核兵器であろうと「人道に対する罪」であるという視点から、今もアフガニスタンやパレスチナで続く無差別爆撃に対する批判運動の展開が必要である。

3)核兵器使用は許せないが、「核抑止力」はしかたがないのではないかという一般的な考え方をいかに変革するか。
「核抑止」思想そのものが徹底的に否定されない限り、核廃絶は不可能であることは言うまでもない。「核抑止」思想を否定する思想を世界の多数派にするためには、「核抑止政策」と呼ばれるものが、実際は「政策」などではなく、重大な「犯罪行為」であるという認識を普遍化する必要がある。「核抑止政策」は、ニュールンベルグ原則によって規定されている「平和に対する罪」である。なぜなら、「核抑止力」の実態は、核兵器を使って無差別大量虐殺=「人道に対する罪」を犯す計画を立て、且つその準備をしているということに他ならない。このことを、我々は市民運動の中で繰り返し言い続け、ことあるごとに強調し、一般市民の考え方を変革していかなくてはならない。

4)核兵器禁止のための具体的且つ実現可能な提案を、我々市民側が積極的に行うことが必要。
反核・核廃絶をいかに心情的に強く訴えても、残念ながら、現在の核兵器をめぐる世界状況を変革することはできない。これまでの反核・核廃絶運動は、具体的提案ということでは不十分であった。幸いにして、我々には今や、IALANA(国際反核法律家協会)、IPPNW(核戦争防止国際医師会議)、INESAP(拡散に反対する技術者と科学者の国際ネットワーク)が中心となって作成した、核兵器の開発、実験、生産、貯蔵、移譲、使用および使用の威嚇の禁止、ならびに全廃といった様々な面にわたる総合的なモデル条約があり、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)が現在その普及に努力している。と同時に、HANWA(核兵器廃絶をめざすヒロシマの会)は、核兵器使用禁止条約の早期実現化のために、1977年ジュネーブ条約追加議定書を利用するという提案を行い、赤十字社をこの運動に巻き込む努力を行っている。HANWAが提唱しているのは、とにかく核兵器の使用を禁止だけは早期に実現するために、すでに市民への無差別攻撃や環境破壊を禁止している1977年ジュネーブ条約追加議定書に、核兵器を含むあらゆる大量破壊兵器の使用禁止条項を付加するというものである。このような形での具体的提案と、それに対する市民社会側の広い支援を拡大していく必要がある。

5)核大国=国連安保理で拒否権を持つ常任理事5カ国という事実が、核兵器廃絶に向けての大きな妨げになっているが、これを解決する方策はないか。
核問題解決に対する積極的な提案が国連安保理に提出されても、結局は、常任理事国が拒否権を使うことで、いつも実現しないという状況が続いている。こうした事態をなんとか変えることができるような国連改革案の作成と、そうした案を実現するための運動の展開を真剣に考える必要がある。実は、今では信じられないようなことだが、1946年、当時はアメリカしか保有していなかった核兵器を国連に移譲し、国連の「国際管理」の下に置くという案が、アメリカ政府内で議論されたことがある。この方式は、もう一度よく考慮してみる価値がある。核保有国の核兵器の削減を各国の自主的行動にまかせていては、「備蓄」する核兵器の数はいつまでたっても減らない。各国が、全ての核兵器を徐々に国連に移譲し、国連の権限で完全廃棄処分していくという方法が議論されてもよいのではなかろうか。

 以上のような提案を、「夢のような話である」と批判する人が必ずいる。しかし、実現が少しでも可能な「夢」をもち、それを少しでも現実化していく努力がなければ、現実世界は変わらないどころか、ますます悪化するばかりである。我々は、今後も「夢」をもって、積極的に行動していかなければならない。

【関連記事】
■「2010 NPT 再検討会議」の結果とオバマ政権の核政策批判(前編)
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/09/2010_npt.html

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【プロフィール】
田中利幸(たなか・としゆき)
広島市立大学広島平和研究所教授。西オーストラリア大学にて博士号取得。オーストラリアの大学で教員を長く務めた後、敬和学園大学教授を経て現職。第2次大戦期における戦争犯罪の比較分析を研究テーマとしている。著書に『空の戦争史』(講談社現代新書)、『戦争犯罪の構造―日本軍はなぜ民間人を殺したのか』(大月書店)などがある。

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前編は読んでいないが、後篇に限ると、全体的な印象として、アメリカの現段階の世界に対する力の行使、及びそれに対する反応、対抗を歴史的観点から、描きだす視点が欠けているように思われる。
 このような問題を扱う場合、必ず世界史的視点、世界経済、世界市場的視点が前提的に提出されなければならない。
 でないと、アメリカの力を過大評価しすぎることになる。
 確かにアメリカは軍事的政治的世界覇権の突出によって、経済的利益を得てきた国である。
 しかし、このような世界帝国的本質は世界経済、世界市場におけるアメリカ経済の地位が低下する事によって、相対化し、後退している。
 これに対してアメリカ当局の一貫した「政策」は経済的地位の相対的低下を軍事力の圧倒的優位を梃子に押し止め戦後的権益を確保する。
 経済の基盤が後退しているのに 非生産的な軍事的投資を拡大することによってしか戦後的に獲得した権益を防衛できない。
 このジレンマをアメリカはアメリカでる限り、絶対解決できない。
 しかしながら、これはアメリカだけのモノでなく、世界の主要国すべてがこの本質的傾向から逃れられない。
 今目の前にあるのは、世界経済、世界市場の歴史的地殻変動
期。
 このような歴史的背景の中で先進国は出口の見いだせない同時不況下にある。
 一端、システムを破滅させて再生させるしか道はないのではないか。
 尤も、実際は破局はないから、今の様な「自由貿易体制」が続く限り先進国民国家はなし崩しで衰退していくしかない。これはいいかえると、国家など統治機構の階層支配の道具としての要素が強くなり、国民が少数の富を独占する者と支配される多数に分裂する、事だ。
 少数は様々な統治機構を独占し多数支配をする。
 今先進国で共通する社会問題の根幹はこれではないか。
 マスコミの偏向報道なんかも先進国共通。
少数の支配の実体を覆い隠し、そのイデオロギーに統合していく。身体的支配より、頭脳支配の方が有効である。

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