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高野孟:民主党政権審判の日に向けて参院選がはじまる! »

《尾立源幸が語る、事業仕分けのホンネ!》第1回 事業仕分けはこうして実現した ── 前例のない政治の一大棚卸し!

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 みなさん。こんにちは。"西の事業仕分け人"こと大阪選挙区選出の民主党参議院議員 尾立源幸(おだち・もとゆき)です。

 事業仕分けの最前線にいた私、尾立源幸が、そのすべてを語る連載第1回目は、事業仕分け人として選ばれた経緯、そして事業仕分けの意義、それから過去2回行われた事業仕分けの選定基準などを、事業仕分け人の目線でお話したいと思います。

 皆さんもご存知のように、自民党による長期政権のもとでは政治・行政そして特定の業界・団体は癒着し、甘い汁を吸う構造は国民のチェックを受けることなく温存されてきました。事業仕分けによる最大の成果は、この構造にメスを入れ、予算・税金の使い方を国民の手に取り戻せたことです。すなわち、長年にわたる自民党政権で行われてきた数多くの税金の無駄遣い、そして天下りのシステムを、国民の皆さんの前に公開し、議論し、取り戻したお金を国民のための「平成22年度 命を守る予算」に組み替えたことです

 私は、事業仕分けとは「戦後政治の棚卸し」だと考えています。

 事業仕分けが本当に目指しているところはどこか? それは、予算を持つ歳出官庁(1府12省庁)が、常に自浄能力を発揮し、国民本位で予算を使うことにあります。すなわち国民の血税である予算を本当に必要な事業に使っているか、省庁が自らチェックするような体質改善を成し遂げるために、先ずは、私たちは事業仕分け人が率先して頑張っているわけです。そして、政府全体では、国家戦略局による予算編成と、行政刷新会議による事業仕分けが、クルマの両輪のように、それぞれの役割を果たしながら予算を編成することが必要です。

 民主党は野党時代から、事業仕分けを行っていましたが、大きな権限がないため、大胆に切り込むことができず、大変くやしい思いをしていました。例えば、「国が所管する公益法人のリストが見たい」と、言っても出てこない・・・、省庁に問い合わせても、何ヶ月も待たされる・・・、そんなことばかりが繰り返されていました。

 昨年の政権交代前から、私は民主党の特命チームの一員として、政権交代後に「いかにして財源を捻出するのか?」「どうやって予算を全面的に組み直すか?」をマニュアル化する作業にたずさわっていました。いわば、政権交代後の「政権移行チーム」の行政刷新の設計者のうちの一人でした。(残念ながら、正式な「政権移行チーム」は組織されませんでした。)

 そんな伏線もあり、自らが事業仕分け人としての最前線に立つことになったわけですが、与党になってみたらびっくり!先ほどの「公益法人リスト」などの内部資料がすぐに手元に届くようになったのです!あらためて、政府の内側と、外側の差に愕然とし、政権交代により情報が公開されるようになって本当に良かったと思いました。

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 昨年の秋、行政刷新会議が立ち上がり、事業仕分けが本格的にスタートしました。

 私は政治家を志す以前から、税理士・公認会計士として、企業のお金の使いみちを見てきました。決算書を見れば、社長や企業が何を考え、行動しているか、また、どこに問題点があるかがすぐにわかります。

 私の政治家としての信条は、税金のむだをなくしたい!財政再建がしたい!です。税の論議に入る前に、まず徹底的にムダを無くさなくてはならない!という決意のもと、事業仕分けに臨み、過去の政治では前例のない、一大棚卸しをスタートしました。

 過去2回の仕分け結果を、あらためて記しますと、昨年11月の事業仕分け第1弾では、国の約3000もの事業のうち449事業を仕分け、50を廃止、その他削減で約1兆円の財源を捻出し、基金の返納で約1兆円の埋蔵金を発掘しました。この2兆円は、早速、今年度予算に組み入れることができました。

 次に、今年5月の事業仕分け第2弾前半戦では、まず104ある独立行政法人のうち、47法人の151の事業を仕分けし、42事業を廃止、15事業の不要資産のを国庫に返納する決定をしました。

 後半戦では、6625もの公益法人、特別民間法人のうち、70法人の82事業を仕分け、38事業を廃止しました。あきれた天下りの実態や役員の高すぎる報酬、縦割り行政の弊害ともいえる類似する事業など、メディアを通じて皆さんに見ていただけたと思います。

 事業仕分けをするにあたってどんな基準で、法人や事業を選定したかをお話しますと、例えば、公益法人を仕分け対象にする際には、

(1)国または独立行政法人から1000万円以上の公費支出を受けている
(2)法令で国から権限を付与されている
(3)収入に占める公費からの支出が5割以上を占めている
(4)「天下りを受け入れている
(5)財産が10億円を超えている
(6)地方自治体から支出を受けている
(7)国からの公費支出を受けた法人のうち、事業をさらに外部に委託している

といった7つの基準を設定しました。これらに基づき6625法人のうち、70法人の82の事業について仕分けし、38事業を廃止しました。

 事業仕分けが終わると、即、「お金が浮いた!」と思われがちですが、実際は、国の事業であれば夏以降の省庁の概算要求のとき、独立行政法人であれば、所管する省庁が事業仕分けの結果をどこまで忠実に受け入れるか、などいくつかの課題があります。公益法人・特別民間法人の場合、国の予算と違って、仕分けの結果で削減できたお金を取り戻すのに、さらに時間と仕組みが必要です。

 だからこそ、私たち仕分け人は、日本の行政システムを変えるまで、きちんとフォローアップしなければならないと考えています。

 まさに、私の思いは、今「中途半端じゃ終われない!」です。

(次回第2回は、「事業仕分け人、かく戦えり ── その課題とこれから」をお届けします)

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ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

尾立様

御苦労様です。
皆様がなさっている事は、これまでの自民党政権では出来なかった事は事実です。
しかし、私の目には、会計士さん、税理士さんのお仕事とにしか映りません。
皆さんは、与党政治家です。
公益法人の仕事に切り込む以上、その仕事の中の、例えば交通安全協会の「教本」を問題視するのではなく、なぜその教本が存在するのかという部分に着目することを求めたいと思います。
つまるところ「規制」なのです。
「免許の更新」と言う規制が存在するために、交通安全協会が作られ、何をする団体なのか解らぬままに、勝手にわけの解らぬ「仕事」を作り出し、営業活動を行っている。
「自動車運転免許制度」自体は、否定は致しません。
必要な規制でしょう。
しかし、その更新など、何のためにあるのでしょう。
私には、全く理解できません。
しかし、この制度が有るおかげで、国民は貴重な時間とお金を「更新」の作業の為に費やさなければなりません。
その一方、この規制に群がる団体は、「講習」を行ったり、その為のビデオを作ったり、教本を作ったり、おまけに無競争で事業展開をするのです。

様々な「規制」を緩和することこそが、事業仕分けの目的なのではないですか。
規制こそは、役所が作り出す「公益事業」の源泉なのですから。
現行のような「仕分け」を行っている限り、それは単なる「ガス抜き」であって、根本的な無駄の排除などにはつながりません。
「12兆円を作り出す」など、夢と云うより、選挙向けの「サギまがい」の行為だったといわれかねません。

皆さんは、政治家です。
おっしゃる通り、与党の政治家です。
事業を「つぶす」、「いったんは失業者も出す」と云う決断も必要です。
荒療治を避けて、望むような事業仕分けなど、出来る筈が有りません。

皆さんの健闘をお祈りいたします。

<尾立様>
昨日送ったコメントが激しすぎて載らなかったようですので、軟らかめに再投稿します。
尾立様、事業仕分けご苦労様でした。さて、事業仕分けによって、様々なムダや事業実態のない法人の問題や天下り理事の厚遇の問題が見える化されたのは、良かったことだと思います。
しかし、私は全然評価できずにいるのです。何故なら、民主党が約束した天下りの根絶・天下り先独立行政法人や公益法人の廃止も含めた抜本的な見直し、特別会計と一般会計の総予算の組み換えに一切成果が見られないからです。
むしろ、安住議員などは昨年秋からすでにCS朝日ニュースターのテレビ番組で「こういったパフォーマンスを国民に見せることによって、消費税アップ許容の世論をつくりたい」と公言していたからです。
やはり、菅総理・玄葉政調会長によって、その方向にまっしぐらです。この内閣は財務省内閣ではないかと、私なんかは思っています。
与党としてできることは事業仕分けではありません。法律を変えること、仕組みをかえること、予算をかえることです。与党の本分・力はそこで発揮されるべきなのに、根源的な改革を行わないまま、事業仕分け程度で胸を張ってもらっては困るんです。
消費税値上げに消極的だった小沢氏を蟄居閉門処分にし(不起訴をどうとらえているのでしょう!)、社民党をはずし、これまた消極的な亀井党首をはずし、やりたい放題の内閣構成にしましたね。
民主党政権になり、いくつ独立行政法人を廃止できましたか?理事ポストをいくつ廃止できましたか?特別会計の一般会計化をいくつ実行できましたか?
カラカラで絞れないほど、絞ったとはとても思えません。
小沢さんは自自公時代、改革派の官僚も加わった議論により、10~15兆円のムダ金を洗いだし、自民党に飲ませようとしました。川内議員も独自の方法で10兆規模のムダ予算を暴いています。
尾立議員の選挙区からは強敵岡部まりさんも出馬されます。
堂々と、事業仕分けをしたが、これ以上ムダはなかった。消費税を上げます。と表明して戦いに臨まれん事を期待します。

尾立氏の経歴を拝見して、数字に強いことがよく分かります。
元株や | 2010年6月16日 06:39様、em5467-2こと恵美 | 2010年6月16日 10:02様に共通している指摘に私も賛同しています。
事業仕分けのこれまでの経過を知るにつれ、税金の金額に主眼を置いて事業仕分けを語ると、方向性を誤る恐れがあると思えるのです。
この事業が、本当に国民のためになっているのか、すでに役割を終えているのでないか、国益の元に過剰に優遇されていないか、等など事業の本質の情報公開に意味があると思えるのです。
それを経済面からも検討することは意味もありますが、金銭面にとらわれると論点がずれる場合もあります。公務員や国会議員においても、他の職種の人々と比べて、保護・優遇されすぎでないか?
私達国民一人一人納税などで国に貢献しています。公務員や議員だけが、国にために活動しているわけでない。過度に法律で優遇されていないかなども事業仕分けで見えてくる。
けれど、経済効率のみで語れない事業もある。そうしたものも見えてきます。
現内閣の方針が、経済面での指針が多いのことに、私は若干危惧する所以です。マスコミ・経済界が誘導しているという感もありますが、増税論が主流になりつつある。ただ、国の支出が90兆を超える予算、これに対しての論評が影が薄くなりつつある。歳出額が日本の規模を鑑みて適正なのか、無駄使いはもうないのか?等まだまだ切り込む余地があると思えるのです。私自身は、増税論に意義を唱えませんが、優先順位が違うと思っています。底辺生活保護の救済、歳出削減、それから収入の見直しでないか。論議の先行を見誤らないで頂きたい。
また、これが政治家の仕事とも疑念を覚えて始めています。
確かに膿を出す必要性は感じますが、本来の政治家の仕事は、その不都合をどの様に改正するかが仕事であり、見つけ出すことばかりに追われても意味をなさない。
野党時代にこうした資料の提出がほとんどなかったとの発言からも、こうした行政の体質そのものにメスを入れることが、重要でないかとも思えます。与党の大臣でないと資料の提出を拒む。その根源も見直す必要性を感じています。法律の世界では、踏襲が重要視されます。つまりは過去の判例に基づく判例が多い。無難に過ごせばよいの理論です。確かに【変えてはいけない】ものもありますが、【変えていかなければいけないもの】もある。事業仕分けは、【変えるもの】を見極める第一歩と思えるのです。

今の事業仕分けは、過渡期の暫定的なものである。

事業仕分けは、本来議会がやるべきと考える。
予算の提案者兼実施当事者である政府ではなく議会こそが、行政が予算を実施した結果がどうであったのかをチェックし、次の予算に反映する、そのための仕組みと考えるのが妥当だからである。
代議制本来の意味からしてもそれが当然だと思う。

政権交代直後の導入期である現在は“野党だった”政府与党が行う正当性もあろうが、自らが作成した予算の執行後は速やかに議会に返還し、与野党を含めた議会のチェックを仰ぐべきだ。
行政の仕事ではない。

二院制をとる国政の場合は、監査的な事後のチェックは参議院で行うのが適正と考える。
議院内閣制の中核となる衆議院は、参議院の指摘を真摯に受け止めつつ、むしろ政府と切磋琢磨して予算の作成=組み替えに第一義的な責任を負うべきである。
(当然特別会計の見直しもも含めて)

その際は、民主党岸本周平衆議院議員他の言うように、予算編成は前年度予算の増減でなく、ゼロベースから優先順位を主体的に付けて、有限な財源の範囲で組み替えることを、政府と衆議院の責任として行わなければならない。

そうしたことを行うのに、審議日程闘争による「無修正成立」か「廃案」だけの“牧歌的な”国会審議では、決して予算組み替えなどできない。
「通年国会制」を実現し、代議士による本来的な審議を行い、議会による修正を経た予算を実現する必要がある。

そのためには、今国会でも“やはり”成立できなかった「国会改革法案」を成立させ、国会が“シンクタンク機能”でも政府に対抗しうる端緒を開かなければならない。

そうした「予算組み替え機能」を内包した国会の仕組みがなければ、本来的な意味での政権交代とは言えない。
官僚が本来の機能である「国民の選択した内閣の方針に従った実務部隊」になることもない。
すなわち、国会改革による国会機能強化がなければ、行政改革はできず、その中の監査機能の一部である「事業仕分け」などはたいした意味を持たない。

今行われている「事業仕分け」は、そうした方向に向かうキッカケにならないと意味が無い。
そうでなければ、単なるパフォーマンスとして時代の波に消え去るのみ、そう考える。

とにかく、「税金財源が給与に含まれる企業」と「その他の企業」を
明確に分類すべき。

そして
「税金財源が給与に含まれる企業は、給与上限=前年度の民間平均給与」
という様な規約を定めるべき。
選挙を経た「議員」などの肩書きがある人間だけ「ソレに上乗せした給与
を与える優遇」くらいでしょう、許容できるのは…。

今まで、官僚がでっち上げてきた「官僚は優秀」「給与を下げたら優秀
な人間が集まらない」などという空虚・不信な定説は破棄すべき。
「そんなに優秀なら税金に頼らず起業すりゃ良い」と宣告しましょう。

「財源がない」なんてセリフ、誰が言うのでしょう?
「仕分け」で明らかに示されただろうに…。
「ない」のは、「財源」ではなく「税金を食いつぶす連中を改心
させる手段」であるのが現実です。

…、いや現時点で「仕分けで廃止と示された法人の給与」は、
「支給」ではなく「融資」として「貸し付け扱い」にする位
できないものですか?

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