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後ろ向きに終わった「日米安保再確認」 ── 10年前の沖縄への想いを振り返る(その3)

takanoron.png 96年4月に橋本・クリントンによる「日米安保再確認」宣言があって、それに対する異論というかオルタナティブとして同年9月旧民主党による「常時駐留なき安保」論の大胆な提起があった。それは突拍子もないことでも何でもなくて、米国の国防政策中枢においても"ポスト冷戦"の時代状況への適合と沖縄少女暴行事件の悲惨に象徴される沖縄での過大な基地負担への対応を計ろうとするそれなりに真剣な努力が始まっていた。

 しかしその米国側の動きは、東アジアにおける「勢力均衡=抑止力」という19世紀的な旧思考に足をとられた不徹底なものに留まっていて、沖縄県の「基地返還プログラム」やそれに学んだ旧民主党の「常時駐留なき安保」論は、まさにそこに切り込んでいって、日米が共に"脱冷戦"を果たすよう、日本のイニシアティブで米国を積極的に導いていくことを狙いとしたものだった。

 その意味で、「常時駐留なき安保」論が、ちょっとした思い付きというようなものでなく、96年当時の戦略的思考の磁場の中で思い切って前に出ようとする意欲的な問題提起だったことが理解されなければならない。そのことを示す当時の2つのINSIDER記事を以下に再録する。分量があるが、この問題に真面目に取り組みたい向きには我慢強く読んで頂きたい。

 大事なポイントは、アーミテージが言ったように「朝鮮半島情勢が緩和すれば在沖海兵隊は撤退すべきである」ということで、当時はまだその条件は熟していなかったが、今日ではまさにそれが可能になりつつあるという点である。「常時駐留なき安保」論は今こそ有効で、それこそが鳩山政権の普天間問題の日米再交渉の基礎でなければならない。

----沖縄への想い(3)---INSIDER 1996年11月15日号より------

米側から沖縄海兵隊撤退説も

 対日安保政策について米政府に大きな影響力を持つリチャード・アーミテージ元米国防次官補が、朝日新聞のインタビューに答えて「沖縄の米海兵隊は朝鮮半島情勢が変化すれば、少数の基幹要員を残して撤退すべきで、日本など西太平洋での米海空戦力の増強でそれを補える。撤退はまだ先でも、その計画作成から実施までは年月がかかるため、その再編成計画にいま取り掛かるべきだ」と、条件付きながらも"常時駐留なき安保"の方向を積極的に推進する考えを明らかにした(96年11月14日付)。<中略>

■アーミテージの提案

 アーミテージは、11月6日にワシントンで開かれた戦略国際問題研究所(CSIS)の「パシフィック・フォーラム」で沖縄海兵隊の撤退計画の作成に着手すべきだと講演した。そのフォーラムは非公開だったが、のちに朝日新聞がインタビューしてその内容を聞き出した。彼は上の引用に続いてさらに次のように述べた。

「単にすぐに撤退せよとは言わない。朝鮮半島問題が解決すれば沖縄の海兵隊はほぼ撤退できる。小規模な中核となる部隊は残るだろう。普天間飛行場の代わりに海上の飛行場を造れば、人員も少なくなる」

「(72年の)沖縄返還後、米当局者が近視眼的で、沖縄では本土の基地ほど騒音問題や地元民との関係に配慮せず、日本政府も関心が薄かった。多数の米兵が沖縄に集中するのは問題であることに同意する」

 ここでは、沖縄海兵隊だけに限定してのことではあるけれども、従ってまた「日本(本土)など西太平洋での米海空戦力」はかえって強化されるような言い方にはなっているものの、沖縄県民にとって圧倒的に大きな比重を占める悩みの種である海兵隊を、一部だけを残して撤退させ必要に応じて再展開させる、まさに"常時駐留なき海兵隊"に転換する方向が明確に指摘されている。

 それだけでも基地問題は大きく前進するが、しかし米政府が一旦、重要部隊の常時駐留なしでも米軍のアジア防衛態勢に支障はないという論理に踏み込んでしまえば、日本側としては、本土も含む他の基地についても1つ1つ、本当に常時駐留が必要なのかを俎上に乗せて交渉していくことに道が開かれる。

 在日米軍基地は、(1)北を向いた対旧ソ連の海洋核戦力の支援機能の名残、(2)朝鮮半島を向いた大規模地域紛争への前線配備、(3)アラスカから中東までユーラシア大陸南辺のどこにでも対応する主として海空兵力の戦略投入のための拠点、(4)日本が侵略された場合の対応----などのいろいろな機能が混然となっているが、このうち(1)はすでに事実上無用となっており、(2)は朝鮮半島情勢が緩和されれば必要がなくなる。沖縄海兵隊は日本側としては、主として(2)に対応し、同時に(4)にも対応していると受け止めていたが、アーミテージは(4)については全く考慮していない様子で(それはそうで、今どき日本に大規模上陸侵攻を企てる者があるとはどんな軍事専門家も想定していない)、朝鮮半島の緩和が進めば海兵隊は引けると判断している。(3)については、一定の機能が相当長期にわたって残ることが予測される。

■再確認と再定義

 アーミテージの発言は今のところ個人的なもので、米政府がそのような認識で固まっているとは言えないが、しかしいずれ米側からこのあたりに踏み込んでくることはだいぶ前から予想されたことであった。

 本誌はNo.347(95年10月1日号)でナイ・イニシアティブのスタッフの1人であるマイケル・グリーン防衛分析研究所研究員とのワシントンでの対話の様子を紹介しつつ要旨次のように書いていた。なお当時はクリントン訪日による安保再確認宣言は11月に予定されていたが、のちに延期されて96年4月に実現した。

▼ナイは毎日新聞のインタビューに答えて「日米安保体制を堅持しながら中国や韓国、他の諸国も含めた信頼醸成の場としての多国間協議体を発展させていきたい」と語っていた。そうだとすると11月に予定された日米安保"再確認"宣言は、単に再確認に止まっていいはずがない。冷戦後の東アジアの軍事情勢をどう捉えるか、とりわけ中国の脅威なるものをどこまで実体を伴ったものと見るのか、というところから始まって、中長期的に見た米軍のアジアにおける配置、日本自衛隊の防衛構想の再検討と縮小・再編の方策、そして彼の言う地域的な集団的安全保障の機構についての構想と手順など、広範な問題が検討に上らなければならない。

▼マイケル・グリーンは8月にワシントンで意見交換した際に、ナイ・イニシアティブはその点が曖昧だと私が指摘すると、「11月までが第1段階で、まず安保維持を再確認する。しかしそれは第2段階の始まりであって、そこでは今あなたが言ったような広範囲の問題を"再定義"することが検討されることになろう」と、ナイが二段構えで物事を考えていると語った。

▼しかし日本の政府・外務省はそのようにナイの真意を理解しているとは思えず、単に今まで通りに安保は続けなくてはいけないという後ろ向きの発想しか持っていないのではないか、そうだとすると11月の宣言は何の意味もないではないか、と指摘すると、グリーンは確かに日本の外務省を見るとそういう危険があるが、政治家にはもう少しちゃんと理解している人もいるはずだと期待感を表した......。<中略>

■外務省の迷妄

 ところが当時、日本の外務省は、沖縄の少女暴行事件をきっかけに安保見直しの議論が高まっていることを危惧して「再定義という言葉は安保見直しと受け取られかねない」と、これを再確認のレベルに止めることに躍起となった。その結果、4月の橋本・クリントン会談における日米安保再確認は、何十年も前から言われ続けてきた日米安保の片務性----米国は日本を守るが、日本は米国を守らないどころか、極東での米作戦に協力もしない----を若干改善して、例えば朝鮮有事の際に日本自衛隊が一定限度の支援を行うという、過去へ向かって安保を強化するだけのものとなり終わった。

 本来ここで外務省がやらなければならなかったのは----

(1)直前の米韓首脳会談で提唱された、朝鮮半島の休戦協定を和平協定に格上げするための南北米中の4者会談の枠組みを、次のステップとして日露を加えた6者に拡大させ、さらにそれを北東アジアの包括的な信頼醸成型の多国間安保対話のシステムへと発展させていく展望を示して米国に対して知的イニシアティブを発揮する、

(2)北朝鮮に戦争をやる気を起こさせないための努力を米国任せにしないで、日本としても独自にコメ支援や日朝国交交渉の再開はじめ半島の緊張緩和に役割を求めていく決意を明らかにする、

(3)そうした朝鮮半島の緩和の進展に応じて、日米安保体制とその下での在日基地のありかたの再検討についてこちらからメニューを提示してナイ・イニシアティブの第2段階に積極的に対応する、

(4)その中で特に沖縄については、沖縄県当局が発表している2015年までにすべての基地の返還を実現する「基地返還アクション・プログラム」をカードの1つとして、思い切った対策を要求する......

 といったことであったはずだが、そういった発想のかけらもないままに後ろ向きの再確認と付け足しのような普天間返還でこと足れりとしたのである。

 そのあたりの外務省の思考様式を典型的に表したのが、ナイ・イニシアティブおよび沖縄基地問題の日本側担当者となった田中均=北米局審議官が『中央公論』11月号に寄せた「新時代の日米安保体制を考える」である。

■対米追従の尻尾

 田中は冒頭で、「冷戦思考に基づく安保思考はこのさい捨て去ることがなにをおいても必要」とか「安保体制は未来永劫同一であるといったことはあり得るはずもない」とか、ポスト冷戦への適合の必要性を盛んに主張しているが、実際には彼の情勢認識は冷戦思考を引きずっている。

 彼は「アジア太平洋においても安全保障課題は構造的な変化を遂げている」として「地球規模の戦争の脅威はほとんど存在しない」と指摘しながら、「と同時に、地球規模の戦争の引き金となる恐怖により抑止されてきた局地的紛争の芽は依然として存在するばかりか、むしろこれが顕在化する危険は増えた」と、毎度お馴染みの、ソ連の脅威はなくなったが朝鮮や中国が危ないという"脅威の横滑り"論を展開する。

 これについては本誌はさんざん書いてきているから多くを繰り返さないが、第1に、冷戦時代に旧ソ連が日本に対して直接侵略する危険(それが本当にあったかどうかも実は疑問なのだが)と、朝鮮半島や台湾海峡で内戦が起こった場合に日本が間接的に受ける影響の問題を同レベルで論じるのはデマゴギーにすぎない。後者は基本的に(米国はいざ知らず)日本が軍事力を用いて対処する事柄ではありえない。よく言われる邦人救護やシーレーンへの脅威排除も、日本としては武力を用いて解決する方策を採らないという節度を保たなければならないし、まして難民救援は自衛隊の仕事ではない。

 第2に、局地紛争が顕在化する危険は増えたというのは間違いで、冷戦中も冷戦後もしょっちゅう世界中で行われていた内戦が、米ソが介入しなくなっただけ減って、米ソが管理しなくなっただけ増えているという程度の話で、冷戦後に特に増えたという訳ではない。湾岸戦争は、イラク側から見れば自分の領土であると主張するクウェートに対して行われた作戦であり、それに対して米ブッシュ政権が、サウジアラビアの石油を失うという恐怖心に加えて、ソ連という敵がなくなって困っていたところに都合よく出てきたフセインを"ヒトラーより悪辣な独裁者"に仕立て上げて国威発揚と選挙での再選を狙うという冷戦後遺症的な過剰反応を示したのでおおごとになってしまっただけで、本質的に"最後の冷戦"だった。クリントン政権も含めて米国もまた冷戦時代のマッチョ的な武力信仰から卒業し切れていないために起きている事象を捉えて、冷戦後は紛争が増えるなどと言うのは錯乱である。

 第3に、もっと直接的には田中は、朝鮮半島有事を頭に描いているようだが、それについては同じ『中央公論』のすぐ前に置かれた毎日新聞論説委員の重村智計の「"北"兵士侵入事件の正しい見方」および彼が同誌7月号に書いた「朝鮮半島"有事"はない」が正しくて、「米国はいまや北朝鮮と意思疎通ができる唯一の超大国」として、いかにして戦争を起こさせずに金正日体制を軟着陸させるかを戦略的に追求している。もちろん米国としては、その努力が破綻した場合の軍事的備えをするのは当然で、特にペンタゴンはその万が一の部分を受け持たざるをえないし、その場合に日本を適度に脅してこれまで以上の対米協力約束を引き出せればこんな有り難い話はないと考えるだろう。米国とすれば、北朝鮮との対話ルートを独占して米大企業の北への進出の実績を積み上げる一方で、日本や韓国の頭は抑えて抜け駆けをさせないという二重戦略を採るのが賢明なやり方で、外務省はまんまとそれに乗せられて、極東有事への日本の協力を求められて名誉なことだなどと考えているのである。

 日本としては、そのような米国の対日マインド・コントロールに引っかからずに、特に外務省としては外交面で朝鮮有事を起こさせないような北東アジアの環境を主体的に作り上げていくためのイニシアティブを採らなければならないが、田中の論文にその一番肝心なことは触れられていない。もちろん彼は、多国間の信頼醸成努力は大事だとは言っているが、それも、日米・日豪の2国間安保を基軸にアジア・太平洋における覇権を確保した上で、その補完的な手段として地域安保対話も認めるという米国の認識の枠組みを一歩も出るものではない。

 このような対米追随こそ冷戦思考の尻尾なのである。

■有事駐留はダメ?

 田中は、そのように安保堅持がいかに重要かを述べた後、結論部分では"常時駐留なき安保"を否定して次のように言っている。

「安保環境の一層本質的な整備と日本が米国とのきちんとした役割分担に基づく防衛協力を行い得る体制整備を行わずして、沖縄における海兵隊は不要であるとか、有事駐留がよいといった議論には、日本の安全保障という観点から見れば多くの問題がある」

「その最大の問題点は、合理的根拠がない米軍の撤退は抑止力の低下に繋がることである」

 また有事になれば戻ってくればいいという議論は非現実的で、普段から地形や基地に習熟し訓練を通じて即応能力を高めておかないと、突然本国から派遣しても役に立たないというのである。

 彼が一番言いたかったのはこの部分だろうが、しかしアーミテージが言うように、朝鮮半島危機が緩和されれば沖縄海兵隊は撤退する"合理的根拠"を得るのである。田中が書いているそばから、日本が頼りにしている対米パイプの要人からこういう発言が出てくるというところに、日本の哀れがある。

 朝日新聞96年11月12日付の連載「新政権への視点(下)」は「脱追従外交」と題して次のように述べている。

「日米安保再定義の作業は、日本が米国の要望にいかに沿うかを、外務・防衛官僚のペースで進めただけだった。日本の国益は何か、米国の国益とどこが一致するのか、日米安保は冷戦後も必要かどうかを見直し、日本の役割について『戦略的選択』を行う責任を、政治家が放棄してしまった」

 つまりここでも、従来の発想の延長でしか物事を考えられない"官主導"の外交・安保政策を、世の中の常識によって支配する方向へ転換するという課題が浮かび上がっている。朝日の記事は、「しかし、国会には新しい流れも生まれ始めている」として、"常時駐留なき安保"を選択肢の1つにすることを公約に掲げた民主党の鳩山代表の「米国の発想についていけばいいというのでは、米国から安心されるかもしれないが、それでは尊敬され信頼される国にならないのではないか」という発言を紹介している。

 その通りで、必要なのは、ワシントンと東京を共に不安に陥れた沖縄の大田昌秀知事のように、的確な情報に基づいて大胆に将来を見越した変革プランを提示して、21世紀への知的・政策的イニシアティブを発揮することである。▲


----沖縄への想い(3-2)---INSIDER 1996年12月1日号より------

2005年に沖縄海兵隊撤退か
----朝鮮半島の緩和が前提

 前号で、日米安保・沖縄協議の陰のキーマンであるアーミテージ元国防次官補の「朝鮮半島情勢が変化すれば、沖縄海兵隊は少数の基幹要員を残して撤退すべきだ」という発言の意味を解析したが、その後も米側重要人物たちによる「朝鮮危機回避=沖縄海兵隊撤退」論が相次いでいる。ワシントンですでに1つのトレンドとなりつつあるこの論調は、決着が迫られている沖縄・普天間基地の代替ヘリポート問題に直接関わりがあるのはもちろんのこと、広く21世紀のアジアの安全保障システムをどう構想するかにも大いに影響がある。

●朝鮮統一は近いかも?

 まずそれぞれの発言とそれをめぐる報道を日付順に列記しよう。

(1)船橋洋一=朝日新聞北米総局長は11月19日付同紙に「日米双方に"海兵隊お荷物"感/海上へリポート案浮上の背景」と題した長いレポートで要旨次のように書いた。

▼普天間返還が難航すると、米軍の日本におけるプレゼンスのあり方への疑問を強めることになりかねない。米国は、日本国内における「米海兵隊をみんなで足蹴にする政治ゲーム」の登場に不安感を募らせた。

▼日米安保堅持派は「駐留海兵隊の数を減らさないことには安保が持たない」と主張し、"駐留なき安保"派は「駐留撤廃の第一歩」との期待を強め、安保破棄勢力は「海兵隊嫌いの感情を利用する安保空洞化」を仕掛け始め、"普通の国"志向の人々は「日本が米軍の肩代わりをする方向に持っていく好機」ととらえた。少なくとも米国の目にはそう映った。

▼自民党、外務省の中にさえ「基地縮小から米プレゼンスの縮小」を求める声が出始め、米国は、日本政府がそれに対し、説得力ある国民教育をしないだけでなく、むしろそれを放置しているのではないかと不安を強めた。

▼が、海兵隊の規模縮小をはじめとするプレゼンスの"合理化"を求める声は米側、それも日米安保を堅持しようとする立場の専門家からも聞こえ始めた。海上へリポート案の源流をつくったウィリアム・オーウェンズ退役海軍大将にしても、それを普天間基地代替案として強く進めたリチャード・アーミテージ元国防次官補にしても、いずれも将来の海兵隊のプレゼンスを考え直さざるを得ない、との点では意見が一致している。「朝鮮半島が統一したとき、いまのままの米軍プレゼンスを維持できるとは思わない。しかし、何らかの形でのプレゼンスを考えたとき、海上へリポートは1つの案として考えられると思う」
(オーウェンズ氏)

▼この間一貫して、米国の究極の関心は米国のプレゼンスのすごみ、ひいては米国の威信の確保にあった。ただ、それは同時に、日本での米軍のプレゼンスと日米安保が、長期的には海兵隊抜きの海軍と空軍主体の兵力構造へと徐々に進化していくことを図らずも指し示しているのかもしれない。もう1つ、沖縄の海兵隊の主たる駐留存在理由である"朝鮮半島有事"シナリオも南北統一の展開次第では、根本的に揺らぐ。沖縄基地問題に携わってきた米政府高官はヘリポートの"寿命"との関連で「朝鮮半島の統一は意外と近いかもしれない」とつぶやいたが、ヘリポートはそれまでの緊急避難措置だ、と聞こえた......。 

 この最後の部分は1つのポイントで、普天間代替基地の県内建設に難色を示してきた沖縄県の大田昌秀知事が11月23日、「一時的に県内に移設するものの、期限を切って撤去させる方法が可能かどうか検討する必要がある」と語ったのは、沖縄海兵隊撤退が意外に早いかもしれないことを考慮に入れての発言であることは言うまでもない。大田の知恵袋の吉元政矩副知事は8月上旬に本誌のインタビューに答えて「北朝鮮は、5年と言わずもっと早くカタがついて、米海兵隊は2000年までにいなくなると見ている。そんなに早くては我々の(経済自立)計画が追いつかないので、むしろ危機感を抱いている」と、3カ月後の米側からの撤退論の噴出を見越した発言をしていた。当時、外務省の関係者にその見解をぶつけたら「そんな馬鹿な」と言っていたが、情報収集と先の見通しについて外務省より沖縄県のほうがよほど上であることが実証されたことになる。

●元司令官の撤退論

 もちろん、現役のペンタゴン高官の発言は慎重で、軽々に撤退論など口にするはずがない。ジョン・ホワイト米国防副長官は21日、久間章生長官ら防衛庁首脳と東京で会談し、米国が来年取りまとめる4年ごとの国防政策見直しの中で「米軍兵力の近代化や兵力構成について、財政面を含め検討している」と説明し、しかし「日本やアジア・太平洋政策の変更は予想されていない」と強調した。しかし同じ日、米空軍は「地球規模の関与----21世紀の空軍ビジョン」と題した報告書を発表し「2025年までには紛争地帯への空軍力投入は主として米本土から行われるようになり、海外での空軍配備は削減されるだろうとの見通しを明らかにした。これに関連して、ウィドノール米空軍長官は25日、ワシントンで講演し「沖縄の嘉手納基地を含む海外の主要な米空軍基地の閉鎖は短期的には予想されない」と語った(21日および25日ワシントン発時事電)。

 逆に言えば、中長期的には予想されるということで、海兵隊に限らず海外駐留の米軍全体の思い切った本土撤退のシナリオが検討にのぼっていることを示唆している。

 次に注目すべきは朝日の軍事記者=田岡俊次の原稿である。

(2)田岡俊次=朝日新聞編集委員は、23日付同紙のシリーズ「漂う基地」第5回で「撤退論、海兵隊内部にも」と、次のように書いている。

▼クリントン大統領は再選直後から、最優先課題として"均衡予算"を掲げており、国防費の一層の削減が不可避となりそうだ。一方、海兵隊は今後装備の近代化に巨額の予算を必要とする。対艦ミサイルの発達で揚陸艦が陸岸に接近するのが危険となった今日、海兵隊は約90キロの沖合からの発進を可能とする特殊な近代装備を持たないと存在価値を失う。海兵隊司令部は予算増大に期待をつなぐが、沖縄の第3海兵師団参謀もつとめた軍事記者は「海兵隊は一応17万人の維持を言うが、内心では90年初期に一度言われた15万9000人以下まで後退することを覚悟している気配だ」と言う。若手の将校や退役将校の間では作戦や訓練の効率などの観点から、沖縄撤退論を唱える人も少なくない。

▼現海兵隊司令官チャールズ・クルーラック大将の父親、ビクター・クルーラック退役中将(元太平洋艦隊海兵隊司令官)もその1人だ。9月に全米で約60の新聞に載った同中将の論文は海兵将校たちを驚かせた。沖縄は悪天候に強い泊地が乏しく、訓練場も狭い。戦略上もベトナムのカムラン湾かオーストラリアに移る方が良い、との論だ。

▼米海兵隊機関誌「マリンコー・ガゼット」の編集長ジョン・グリンウッド退役大佐は「私も沖縄撤退論者だが少数派。当然多くの将校は現状維持派だ。いまの状況では急激な変化が来年決まる公算は小さいが、見直しの進展次第では、いま考えにくいことが起こるかもしれない」と見ている......。

 さすがに軍事記者は面白いところに目を付けていて、技術的な発展に応じて海兵隊に思い切った予算を付けて最新装備を充実させるか、逆に用済みとして撤退・縮小を進めるかの選択を余儀なくさせていることを指摘している。これに関連して、国防副長官も言及した来年の兵力構成見直しについて田岡は、「5月末までに国防総省による戦略や兵力の見直しが行われると同時に、議会が任命する9人の専門家による再評価も行われ、11月までに最終報告の予定だ」と述べ、その焦点は「従来通り中東と朝鮮半島で同時に大規模地域紛争の起きる場合に備える兵力を保持すべきか否か、だと米国防当局者たちは言う」と書いている。

 推測すれば、来年春までに朝鮮半島の危機回避の枠組みが確立しているとは考えにくく。そうだとすると来年の兵力見直しでは、直ちに沖縄海兵隊撤退の方針が盛り込まれることはない。しかし、逆にその4年後の2001年の見直しの時には、朝鮮の潜在危機が今のまま続いているとは極めて考えにくい。2000年前後に撤退が現実のこととなるという吉元の見通しは、いい線を突いていることになるのではないか。

●2人の大物の発言

(3)マイケル・アマコスト前駐日大使は22日ワシントンで、毎日新聞のインタビューに答えて次のように語った。

▼(4万7000人の在日米軍が将来削減される可能性について)数字自体に特別な意味はなく、安全保障は兵力規模に依拠するわけでもない。調整は可能だ。地域の状況によりけりで、北朝鮮をめぐる問題が解決すれば事態は変わる。

▼それでも東アジアでは日本ほど重要な同盟国はない。特に沖縄県のように大規模な兵力を前進配備する際は、その国や地域の政治的支持に配慮する必要がある。沖縄県民の痛みを除きつつ米国の安保機能の信頼性を保つという2つの課題を両立する必要がある......。

 ここでも、海兵隊を含む在日米軍の削減は朝鮮半島緩和の従属変数であるとの認識がはっきりと語られている。前大使はまた、日米防衛協力ガイドラインの見直しに関連して、「米国は日本が海外で軍事的役割を果たすことなど求めていない。米軍にとっては平時の後方支援が関心事だろう」と述べ、さらに朝鮮有事に当たっても「非武装地帯で軍事衝突が起きるか、大量難民が発生するかなど、危機の種類によって対応は異なる。が、米国民は同盟国に負担を求めるものだ。断定的に言えないが、後方支援分野の貢献が主になろう」と述べている。

(4)ジョゼフ・ナイ前米国防次官補は朝日新聞主催のシンポジウム「21世紀におけるアジアとの共生」に出席し、次のように語った(24日付同紙)。

▼2005年ごろ朝鮮半島から紛争がなくなる。朝鮮半島に米軍が残っているか否かは韓国政府の要請による。朝鮮半島は日本、中国という大国に挟まれている。大国の隣に住む小国は隣国に近づくのを望まず、ほかの大国に頼る。韓国は米国に何らかの形の同盟関係を保険として求めるが(米軍が撤退するかどうかは韓国がその後も)目先の脅威を感じるか、一般的な保険として期待するかによる......。

 このあと、出席者の1人であるリー・クアンユー元シンガポール首相が、米軍を「撤退させるのは、簡単に侵略できるという誤解を招く」として慎重さを要望し、さらに司会の船橋洋一が「米国のプレゼンスが陸から海に出ていく感じがする。普天間基地の代替地も海上ヘリポートになりそうだ」と発言したのに対し、ナイはこう述べた。

▼技術革新が非常に大きな要素となっている。兵員を長距離に展開することは可能になったと一般的にいえる。問題は心理的に安心できるかどうかということだ。これがリーさんの言ったジレンマだと思う。前進基地には2つの役割がある。戦う能力と、戦いを発展させないよう防止するという心理的な安心を与えることだ......。

●台湾海峡の緊張は?

 船橋はシンポの後の印象記で「朝鮮半島の緊張が『来世紀初頭には片付く』(ナイ氏)との見方が支配的になるにつれ、長期的には台湾海峡、つまり中国と台湾の間のアイデンティティと主権をめぐる葛藤が日中、米中、さらにはこの地域全体の緊張要因となるとの予感が広がっている」と述べた。

 問題は2つあって、1つは、確かに朝鮮半島危機は数年中に除去されるという見方は支配的になりつつあるが、それをどう確実にしていくかについての手順と枠組みを米中南北それに日露の間で確定することである。民主党の鳩山由紀夫代表は『文芸春秋』11月号の論文で次のように提唱している。

「まずいわゆる"極東有事"が発生しない北東アジア情勢を作り出していく。それが、沖縄はじめ本土も含めた米軍基地を縮小し、なくしていくための環境づくりとなる。私はそのような条件は次第に生まれつつあると考えている。すでに米韓両国からは、南北と米中の4者会談が呼びかけられている。その会談が成功を収めた後には、さらにそれをロシアと日本を加えた"6者協議"の枠組みへと発展させ、米中露日が見守る中で南北が相互理解と経済交流の促進と将来の統一をめざして対話を継続するよう促すのが現実的である。そして、その6者とは実は、日本海を囲む北東アジアの関係国すべてであり、朝鮮半島の問題だけでなくこの地域の紛争問題や資源の共同管理、多角的な経済交流などを話し合っていく場ともなりうるだろう」

 もう1つは、朝鮮半島が片付いたとしても、まだ台湾海峡が危ないから米軍撤退は時期尚早だという主張が米日にまたがって必ず出てくるだろうが、それをどう見ればいいかである。ナイはシンポの中で「わたしの提案は『台湾は独立を宣言しない』だけだ。そうすれば北京も台湾が国際的な場に出ることを容認できるだろう」と端的に述べている。これは全く正しくて、台湾が独立を強行したときだけ中国は武力を行使するだろう。だからまずそれをさせないことである。それ以外に、今年春のように中国が演習などの名目で軍事挑発を弄び、それが突発的な事態に結びつかないとは言えないが、いずれにしても国際社会は「台湾問題は中国の内政問題である」という原則に立って、徒にこれに軍事介入すべきではない。中国脅威論を過大に騒ぎ立て、米日がそれに軍事力を用いて対処しなければならないかの幻想は早めに除去しておく必要がある。

●戦略欠如の日本

 第2期クリントン政権がこれまで以上に中国に対して"積極的関与"政策を採ることは疑いがない。その関与の意味が、一方では米国が中国と地域安保面まで含めた政治的対話を重視し、さらに中国の軍事建設にも支援の手を差しのべて敵対性を除去していきながら、他方では特にコンピュータ、情報通信をはじめとしたハイテク市場としての中国の潜在性に着目して、対中貿易赤字を解消していこうとするところにあることは、マニラでのAPEC総会で明らかになった。米国の対北朝鮮政策も、そのような対中国戦略とパラレルなもので、米中韓で北を包み込むようにして軟着陸させることをすべてに優先している。そのこともまたマニラでの米韓首脳会談で明らかになった。

 他方、中国はAPEC直後に江沢民主席を初めてインドに送り、国境停戦ラインでの信頼醸成措置の強化について合意を達成した。中国は今年4月には、ロシアはじめ旧ソ連の中央アジア3国との間でも画期的と言っていい信頼醸成協定を結んでいる。他方、ロシアは先のプリマコフ外相の来日を通じて、北方4島の共同開発方式を提唱し、膠着している領土紛争へのバイパスを敷設する努力を見せた。

 北朝鮮も、図們江開発の推進に加えて、最近は、10月28日インドのニューデリーで開かれた国連アジア太平洋経済社会理事会(ESCAP)閣僚会議で決議された、釜山〜ソウル〜北朝鮮・羅津〜シベリア鉄道〜欧州と、同じく釜山〜ソウル〜北朝鮮・新義州〜中国〜モンゴル〜ロシア〜欧州という2つの汎ユーラシア横断鉄道の復元構想に事実上同意した。また、韓国の週刊誌が伝えるところでは、9月22日から3日間北京で開かれた「第2回東北アジア天然ガス・パイプライン国際会議」に出席した北代表は、ロシア・イルクーツクのガス田を中心とするシベリアの天然ガスを日本まで運ぶパイプライン計画について、初めて積極関与を表明し、パイプラインを中国経由、北朝鮮から板門店を通って韓国へ抜けるルートで建設するよう強く提案したという。

 東北アジアを1つの面と捉えて、多国間の安保対話機構と経済協力の枠組みを作る条件は熟しているのに日本にその戦略が不在である。▲

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 宦官ジミンによる国民を無視した 官僚専制支配体制と利権談合政治の復活を切望する「下野なう」惨経 が、鳩山政権及び民主党に対するネガキャンを止める筈がない... [詳しくはこちら]

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ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

高野様
あなたの深奥に存在するアナログ細胞が、
歴史的節分を、優しさで包んでくれること
により、読み終える喜びを与えてくれた。

この内容を確認出来る喜びに感謝し、
更なる論文を読破出来ることを
期待しています。

<高野様>
こんにちは。記事を読ませて頂きました。
およそ、軍は仮想敵国を作りたがるものだ、と田岡氏がパックインでお話されました。
脅威がなければ、たちまち存在意義が問われるからで、この習性は改まることはないでしょう。
その前提で、台湾問題は北朝鮮問題に比べよほどリスクは少ないと思います。
東海大学の葉千栄氏は、「台湾と中国本土の経済的な互恵関係は、とてつもない勢いで進んでおり、毎日何便もの直行便が就航していて、日帰りで本土に仕事に行くことも普通に行われている。この様な状態で、台湾と中国が紛争を起こす事は、中台どちらの指導者も望んでいない。お互いに何のメリットもない。」と述べている。
北朝鮮を除けば、北東アジアでの仮想敵国はなくなる。紛争の火種のほとんどない。
高野さんご指摘の様に、海兵隊はグアムかアメリカ本土に行くか、海兵隊が歴史的な役割を終えるかの選択肢しか残らない。
だから、今からムダになる滑走路など絶対に造るべきではなく、既存滑走路のある場所への過渡的な移設をして、アメリカの顔をある程度立てて、5年後には、順次在日基地の縮小・撤退に進むはずである。
戦略なら防衛族の小沢さんが詳しい。アメリカが会談を申し込んでいるとの報道もあり、小沢・クリントン間で軟着陸できればベストだと思う。

基本的にアメリカが仕掛けなければ戦争はない。
日本は将来における安保の廃棄も視野において行動すべきだ。

<オバマ政権の世界政府構想と日米安保>

鳩山政権は2010年の日米安保50周年を契機に新たな日米安保を模索することになるだろう。そのためにはオバマ政権がどのような世界戦略を考えているのかを理解しておかねばならない。

ところで日本では殆んど報じられたことの無い「世界政府」について国際政治評論家の田中宇氏が2008年12月16日の自身のブログで「オバマの多極型世界政府案」という以下のような記事を載せている。

「米国の民主党オバマ新政権の世界戦略の原型となりそうなものが、2008年9月に出された。民主党系のシンクタンク「ブルッキングス研究所」が中心に進めた研究事業「世界的不安定管理」(MGI)の報告書「転換後の世界における国際協調新時代の行動計画・2009-10年とそれ以降」である」

この報告書には「今後50年間の世界を安定繁栄させるための戦略」として国家主権より上位に「世界政府」(婉曲表現では「グローバル・ガバナンス」)のようなものを組織するとしている。その根拠は以下のようなものだ。

現在の世界が抱える問題の多くは国際的であり、国際テロや核兵器技術の拡散、環境問題、金融破綻など、一つの国の国内問題が放置されると、他の国々に悪影響を与える。世界各国は国内問題だけに責任を持てば良い時代は終わった。世界各国は、国際問題にも責任を持たねばならない。

さらにMGI報告書では、米英中心のG8は時代遅れ(outdated)だと規定し、G8に代わるものとして、G8に中国、インド、ブラジルのBRIC諸国や、南アフリカなどを加えたG16の新設を提案している。この提案は、すでにG20金融サミットとして実現している。

また報告書は世界各国に国際社会への貢献を強いるとともに、国連に、国際紛争を軍事的に解決するための5万人程度の軍隊(予備軍)を創設することを提案している。これは小沢幹事長の「国連待機軍構想」につながるものであり、民主党政権はこれをベースに日米安保のあり方を米国と協議するのではないだろうか。


<高野様>
他者を誹謗中傷するコメントは書いた覚えがないのですが、一旦掲載されたものの削除をくらいました。
もう一度、思い出して投稿してみます。
高野さんのおっしゃる通り、5年後は、北朝鮮のリスクは現在と同等ではないでしょう。
また、中台関係もリスクは北朝鮮より低いと思います。
東海大学の葉千栄さんによると「台湾と本土は経済的な互恵関係が進んでおり、毎日本土~台湾間の直行便が飛んでいる。中台関係の紛争は、中国・台湾どちらの政府も望んでいない。得るものが何もないからだ。沖縄の米軍は、中台紛争を予測して配備されているが、現在の中台関係を見れば恐れる必要はない」と語っている。
つまりは、北朝鮮とアメリカが平和条約を結んだ時点で少なくとも海兵隊は不要になる。
海兵隊は強襲上陸部隊だから、それ自体は日本にとっての抑止力にはならないからだ。
朝日田岡氏がパックインJで語った所によると、海兵隊は朝鮮有事や台湾有事の際、①アメリカ人②グリーンカードの保持者③アングロサクソン④その他の国(日本はこのカテゴリー)の優先順位で紛争地域から民間人を退去させる為にいる、としている。
結局、思いやり予算を使って土地を無料で提供しても日本人への貢献はほとんど無いに等しい。
いてもらう理由はない。
>中国の軍事建設にも支援の手を差しのべて敵対性を除去していきながら、他方では特にコンピュータ、情報通信をはじめとしたハイテク市場としての中国の潜在性に着目して、対中貿易赤字を解消していこうとするところにあることは、マニラでのAPEC総会で明らかになった<
中国とアメリカが軍事も含めた関係強化を図っているなら、なおさら在沖縄米軍は不要です。
安保50年、北東アジアのさらなる関係強化を図る事で、安保条約の有り方は当然見直されるべきである。
ただ、あいかわらず岡田氏と鳩山氏、北澤氏のトリオの戦略は見えない。政治主導は政治家主導ではなく、官邸主導でなければならず、鳩山発言を閣僚が否定たり、総理の顔に泥を塗る記者会見を強行した藤崎駐米大使には、不快感すら表していない官房長官は救いようがない。
予算が通れば、政府に入る政治家の数も増えるので、タイミングを図って、内閣改造を早く行って欲しい。

「軍事同盟」と「講和条約」は別物の筈ですが・・・。学校で歴史を学んだ者なら、「サンフランシスコ講和条約」は「日米安全保障条約」と同時に、締結された事は知っている筈です。

それが「日米同盟が揺れる」だけで、「日米関係が損なわれる」のはおかしいのでは無いか、と思います。

日本は、戦前の「日米通商航海条約」が、何の延長協議もされずに1940年で「失効」した事で、アメリカとの「糸口」が絶たれ、そのままその年の「日独伊三国軍事同盟」に到ってしまったのです。

日米との「軍事同盟」は存在していません。「現在アメリカと友好状態」だとするなら、日本は「ペリー来航」の1853年から1951年まで、「友好状態」では無く「戦争状態」だったと言うのでしょうか。役に立たなかった「ロンドン海軍軍縮会議」はありましたが・・・。

もし、米軍が撤兵し、「自主防衛」に徹するのなら、「憲法変更議論」は別にして、どの位のお金が掛かるのでしょうか。誰か「試算」をしている人は居ませんか。

「日米安全保障条約」が失効し、「貿易が不利」に成るとするなら、「筋違い」と「抗議」すべきだと思いますが・・・。

「韓国の四月革命」、「サイゴン陥落」、「フィリピンのピープルズパワー」どれも、国民の反政府運動によって、米政権に「当時の政権が」見捨てられた事象です。

さて、日本はどうでしょう・・・。

荻原様

自主防衛の経費はいくらか?ですが、答えはゼロから無限大です。米国並みの国防予算(50兆)を使ってもテロは防げません。逆にベトナム程度の軍事力で中国に侵略されない現実があります。したがって、自主防衛の経費はゼロから無限大まで何とでも言えます。いくら金をかけても無傷で中国、北朝鮮の攻撃を撃破することは到底出来ません。平和ボケから目覚めさえすれば経費はゼロです。米軍基地の返還後の経済効果を考えたら自主防衛の方が儲かるでしょう。

命を捨てて国を守る覚悟を国民一人一人が持ちさえすれば、現行憲法のままで防衛費も増やさずに日本を守れそうです。

ただ、アジアの諸国がそれを歓迎するかというと、やや疑問です。「日本をひとりにさせておいていいのか」という声がどこからか上がって来そうではありませんか。いつまでたっても日本は信用されない、そのことも忘れてはならないのです。日本のどういう勢力の行動がアジアからの不信感の原因なのか、その後ろで誰が糸を引いていたのか、これらを見据えて世界平和を考えるべきではないでしょうか。日本がアジアの脅威になることを我々は忘れがちです。

自主憲法を叫ぶ勢力が押しつけ憲法を作った国の傀儡であるという矛盾に頭を悩した経験をお持ちの方も多いと思います。教科書問題で自虐史観だと叫ぶ評論家がすべてアメリカンスクールだというのも不思議です。三笠宮殿下が南京事件の現場におられた経験から事実を語られても「アカ」だからと否定する評論家どもが最近まで跋扈していました。今どこに消えたのでしょう。

自主防衛の前提は軍事費うんぬんよりアジアからの信頼でしょう。金の心配より我々自身の生き方を心配することだとたまには考えたいと思います。本当は金も心配なんですが…

ちなみに、陰謀論というのは好きではありません。孫子の昔から陰謀は当たり前で、まして国際関係論の教科書を読めば陰謀は普通の戦略です。陰謀論という言葉を作ったこと自体が陰謀です。どこの職場の会議でも陰謀をやっているのに、国や国際社会で陰謀がないなんて…。南千島(最近の用語で北方領土)の問題を作ったのも米英であって、ソ連は米英の誘いに乗ったまでです。

今もしも吉田茂が生きていたらどんなことを言うかな、と想像して書いてみました。

<欧米の世界戦略はこうして決まる>

オバマ政権の外交の基本的な考え方は「ブルッキングス研究所」が中心に進めた研究事業「世界的不安定管理」(MGI)の報告書「転換後の世界における国際協調新時代の行動計画・2009-10年とそれ以降」を柱としており、国家主権より上位にある「世界政府」の組織化を目指している(G20はその第一歩か)。

ところでこのような世界政治の潮流はどうやって作られていくのだろうか。実は世界政治の流れも、服飾などの流行と同じで世の中の動きを敏感に捉えた人々が、具体的なデザインを描き世の中に広めていくようである。世界政治については先進国の政治・経済の英知を集めた「ビルダーバーグ会議(非公開)」がその役割を果たしているといっても良い。

「ビルダーバーグ会議」では「世界政府」や「環境問題」「人口問題」などに関する世界戦略を討議しているようだが、討論の自由を堅持し、また予期しない影響力を排除するために討議内容は公表されていない。しかしここで討議された内容は「外交問題評議会(CFR)」「王立国際問題研究所」などの政策シンクタンクで調査・研究され欧米各国の政策に反映されていく。

例えば日本の外務省は「外交問題評議会(CFR)」から出版される図書を参考に外交政策を決定しているといわれている。(余談だが昨年の事業仕分けでこの図書の購入は削減対象になったようだ)そして各国の政策発表会の場が「ダボス会議(公開)」であり、日本の総理大臣もたびたびここで発表をさせてもらっている。

ところで何故、このような世界戦略を討議するのが「ビルダーバーグ会議」で国連ではないのだろうか。多分、国連は発展途上国や新興国も入っており、先進国優位の世界戦略を討議するには向いていなかったのかもしれない。しかし中国やインドなどの影響力が増大するG20の時代になれば「ビルダーバーグ会議」参加者の顔ぶれも変わってくるのかもしれない。

噂では吉田茂の孫が怒ってるそうです。よくテレビに出てた元インドネシア大使の親米右翼は最近見ませんが、死んだのでしょうか?右翼なのに親米って一度説明してほしかったのに。

尊敬する高野氏はじめここに投稿する難しい説は、読み追うのに精一杯で大変ですが、一応勉強になります。

恥じらいの素人ですがコメントします。
今時代に日本の取り巻く環境から侵略が起こる確率は
何%でしょうか?北朝鮮は世界から孤立しているが、
日本にどのような直接の脅威があるのでしょうか?
拉致問題は北の脅威の前に犯罪、いびつなスパイもどきの国だと断言できます。北の貧困の救援に賛成するつもりはさらさらないが、北の核保有が北東アジアの安全保障を脅かす。・・・・と飛躍させて普天間の県内移設に結びつける短絡な安保アンポンタン論理も、こじつけにしか聞こえない。

安保を推進する賛成派はどこまで侵略,北の、極端に中国を含めた脅威を、実感として受け止めているのか疑わざるを得ない。安保マフィヤなどといわれている日本人が国内にいること自体も信じ難い。信条が異なる単純話ではなく近未来、安保オンリーで生きていく発想そのものが信じ難い。オキナワ海兵隊が戦争への
参加はあっても抑止力になる時代は終わったはずです。

およそ人権外交を嘘の看板にして中東からアジアまで遠距離の出張を繰り返すアメリカだが、国策で軍産の一蓮托生で反イスラムの海外地域戦争、防衛産業の国策戦略を長きに渡って温存してきた。・・・・アメリカとの同盟は好都合であったとは言え、アメリカ同盟のベッタリ傘の下成長と安全を宛がわれて来た日本が急にはお付き合いを辞めるとは言えないのかいな。今や感謝から唖然と悲観する時代になりました。

人権で単純明快に連想するのは、アメリカの民主、独立、人権を第一義的に国家的な大儀にすることを考えると、アメリカに擦り寄るばかりで日本国の官僚、政治家がのたまう国家の安全を隠れ蓑にして、一緒になって人権トークすることがインチキであることがハッキリしている。オキナワ120万人口の70%の世論が普天間の県内移設に反対している。鑑みて移設に反対する80万人相当の県民の人権、意志を最大限に政治に反映し実現するのが独立国としての筋です。自国民の人権と国民意志を優先できなくて何がアメリカかいなと思うばかりです。時代は変化したのです。

かつての自民党が近年の冷戦構造の変化を無視して
辺野古案を持ち出したのは日本人として主体性のない
無知を曝け出したもので恥ずかしい、事です。
オキナワの県民の意思を100%政治に実現するのが日本人として、国家として、官僚として、政治家として取るべき当たり前の話です。

グアムかあるいは引越し先に関係なく、撤去か移転か好きなようにと何でいえないのか不思議でしょうがない。日本は主張しない国であるとアメリカ内の知日派からもきっと言われていることでしょう。日本人は御し易く軟弱な国民だと言われています。オキナワ県民は日本と異なり今現在でも別枠の人種県である。とアメリカは思うでしょう。なぜなら政権と時代が変わったと言うのに、日本政府が県内移築を悶々として決めかねている様な怪しげな発言を発信しています。
民主も自民も同じじゃたまらない。オキナワ県民がまた馬鹿を見ます。
普天間基地もいらないし、辺野古の海に、アメリカにばら撒く無益な金が有ればオキナワ21世紀型の地域振興のために金を費やせと何で沖縄の人々は物申さないのでしょうか?


>今時代に日本の取り巻く環境から侵略が起こる確率は
何%でしょうか?

5-30%くらいですかねえ。
 戦争が起こるとはとうていいえませんが、無視できるほど低くもないでしょう。

大変勉強になりました。

>情報収集と先の見通しについて外務省より沖縄県のほうがよほど上であることが実証されたことになる。

いまも、このことに変わりがないようですね。

アーミテージさんの、
【「単にすぐに撤退せよとは言わない。朝鮮半島問題が解決すれば沖縄の海兵隊はほぼ撤退できる。小規模な中核となる部隊は残るだろう。普天間飛行場の代わりに海上の飛行場を造れば、人員も少なくなる」】は、北朝鮮が柔軟な姿勢を示し、米朝か多国かの交渉が開始されようとしているいま、その可能性が高まっていると知りました。

最近、ジョーゼフ・ナイさんが、ニューヨークタイムズに寄せた記事には、普天間ことはほとんど価値なしで、アメリカの強硬姿勢により普天間を獲得しても、日本の国民感情を悪くしたら、日米関係にとって、あまりにも大きなマイナスとなる(趣意)といっていますね。

ちなみに、今月末には、日比谷野音で、「普天間基地はいらない 新基地建設を許さない 1・30全国集会」とデモが行われます。

鳩山政権には「常時駐留なき安保」論を基軸として、その実現のために、普天間問題の解決にあたってほしいと切に望みます。

最近の報道姿勢について、一言述べたい。
今の報道者の多くは、牙をなくしたのか!

日米安保に関わる問題(普天間)で、アメリカ側の要求を中心的に書き立てている。
ここしばらくは、傍観的な報道が多い。
このジャーナルのブロガーとごく一部を除いては、別だが・・・。

伺った見方をすれば、アメリカから賄賂をもらっているのか、若しくは後ろから拳銃でも突きつけられているのか?

政府は政府で、及び腰になってしまっている。
もっと、叱咤激励する報道者がいてもいいだろう。

私は、反米主義者でないが、余りにも情けない。
アメリカには、深く感謝しているし、その信任に答えたいひとりであるが、自己主張しない情け者でもない。

そうだそうだ!!

hatoyamaはもっとしっかriせい!!

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『知らなきゃヤバイ!民主党─新経済戦略の光と影』
2009年11月、日刊工業新聞社

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