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2009年9月29日

オバマVS鳩山 IOC総会で激突!?

国連で手を取り合った両者が、土俵をかえて争うこととなった。

10月2日コペンハーゲンで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会に、鳩山首相が出席の方向で日程を調整している。そしてそれを追うように28日、米ホワイトハウスはオバマ大統領がシカゴの支援者として出席することを発表した。ルラ大統領(リオデジャネイロ)、フアン・カルロス一世(マドリッド)に加え鳩山首相(東京)が出席を決定したことをうけ、大統領自身が出席に踏み切ったとみられる。

 ホワイトハウスは当初国政を優先するためにも、ミシェル夫人を米国の代表者として派遣を予定していたが、大統領自らが地元シカゴを直接売り込むことになる。

 《THE JOURNAL》ブロガーの相川氏は首脳の参加状況が勝敗の行方を左右するとコメントを寄せる一方、「結果次第でメディアの報道ぶりは激変するでしょう。勝ったら、東京五輪大歓迎で、五輪や石原知事批判をぴたっと封印するでしょう。負けたら、それはもう非難ごうごうでしょう。そういう姿勢もどうかと思いますよ。記者としてのみならず、人間として」と五輪招致関連を報道するメディア側にも注目する。

■関連記事:五輪の呪い 招致活動は壮大なギャンブル(9.25)
http://www.the-journal.jp/contents/aikawa/2009/09/post.html

白昼の秋葉原で、外国人参政権反対のデモ隊がデモ批判者を集団殴打

 27日に東京・秋葉原で行われた「外国人参政権断固反対!東京デモ」のデモ隊が、デモの排外主義を批判するプラカードを持っていた男性に対して集団で殴打する様子がYouTubeにアップされ、コメント欄に批判と称賛の声が殺到している。

 動画の投稿者によると、デモの最中に「排外主義断固反対」というプラカードを持った男性が現れ、それを発見したデモ隊がその男性を取り囲んで集団殴打したという。また、デモの参加者が書いたと思われるmixi(ミクシィ)の日記には、持っていた杖でその男性を「クリーンヒット」したことを自慢げに報告している。さらにその日記には、「頭を杖で打ち付けられたので、バカになつたかもしれませんが、サヨクか朝鮮人支那人がバカになろうと私には関係ありませんので[引用]」とも書かれている。

 デモは「在日特権を許さない市民の会」の主催で行われ、全国各地で同様のイベントが行われている。

外国人参政権反対デモ参加者の証言
http://www.asyura2.com/09/senkyo72/msg/235.html

コメント欄に批判と称賛が殺到している動画

デモ隊による集団殴打の動画

デモのダイジェスト

2009年9月28日

自民党総裁選で谷垣禎一氏が新総裁に

 麻生太郎前首相の後継を選ぶ自民党総裁選の投開票が28日に行われ、事前の予想通り、谷垣禎一(たにがき・さだかず)元財務相(64)が第24代自民党総裁に選ばれた。

 谷垣氏は地方票と国会議員票を合わせて300票を獲得。144票を得て2位となった河野太郎氏(46)にダブルスコアをつけて圧勝した。

■自民党ヒストリー「22人の総裁」(※麻生前首相は入っていない)

平野貞夫×高野孟:小沢一郎の二重支配はありえない!

TOKYO FM・JFN系全国31局ネットで大好評オンエア中の「PEOPLE 〜高野孟のラジオ万華鏡〜」。今月のゲストコーナーには番平野貞夫さんをお迎えしました。

hirano090929.jpg

総選挙特番でも出演いただき、おもいきった発言内容にかなりの反響をよびました。さて、今回の番組でも...

・鳩山由紀夫が政権交代の最たる功労者である。
・小沢一郎の二重支配はありえない。
・武村正義への苦言。

をはじめ...

・自民党が崩壊した2つの理由。

など、耳を傾けずにはいられない発言ばかりです。

テレビでは何を話してもすぐカットされてしまう...と、ついもらされる場面もありました。今回の放送も、お聞き逃しなく!

■番組ホームページ
http://www2.jfn.co.jp/people/scope/voicecommons/

■ダウンロード(mp3)
http://pod.jfn.co.jp/people/scope/dl/zataidan_vol36_01.mp3

2009年9月27日

盛り上がりに欠ける自民総裁選、明日28日に選出

自民党総裁選候補、西村康稔(にしむら・やすとし)前外務政務官、河野太郎(こうの・たろう)元副法相、谷垣禎一(たにがき・さだかず)元財務相が、鳩山政権の話題の陰に隠れながら全国遊説を終えました。

党員投票は本日27日に締め切られ、明日28日の党所属国会議員による投票を経て新総裁が選出されます。(党員投票による地方票300票+党所属国会議員199票=499票)

総選挙大敗と候補者の国民的知名度の低さから、ただでさえ盛り上がりにくいうえに...

(1)大型連休のまっただ中に行われたため、国民の関心がそれた。
(2)選挙管理委員会が「文書類の配布・郵送」「投票用紙を集める行為」「金をかける行為」を禁止したため、活動が制限された。
(3)7日間で全国11カ所(前回は17カ所)というタイトなスケジュールのため、ほとんどが移動時間にとられ、国民と触れ合う時間が少なかった。

...という厳しい条件の中での遊説でした。

候補者にはSP(警護官)もつかなかったようで、議員の激減により台所事情が苦しくなったのでしょうか。

ところで、前回の自民党総裁選で、麻生氏に抗して立候補した面々ですが、せっかく本人がいなくなったのに、誰も出ていません。

確か...与謝野馨(よさの・かおる)氏、石原伸晃(いしはら・のぶてる)氏、小池百合子(こいけ・ゆりこ)氏、石破茂(いしば・しげる)氏でしたよね。

野党になった今こそ...と思ってしまうのですが、元々先頭に立つ覚悟もなかったとういうことでしょうか。

関連記事
自民総裁選:従来になく地味...注目度低く、SPもつかず[毎日.jp(毎日新聞)]
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090922k0000m010032000c.html

「地域主権国家」への工程表 ── 斎藤精一郎の提案に(ほぼ)賛成!

takanoron.png  斎藤精一郎=NTTデータ経営研究所所長が『エコノミスト』9月29日号に「"失われた30年"を避けるための3つの政策」と題して、新政権が今後4年間に採るべき方向と工程を提言していて、私はこれに(ほぼ)賛成である。

 斎藤は、日本経済が90年以降「長期の停滞と閉塞」に陥っていて、このまま手をこまねいていればこの先さらに10年も浮上できずに「失われた30年」に填り込みかねない、と持論を述べた後、この長期停滞の要因について次のように述べる。

●停滞の原因は官僚統治機構

「一言でいえば、輝かしい戦後経済時代(キャッチアップ過程)が完了してすでに20年が経過しているのに、依然、官僚依存型統治構造と中央集権体制に象徴される戦後体制がそのまま居座っていることだ」

 別稿で浜矩子の言説に触れた際にも同じことを指摘したが、ここで斎藤が言う「戦後経済時代」あるいは「戦後体制」は、明治以来100年余の発展途上国経済時代(体制)と読み替えるべきである。官僚主導の統治構造と中央集権体制は決して戦後になって始まったものではなく、明治憲法によって定式化されて戦後になってもマイナーチェンジが施されただけで今日まで生き残ってきたものだからである。そのように捉えれば、斎藤説は、(またまた登場して恐縮ながら)96年旧民主党の理念文書の第1節「社会構造の100年目の大転換」の次のような書き出しと完全に一致する。

「明治国家以来の、欧米に追いつき追いこせという単線的な目標に人々を駆り立ててきた、官僚主導による『強制と保護の上からの民主主義』と、そのための中央集権・垂直統合型の『国家中心社会』システムは、すでに歴史的役割を終えた。それに代わって、市民主体による『自立と共生の下からの民主主義』と、そのための多極分散・水平協働型の『市民中心社会』を築き上げなければならない。いままでの100年間が終わったにもかかわらず、次の100年間はまだ始まっていない。そこに、政治、社会、経済、外交のすべてがゆきづまって出口を見いだせないかのような閉塞感の根源がある」

 鳩山由紀夫首相や小沢一郎幹事長が繰り返し、「明治以来100年余の官僚主導体制を打破する革命的改革」こそ政権交代の中心的意義があると述べているのは、このような時代観・歴史観に裏付けられてのことであり、長期の停滞と閉塞の本質はそこにある。その点に関しては民主党政権には一点の曇りもない。

●構造疾患の3次元方程式

 次に斎藤は、その停滞と閉塞の実体として「3つの構造疾患」を挙げ、それらに順を追って対処していく工程表を持つべきだとする。

(1)生活不安症候群----雇用、賃金、年金、子育て、教育、健康、介護、福祉、住宅など国民生活の随所に穴が開き、国民を心理的不安だけでなく。生活の困窮や生命の危険に晒し始めてている。

(2)社会的衰弱症候群----商店街のシャッター街化、農村の耕作放棄、中小企業・町工場の廃業など、荒廃化現象が悪性腫瘍のように増殖しつつある。

(3)成長力喪失症候群----それらを食い止め、将来の活性化を担保するための財源が縮小しつつある。

 今後10年で日本経済を浮上させるには、この3次元方程式を解くための戦略的工程表が不可欠で、まず民主党政権は、生活不安解消のために「バラマキ全開」で応急手当を行う。次にその成果が出始める2〜3年後を狙って、地域再生による社会的衰弱の克服のため、統治構想の改革(政治主導の仕組み構築)と制度設計(地域主権改革の法制化)を大胆に進める。最も時間がかかるのが「新しい成長力」の創出で、それには長年馴染んできた「輸出立国モデル」を転換しグローバル競争力を備える先端産業立国を目指す......。

 このような考え方は、私が本欄で述べ、9月17日発行の民主党機関紙『民主プレス』に寄稿した一文(添付資料参照)でも述べたような、政権運営の基本的な方向性ともおおむね合致している。私はそれらで、民主党政権は、まずは新設した国家戦略局と行政刷新会議を基軸として精一杯、官僚主導から政治主導への転換を図りながら、しかし過去の中央集権国家の枠内ではそれには自ずと限界があって、出来ることと出来ないことが浮き彫りになっていくので、それを国民の眼前で繰り広げながら、4年後の総選挙(もしくはダブル選挙)に向かって、中央集権国家の解体と地域主権国家の樹立についての壮大なプログラムを描き上げ、それに国民の全面的支持を取り付けることに争点を絞って選挙を戦うべきであるとの趣旨を強調しておいた。

●憲法改正で仕上げ

 確かに斎藤が指摘するように、生活不安の解消は待ったなしであり、もちろん財源の組み換えなどに知恵を総動員するのであるけれども、それでも不足する分は非常手段を講じてでも何とかして手当をすることが必要だろう。それはまた、次の段階の社会的衰弱に外科手術的に取り組むための体力回復を確実にするためでもある。そこで官僚体制の壁との戦いはいよいよ熾烈さを増すだろうが、遅くとも3年後、つまり総選挙の1年前には、地域主権国家構想の骨格を明らかにし、それを実行に移すための基本的な法案を成立させながら選挙を戦う。恐らく自民党はそれと改革案を競い合うまでに再生を遂げていない公算が大きく、とすると民主党は今回以上の圧勝を得て引き続き4年間、8年間、政権を担当することになる可能性が大きい。

 その間に新しい国家デザインの細部を仕上げていきながら、最後は、それに相応しい憲法改正案を示して国民投票にかけることになるだろう。そこまでやり遂げて、この政権は歴史的使命を終えるのである。

 (3)の成長力喪失症候群への対処については、まず、成長率目標で表されるいわゆる「成長戦略」を本当に持たなければならないのかどうか、もっと別の価値観を立てるべきはないのかの議論が必要だろう。その上で、斎藤が言う「旧来型の輸出立国ではない先端産業立国」の意味するところがまだよく分からないが、私も、「モノづくり資本主義」についての論説で述べたように、ハイテク分野を中心とする高度資本財の開発・輸出が21世紀日本の世界経済との関わりの最突端と位置づけられるべきだと考えているので、そのあたりを今後深めていきたい。

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《資料》民主党政権は「縦突進」で!(『民主プレス』への寄稿)

 待ちに待った政権奪取だから、あれもこれもやりたいと思うのは当然だろう。マニフェストは総花的で、しかも民主党にはそれぞれの分野に精通した政策立案者や論客が多士済々なので、各人が気負い込んで各個バラバラに走り始める危険もないではない。しかし、政権全体の特に滑り出しで決定的に大事なのは、ラグビーに例えれば、横広がりに展開して個人技で相手を抜き去ろうとする華麗なオープン攻撃作戦ではなく、密集隊形でひたすら縦に縦にとボールを繋いで敵陣中央を突破する泥臭い縦突進型の攻撃作戦を採ることによって、この政権の歴史的な中心使命がどこにあるのかを骨太く示すことである。

 中心使命とは、小沢一郎前代表の年来の主張から言葉を借りれば「明治以来100年余の官僚主導体制を打破する革命的改革」である。鳩山由紀夫代表も衆院解散日の会見で同じ「革命的改革」という言葉を使い、それへの「国民総参加」を呼びかけた。マスコミはこの「革命的」をちょっと大げさな形容詞くらいにしか捉えておらず、そうであるがゆえに「民主党の国家ビジョンが見えない」などと見当外れの批判を繰り返してきたが、とんでもない、「的」を取ってしまって「革命」と呼んだ方がいいような事態がいままさに始まろうとしている。なぜなら、この革命的改革は結局、「地域主権国家の確立」という国家大改造の断行に行き着いていくものだからである。

 私のイメージでは、事は次のように展開する。まず最初の100日間は、来年度予算を概算要求から組み替えて可能な限り民主党の重要政策を反映させたものにすることに全力を集中する。次に、来年の通常国会ではいくつかの目玉政策を実現する法改正に取り組んで、その成果を背に夏の参院選で圧勝する。さらに2年目、3年目と着々改革を進めるのだが、それらすべては現行の中央集権国家体制の下での取り組みであって、出来ることと出来ないことが露わになっていく。その経験を踏まえて、4年後の総選挙(もしくはダブル選挙)ではいよいよ、中央集権国家を解体して「地域主権国家」を新たに樹立する全面的なプログラムを押し立てて、今回以上の圧倒的な国民の支持を取り付けて、さらに4年ないし8年かけてこのリベラル革命を遂行する。それに対して自民党は、反革命を対置するのか、別の保守革命路線を提起するのか、そこをはっきり定めなければ再生はおぼつかず、民主党の天下が当分続くことになるだろう。▲


2009年9月26日

鳩山・岡田の国連演説等の全文はこちらから

 大きな評価を得た鳩山由紀夫首相と岡田克也外相の一連の国連演説は、日本外交の"脱外務官僚"の第一歩として記念すべきもので、とりわけ鳩山の3演説は、外務省は資料を提供しただけで、松井孝治官房副長官を中心に骨格を作り鳩山自身が手を入れた完全に"政治主導"のものとされる。これら演説の和文・英文テキストと各国首脳との個別会談の概要は外務省ホームページに掲載されているので、メディアによるバイアスを避けるためにも、直接全文を読むことをお勧めする。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/unsokai/64_sokai.html

2009年9月25日

鳩山由紀夫フォトアルバム(最終回)by 蛭田有一

image-4_2.jpg2000.6.18 衆議院選挙 於JR有楽町駅前

 鴨川のご自宅で撮影した高野さんのポートレートは個人的にはとても気に入っています。「政界華肖像」では被写体の人に気に入ってもらえるポートレートを撮ろうという気持ちは一切ありません。私が撮ろうとするポートレートの真の狙いは被写体の存在感を強烈に表現することにあります。そのポートレートを観た人が写真を通してその人物により強い関心を持つきっかけになればとの思いでいつも撮影しています。 ですから期待はしていないのですが結果的に被写体の方に気に入ってもらえたらこんなに嬉しいことはないわけです。高野さんにはどう思っていただいたかはまだ直接伺っておりません。

 高野さんにもう少しいい男に撮ってくれよという注文があればそれに対応する別メニューもありますので再び鴨川に飛んで行く所存ではあります。また高野さんには私の拙いインタビューにも長時間真摯に応じて頂きました。このときのインタビューも高野さんのポートレートと共に「政界華肖像」コーナーに掲載しています。是非ご覧下さい。

http://www.ne.jp/asahi/hiruta/photo/img/photo/11seikai1/11seikai2/11x44.html

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hato_hiruta090917.jpg
『鳩山由紀夫―蛭田有一フォト・インタビュー集』
2002年4月、求龍堂

蛭田有一オフィシャルHP
http://www.ne.jp/asahi/hiruta/photo/

"未来志向"の鳩山外交、好発進----「鳩山カラー」とは何か?

takanoron.png 国会で国民に対して所信表明演説をする前に、いきなり国連気候変動首脳級会合で世界に向かって演説し「温室効果ガス25%削減」の中期目標を公約して絶賛を浴びるという、異例のデビューを果たした鳩山由紀夫首相だが、いつも粗探しのようなことばかり書いているマスコミも、「"鳩山カラー"全開で外交デビューを飾った。......国連の各会合での演説も、高い理想を掲げる"鳩山カラー"が彩る」(23日付読売)と、好意的なに報じている。

●未来からの風

 「鳩山カラー」というものがあるとすると、その最大の特徴は、"未来志向"と言うか、まず将来へ向かっての大きな目標を掲げてしまって、それをどうしたら実現できるかは後から考えればいいという、あっけらかんとした割り切り方である。これは実は、鳩山個人の性分によるというよりも、旧民主党以来の同党の政策の根本にある発想方法である。前原誠司国交相が取り組んでいる八ッ場ダム問題で、まず「中止」という動かぬ目標を設定して、それから地元の説得の仕方を模索するというのも、岡田克也外相が担っているインド洋の給油問題で、「単純延長はない」と結論を明言した上で、代替のアフガン支援策を米国と話し合おうとするというのも、みな同工異曲である。

 度々の引用で恐縮だが、96年旧民主党の結党文書は、第1節で「100年目の大転換」を言い、第2節でそのための政策の立て方として「2010年からの政策的発想」について述べていた。

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 私たちは、過去の延長線上で物事を考えようとする惰性を断って、いまから15年後、2010年にこの国のかたちをどうしたいかに思いをめぐらせるところから出発したい。するとそこでは、小さな中央政府・国会と、大きな権限をもった効率的な地方政府による「地方分権・地域主権国家」が実現し、そのもとで、市民参加・地域共助型の充実した福祉と、将来にツケを回さない財政・医療・年金制度を両立させていく、新しい展望が開かれているだろう。

 経済成長至上主義のもとでの大量生産・大量消費・大量廃棄の産業構造と生活スタイル、旧来型の公共投資による乱開発は影をひそめて、技術創造型のベンチャー企業をはじめ「ものづくりの知恵」を蓄えた中小企業経営者や自立的農業者、それにNPOや協同組合などの市民セクターが生き生きと活動する「共生型・資源循環型の市場経済」が発展して、持続可能な成長とそのもとでの安定した雇用が可能になっているだろう。

 国のつごうに子どもをはめ込む硬直化し画一化した国民教育は克服され、子どもを地域社会で包み込み自由で多様な個性を発揮させながら共同体の一員としての友愛精神を養うような、市民教育が始まっているだろう。

 そして外交の場面では、憲法の平和的理念と事実にもとづいた歴史認識を基本に、これまでの過剰な対米依存を脱して日米関係を新しい次元で深化させていくと同時に、アジア・太平洋の多国間外交を重視し、北東アジアの一角にしっかりと位置を占めて信頼を集めるような国になっていなければならない。

 私たちは、そのようなあるべき未来の名において現在を批判し、当面の問題を解決する。そしてたぶん2010年までにそれらの目標を達成して世代的な責任を果たし、さらなる改革を次のもっと若い世代にゆだねることになるだろう。

 私たちは、未来から現在に向かって吹きつける、颯爽たる一陣の風でありたい。

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 「2010年」というのは、当時は前世紀中に政権を獲って、21世紀の最初の10年間を通じて大転換を進め、新しい国家像の骨格が出来上がったところで、鳩山も菅も仙谷も皆65歳前後になるので、それを次の世代に手渡そうというつもりだったので、そうなっている。政権を獲るのが10年も遅れたので、今で言えば「2020年」ということになる。

 旧民主党結成までの政策論議で大きなテーマの1つとなったのは、当時、大田昌秀=沖縄県知事の下で吉元政矩=副知事が策定した「基地返還プログラム」だった。これは、2010年ないし2015年までに沖縄にあるすべての米軍基地を返還させるべく、1つ1つの施設を俎上に乗せて米軍と交渉して、その機能や使用状況を確かめて、不急不要のものから順次、返還させたり取り敢えず縮小させたりしていくというもの。旧民主党としては、この沖縄のプログラムを支持するにとどまらず、この考え方を本土の米軍基地にも適用して、全土の米軍基地を縮小・返還させ、一部は日米共用化・軍民共用化するなどして、全体として、日米安保条約そのものは維持するけれども、在日米軍は出来るだけ縮小し、その代わりいざという時にはグアムやハワイや本土から飛来して基地を使えるようにする協約を結ぶという「常時駐留なき安保」を基本政策の1つとして掲げることになった。

 余談だが、これには米国政府も驚いたようで、当時ワシントンの防衛分析研究所研究員で後にホワイトハウス日本・朝鮮部長になった対日安保政策マフィアのマイケル・グリーンが東京に吹っ飛んできて、「民主党にこんなことを言わせたのはお前か」と私を詰問したりした。

 そこから議論はさらに発展して、この15年ないし20年先のあるべき国の姿をイメージして目標を定め、そこから手前に向かって段階論を考えるという方法を、普遍的な政策的発想法として採用しようということになった。保守vsリベラルの2大政党制と言っても、成熟先進国ではどこでもそうであるように、右か左か、白か赤かという対抗軸はもはや成り立たず、ほぼ同じ方向を目指す狭い政策選択の幅の中で、むしろその深度やスピードや回路や手法を競い合うことになる。とすると、旧来の自民党的政治では、超現実主義的に、今より少しマシな改善を、手前から、官僚体制や業界団体などの間で合意できた限りで、積み上げていくのが当たり前であるのに対して、登場すべきリベラル新党は、超理想主義的に、まず遠くのあるべき目標を明示して、そこから手前に向かってブレークダウンして、10年間ではここまで変える、そのためには5年間ではこことここだけはメスを入れる、だとすると今現在直面する問題に対してはその5年後に繋がるような対処の仕方をしよう----という具合に思考するのである。

 ちなみに、この議論を通じて、「常時駐留なき安保」というネーミングを含め、この未来からの政策的発想の重要性を強く主張してリードしたのは横路孝弘であり、それを真っ先にサポートしたのは私と、もう1人、鳩山邦夫だった(アハハ!)。

 この結党文書の一節が「私たちは、未来から現在に向かって吹きつける、颯爽たる一陣の風でありたい」というなかなか文学的な決め言葉で終わっているのは、実は宮沢賢治の「生徒諸君に告ぐ」という詩からのイメージ借用で、元は「諸君はこの颯爽たる,諸君の未来圏から吹いて来る,透明な清潔な風を感じないのか」である。

●やれば出来る

 政治は未来への挑戦であり、「やれば出来る」と思わなくては始まらない。言ってしまえばやらざるを得ず、それで出来なければ責任を取って辞めればいいのである。官僚は逆に過去へのこだわりが命であって、その延長で「出来ることしかやらない」。政治が官僚に従属するのが致命的に拙いのはまさにそこで、その政官関係の120年の惰性をブチ破る革命的改革の党は未来から手前に向かって物を考えて当然である。

 地球温暖化について言えば、そもそもCOPの考え方は1つのイデオロギーであって、地球はむしろ寒冷化に向かっているという説を唱える学者が少なからずいるし、また温暖化を認めるとしてもその原因は必ずしもCO2など温室効果ガスではないとする論者もいる。さらに温室効果ガスのせいだとしても、2050年と言わず2025年でも石油生産のピークが過ぎてもはや脱石油が焦眉となっていることは確実で、その時に、石油利用がいつまでも続くかのような前提に立って「うちの商売に差し支える」などと言っている電力業界や製鉄業界を慮ってしみったれた目標を掲げ続けることなど愚劣である。そこをポーンと飛んで、「25年=25%削減」と言ってしまったのは鳩山の卓見で、さあどうしようかと言っている内に石油枯渇が始まり、CO2説も温暖化説も見直し機運が高まるかもしれない。

 東アジア共同体とその核となるアジア共通通貨体制も、外務官僚に言わせれば、ヨーロッパは各国の経済格差も小さくキリスト教という共通の文明基盤もあるがアジアにはそれがないことに加えて、米国が「アジアから排除しようと言うのか」と反対するに決まっているので「出来るはずがない」ということになるが、出来ない理由を並べ立てるのが官僚の仕事で、日本のトップが言い出せば中国も韓国もASEANも喜んで議論に応ずるだろう。10月の日中韓首脳会談がその始まりとなる。米国の過剰な懸念に対しては、東アジア共同体と並行もしくは先行して日中米の戦略協議体を設営すれば足りる。

 普天間移転問題とインド洋給油問題をマスコミが腫れ物に触るようにビクビクして、鳩山はオバマに持ち出さなかったとか、岡田がクリントンに言ったら必ずしも話し合いを拒否しなかったとか、一喜一憂するが如くに語っているのは滑稽である。普天間移転を含む在日米軍基地の再編については、ポーランドなどへのミサイル防衛網設置をあっさり止めたのと同様、ゼロベースでの見直しが始まっていて、SACO(沖縄に関する特別行動委員会)の合意は必ずしも絶対ではなく、9月16日付本論説でも書いたように、ホワイトハウス内で嘉手納移転による早期決着の考え方が選択肢の1つとして検討されている。

 インド洋給油について言えば、オバマ政権ははっきり言ってそんなことはどうでもいいという気分であって、その延長を拒めば日米関係が大変なことになるかのように言っているのは外務省とそれに脳髄を冒された日本のマスコミだけである。

 オバマは選挙運動中から、イラクは早期に撤退するがアフガニスタンは兵力を増強すると言い続けてきて、私に言わせればそれが間違いの元である。イラクだけでなくアフガニスタンの戦争も初めから間違っていて、それはさんざん指摘してきたように、(1)そもそも軍事力で、ましてや国家間戦争で、テロリストは撲滅できないし、(2)国家間戦争でイラクやアフガニスタンの国体を破壊してしまえば果てしのない内戦に陥って収拾がつかないことになるのは分かりきっていて、(3)そうなってから米軍をいくら投入しても泥沼状態が深まるだけだからである。

 オバマは就任早々、公約通りアフガン増派を表明したが、米国の議会も世論もそれには批判的で、オバマの支持率低下の一因にもなっている。とりわけ、先頃のアフガニスタン大統領選挙でカルザイ現大統領派による大掛かりな不正投票が国際監視団から指摘されたことで、米国のカルザイへの信頼は地に落ちてしまった。その中で、ホワイトハウスではアフガニスタン戦略の根本的な見直しが始まっていて、9月13日に正副大統領、国防・国務両長官、安保担当補佐官、統合参謀本部議長が列席して開かれた第1回アフガン戦略会議では、バイデン副大統領が「アフガニスタンでタリバンと戦って治安を回復する」ための内戦鎮圧作戦の放棄、主にパキスタン山岳部にいると言われるアルカイーダに対する米特殊部隊による掃討作戦への集中、つまり「パキスタンでアルカイーダと戦ってテロリストを撲滅する」という戦略目標の大転換を主張、公約を守りたいオバマが難色を示し、またクリントン国務長官は「アフガニスタンでタリバンを退治しなければ結局、アルカイーダがアフガニスタンに戻ってくる」と反対論を述べたという。

 このアフガン見直し会議はさらに数回開かれる予定だが、いずれにせよ、アフガニスタンを作戦領域として放棄するかどうかの根本問題までホワイトハウス中枢で激論となっている状況で、本論説が初めから指摘しているように、軍事的には全く無意味なインド洋監視作戦とそれへの日本自衛隊による給油活動の継続など、ほとんどどうでもいいような話なのである。

 間違っていることは、いくら米国が言って来てもやらない。それが同盟国としては当たり前で、そういう鳩山政権の姿勢を米国は尊重するだろう。▲

2009年9月24日

防衛省ホームページの更新が遅い件

順番に見てください。

防衛省ホームページ(英語版)
http://www.mod.go.jp/e/

このページは、現在の防衛大臣:北澤俊美(きたざわ・としみ)氏になってますね。

左メニュー「About Ministry」をクリック
http://www.mod.go.jp/e/about/

ページ中央の「Defense Minister」をクリック
http://www.kantei.go.jp/foreign/asodaijin/080930/12hamada_e.html

あらっ、古い方が...

外交が始まる前に、ちょこっと更新してほしかった。

ちなみに、日本語版も...

http://www.mod.go.jp/j/profile/

古かった。

監視はしているが、ここのところ忙しくて...という理由であればいいのですが、ノーマークだとしたら、サイバーテロに改ざんされても気づかないのでは。

ホームページに関しては、十分に"防衛"できていないようだ。

この記事は、2009年9月24日AM2:43に防衛省ホームページを確認の上書いています。掲示後、上記ページが更新され、この記事の内容と一致しなくなる可能性があります。

2009年9月23日

鳩山由紀夫フォトアルバム(6/7)by 蛭田有一

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 話は二年前になりますが、2007年の参議院選挙で与野党の勢力比が逆転し、以来ねじれ国会が始まった。写真集「鳩山由紀夫」を上梓して以来、政治家の撮影から離れていましたが、与野党逆転を期に日本の政治が大きく動き出すと予期し、再び政治家を撮ろうと決めました。そこで私は一大転換期を迎えようとしている日本の政治に直接、或いは間接的に大きな影響力を持つ60人を目標にポートレートの撮影とインタビューを開始しました。対象は政治家を中心にジャーナリスト、政治評論家、著名人など政治的立場を異にする多彩な人たちです。

 撮影したポートレートとインタビューは私のホームページ内の「政界華肖像」コーナーで順次公開しています。

 2007年10月、記念すべきトップバッターとして鳩山由紀夫氏を撮影・インタビューしました。

 現在44人をアップしています。その44人目がなんと高野孟さんです。高野さんについての情報収集の際に、誠に恥ずかしながら本サイトを知った次第です。

 「ザ・ジャーナル」を知る前の高野さんの情報は、正直申しますと時折見るテレビからのものがほとんどで、高野さんの著書を読んだり講演を聞いたりしたことはありませんでした。ただテレビなどでの高野さんの発言にはいつも共感を覚えていたし、それ以上にテレビの画面に映し出される高野さんの表情やパンチのある語り口、姿全体から発散する人間的パワーのようなものに、人物写真家としての好奇心が反応し、撮りたいという思いを抱いていました。そんな程度の理由でと笑われそうですが、私の最後の決断は常にこの直感で決めてきたということです。

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『鳩山由紀夫―蛭田有一フォト・インタビュー集』
2002年4月、求龍堂

蛭田有一オフィシャルHP
http://www.ne.jp/asahi/hiruta/photo/

2009年9月22日

鳩山由紀夫フォトアルバム(5/7)by 蛭田有一

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2000.9.1 軽井沢別荘内を散策

 ところで今回、民主党の予想を超える圧勝で私の生活のリズムはすっかり狂ってしまった。民主党の勝利が予想された投票日の一ヶ月位前から、メディアの取材が入り始め、投票日の翌々日、9月1日からは連日、テレビ、ラジオ、新聞、週刊誌などの取材依頼の電話が昼夜鳴り続きました。

 メディアが訊ねてくる内容はほとんどが鳩山家の家族についてであった。宇宙人と言われる鳩山さんは本当はどんな人とか、へんてこりんな言動だと取りざたされる幸さんは日本のファーストレディーとして大丈夫か、幸さんは家の掃除をするのか、他に息子さんのこと、母親(安子氏)のことと殆んどがファミリーに関することばかり。家族の一員でも下男でもない私に分かるはずもない質問が次々飛んでくるのには閉口した。加えてメディアから鳩山氏の写真集の中の写真の使用要請が続き、連日写真の貸し出し雑務にも追われた。

 写真集がこれほど社会に注目され、重宝がられるのは著者として望むところであったし、報われたという気持も正直ありました。ただメディア側の取材を受けて共通して感じるのは取材の対象が政治家鳩山由紀夫ではなく、私的鳩山家に集中したということでした。

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『鳩山由紀夫―蛭田有一フォト・インタビュー集』
2002年4月、求龍堂

蛭田有一オフィシャルHP
http://www.ne.jp/asahi/hiruta/photo/

2009年9月21日

鳩山由紀夫フォトアルバム(4/7)by 蛭田有一

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1999.2.12 番記者たちから誕生日の花束を受ける 於民主党本部

 一方、ニュースで見かける大真面目な顔からは連想できないユーモラスでひょうきんな一面もあります。人前でカツラを被っておどけてみせたり、ダジャレを飛ばしたり、その熱唱ぶりに一瞬引いてしまいそうな森進一の「おふくろさん」のもの真似とか、人を喜ばせるためなら時と場に応じて何でもやるというサービス精神も旺盛です。

 ある会合で最初に演壇に立った菅直人氏が、「内の女房が鳩山さんのことを異星人のような人と言っている」とスピーチしたら、次に立った鳩山氏がすかさず「菅さんは異性には気を付けて下さい」(菅さんの女性問題を念頭に)と切り返して会場を沸せた。カメラを構えていた私も思わず吹き出してしまいました。

 こうして2002年4月、写真集「鳩山由紀夫」を上梓し、鳩山氏の4年間の密着撮影はひとまず終了した。その後は鳩山家のビッグイベントに撮影に出かけることはあったが、時々鳩山事務所を訪ねて秘書と雑談することを楽しみにしてきました。

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『鳩山由紀夫―蛭田有一フォト・インタビュー集』
2002年4月、求龍堂

蛭田有一オフィシャルHP
http://www.ne.jp/asahi/hiruta/photo/

当選議員、8月給与は2日で230万円

先日9月16日、8月30日の衆院選で当選した全議員(480人)に給与が支給された。

その額は「約230万円」!(歳費+文書通信交通滞在費)

総額「約11億円」!!

内訳は...

歳費
国会議員に対して支払われる給与のことで、1人あたり月額130万1千円。(地方議員の給与は議員報酬)
文書通信交通滞在費
公的な文書の発送費、通信費、交通費、滞在費をまかなうために支給される経費のことで、非課税で報告義務もない。月額100万円。

衆議院事務局にはこの件でクレームが寄せられているようだ。

ネット上には、

お国のために、身を粉にして頑張ってもらうんだから、手付金だと思って...

という、皮肉めいた書き込みも見られる。

返納すれば公選法違反にあたるため、議員は受け取るしかない。

月額と考えれば納得できないこともないが、こういう場合は"日割り支給"にし、少しでも不満の声が出ないようにできないものだろうか。

ちなみに、2009年6月30日に公開された「国会議員の2008年の年間所得や資産の増減に関する報告書」によると、平均所得は、衆院議員は2,590万円、参院議員は2,271万円でした。

参考情報
国会議員に渡される文書通信交通滞在費のあり方に関する質問主意書[提出者:鈴木宗男]
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a169019.htm
衆議院議員鈴木宗男君提出国会議員に渡される文書通信交通滞在費のあり方に関する質問に対する答弁書[内閣総理大臣;福田康夫]
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b169019.htm

参照元
当選衆院議員、在任2日で230万円 8月給与、満額支給[NIKKEI NET(日経ネット)]
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=STXKF0987%2018092009&g=MH&d=20090919

総論賛成、各論反対。鳩山総理、腕の見せどころ

二見伸明氏(誇り高き自由人、元衆議院議員)

 鳩山政権を、大臣・副大臣と、小沢一郎が決めた衆議院常任委員長人事をセットで見ることをお薦めする。大臣ポストには、私にも少々、異議はあるが、副大臣とセットでみると、なかなかの味わいがある。例えば、農相・赤松広隆である。寡聞にして、彼が農政に詳しいとは知らなかった。しかし、農協など農業団体とのしがらみが少ないので、かえって、思い切った施策がとれるというプラスはあるだろう。その赤松を支える副大臣が、「農家への戸別所得補償制度」をまとめた衆院議員、山田正彦と参院議員、郡司彰という農政の専門家であり、それを監視し、督促するのが、民主党農政の核心である筒井信隆である。彼は、今回、国土交通相に任命された前原誠司が、昨年、某月刊誌で「戸別補償制度」を批判した際、「副代表辞任」を要求した「剛の者」だ。岡田外相に対する外務委員長は鈴木宗男で、「外務省官僚にごまかされるな」と目を光らせるので、外務省には目の上のコブだろう。「毒をもって毒を制す」ではないが、鈴木委員長選任に自公が強硬に反対したのは、「核密約」など自民政権下のダーティーな部分が明らかにされることを恐れたからである。

 副大臣制は、自民・自由連立の時、小沢一郎が、政治主導を実現するために、政務次官という名の「見習将校」ではなく、認証官としての重みをもった副大臣を作り上げたものである。にもかかわらず、自公政権は、官僚の巧みな誘導によって、副大臣制を換骨奪胎して、イベントの挨拶要員におとしめ、政治家としての力量、政策をもった人材を送り込もうとはしなかった。民主党は違う。衆参の論客が副大臣として大臣を支える体制である。国土交通副大臣・辻元清美、財務副大臣・野田佳彦がイベントの挨拶要員になるはずがない。政権を支え、監視する衆院常任委員長の顔ぶれは、前述の鈴木、筒井を始め、田中真紀子、鹿野道彦、東祥三、玄葉光一郎、大畠章宏など個性豊かな、頑固者である。大臣答弁に官僚臭がにじみでると、委員長にどやしつけられるような場面もあるかもしれない。それもまた、楽しからずや、である。
 
 それにしても、今回の大臣、副大臣は、テレビの政治バラエテイー番組の常連が多いので、自己主張が強く、「言語明瞭・意味明解」で面白いが、はしゃぎすぎて、食言の心配もある。ちょっとした一言が政権の命取りになることもあるので、気をつけてもらいたい。「綸言、汗の如し」である。私が運輸相の頃の閣議は無味乾燥なもので、閣議後の閣僚懇談会の方が面白かった。閣議で侃侃諤諤の大議論を期待したい。

 鳩山政権の支持率は、期待と不安を交錯させながら、歴代二位の70%を超す高さである。世論調査によれば、民意は「政策への期待」ではなく「政治が変わることへの期待」である。政権を不動のものにするためには、「政策を実現」して、「政治が変わったこと」を国民に実感してもらう以外にない。総理は18日、麻生前内閣が編成した約14兆円の補正予算の執行見直しを指示した。藤井財務相の弁では「各省がそれぞれ独自の判断でお願いしたい」とのことである。「独自の判断」がミソで、官僚の忠誠度を知ることが出来るし、「苛斂誅求派」か「温情派」か、大臣の人柄もわかる、面白い見ものになるだろう。
 
 注目されるのは八ッ場ダム建設中止だ。半世紀以上、国と群馬県、これを後押しする東京、茨城など一国六都県のアメとムチに翻弄され、犠牲になったのは水没予定地の住民である。前原国交相は、この連休中に現地で、地元住民と話し合うようだが、生活再建、地域振興を最優先に、誠実な態度で住民や自治体の理解を求めるべきである。
 
 来年度予算編成は大変だ。子供手当てなど7兆円超の予算を確保するためには、その分、他部門の予算を削除したり、いくつかの事業を中止したりしなければならない。茨城県にも「霞ヶ浦導水事業」「六号国道石岡バイパス」「茨城空港」など、見直すべき事業がある。全国で、県知事を先頭に、民主党系地方議員や企業・業者を巻き込んで、反対運動が起こるだろう。「総論賛成、各論反対」の厳しい現実に、船出したばかりの鳩山政権は直面するわけである。
 
 「明治維新」は西郷隆盛の「情」だけで成就したわけではない。倒幕という総論に賛成した地方武士は、自分の身分、生活不安という各論の立場から、萩の乱など中央政府に反抗し、ついには、「西南の役」で「情の人」西郷を担ぎ出して、敗れた。西郷の盟友、大久保利通は「非情の人」として西郷を討って明治政府の基盤を固め、翌明治十一年、暗殺された。「情に掉させば流される。知にはたらけば角がたつ」。激動期のリーダーは強靭な精神の持ち主でなければ務まらない。小沢一郎の本質・本心は「情の西郷隆盛」だが、尊敬する歴史上の人物は大久保利通である。
 
 三国志の主役、劉備玄徳が蜀の帝王になれたのは、大軍師・諸葛孔明あったればこそである。宰相・鳩山由紀夫と軍師・小沢は不可分である。マスコミは、細川政権を例にとって、「小沢支配」を喧伝するが、細川護煕総理の秘書官を務めた成田憲彦は、「小沢支配」を否定している。細川政権が自壊したのは、与党第一党の日本社会党に連立を束ねる力量がなく、武村官房長官などが自己顕示に明け暮れ、剛腕・小沢にしても、連立各派間の仲裁、苦情処理に専念せざるを得なかったことにある。それでも、細川・羽田政権は、二大政党制を育てるために小選挙区制導入という抜本改革を成し遂げている。鳩山総理の意思と指示が明確であれば、それの実現を目指して身体を張るのが小沢一郎である。

 2009年9月14日午前(日本時間)、降雨のため4時間遅れて始まったレンジャーズ戦ダブルヘッダーで、イチローが9年連続200本安打の新記録を樹立した。私はおもわず、「やったー」と叫んだ。そしてその瞬間「雨でノーゲームになり、幻のヒットにならないように」と祈った。1919年、ワールドシリーズでの八百長事件「ブラックソックス事件」で大リーグ人気が危機に陥ったとき、それを救ったのが本塁打を連発したベーブ・ルースだった。以来、大リーグは本塁打を中心としたパワー全盛の時代になった。そのパワー志向が、ゆがんだ形で表面化したのが、マニー・ラミレスら球界を代表する大打者の薬物疑惑だ。イチローは内野ゴロをヒットにし(走)、「人のいないところに打つ」バットコントロール(攻)、走者を刺す「レーザービーム」(守)の三拍子揃った名選手で、野球本来の醍醐味を具現した。アメリカ球界に新たな時代の幕開けが来たのである。

 イチローと一郎がダブった。日本を敗戦の廃墟から世界第二の経済大国に押し上げたのは、田中角栄の「日本列島改造論」を象徴とする大型公共事業だった。そして、いま、公共事業は、汚職・腐敗、環境破壊、国土荒廃という「負」にさいなまれ、「質」の転換を迫られている。鳩山は歴史の分岐点で、後続の政権が後戻りできないように、舵を前にきる歴史的な使命をになった総理である。細川政権を自壊させた歴史を他山の石とせよ。

*  *  *  *  *  *

二見伸明(ふたみ・のぶあき)プロフィール
1935年2月10日生まれ。69年12月の衆院選に初当選し、以後8期23年。小沢一郎、羽田孜、石井一、森喜朗と同期。公明党政策審議委員長、副委員長、運輸大臣を経て、94年、新進党。97年暮の新進党解体により、小沢の自由党結党に参加。総務委員長、国対委員長。2000年春、自由党分裂に際し、小沢と行動を共にする。小沢対羽田の一騎打ちの新進党党首選では「四海波穏やかなときは羽田がベストだが、激動期は小沢の豪腕がベスト」と表明し、小沢の推薦人になる。

2009年9月20日

岡田克也外相、「自衛隊を出すことはあり得ない!」と明言

9月20日(日)、テレビ朝日番組内で岡田克也外相が、アフガニスタン本土での復興支援について、

治安状況はかなり厳しい。各国の軍隊も撤退を模索する状況で、いきなり自衛隊を出すことはあり得ない。

と明言した。

ちなみに、岡田克也外相は幹事長時代にも「憲法9条を揺るがすような行動にははっきり『NO』を行動で示していく(イラクへの自衛隊派遣)」と述べており、先日の「フリーランスにも記者会見を開放」に続き、今回の発言も、彼の強い信念が現れている。

憲法揺るがす自衛隊派遣にははっきりノーを[民主党]
http://www.dpj.or.jp/news/?num=5882
前原議員・岡田幹事長が自衛隊派遣の疑義を指摘[民主党]
http://dpjweb.net24.ne.jp/news/200312/20031215_02iraq.html

参照元
岡田外相、自衛隊アフガン派遣あり得ない[nikkansports.com]
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20090920-546033.html

自民党総裁選3候補による討論会は滑ったのか?滑らなかったのか?

9月19日、自民党総裁選に立候補した西村康稔(にしむら・やすとし)氏、河野太郎(こうの・たろう)氏、谷垣禎一(たにがき・さだかず)氏の3人による討論会(NHKで生中継)が日本記者クラブ(主催も同じ)で行われた。

タイトルからしてそうですが、その内容を見比べるとおもしろい。

毎日.jpは「かすんだ」「パンチに欠けた」「滑り気味」など、ネガティブなワードの連続。

自由民主党は「活発に議論」「積極的」などの前向きなワードを適度にちりばめている。

この2つは、同一線上に並べられるサイトではないのですが、野党慣れしていない自民党の理想と現実がここに現れていると感じました。

3候補大いに持論を展開 日本記者クラブで公開討論[自由民主党]
http://www.jimin.jp/sousai09/news/210919a.html

自民総裁選:理念中心に論戦 政策に踏み込めず...討論会[毎日.jp(毎日新聞)]
http://mainichi.jp/select/today/news/20090920k0000m010084000c.html

YouTube - 自民総裁選の3候補 公開討論
http://www.youtube.com/watch?v=aEM1Wkk3mS8

2009年9月19日

記者会見における"インターネットメディア除外"にメゲず、新企画『政治家に訊く』始めます!

先日、9月16日(水)、神保哲生氏(ビデオジャーナリスト)・上杉隆氏(ジャーナリスト)と共に首相就任会見に出向いたところ、インターネット及びフリーランスということで、あえなく(健闘したとは思っていますが...)退出させられた《THE JOURNAL》取材班ですが、以来、ネット上に多数の書き込みをお見かけします。

非記者クラブメディアを排除した鳩山首相初会見への落胆[週刊・上杉隆]
http://diamond.jp/series/uesugi/10094/
どの新聞も取り上げない記者クラブ問題[プチ株とPDA・PCと。]
http://mattarina.seesaa.net/article/128299605.html
本当は今日あったことを書こうと思ったけれど、[白鯨戦艦]
http://d.hatena.ne.jp/iso-roku/20090917
大手マスコミが報じない鳩山新内閣の公約違反:記者クラブ制度[billabong]
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1860673
民主党の公約破り...はじまる[Men@Work]
http://www.sansu.org/WP/?p=1517
国民の知る権利を侵すのは[スロー人]
http://ameblo.jp/adco/entry-10344454079.html
鳩山民主党、記者会見オープンの公約破り マスコミは報せず[黒猫通信]
http://pitanpitan.at.webry.info/200909/article_7.html
民主党、早速「公約破り」か[日日是生日]
http://lailai-hanyu.at.webry.info/200909/article_10.html
大メディアが黙殺した鳩山首相初会見の真実[大泉千路のブログジャーナル]
http://c-oizumi.doorblog.jp/archives/51622482.html
官邸記者会見の開放1〜約束破りか、一歩前進か〜[千日ブログ]
http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-250.html

もちろん、この《THE JOURNAL》でも、激励からアドバイスまで、相当数のコメントとメールをいただきました。

今回なし得なかったことについては、事実は事実として冷静に受け止めており、私たちなりの手法で、少しでも多くをお伝えできるよう、試行錯誤を続けます。

まずは、来週から、『政治家に訊く』と銘打って、議員会館に出向いて議員にお会いし、《THE JOURNAL》をご理解いただくとともに、今回の件に関しても、党ではなく"個々の議員"に考えをお聞きし、小さな相互理解から全体に広がっていくような働きかけをします。

もちろん、その"個々の議員"に対しては、申し入れ目的取材ではありませんので、政権交代への「想い」から「政策」また「プライベート」など、単なるデータベースと言うよりは、人柄が見えるような内容にしたいと思っています。(対象は民主党だけではありません)

初回は「細野豪志(ほその・ごうし、民主党衆議院議員)」氏の予定です。

取材は来週半ば、取材内容は全て公開いたしますので、"どうしても聞いてみたい"ことがありましたら、コメント投稿ください。

全ては無理ですが、できるだけ回答をもらってきます。

最後に、記者会見に関しましては、「今後、入館するために協会かどこかに所属されるのか?」など、幾つか質問もいただいておりましたが、おそらく、《THE JOURNAL》としては、"ストレートニュースのリンク集サイト"とは思っておりませんので、こじんまりと、"編集部が興味を持った題材に突っ込んでゆく"というスタンスは変わらないと思います。

神保哲生:記者会見をオープンにするのは簡単なことですよ

記者会見をオープンにするのは簡単なことですよ。だって、世界中で普通にやっていることなんですから。日本だけができないなんて、変でしょう。

今回は首相が公約違反をしてくれたおかげで、にわかに記者クラブ問題に関心が集まってくれたとみえて、記者クラブ問題のイロハのイをご存じない方にまで、この問題に興味を持っていただき、コメントなども頂いているようです。

開放開放と言うが、具体的な案が出ていないではないかとの指摘も、こういう場で発言するのならもう少し勉強してくださいよとの思いもありますが、これは世界標準のことをやってくださいと言っているだけであり、とても簡単なことなので、中身を列挙しておきます。

世界標準の記者会見基準とは

・記者会見は報道に携わる者に対しては原則フルオープン。フルオープンの意味は、無条件で参加できるということ。「報道に携わる者」の意味は、それが生業であるかどうか、それが主要な職業であるかどうかは問わない。ただし、報道目的以外の者(見物、冷やかし、報道以外の目的)は除外するという意味。その理由は、それがそもそも記者会見の目的だからです。記者会見というのは報道の向こう側にいる読者や視聴者などのパブリックに対して、報道機関やジャーナリストを通じて行政機関が情報を公開する行政機関の一ファンクションに過ぎません。

・現行の記者クラブは任意の親睦団体に過ぎないので、それを解散する必要はまったくありません。また、私などはそこに入りたくもありません。ただし、特定の民間企業の集まり(任意団体)である日本新聞協会加盟社のみが参加資格をもった記者クラブが、国民の共有の資産である公官庁の施設を独占的に占有している状態には、憲法上の問題も含め、多々問題がある。行政機関が、ある民間業界の中の特定の企業だけを優遇することに、行政の中立性の観点からも問題があることは、今更説明を要さないはず。実は大手メディアは記者会見室の隣に記者クラブ室があり、そこに常駐しているため、記者会見は「5分前になって「これから会見やりまーす」で会見ができてしまっている。外部から会見のために出て行かなければならない私たちは、それでは会見に間に合わない。記者クラブという親睦団体はどうぞお続けくださいだが、記者クラブ室は、記者会見参加資格を持つ記者の控え室として使えるようにすべき。もちろんそこに各社が机や電話を置かせるところまで便宜を図るのなら、その分の料金を徴収すべし。

・セキュリティはチェックが必要。これは会見がフルオープンになるか否かにかかわらず、そもそもやっているべきこと。日本はまだそこが緩すぎる。元々現行の記者クラブ制度のもとでも、セキュリティチェックはすべきだった。NHKや朝日新聞の記者ならセキュリティの問題がなく、ネットメディアやフリーランスの記者はセキュリティリスクがあるというのは単なる偏見。むしろ最近では既存のメディア関係者の方が、さまざまな犯罪や不祥事を起こしてはいないか。

・セキュリティチェックは、だいたいこんな具合で行われています。(ただし、私の経験則はややアメリカの制度に偏っているかもしれません。)

1)記者会見への参加希望者は事前登録制とする。(パスを発行するもよし。毎回入り口で登録を確認するもよし。前者の方が一度で済むので楽かも。)

2)官邸を含む各報道担当部署が、記者会見参加資格について明確なガイドラインを示し、そのガイドラインに基づいて、登録希望者が報道に携わる者であること(上記の定義を参照)を確認の上、登録する。(これもだいたい世界標準)

3)外国首脳にも接触する可能性のある官邸、外務省などの官庁は、持ち物検査を実施する。これも世界中で常識です。まあ靴を投げられてしまうくらいはしょうがないですね。ただこれも、もし靴底に何か潜ませていれば、金属探知機が鳴りますから。

4)聞いたことのないようなメディアで申請してきた場合は、

・その事業者の主な事業内容が報道目的と判断できるか(つまり公共への情報提供を目的とした事業と言えるかどうか)

・発行頻度、更新頻度、発行期間

・フリーの場合も、過去にどこの媒体で記事・リポートを発表してきたかに基づき、「報道に携わる者」が担保されているかを判断。ブロガーや個人サイトで記事を公表した者、著作のための取材をしている者の場合も同じ。

・物理的なキャパについて

会見に参加したい人が大勢いて会見室に入りきらなくなったらどうするのかという話がある。

実際にこれが問題になる記者会見はほとんど皆無だろうが、もしそうだとすれば、そもそも記者クラブしか会見に参加できないことを前提に記者会見室を設定していることが問題。部屋を変えるなり、改築するなりしましょう。(何度もいいますが、実際にはそんなことをする必要はないはずです。)

・物理的に全員が入りきらない時の世界標準ルールは代表取材(プール取材)です。これは属性の同じメディアがカメラや音声や取材の記事録や質問したい内容をシェアするもの。例えば、民放でビデオカメラ1台、スチールカメラ1台、外国メディアでスチール1台、テレビカメラ1台、ネットメディアでスチール、カメラ1台とし、それぞれの媒体は自分の属するメディアからその映像を入手してシェアする。
 
ペンの記者やテレビの記者までが物理的な制約で会見室に入りきらないことはほとんど考えられないが、もし何らかの特殊な理由でそのようなことになり、しかも会見場もどうしても変更できない(これも普通は考えにくい)というのなら、ペンも代表取材になることはあり得ます。私も何度かそういう経験があります。
 
これは例えば国内の新聞1人、地方紙1人、雑誌記者1人、テレビ記者1人、外国記者1人、ネット記者1人が代表取材社となり、会見にでれない記者からの質問もとりまとめた上で、会見のメモをシェアするというもの。会見に出席した記者は、頼まれた質問だけはしつこく食い下がってでも全部聞かなければならないし、会見でのやりとりも一言一句書きとめなければならないので、結構大変です。海外ではプールになった場合はAPやロイターの通信社が代表になる場合が多く、私も何度か必死になってメモを取った経験があります。しかも代表として会見に入ったメディアは、会見の議事録や写真、映像がプールに参加する各社に行き渡るまでは、そのメモや映像を報道で使用することができません。
 
いずれにしても、記者のキャパが溢れることがないように会見場所を確保する第一義的な義務は行政側にあります。全員が入れない会見は、メディア全体でボイコットするくらいでないと、メディアは権力には勝てません。
 
それがどうしてもできない場合は、代表取材を組む仕組みをメディア側は予め作っておく必要があります。
 
とにかく、キャパが足りないから、特定の社だけが入れている今の状態のままでいくという選択肢は最初からあり得ません。キャパが足りないなら、まずはキャパを広げるよう要求し、それが通らないなら(あるいはそれが実現するまでは)、代表取材になる。これが世界標準です。
 
ましてや、昨日のTBSのアクセスで武田さんが言っていた、会見がフルオープンになったら今でさえ朝日やNHKが10人も記者を参加させているのに、それがもっと多くなるという話は論外です。キャパが問題ないのなら、何人来ても構いませんが、キャパが問題になっている理由が、1社が10人も記者を送ってきているからだというのなら、単に各社1人とか2人に制限するルールを作ればいいだけです。10人くるというのは、社内で変な縄張り争いをやっているか、もしくは裁判の傍聴券にアルバイトを並ばせるのと同じで、たくさん記者を入れておけば、誰かが質問を当ててもらえるだろうということなのでしょうが、いずれにしてもこれは単なるルールの無視です。これを理由に記者会見をオープンにできないというのは、とても真顔でする話とは思えません。各社1人にするルールが厭でキャパがオーバーフローするのが仕方がないというのなら、代表取材になるだけです。

5)この基準に対して、異議申し立てができるような制度を設ける。政治家やその役所の政策に批判的な記者が、それを理由に排除されることが決してあってはらないので、異議申し立てをするための第三者機関を設けます。行政が自分に都合の悪いメディアを排除することを許さないようにするため、これも必須条件となります。もちろんそれを理由に排除されたと思われる記者は厳重に抗議し、その旨を自分のメディアで徹底的に報じればいいでしょうし、他のメディアにとってもこれは「明日は我が身」なのですから、それを見殺しにせずに、応援することになるでしょう。アンフェアな排除が、結果的にその政治家や行政機関にとってマイナスになるような状況を作ることが大切だと思います。

結論としては、

・報道目的の人にはフルオープンとする。通行人や見物はご遠慮ください。

・記者クラブは勝手に続けていてください。私は関わりたくありませんが。

・セキュリティチェックはいずれにしてもすべき。事前登録制で結構。

・キャパが問題なら会見室を広げるか代表取材に。ただ、1社10人はやめてね。

「ビデオジャーナリスト神保哲生のブログ」より転載

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なぜ記者会見がオープンでなければならないのか

ビデオニュース・ドットコム(有料会員登録制)
http://www.videonews.com/

鳩山由紀夫フォトアルバム(3/7)by 蛭田有一

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2000.6.22 衆議院選挙 於登別市役所前

 4年間の密着撮影を通して私なりに鳩山由紀夫の実像を掴んだつもりです。

 人間的には純粋で誠実、そして極めて礼儀正しい人。かつて鳩山氏に自分を誇れるものは何かと訊ねたとき、「それは自分が常に純粋でありたいという信念を持ち続けていることだ」と神妙に答えました。また鳩山氏は対面するどんな相手にも長身を折って深々と頭を下げて挨拶する。あまりに礼儀正しいために、相手が恐縮して却ってフレンドリーな親しみを覚えてくれないのではと余計な心配をするほどでした。

 政治家としては不動の信念の持ち主であり、犠牲的覚悟のできた人物。例えば、「日本人が他国で拉致されたら、政治家は彼らの命と引き換えになるぐらいの度量を持つべき」とも語っています。その言葉は今でも鳩山氏の本心だと私は信じています。

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『鳩山由紀夫―蛭田有一フォト・インタビュー集』
2002年4月、求龍堂

蛭田有一オフィシャルHP
http://www.ne.jp/asahi/hiruta/photo/

どうなる!?鳩山外交デビュー戦 国内外から期待の声

 国連の潘事務総長は9月17日、日本の温室効果ガス削減目標について触れ、「この公約を世界に宣言することを望む」と語り、事務総長自ら鳩山由紀夫首相にエールを送った。

 国連本部で外交デビューを迎える鳩山首相だが、そのデビュー戦を前に環境問題だけでなく国内外の各方面から期待の声が寄せられている。

 国内では鳩山連立政権発足前日の9月15日、全国216の女性団体が、国連の女性差別撤廃条約の選択議定書に批准するよう民主党へ要望書を提出した。「これほど多くの女性団体が、共同で政府側に要望書を出したのは初めて」(東京新聞2009年9月16日)。ちなみに、この議定書に批准していないのは経済協力開発機構(OECD)加盟30カ国では日本と米国だけである。

 つい先月、国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)から女性差別解消に向けた日本政府の取り組みの遅れを指摘されており、これまでの自民党政権が着手しなかった問題が鳩山代表への期待の声として形を変えて浮かび上がってきている。

 国連への米国出発まであと2日。鳩山首相が背負う期待の重さはすでに重量オーバーか!?

*  *  *  *  *

関連記事
■女性差別解消「進まぬ日本」...国連委が総括所見[yomiuri.online(読売新聞)]
■「核廃絶 国連で訴えて」 高校生、鳩山首相に手紙 米大統領の長崎訪問も要請[西日本新聞]

岡田克也外相がフリーランスにも記者会見を開放

岡田克也外相が18日、外務省での記者会見について「原則として、記者クラブ所属報道機関以外の全てのメディアにも解放する」と述べた。

その対象となるのは...

日本新聞協会
日本民間放送連盟
日本雑誌協会
・日本インターネット報道協会
日本外国特派員協会会員
・外国記者登録証保持者
・フリーランス記者

となっているが、フリーランス記者に関しては「これらの媒体に定期的に記事を提供する人に限り」となっている。

この方針が、はたして他省庁にも広がるのか!

*  *  *  *  *

参照元
岡田外相:全メディアに記者会見を開放 フリーも[毎日.jp(毎日新聞)]
岡田外相 全メディアに記者会見を原則開放[スポニチ]
岡田外相、記者会見は外務省記者会以外にも開放[MSN産経ニュース]

2009年9月18日

副大臣22人を選出

政府は18日午前の閣議で鳩山内閣の副大臣22人を決定した。

前原国土交通相の下の副大臣には、社民党の辻元清美氏と、道路問題などの追及で知られる馬淵澄夫氏が決まった。

また、藤井財務相の下の副大臣には、党内の主要グループのリーダーで、唯一入閣から外れていた野田佳彦氏らが決まった。

そして、新たに設置が決まった国家戦略室の室長になる旧大蔵省出身の古川元久氏が、内閣府の副大臣となるなど、それぞれが得意分野を担当する実務型の配置となっている。

(松下忠洋氏は国民新、辻元清美氏は社民、他は民主、敬称略)  

【内閣府】 大島敦
古川元久
大塚耕平
【総務】 渡辺周
内藤正光
【法務】 加藤公一
【外務】 武正公一
福山哲郎
【財務】 野田佳彦
峰崎直樹
【文部科学】 中川正春
鈴木寛
【厚生労働】 細川律夫
長浜博行
【農林水産】 山田正彦
郡司彰
【経済産業】 松下忠洋
増子輝彦
【国土交通】 辻元清美
馬淵澄夫
【環境】 田島一成
【防衛】 榛葉賀津也

神保哲生:記者会見クローズの主犯と鳩山さんとリバイアサンの関係

 記者クラブ問題について、昨日ぼくがガバナンスの問題かもしれないと書いたのは、2つの可能性を想定してのことでした。

 まず一つ目は、鳩山さんがオープンにしたいと言っているのに、官邸官僚が言うことを聞かずに、勝手に記者会見をクローズにした可能性はなかったのかというもの。これは、民主党が、ディスクロージャー政策の一丁目一番地だった記者会見のオープン方針を転換したというよりも、民主党政権が官邸官僚の行動を掌握できてていないために、自分たちの意向通りの政策が実行されないという問題ということになります。要するに政権が自らのお膝元の官邸のガバナンス(統制)を握れていないことになり、これはこれで大きな問題です。なぜって、野党時代はあたり前にやってきた会見のオープン化という単純な方針においてさえガバナンスを発揮でないのであれば、他の大きな「革命的改革」なんてできっこないじゃないですか。

この説は、今日付で日経ビジネスオンラインに井上理記者が「鳩山内閣早くも公約違反? 隠れた官僚支配の温床壊せず」で指摘しています。要するに官僚が悪者で、民主党はその悪い官僚に手玉に取られているという構図になります。
 
 しかし、ガバナンス問題にはもう一つの可能性がありました。それは、官邸トップの鳩山さんの意向に反する形で政府の施策が実行されているという意味では、現象としては同じことになりますが、官僚が独走暴走しているのではなく、もっと別のところに問題の震源地があった可能性です。具体的には、鳩山さんのすぐ下で総理の意向を上意下達し、それを実現するために官僚との間に入って調整を行う立場にある平野官房長官が、鳩山さんの意向通りに動いていない可能性です。
 
 これは井上記者が指摘するような官僚の独善的な暴走とはやや性格が異なりますが、トップの意向がねじ曲げられて実行されているという意味では、これもまた一種のガバナンス問題だと言えます。
 
 さて、この2つは結果においてはどっちにしても問題なわけですが、処方箋においては重要な違いが出てきます。ならば、まずは問題をはっきりさせねば。問題の所在が分からなければ直しようがないですから。(別に私が直すような問題ではないんですけれども・・・。)
 
 まあ、私は取材を生業とする者なので、この問題も普通に取材をしてみました。そこでわかったことが以下の結果です。

◆党と官邸の言い分の食い違いの理由は◆
 
 まず、今回の記者会見を、これまでずっと民主党がやってきたフルオープン方式ではなく、雑誌と外国報道機関の記者を数人は受け入れるが、基本的にはこれまでの自民党時代と同じ記者クラブだけに制限するという最終決定を下したのが、内閣記者会という記者クラブであるという基本線は押さえておきたいと思います。
 
 日本では政府の記者会見は記者クラブが主催をする「慣習」があるため、記者会見に誰が参加できるかのルールも記者クラブに決定権があります。これはこれで問題なのですが、私は基本的に記者会見がオープンにさえなれば、記者クラブごっこをずっとやっていてもらってもまったく問題はないという立場です。実は今回は、官邸の記者クラブの側でも、鳩山政権から「これから官邸の記者会見はオープンにするのでよろしく」と言われることは覚悟していたそうで、そうなれば会見のオープン化はやむなしという状態だったようです。むしろ官邸記者クラブとしては、やきもきしながら次期政権から指示が来るのを待っていたんですね。でもって、次期政権からなかなか指示が来ないので、わざわざ自分たちの方から民主党に、会見はどうするんですかと、問い合わせまでしています。
 
 さて、そこに政権発足直前になって、内閣記者会の方へ民主党から意思表示がありました。それは内閣記者会の「期待」に反して、なんと、今回の会見では雑誌と外プレだけに一部開くが、あとは開かなくていいというものでした。オープンにしないでいいと。
 
 もちろん、だからといって記者クラブ側の責任は免れません。そもそも記者クラブが自主的に会見をオープンにすれば最初から何の問題もないんですから。ただ、民主党から会見をオープンすると言われれば、もはやそれは避けられないと観念し、首を洗って待っていたら、民主党からオープンにしなくていいと言われて、オープンにするのをやめたということのようなので、記者クラブとはまた別の力が加わっていたことは明らかです。記者クラブだけではもはやオープン化の流れを跳ね返すことができないところまできていたのに、突然予期せぬ援軍が登場したわけです。
 
 結果的に、それが昨日の会見が、雑誌協会と外国報道協会加盟社の中の数人の記者にだけ参加を認めるという、フルオープンはおろか、事実上自民党時代と何ら変わらない記者会見になってしまった経緯でした。

◆本当の震源地はどこに◆
 
 今回の問題では、記者クラブ側は民主党から会見を開放する方針が伝えられれば、それは受け入れざるを得ない状況にあることを覚悟していたようなので、今回の問題は、いつもの記者クラブの閉鎖性問題とは異なる、また別の力の存在が明るみになった事例だったことになります。
 
 記者クラブ側に民主党の意向、つまり会見をオープンにしなくてもいいとの意向を伝えたのは、官邸の報道室という担当部署でした。次期政権を担う民主党の意向が、官邸の報道室を通じて記者クラブに伝えられたという形です。しかし、どうもその指示内容をめぐる関係者間の言い分が、矛盾しているんですね。
 
 民主党本部に対して、内閣記者会にはどのような指示を出したのかと聞くと、ネットメディアも含め、オープンにして欲しいとお願いしたと回答してきます。その結果として、ならば官邸の報道室が民主党の指示内容を勝手に変えて内閣記者会に伝えたのではとの疑惑が生じ、井上記者の記事のような説が出回ることとなりました。
 
 しかし、更にもう一歩突っ込んでみると、どうもそれもちがうようなんですね。官邸の報道室に「このままではそちらが党からの指示を曲げてクラブ側に伝えたことになりますが」としつこく確認を迫ったところ、報道室は「民主党から会見に入れるのは雑誌と外プレだけでいいとの指示があった」と言うんです。民主党の本部ではオープンと言ったと言い、報道室では民主党からクローズでいいと言われたという。一体これは何なの?
 
 両者の間を行ったり来たりしてようやく見えてきたことは、まず官邸の報道室に「雑誌と外プレだけでいい」という党の意向を伝えてきたのは、平野次期官房長官だったということです。これは官邸の報道室で確認済みです。しかし民主党はその事実を正確に把握しておらず、党の担当者にあれこれ突っ込むと、「平野氏からは、官邸にはオープンにするよう伝えたと聞いている」という、伝聞調レベルの確認しかとれていないことがわかりました。
 
 実際は正確な事実関係が確認できているわけではないのに、メディアからの問い合わせに対して民主党が「官邸にはオープンにするようお願いしてある」などと説明をするものだから、官邸報道室主犯説が出回ってしまったようです。要するに、官邸の報道室にオープンにしなくていいと平野次期官房長官(当時民主党役員室長)が指示をしていることを、党側で正確に把握できていなかったか、もしくは平野氏が党側に本当のことを伝えていなかったかのいずれかが、一連の混乱の原因だったということになります。
 
 官邸報道室主犯説と、平野官房長官(当時は民主党役員室長)主犯説の2つの犯人説が乱れ飛び、「早くも官僚にしてやられた民主党」なんて話が出始めていましたが、今回の会見のオープン化問題に関する限り、どうも事実はそういうことではなく、あくまで次期官房長官による政治主導の決定の結果だったということのようです。

◆総理の真意はいかに◆
 
 さて、会見をクローズにするという鳩山政権で最初の「重大決定」にして最初の公約違反の震源地がどこだったのかは、これではっきりしました。しかし、最後に残る最大の疑問は、果たして鳩山総理自身がこの事態を知っていたのかどうかです。
 
 もしこれが総理の意向で行われたことだとすれば、もともと総理自身が自ら会見のオープン化を公約しているのですから、責任は重大です。しかし、仮にそうだったとしても、いまさら総理も官房長官も「あれは総理の意向でした」とは決して認めないでしょうから、恐らくこれは最後までわかりません。
 
 もともと総理の泥を被ることも女房役の官房長官の仕事の一つなので、恐らく真実は永遠に闇の中です。(この先総理と官房長官がよほどひどい喧嘩別れでもすれば別ですが、そうなったときの両者の言い分はあまり信用できないですから。)
 
 それにそもそも主要メディアでは、この話は一行たりとも記事にしていないわけですから、記者クラブの加盟社の記者しか参加してない記者会見でこの問題が追及されることも、まずあり得ないでしょう。何十年もの間、官邸の記者会見を開放してこなかった自民党に、この「公約違反」を国会で追及してもらうことを期待するのも、ちょっと無理がありますよね。
 
 それに、そもそも平野官房長官は献金問題などの火種を抱える鳩山さんの脇を固める「トラブルシューター役」を期待されて総理の女房役に就いた方です。平野氏と鳩山総理の間で「メディア対応については私にまかせてくださいよ」という話になっていたとしても、それほど不思議なことではありません。

◆本当の黒幕が誰かは気にしておきましょうね◆
 
 私が一番気にしていることは、これまで記者クラブ問題というのは、メディアの既得権益という文脈だけで捉えられてきましたが、メディアがいよいよ観念して記者クラブ開放やむなしの方向に舵を切った時、実は記者クラブ制度における黒幕というか、本当のリバイアサンが顔を出してきたのではないかということなんです。つまり、記者クラブ制度というのは、一見メディアの既得権益問題に見えますが、実はそれは副次的な産物に過ぎず、この制度で一番得をしているのは実は統治権力に他ならないということです。
 
 統治権力にとっては、記者クラブなどという餌を与えてメディアを飼い慣らしておけば、こんなに楽な話はありません。特権を与えてもらっているメディアは、決して自分たちに真剣には刃向かってこないだろうし、しかも記者クラブという部屋で御用記事ばかりを書いて虚勢された記者たちは、もはや統治権力をチェックする気概も能力も持っていない。しかも、記者クラブ問題では、批判されるとすればメディアだけが批判され、なぜか第一義的な受益者であるはずの黒幕である統治権力は、ほとんど批判の対象にならない。
 
 だから、今回記者クラブが「もはやこれまで!」と観念したとたんに、いよいよ黒幕というか、真の記者クラブ制度の受益者リバイアサンが遂に姿を現し、「待った」をかけたと考えれば、今回の話の構造もとても分かりやすいと思いませんか。
 
 ただ、仮に今回の問題がそういう話であったとしてもですね、ぼくたちはそれを許してはいけないと思うんですよ。リバイアサンの暴走も専横もね。
 
 今回は震源地の特定までは白黒はっきりつけることができましたが、そこから先の最後の本丸が特定できないのが、申し訳ありませんが今の私の限界です。鳩山総理や平野官房長官に直接記者会見でこの問題を質せれば簡単に解決することですが、まだ会見には出られないので、今すぐにそれは叶いません。そもそもそんな質問ができる人が会見に入れていれば今回の問題もなかったわけで、例の「カギのかかった箱の中に入ったカギ」問題の解決は簡単ではないわけです。
 
 いずれ総理会見や官房長官の会見に出られるようになったら、それも聞いてみることにします。
 
 それにしても、昨日までは鳩山さんに記者会見やぶらさがりで何でも聞けたのに、権力の中に入ったとたんに、何一つ問いただすことができない雲の上の人になってしまったなんて、やっぱり権力っていうのは怖いし、厳しい監視が必要ですね。リバイアサンの本領発揮というところでしょうか。本当は、メディアが力を合わせて、リバイアサンと戦っていなければならないはずなのに、記者クラブメディアと非記者クラブメディアにまんまと分断されてしまってね。この分断統治こそが、リバイアサンのもっとも得意とする戦術であることを、ぼくたちは今あらためて肝に銘じる必要がありますね。

「ビデオジャーナリスト神保哲生のブログ」より転載

ビデオニュース・ドットコム(有料会員登録制)
http://www.videonews.com/

鳩山由紀夫フォトアルバム(2/7)by 蛭田有一

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2001.12.13 写真集表紙用ポートレート 於民主党代表室

 1997年10月、民主党幹事長室で鳩山氏との最初の出会いは今も鮮明に記憶しています。細身で長身、日焼けした顔の真ん中で光る二つの大きな瞳、芯の強さを感じさせるストレートな視線、ゆったりとした物腰に漂う品性などが強く印象に残りました。改めて長期の撮影をお願いすると「まだ若い自分を撮ってくれるのはむしろ光栄です。」と静かに承諾してくれました。このとき念を押されたのが「秘密は守って欲しい」ということでした。

 一週間後、民主党幹事長会議を撮影したとき、会議の冒頭で鳩山氏は幹部たちの前で「私の生態を撮りたいという変わった人です。口は堅いですから。」と私を紹介した。たった一回の面談でここまで私を信じきった鳩山氏の度量と勇気に敬服しながら、同時に幹部たちの視線に私は言いようのない緊張感を覚えました。以後4年間、ファインダーを通して、公私にわたる鳩山氏の実像を見つめてきたわけです。

 以前からマスコミや国民の間では鳩山氏をお坊ちゃんとか頼りないと評する傾向がありました。当初、私も似たような印象を感じないではなかったのですが、1年2年と撮影を重ねるごとに鳩山氏は外見的にもたくましさを備えていきました。

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『鳩山由紀夫―蛭田有一フォト・インタビュー集』
2002年4月、求龍堂

蛭田有一オフィシャルHP
http://www.ne.jp/asahi/hiruta/photo/

2009年9月17日

鳩山由紀夫フォトアルバム(1/7)by 蛭田有一

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2000.4.19 来日したダライ・ラマ法王と会談 於ホテル・オークラ

 私は人物写真家としてこれまで国の内外で活躍する多くの著名人を撮影・インタビューし、写真展や出版物、インターネット等を通して発表する活動を続けてきました。

 ここ10数年は政治家の撮影・インタビューに取り組み、写真集「後藤田正晴」(1997年)、「中曽根康弘の肖像」(1999年)、「鳩山由紀夫」(2002年)を上梓しました。

 私が政治家を撮る理由は二つ。一つは、人物写真家として人間の生き様に野次馬的好奇心を持っていること。日々権力闘争に明け暮れる政治家は、良し悪しは別にして最も人間的と感じる。その意味で政治家は私にとって大変魅力的なターゲットとなります。二つ目は、マスコミも入れないような政治の最深部に少しでもカメラを入れたいという願望。そのためにも有力な政治家の密着撮影は最も効果的と考えました。

 後藤田正晴氏や中曽根康弘氏をそれぞれ3年間、鳩山由紀夫氏は1997年から2001年までの4年間を密着撮影しました。二人の老政治家の次は若手政治家と考えてすぐ思い浮かんだのが鳩山氏でした。1996年に旧民主党を立ち上げた鳩山氏は友愛という哲学を政治の原点に据えていました。あまり馴染みのない友愛という言葉に、逆に従来の政治家にない新鮮な印象を受けると共に、四代続く政治家一家という毛並みの良さも相まって将来、必ず日本のトップリーダーになる人物と予感しました。それは人物写真家としての直感のようなものでもありました。(つづく)

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『鳩山由紀夫―蛭田有一フォト・インタビュー集』
2002年4月、求龍堂

蛭田有一オフィシャルHP
http://www.ne.jp/asahi/hiruta/photo/

外務省改革「ウソつき、悪いヤツは消す」

 7年前、日本中のマスコミからバッシングを受けつつ、逮捕・拘置された鈴木宗男議員。その後「新党大地」を立ち上げたムネオが、ついに今回の"政変"で与党側に返り咲いた。

 そして、同じく「鈴木宗男事件」のなか、背任容疑で逮捕され、執行猶予付き有罪判決を受けた外務官僚・佐藤優氏。

 "曰くつき"の2人が、今、「外務省の膿を出す!」と、リベンジを叫ぶ。

 そんな「対談インタビュー」が、週刊プレイボーイ(9月21日号)に掲載されている。インタビュー中では、かつて「国策捜査」で自分たちに使われた手法を裏返しにし、省内の"浄化"を図る方策を語るとともに、藪中三十二事務次官、藤崎一郎駐米大使の2名を名指しで最初の"攻撃目標"に据えている。

 16日の組閣で、「岡田克也外相」が決定したが、閣外協力を宣言する「ムネオ爆弾」がどう転がっていくことになるのか、今後を注視したい。

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■週刊プレイボーイ
http://wpb.shueisha.co.jp/

■関連記事「ドキュメント・政権交代:「岡田外相」はや始動 現実外交どうさばく」(毎日.jp)
 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090912ddm002010072000c.html

うーん、どうなのかなというところも...... ── 鳩山内閣の顔ぶれ

takanoron.png 全体としては適材適所が貫かれている鳩山内閣の顔ぶれである。根幹は菅直人=副総理・国家戦略担当と仙谷由人=行政刷新担当で、大本営と関東軍というところか。政策万能で論争能力ピカイチの仙谷にはせいぜい独断専行して官僚相手の最前線で暴れ回ってもらいたい。

 藤井裕久=財務相はまことに収まりがいい。全マスコミが「小沢が藤井を嫌っているのでなかなか内定しなかった」と書いているのはウソ。小沢周辺によると「藤井に限らず、誰が良い悪いなどひと言も言っていない」し、鳩山周辺によると「小沢からその手のことはひと言も言われていない」そうだ。小沢を何としても悪玉に仕立てて「二重権力論」という下劣な色眼鏡でこの内閣を見ようとするマスコミの偏向報道であって、騙されてはならない。藤井の内定が遅れたのは、主として、高齢故に激務に耐えられるかが心配で、もっと大所高所から内閣全体を見渡すポジションの方がいいのではないかという考慮がなされたためだが、結局、内閣の最初の100日間の焦眉である来年度予算編成を、概算要求のやり直しから始めるので通常より1カ月以上遅れの厳しい日程の中で、しかも枠組みを組み替えて財源を掘り出して目玉政策を盛り込んで、なおかつ意地でも越年させずに年内編成をやり遂げなければならないことを思うと、大御所に働いて貰うしかないということになったのだろう。

 前原誠司=国交相ははまり役。彼は防衛通ということになっているが、私に言わせれば、外務・防衛両省の情報操作に絡め取られている側面があり、防衛相は危険。しかし実は公共事業見直し問題でもベテランで、過去に何度も凄い質問をしている。

 千葉景子=法相は言わば"女性枠"で、猟官運動激しかった小宮山洋子が悔しがっているだろう。華々しくて実力も十分なのは蓮舫だが、まだ参院1年生で来年は再選を果たさなければならず、ここで登用すれば女の嫉妬でいびり殺されていただろう。

 うーん、どうなのかなと思うのは、赤松広隆=農水相と小沢鋭仁=環境相。赤松は高校生の頃から知っていて、いい政治家で入閣して当然とは思うが、農政は関わったことがないはず。筒井信隆を充てるべきだった。小沢も、浜田卓二郎の政策スタッフをやっていた頃からの知り合いで、実力申し分ないが、環境については、前に環境委員長をやったことがあるという程度で、ここは同党きっての専門家の岡崎トミ子にしないとおかしい。北沢俊美=防衛相というのは、私は名前も全く知らなかったので評価留保。単に参院から誰か入れる必要があったというだけなら下らない人事ということになる。▲

民主党政権の"対米対等外交"はすでに始まっている──普天間基地のシュワブ移転は中止か?

takanoron.png  「米、三沢基地のF16撤収打診、嘉手納F15削減も、 日本難色で保留」という9月11日に共同通信が配信し12 日付地方各紙に載った記事が、なかなかに意味深長である。

※全文は、47news:http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009091101001075.htm
東奥日報「米軍三沢基地」特集サイト:http://www.toonippo.co.jp/kikaku/misawa/index.html 

●米側から基地縮小を提案

 第1に、オバマ政権はすでに在日米軍基地の縮小・再編計画を進 めていて、すでに今年4月の段階で、青森県三沢基地に配備しているF16 戦闘機約40機をすべて早ければ年内に撤収させること、沖縄 県嘉手納基地のF15戦闘機約50機の一部を削減させる ことを日本側に打診していた。

 ゲーツ米国防長官は今年4月6日に10年度国防予算の大幅 な見直し計画について記者会見し、最新鋭のステルス戦闘機F22 ラプターの新規発注を中止する一方、F16を含む旧式の戦闘機250 機を一挙に退役させる方針を明らかにしていた。日本側への打診は その直後に行われたものと見られる。

 つまり、少なくとも在日米空軍基地の縮小もしくは廃止について 日米間で話し合いが成り立つ余地は十分にあるということである。

 第2に、にもかかわらず、この打診を受けた「日本側」は、共同 通信の表現によると「北朝鮮情勢や在日米軍再編への影響を懸念 し、いずれにも難色を示して保留状態」にした上で「日米同盟関係 への影響などから秘匿性の極めて高い情報として封印」したという。

 この辺に日米関係をおかしくしてきた問題点がいろいろ垣間見え ていて、まずこの「日本側」とは内閣なのか外務・防衛大臣なのか 官僚レベルなのか。仮にも官僚レベルの勝手な判断で大臣や首相に も伝えずに、米側に「難色を示し」た上で「封印」して「保留状 態」にしたのであれば、厳罰に値する重大事件である。大臣には耳 打ちはしたが閣議には持ち上げないようにしたというのであれば、 官僚による内閣に対する情報操作である。閣議に上がって麻生太郎 首相が難色を示し「封印」を指示したのであれば、基地負担の軽減 を交渉する絶好の機会を投げ捨てた政治判断が問われることになる。

 いずれにしても、こんな風にして日本外交は自分の首を絞め続け てきたのである。「日米同盟重視」と言いながら実は日米同盟を軽 視している。

 第3に、この記事が出てきたタイミングである。民主党と他の2 党の党首会談が9日に開かれて「日米地位協定の改定を提起し、米 軍再編や在日米軍基地の在り方についても見直しの方向で臨む」と の内容を政権公約に明記することで決着、連立政権を発足させるこ とで正式合意が成り、それに対して11日、中曽根弘文外相と 浜田靖一防衛相はそれぞれ閣議後の会見で、在日米軍基地の見直し について「今まで政府間合意を見直すことなど考えたこともなかっ たので想像がつかない。日米同盟にとってかなり大きな問題にな る」などと懸念を表明した。

 その11日に「複数の日米関係筋」が共同通信に対して上記 の4月打診の事実を「明らかにした」ということは、「日米関係 筋」の少なくとも「米」側に、民主党政権の基地見直し方針をむし ろ歓迎する向きがあることを暗示している。

●三沢基地は空白に?

 そもそも三沢の米空軍基地は、冷戦時代には、旧ソ連の極東にあ る機械化師団が北海道に上陸侵攻して陸上自衛隊が戦車3000 両を並べて迎え撃つということになった場合に、米軍のF16 が背後から飛び立って戦術核を含む対地攻撃を行い、あるいは対潜 哨戒機で敵原潜を撃沈するための出撃基地と位置づけられていた。 冷戦が終わって旧ソ連の脅威が基本的に消滅した後は、F16 の主要目標は北朝鮮にシフトされ、金正日政権が危険な動きを見せ た場合に先制攻撃を仕掛ける急先鋒の任務を与えられた。ネオコン が対外政策を取り仕切っていたブッシュ政権第1期には、実際にそ のような軍事オプションが真剣に検討され作戦も立案されたが、第 2期には北との対話路線に転じたためその任務も薄まり、オバマ政 権になると対北朝鮮の軍事オプションは完全に消えたので、F16 の存在意義はほぼ消滅したと言ってよい。

 9・11以降には、「長距離先制攻撃」と称して、三沢のF 16を長駆、イラクやアフガニスタンまで空中給油しながら飛ばして 爆撃することも試したりしていたが、これは暇にしていてはもった いないし隊員の士気も落ちるから無駄を承知でやっただけの話で、 どうしても三沢基地からの出撃でなければならなかった訳ではな い。オバマ政権はこんな馬鹿馬鹿しいことは繰り返さないだろう。

 仮にF16が年内にも撤退しても、後継部隊はすぐにはやっ てこない。F16の後継機として米ロッキード・マーチン社を 中心に国際共同開発が進められているのはF35ライトニング というステルス戦闘機だが、早くても2013年に配備開始で、 三沢にまで持ってくるのは2015年頃になるだろうが、それま でに米国が北朝鮮と国交を樹立しているのはまず間違いないところ で、となるとわざわざ三沢に配備することに何の意味があるのかと いうことが日米間の"対等外交"の交渉事となるだろう。つまり、F16 がいなくなって5年も6年も戦闘機不在の状態が続いて、その間に 北東アジアの戦略環境も大きく様変わりして、結局、三沢の空軍基 地と隣接の天ケ森射爆場は無用の長物となる可能性が大きいという ことである。

 もっとも、そうなっても米国は三沢基地そのものを返還するとは 言わないだろう。同基地の奥まった一角には極東最大の通信・盗聴 基地があって、その14基の巨大ドームに覆われたアンテナの うち8基は、冷戦時代の名残であるロシア国内軍事通信の傍受用だ が、少なくとも4基は秘密のヴェールに包まれた米国の全世界的盗 聴システム「エシュロン」用と考えられている。エシュロンは、国 際商用通信衛星インテルサットを監視して、現在では特にアル・カ イーダなどテロ集団の動きを嗅ぎ出すのに役立っているとされてい るが、それだけでなく、日本を含む各国のビジネス動向を探る"産 業スパイ"の役目も果たしているとされる。

 EUは、三沢を含む世界20カ所の拠点を持つエシュロンに よる産業スパイと個人プライバシー侵害を公然と非難しているが、 日本は自国が盗聴されているというのに米国に言われるままに基地 を提供し、その維持費用まで思いやり予算で賄っているというお人 好しぶりである。"対等外交"と言うからには、仮に空軍基地と射 爆場は要らないがエシュロンは必要と言われた場合も、それならエ シュロンについてちゃんと情報公開しろと迫らなければならない。 国民の血税が注がれている以上、米軍にはその使途についての説明 責任がある。

●海兵隊航空基地は嘉手納へ?

 さて、4月の米打診で興味深いのは、嘉手納のF15一部削 減の提案である。これはどう見ても、普天間海兵隊ヘリポートの代 替施設をキャンプ・シュワブ沿岸に建設する計画を断念し、嘉手納 空軍基地の一角に移駐することで済ませようという考えが米側で強 まっていることの反映である。

 普天間移転問題は、10年以上にわたって日米双方にとって 重荷となってきた。95年9月の米海兵隊員による少女暴行事 件をきっかけに在沖米軍に対する怒りが高まる中、日米は SACO(沖縄に関する特別行動委員会)を設置して一部基地の条件付 き返還を協議、その中で、海兵隊8000人のグアムへの移転と 普天間基地のシュワブへの移転について合意したものの、シュワブ については新たな騒音被害やジュゴンやサンゴなどが生息する貴重 な海洋環境の破壊などへの懸念から地元が反対し、未だに着工も出 来ないままである。

 防衛省は4月に県に対して「環境に与える影響は少ない」とする 出鱈目な環境アセスメント評価の準備書を送付、県知事が10月13 日までにそれに対する意見書を出して着工を急ぐことになってい る。自公両党の推薦で3年前に当選した仲井真弘県知事は、代替施 設の建設場所を数十〜数百メートル沖合に移すことを条件に着工に 同意しようとしているが、先の総選挙では沖縄の4つの小選挙区で は基地建設推進派の自公候補が全滅、県内移転に反対する民主党県 連が勢いづいて知事に翻意を迫っている。沖合に移したところで、 騒音は多少軽減されるかもしれないが、海洋環境破壊はさらに酷くなる。

 こうした状況で、米政府内では、シュワブ移転を断念しようとい う空気が強まっている。理由の第1は、そもそも沖縄に海兵隊が駐 留する主な目的は朝鮮半島で陸上戦闘が起きることに備えることに あったのだが、その可能性はほとんどゼロになっていて、だからこそ8000 人のグアム移転の準備も進めているのであって、シュワブに何が何 でもしがみつく根拠が薄まっていることである。

 第2に、逆にそれにこだわって県民感情が悪化し、それだけでな く日米関係そのものがとげとげしくなることのデメリットを無視で きない。

 第3に、地元の「北限のジュゴンを見守る会」など日米の自然保 護団体が米国でペンタゴンを相手取って行った「ジュゴン訴訟」で 08年2月、サンフランシスコ連邦地裁は、ペンタゴンががジュゴン への影響などを評価・検討していないことは米国文化財保護法に違 反しているとして、基地建設による天然記念物ジュゴンへの影響の 回避を求める判決を下した。ブッシュ政権はこれを無視する態度を 採ったが、オバマ政権はこのことも考慮に入れなければならないと いう認識を持っていると言われる。

 そこで、嘉手納への移転という案が浮上するのだが、これについ ては、ワシントンの事情に明るいニューヨーク在住のジャーナリス ト=ピーター・エニスが昨年と今年、2回に渡って週刊東洋経済へ の寄稿で十分に可能な解決策だと指摘している。嘉手納には余った 広大な敷地があり、物理的にはヘリポート移転に何の問題もない。 ただ空軍と海兵隊の縄張り争いがあって、空軍がそのようなものを 持ち込まれることを嫌がっているという問題があるが、それは米政 府内で調整すれば済むことである。他方、日本側では、自民党建設 族に繋がる地元土建業界がシュワブ建設の巨大利権にしがみつこう とするだろうが、これも政権交代が実現すれば押さえ込むことが出 来るかもしれない、と彼は言う。

 民主党はかねてから「県外移転」を掲げてきたが、県外と言って もどこなのか、何の現実性もないという批判が党内からもあって、 先の衆院選マニフェストではそれを外した。が、長島昭久衆院議員 らが今年3月に設けた私的勉強会は7月、普天間ペリポートを嘉手 納に移転し、同ヘリ部隊の飛行訓練は下地島にある民間パイロット 訓練用の既存飛行場で受け入れる----という一種の「県内移転」の 妥協策をまとめて岡田克也幹事長に提出している。

 従って、民主党が「シュワブ断念・嘉手納移転」の方向を固め て"対等外交"に打って出れば、この問題は急転直下、解決する可 能性が大いにある。

 最近東京を訪れた、米民主党中枢にパイプを持つ外交専門家は次 のように指摘している。

▼シュワブ断念・嘉手納移転をホワイトハウスは真剣に検討してい る。SACOにこだわるのは日本では外務・防衛両省の官僚であ り、米国では過去にこの問題を担当したことがあるカート・キャン ベル国務次官補と海兵隊出身のウォレス・チップ・グレッグソン国 防次官補の2人だが、ホワイトハウスは「こんな問題をいつまでも 引き摺らないで早く決着したい」という考えだ。

▼鳩山がオバマと会った時に、日米双方とも政治主導で官僚の無能 と惰性を押さえ込みましょうと持ちかければ、案外話は進むのでは ないか。愚かな米マスコミは鳩山が"反米"であるかのことを言 い、日本のマスコミもそれに従って鳩山政権への"懸念"を書き立 てているけれこも、むしろ鳩山のほうからそれを言い出せば、"対 等外交"は米国のためにもなることが理解されるのではないか......。

 蛇足ながら、小沢一郎がまだ代表だった今年2月に、在日米軍再 編に関連し「米国もこの時代に前線に部隊を置いておく意味はあま りない。軍事戦略的に米国の極東におけるプレゼンス(存在)は第 7艦隊で十分だ」と述べ、この時も自民党とマスコミが砲列を揃え て「何を馬鹿なことを言っているんだ。そんなことを言って米国を 怒らせたら大変だ」といった非難を浴びせたが、小沢はおそらくオ バマ政権が軍事予算の縮減と在日基地の見直しにどういう手を打っ てくるかについて何らかの情報を持っていて、敢えてそのように発 言したものと考えられる。民主党政権の対米対等外交の前哨戦は とっくに始まっていると見るべきである。

 もう1つ蛇足。与党3党合意の日米地位協定見直しでは、まず基 地の土壌汚染など環境汚染に対する責任を明記すべきだということ になるが、普天間の汚染は劣悪だと言われていて、仮に嘉手納移転 が実現しても、そのままでは到底民用に活用することは出来ないと 考えられている。地位協定見直しも急務である。▲

2009年9月16日

民主党政権は「記者クラブ帝国主義」を打破できるのか? 首相就任会見の生放送に挑戦する!(生放送は終了しました)

【追記】18:40

 ご視聴ありがとうございました。

 さきほど現地スタッフから連絡があり、「官邸の警備が厳重なのは当然だけど、これまで民主党本部での会見はフリーパスだったのに、政権交代したとたんに僕らはゲリラメディアになっちゃった」とのことでした。

 現場にいたジャーナリストの上杉隆さんにとっては、過去の記者会見で鳩山首相から直接許可を得ているにもかかわらず、入場拒否という結果になってしまいました。あらためて記者クラブの壁の厚さを感じた一日でした。

 ただ、上杉さんは「20年で20メートル前進した。1日目としては上出来」との感想でした。記者会見場まであとわずかのところまで行けたことは、これまでにない前進だったようです。

 まだまだ記者クラブ開放までの道のりは長いですが、今後も《THE JOURNAL》では活動を続けていきます。

週刊・上杉隆
http://diamond.jp/series/uesugi/

ビデオジャーナリスト神保哲生のブログ
http://www.jimbo.tv/

*   *   *   *   *   *

 2009年9月16日は、民主党政権の発足によって新しい日本の歴史が始まると同時に、一部メディアが情報を独占する「記者クラブ帝国主義」が崩れ去る歴史的な日として記憶されるはずだった。だが、鳩山政権発足を目前に控え、インターネットやフリーランスで取材活動を行っているジャーナリストたちには深い失望感が漂っている。

 すでに山口一臣氏が報告しているように、本日18時半から行われる予定の首相就任会見は、記者クラブ以外は外国特派員と雑誌記者に解放されたのみで、本誌を含むインターネットメディアやフリーランスのジャーナリストは会見に参加できないことが明らかとなっている。

 外国特派員と雑誌記者に開放されただけでも大きな前進であることは確かだが、本誌読者には述べるまでもなく、これまで鳩山首相は、過去の記者会見で政権交代後も記者クラブ加盟社以外のメディアを会見から排除しないことを明言している。さらに、鳩山首相は5月16日の記者会見でジャーナリストの上杉隆氏に対し「私が政権をとって官邸に入った場合、上杉さんにもオープンでございますので、どうぞお入りいただきたい」といった約束までしている。

 そこで、本誌編集部ではこの約束が実現されるのかを確かめるため、そして記者クラブ問題を世に問うため、18時から会見が開かれる予定の首相官邸に乗り込み、生放送に挑戦する。記者クラブが開放されるか、それとも記者クラブ帝国主義が存続するのか。現場には複数のジャーナリストが集結することになっているので、本日はあえて鳩山新政権発足の話題は脇に置き、大マスコミが取り上げない記者クラブ問題を問う。

※生放送は現場の通信環境や天候によって予告なく中断・中止する場合があります。あらかじめご了承のほどよろしくお願いしますm(_ _)m

【参考】
■民主党 記者クラブ開放の公約を反故に 神保哲生 x 上杉隆(YouTube)
■首相会見、雑誌記者にも開放=「ぶら下がり」は制限要求-民主(時事)

鳩山新内閣の閣僚名簿一覧

 民主党の鳩山由紀夫代表は16日午後、衆参両院本会議で第93代60人目(現憲法下で29人目)の首相として指名される。同日夜、新内閣の閣僚が発表され、民主、国民新、社民による鳩山連立政権が発足する。現在報道されている閣僚名簿は下記の通り。

[首相]          鳩山由紀夫氏(衆・鳩山派)
[副総理兼戦略相]  菅直人氏(衆・菅派)
[総務相]        原口一博氏(衆・小沢派)
[法相]          千葉景子氏(参・横路派)
[外相]          岡田克也氏(衆・岡田派)
[財務相]        藤井裕久氏(衆・無派閥)
[文科相]      
川端達夫氏(衆・川端派)
[厚労相]       
長妻昭氏(衆・無派閥)
[農水相]        
赤松広隆氏(衆・横路派)
[経産相]        
直嶋正行氏(参・川端派)
[国交相]        
前原誠司氏(衆・前原派)
[環境相]        
小沢鋭仁氏(衆・鳩山派)
[防衛相]        
北沢俊美氏(参・羽田派)
[官房長官]        平野博文氏(衆・鳩山派)
[国家公安委員長]     中井洽氏(衆・小沢派)
[郵政・金融相]      亀井静香氏(衆・国民新党)
[消費者・少子化相]    福島みずほ氏(参・社民党)
[行政刷新相]       仙谷由人氏(衆・前原派)
[官房副長官]       松野頼久氏(衆・鳩山派)
[官房副長官]       松井孝治氏(参・鳩山派)
[官房副長官]       滝野欣弥氏(民間)

【民主党役員人事】
幹事長 ─ 小沢一郎(67)
国対委員長 ─ 山岡賢次(66)
国対委員長代理 ─ 三井弁雄(66)

【その他の民主党関連人事】
衆院議長 ─ 横路孝弘(68)
衆院議院運営委員長 ─ 松本剛明(50)

2009年9月15日

農水省の"改革偽装"を叩き潰せ! ---- 地方農政事務所廃止の裏事情

takanoron.png 農水省が地方の出先機関を大幅に縮小する組織改編案を、31日発表の「10年度組織・定員要求の概要」に盛り込んでいたことは、これまでもチョロチョロとは報じられていた。例えば1日付朝日は「農水の地方拠点、346から65に集約/職員数は変わらず」と題したわずか20行ほどのベタ記事で次のように伝えた。

「農水省は来秋、地方農政事務所や統計・情報センターなど全国346の地方拠点を、65の地域センター(仮称)に集約する。...昨年秋に発覚した事故米の不正転売事件で、ずさんな検査で不正を見過ごし、あり方が問われていた39カ所の地方農政事務所は、北海道農政事務所を除き廃止する。ただ、職員数は再編後もほとんど変わらない見込みだ。また、農水省各部署の業務や政策をチェックする60人規模の『農林水産行政監察・評価本部(仮称)』も来秋、新設する」

 どうやら、事故米の不正転売を見逃してきたことへの懲罰として、地方農政事務所など地方拠点の数を5分の1以下に削減しようとしているらしく、これなら国の出先機関の「原則廃止」という民主党マニフェストの方向にもおおむね合致していて結構なことではないかと思ってしまう。が、それでいて「職員数は再編後もほとんど変わらない」というのはどういう訳なのか。この記事ではその肝心なところが分からない。

●焼け太りで組織温存

 そこを謎解きしたのが3日付読売夕刊「農水"肥満"逆戻り?」という社会面の半分ほどを費やした大きな記事。それによると、8地方農政局等、38農政事務所、308の地域課や統計・情報センターのうち農政事務所と地域課など446拠点を来年10月をめどに廃止し、700人程度の職員を削減するが、同時に、65カ所の「地域センター」を新設し、その下にはさらに「駐在」事務所を置いて、米トレーサビリティ制度の実施に取り組む。これには約1100人が必要で、削減した700人を吸収するほか、他部門の合理化で400人の人員を浮かして投入するのだという。

 米トレーサビリティ制度は、事故米事件をきっかけに法制化されたもので、精米だけでなく酒、せんべいなどすべての米加工品を扱う業者に取引相手、数量、産地などの記録を義務づけるほか、原料となる米の原産国も表示させ、違反すれば罰金を科す制度。来年10月からスタートする。対象業者数は「米穀卸から加工業者や小売店、飲食店まで全国160万業者に及び、担当職員からは早くも『全業者をチェックするのは難しい』との声が漏れ」ているという。

 当たり前だ。事件の原因がごく一部の悪徳業者と農水出先のなれ合いと癒着にあるというのに、国民の不安を逆用して新たな制度と組織を作って人員を温存しようとすること自体、問題のすり替えにすぎない。なおかつ、米飯を提供する末端の飲食店までも含む膨大な数の業者に記録や表示を義務づけて過大な負担を強いつつ、米と米加工品の全流通過程を国の監視下に置こうというその「ジョージ・オーウェルの世界」的な発想が狂っていて、本当にそんなことをしようとすれば何万人もの職員が必要になろう。民主党が過去にこの制度創設に賛成したのかどうかは知らないが、このような愚劣な超管理主義的な制度は徹底的に見直すべきではないか。

●国家公務員の65%が地方に

 読売によると、農水省は03年7月の食糧庁廃止に伴い、その出先機関である全国47の食糧事務所も廃止した。ところがそれと同時に、その直前に起きたBSE問題を口実に、食の安全を担うとして「消費・安全局」を新設、食糧事務所にいた約8000人の職員をそのまま現在の農政事務所に異動させた"実績"がある。

 消費・安全局があるなら、そこで米トレーサビリティも扱えばいいのではないか。あるいは、その機能を「消費者庁」に移して、そこに少数精鋭の米ポリスを配置して、米穀卸業界の名だたる悪徳業者やその予備軍を集中的に監察すれば事足りるのではないか。いずれにせよ、民主党は8つの地方農政局そのものを廃止するだろうから、農水省の姑息な生き残り策は成り立たないはずだ。

 また地方分権との関わりでは、自民党と公明党は「道州制の導入」を掲げてきたが、安易にそれをすると中央省庁は現在の地方農政局などのブロック別の出先機関を国と道州とのブリッジとして存続させようと画策するに決まっている。まず国の出先を「原則廃止」した上でないと、道州制は導入すべきでない。だから民主党は道州制は要らないとは言わないが、それを地域主権国家づくりの起点にしようとはしていないのである。

 農水に限らず、組織の数だけ減らして人員は減らさず、また事件が起きると権限を拡大して新たな組織を作って人員を横滑りさせるという官僚機構の"改革偽装"は、徹底的に叩きのめす必要がある。国家公務員約33万人のうち約65%は地方出先機関にいて、その全部とは言わないが、かなりの部分は専ら税金の無駄遣いを仕事にしている。出先を廃止すれば自動的に国家公務員数は3分の1に減る。その人件費だけでなく、福利厚生と称して高価なマッサージ・チェアを買ったりハイヤー・タクシーを使い放題にしたりする途方もない無駄遣いや、さらに周辺の外郭団体や関連企業に湯水のごとく金を垂れ流している泥沼構造を断ち切れば、財源などいくらでも沸いてくる。いくつかの試算によると、その総額は20〜30兆円に及ぶと推計されている。

 官公労を支持基盤の一部とする民主党にそんなことが出来るのかと訝る向きもあるけれども、一方では民主党はそこに踏み込めないなら「地域主権国家」論を掲げている意味はないし、他方では官公労は自ら内発的=自己切開的に改革を推進しないのであれば、単なる既得権益擁護の退嬰的集団として追い詰められて、かつての国労のようにミジャミジャに解体されることは見えているので、結局は民主党主導の国家公務員削減に追随せざるを得ないだろう。▲

2009年9月14日

10月25日の参院補欠選挙後に、社民党が連立離脱の危機?

 新聞・テレビの報道は鳩山新内閣の人事予想で持ちきりだが、永田町ウォッチャーの関心は、来月実施される神奈川と静岡の参院補欠選挙(10月8日告示、25日投開票)の2議席に移りつつある。

 注目ポイントの一つは、仮に補選で民主が2議席を獲得した場合、参院での民主党の現有議席数が110となり、統一会派を組んでいる国民新党の5、新党日本の1、無所属系(新緑風会)の4を合わせれば120議席となることだ。参議院の過半数は121議席なので、待望の過半数獲得まであと1議席にまで迫る。

 こうなると一番困ってしまうのは、参院で5議席を保有しているものの、民主党とは政策協力をしているだけで統一会派を形成していない社民党だろう。現在、社民党は鳩山新内閣での大臣ポストを要求しているが、補選の結果次第では、参院のわずか1議席が民主党への交渉カードとなってしまう。もちろん、社民党と同じ5議席を保有している国民新党も、民主党が社民党との連立を重視するようになれば、同じ立場に立たされることになる。

 すでに民主党はこのことを念頭に入れ、無所属系の参院議員である鈴木陽悦議員や糸数慶子議員への民主党入党や会派入りの働きかけを強めている。特に糸数氏については、現在は民主党の会派に所属しておらず、過半数獲得の攻防に与える影響が大きい。

 現実には、社民党と国民新党は民主党と選挙協力を行っているため、両党の議席が参院での過半数維持に必要なくなったとしても、連立政権からすぐに排除される可能性は低い。だが、鳩山新内閣発足後に両党が政権のトラブルメーカーとなるようなことがあれば、民主党内から激しい反発を受けることは必至だ。

【参考記事リンク】
■鈴木参院議員 民主に入党願(YOMIURI ONLINE)
■糸数議員:会派所属問題再燃 民主、過半数目指し秋波(毎日jp)

2009年9月12日

自民党のネガティブ広告はやっぱり逆効果だった

 今回の衆院選で最も話題を集めた広告戦略とも言える自民党のネガティブ広告。だが、選挙後に行われた情報通信学会「間(かん)メディア社会研究会」の調査によると、自民党のネットCMに接した人の約6割が自民党に悪い印象を持っていたことが分かった。

 調査は8月31日と9月1日に20代から60代の男女1000人を対象にインターネットを利用して行われ、インターネットメディアが実際の投票行動にどのような影響を与えたかを調べた。

 この調査結果は永田町関係者の間でもすでに話題となっているが、ほとんどの意見は「あの広告が逆効果だったことは当然の結果」といったもの。その一方、「今回の自民党の広報戦略は明らかにレベルが低すぎ。この結果だけをみて日本でネガティブキャンペーンがなじまないと結論づけるのは時期尚早では」といった見方も出ている。

【参考記事】
■衆院選、他党批判は"逆効果" 6割が悪印象、ネット調査(47NEWS)
■総選挙、「薬物」に負けた? TV報道時間、押され激減(朝日新聞)

2009年9月10日

相川俊英:民主党の敵は内部にいる

有権者自らが選んだ新しい政権がいよいよ発足する。これからの政権運営で我々がチェックすべき点はどこにあるのか。地方からの視点で《THE JOURNAL》に協力して頂いているジャーナリストの相川氏に編集部がその注目ポイントをインタビューした。

Q、9月7日に掲載された「総選挙の裏側 地方分権は誰が進めるのか」について、読者の方からコメントが寄せられていますがどのように感じましたか?

 総選挙で見事勝利した民主党に関しての記事を書きました。総選挙の同日に行われた茨城県知事選のレポートですが、この知事選で民主党は独自候補を出しませんでした。地域主権を掲げる政党ならば、地方選挙でもきちんと候補を立てよ、という民主党への叱咤激励のつもりでしたが、中々理解しづらいのかなとコメントを見ていて思いました。民主党は特定の支援組織への依存体質から脱却し、個々の住民とつながっていくべきだという主張をしたつもりでした。それには地方選挙でもきちんと住民に選択肢を提示すべきではないかと。

Q、茨城県知事選の候補者は、共に大型公共事業推進のスタンスだった保守陣営同士でした。この選挙で民主党が独自候補を出さなかった理由は?

 今回の知事選では、民主党の最大の支援組織である連合茨城がいち早く現職知事への推薦を表明しました。国政選挙でその連合に協力を仰いでいる民主党は独自候補を出さず、連合のご機嫌を損ねないように動いたというのがポイントでした。要するに地方選挙では連合や医師連盟に遠慮し、国政選挙での勝利のみに集中する戦い方を選んだということです。知事選を投げてしまったといってもいいかも知れません。つまり、国政選挙を優先し、知事選挙をないがしろにしたのです。結果的に、自民党の一部との相乗りとなり、5選知事の誕生となりました。確か民主党は首長の多選には反対していたはずですが。

Q、茨城県知事選で起きたことについて、「自民党推薦候補が落選し、民主系候補が当選した、というだけだと思う」とのコメントもあります。

 いや、正確には民主系ではなくて、自民党一部・連合系です。民主党は組織としては誰も推薦していないのですから。

 民主党がメスを入れようとしている既得権益についてですが、これを自民党の既得権益ととらえると危険です。例えば、地方議会で度々問題になる政務調査費の公表や議員特権の廃止など既得権益を廃止しようとする議員がいますが、民主党のいわゆる組合系の議員たちはそうした議員たちとは一線を画しています。消極的なのです。名古屋市議会のケースですが、議員特権のひとつである費用弁償の受け取りを拒否した議員が会派を除名されました。民主党の会派をです。民主党の議員には労組系と非労組系の2種類あり、地域それぞれで強弱関係もあります。茨城県については労組系の力が強くなっています。民主党は民主党でもその内部を識別しなければ見誤ることになってしまうでしょう。民主党がやろうとしている改革の阻害要因が、実は、民主党の内部にも存在するのです。

Q、民主党内部の構造については全国でも共通していますか?特に都市部についてはどうでしょうか?

 同様の話は別の所でも起こっています。先ほど紹介した名古屋市の例は顕著です。河村たかし市長が掲げる改革を一番阻害するのは民主党の中の市会議員ではないかとみられてます。名古屋市議会の最大会派は民主党であり、もちろん河村市長の出身政党です。7月12日投票の補欠選挙で一議席を加えて27人。定数75人のうち、自民党23人、公明党14人で自公を合計しても過半数にわずか一議席届きません。そうであれば素人考えでは議会運営は難しくないと思いますが、実は民主党市議27人のうち9人までが市長を嫌っているとされる労組出身です。そもそも、市長選に当たっては民主党本部が一方的に河村氏推薦を決め、しかも当初の候補予定者に謝罪や挨拶さえしなかったという因縁があります。

 今後、河村市長が議員特権や職員給与の改革等に動けば、真っ先に反対に回るのは自公でなく、むしろ民主党となる可能性が高いのです。まさに「敵は本能寺にあり」です。その構図は全国共通です。民主党が勝った勝ったといいますが、既得権益の上で胡坐をかいていた人たちが民主党の中にもいることに気付かなければ前に行きません。

Q、今回民主党に投票した「嫌自民」の有権者が今後民主党の政権運営でチェックしなければいけないことは?

 まず「民主党=すべて是」という考え方をしないことです。また、議員たちの永田町での発言と地元での発言に注視すべきだと思います。二枚舌を見逃さないようにしないといけないと思います。民主党の掲げた改革に賛同するならば、「後はお任せ」ではなくて、きちんとチェックし続けねばいけないと思います。彼らが、国民ではなく特定組織の意を受けて、動くことのないようにです。
本質部をつかんだ上で今後の動きを厳しく見なければいけません。

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【2009総選挙特集】

(1)ムダを知る住民を無視してムダはなくせない(09.8.26)

(2)総選挙の裏側 地方分権は誰が進めるのか(09.9.7)

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aikawa_toshihide.png【プロフィール】 相川俊英(あいかわ・としひで)
1956年群馬県生まれ。早稲田大学法学部卒業。1992年よりフリージャーナリストに。1998年から週刊ダイヤモンド委嘱記者に。地方自治を主なテーマとして全国を取材・執筆、サンデープロジェクトの特集レポーターも務めている。主な著書に「長野オリンピック騒動記」「東京外国人アパート物語」「コメ業界は闇の中」「ボケボケパラダイス」など。

2009年9月 9日

ほろ酔い談義 session3 ── 酒と泪と鳩山由紀夫

好評をいただいている「《THE JOURNAL》SPECIAL ほろ酔い談義」。3回目となる今回は、高野孟主幹が鳩山由紀夫民主党代表の人物像から96年の旧民主党結成時のウラ話まで、焼酎を傾けながらほろ酔い気分で語ります。読者の皆さんも、お酒を飲みながらご覧ください。(9月5日・都内某所にて収録)

大きな画面で視聴したい方は下記からご覧ください
http://eyevio.jp/movie/300818

バカにつける薬はない ── 居安思危(賢者は安きに居て危うきを思い、愚者は危うきに居て安きを思う)

二見伸明氏(誇り高き自由人、元衆議院議員)

 鳩山内閣と民主党の主要人事が決まり、小沢一郎が民主党の幹事長になった。鳩山政権を支えながら140余人の一年生議員の教育と民主党政権が初めて国民の審判を受ける来年の参議院選挙対策―――負ければ安倍、福田、麻生の二の舞になる―――という重責を考えると、余人を以ってはかえ難い、まさに適材適所の人事である。
 政治家に要求される資質の一つは「多方面の能力・知識を持ち、事の本質を広い視野から見抜き、判断する」ゼネラリストとしての能力と剛直性である。口で言うのはたやすいが、実際は非常にむずかしい。新人議員には、狭い分野(ミクロ)の専門家(スペシャリスト)は多いがマクロのゼネラリストになれる素材がどのくらいいるか、わからない。ミクロのスペシャリストの欠点は、自分の理論に固執し、採用されないと、不平・不満を、ところかまわずぶちまけて、マスコミの餌食になりかねないことである。一部のマスコミは「一方的で、党内民主主義がない」と恣意的に囃し立てるが、それはまったくの見当はずれである。
 党内で侃侃諤諤(かんかんがくがく)の大議論をするのは当然である。特別の申し合わせがない限り、マスコミにオープンにすればいいし、マスコミに、自分の考えを発表してもよし、異なる意見を批判してもいい。しかし、一定の結論が出れば、自分の意見と180度異なるものであっても従わなければならない。それがいやなら離党することだ。これは民主的政党政治の基本中の基本である。日本の野党には「政権を狙うため」に、まず、「仲間同士の足の引っ張り合い」から始め、決まったことも平然と破るという奇妙な悪弊がある。私は新進党時代、それをなんども目撃、体験している。

 小沢一郎が幹事長に就任して一番失望・落胆、そして恐怖しているのは自民党だろう。民主党内の反小沢勢力にエールを送ろうと「権力の二重構造論」「西松問題」を流している。これに呼応するかのように、マスコミの報じるところによると、岡田克也にとっては甚だ迷惑な話だろうが、彼の周りに「このままでは小沢に党を乗っ取られるので、気を付けろ」「ポスト鳩山を考えれば幹事長でいるべきだ」などと騒いでいた者がいる。隙あらば小沢降ろしを再燃させようと目論んでいたのだろう。民主党が国民に約束した理想とは天地雲泥の差のある、半世紀余も続いた自民党内の総理争いを彷彿させる、愚かさを通り越したアナクロニズムである。
 サッチャー女史は12年間、首相の座にいた。総理大臣は、特別の事情がない限り、野党に政権を奪取されるまで、職務を遂行するものである。「総理2年の使い捨て」は許されない。いま大事なことは、ポスト鳩山を狙うのではなく、内閣と党が一体となり、来年の参議院選挙までに、マニフェストで約束したことを、一つでも二つでも、目に見える形で実現することである。総選挙直後、私は労組の幹部、市民など多彩な人たちと懇談した。「マニフェストで約束したからといって、いっぺんに全部出来るわけがない。慣らし運転で、出来ることから成果をあげてもらいたい」「村山富市が総理になっただけで、薬害エイズが発覚したのだから、今度はもっと大きく変わると思う」「私は自民党に投票したが、世の中が大きく変わる予感がする。いい方向に変えるよう民主党に期待する」(自民党市議夫人)など人びとの言葉はいずれも、静かで、温かなものだった。小沢一郎は政治、政党への信頼を取り戻すために、国民との契約の実現を目指し、その剛腕を駆使して鳩山内閣を支え、時には叱咤激励すべきである。それを権力の二重構造と呼ぶならば呼ばせればいい。国のかたちを変えることのほうがはるかに重要であり、そのためには「小沢の剛腕」のような巨大で強烈なエネルギーが必要なのである。

 有権者は「天下り天国・官治政治」の自公政権を否定し、「脱官僚・生活第一」の民主党を選択した。「国のかたち」が変わるのである。無血・市民革命である。この流れを塞ぎ止めて、歴史の歯車を元の自公政治の化石的旧体制に戻そうとして「西松問題」「個人献金問題」など瑣末な問題を重大な懸案などと位置付けるべきではない。自民党は政権与党時代の垢を洗いおとし、骨太の政策を練り上げて、鳩山政権に論戦を挑むべきである。それにしても「産経」はひどい。「民主党さんには思うどおりにはさせないぜ」で世論の非難を浴びたにもかかわらず、「個人献金問題」を「鳩山氏本人にまでいく話だ」と煽り立てている。民主党政権誕生をめぐる動きには、国益や国民の暮らしを全く考慮できない「バカにつける薬はない」ことが多すぎるようだ。

 自民党は16日の首班指名に誰の名を書くかで右往左往し、参議院の長老・若林正俊と書くことで決着した。好き勝手に名前を書かれたら、28日に予定している総裁選の事前運動にもなりかねないと憂慮したのだろう。総理大臣を選ぶという国会議員の最重要任務に、党を代表する総理候補なしで衆参本会議に臨む議員の神経はどうなっているのか。敗残兵が、やけのやんぱちで抵抗しているようなものだ。自民党は敗北が決まった瞬間、臨時党大会を開き、総裁を選出し、体制を立て直して特別国会に備えるべきだった。ところが、党内の疑心暗鬼と思惑で政党としての最低の危機管理すら出来なかった。もはや政党の体をなしていない。
 公明党も大変だ。「自公十年」のツケは大きかった。衆議院総選挙は、政権を争う権力闘争である。小選挙区制にはそれが露骨に現れてくる。公明党は党員の90%以上が創価学会員で構成される宗教政党である。公明党が権力闘争に参加することは憲法上、全く問題はないが、創価学会が政治を左右するのではないかという疑念と違和感を払拭するのは難しい。この際、衆議院から撤退し、「参議院と地方議会」に特化し、「福祉と平和の党」の原点に戻ることを検討してはどうか。

 9月上旬、G20とWTOが開かれた。G20には麻生死に体内閣は竹下副大臣を派遣し、WTOは欠席した。麻生総理がこの国際会議の重要性を理解していれば、投票日を都議選と同時か、その前後に設定し、新政権が代表を派遣できるようにしたはずである。ところが、彼は国益を全く考えず、公明票欲しさに最悪の選択をしたのである。公明党が国益よりも、東京都とはいえ「一地方議会」にすぎない選挙を最重要視したことは、国政に参加する政党のあり方として疑問をいだかざるをえない。また、十年間、公明党を全面支援し、自公政権を支えてきた政治的責任を、不本意だろうが、創価学会は真正面から総括すべきだろう。それが公明党再生への第一歩だと思う。

 9月6日付朝日新聞のトップ記事は「高速無料化の経済効果 国交省一転、試算認める」である。試算は07年度に国交省の国土技術政策総合研究所が実施したもので、高速道路を無料にすると、2..7兆円の経済効果があるという。民主党の公約に有利になるので、国交省はひた隠しにしてきたがが、隠しきれないと観念したのだろう。「霞ヶ関」の悲鳴が聞こえる。「霞ヶ関」は一世紀もの間、この国の実質的な統治者であるかのように振る舞ってきたことを猛省し、国民に奉仕する公僕としての意識に目覚めるまで、監視をゆるめることは出来ない。

 革命前夜の8月29日夕、私は茨城県の古河駅前で600人前後の群集の一人として、民主党候補の演説を聞いた。その日の午前、同じ古河駅前で、麻生総理が3000人の支持者に最後の、テキ屋のおっちゃんのような檄を飛ばしていた。開票の結果、民主党候補が自民党前職を破った。しかし、無所属の前職、中村喜四郎元建設相には負けた。「風」は吹いたけれど、中村の厚い岩盤を切り崩すことは出来なかった。このことの意味は十分に検討する価値があると思う。今回の選挙で「民主党に勝たせたいので、候補者の名前も顔も知らないが、投票した」という人が、かなりいたであろう。小選挙区制の利点でもあり、怖さでもある。今回の選挙では「風」のお蔭で当選出来た人も多い。だが、しかし、政権交代を「風向き」や「自民党のオウンゴール」のせいにして、矮小化してはならない。2009年夏の日本の出来事を、「世界、とくに中国などアジア諸国が注目、驚愕した『票による無血革命』だった」と後世の史家に記録させるべきである。

 「無血・市民革命の主役はわれわれだ」と胸を張って、大声で叫ぼう。

*  *  *  *  *
【プロフィール】 二見伸明(ふたみ・のぶあき) 1935年2月10日生まれ。69年12月の衆院選に初当選し、以後8期23年。小沢一郎、羽田孜、石井一、森喜朗と同期。公明党政策審議委員長、副委員長、運輸大臣を経て、94年、新進党。97年暮の新進党解体により、小沢の自由党結党に参加。総務委員長、国対委員長。2000年春、自由党分裂に際し、小沢と行動を共にする。小沢対羽田の一騎打ちの新進党党首選では「四海波穏やかなときは羽田がベストだが、激動期は小沢の豪腕がベスト」と表明し、小沢の推薦人になる。


2009年9月 8日

鈴木亘:民主党年金改革案の3つのアキレス腱

歴史的政権交代を実現した民主党が、今後、着手しなければならない政策課題は多いが、国民の関心が高い年金改革についても、なるべく早期に着手する必要がある。民主党の年金改革案が抱える課題、問題点がどこにあるか考えてみよう。まず、民主党がマニュフェストで掲げた年金改革案をざっと振り返ると、その骨子は下記の4点である。

(1)現在、厚生年金(サラリーマン)、共済年金(公務員)、国民年金(自営業、農林水産業、無業)の3つに分かれている年金制度を1つの制度に統一する。

(2)どんな低所得者・無業者でも最低7万円(月額)の年金受給を保障する「最低保障年金」を創設する。財源は、消費税である(「政策集インデックス2009」によれば、消費税率は5%。税収全てを年金財源とする「年金目的税化」をする)。

(3)所得の15%を保険料として徴収し、現役時代に収めた保険料総額に比例した形で、老後の年金受給額が決まる「所得比例年金」を創設する。

(4)今後改革の細部を詰めた具体化を行い、2013年までに改革法案を提出する。

現段階では、これ以上の具体性は無いため、民主党案の評価・批判は不可能であるが、民主党案が抱える「アキレス腱」の所在は指摘することができる。このアキレス腱を今後の改革論議の中でどう克服するかが、民主党の年金改革案の成否を決めることとなるだろう。

>>続きは「THE JOURNAL×Infoseekニュース」で

2009年9月 7日

相川俊英:総選挙の裏側 地方分権は誰が進めるのか

 民主党が政権交代を果たした8月30日。歴史的な日となったその前日のことだ。夜6時半すぎ、場所は水戸市内のJR駅前。薄暮の中、有権者が三々五々集まり、街頭演説が始まった。応援のマイクを握ったのは、地元水戸の市議たち。それも自民党と民主党の面々である。命懸けの戦いを展開中の与野党の地方議員がなぜ、同じマイクで応援演説を行うのか。あり得ない話だと驚く人もいると思うが、地元茨城ではこうした光景がごく自然に受け止められていた。政権交代をめぐり与野党が激しく火花を散らした衆議院選挙ではなく、同日選挙となった茨城県知事選の街頭演説だからだ。

 自民党市議はこう口火を切った。
「茨城県政を変えなければならない。変えられるのは、県政を熟知する橋本知事だ」
 民主党市議がそれに呼応した。
「保革を問わず橋本知事を推薦した。16年間やってきてスキャンダルが全くなかった。その手腕を高く評価している」
 司会役を務めた自民党市議がこう話をつなげていった。
「水戸市議会は橋本知事ならばということで保革が一本化した。保革一本化なんて水戸市議会ではこれまでなかったことだ」

 総選挙と同日選挙となった茨城県知事選の争点は、多選の是非であった。現職の橋本昌氏は旧自治省出身で、いわゆる官僚天下り知事である。自民党の推薦で、これまで4回の知事選を難なく勝ち抜いてきた。しかし、後ろ盾となっていた自民党県連が「4期16年の県政は独断とマンネリズム」と断じ、国土交通省の元事務次官を知事候補に擁立した。旗印は「チェンジ茨城」で、自民党県議団がその下に結集した。県政のドンといわれる長老県議(14期)が差配した。

 最大の支援組織に三行半を突き付けられた現職。その去就が注目されたが、市町村長や市町村議、さらには自民党に反旗を翻した県医師政治連盟などの後押しを受け、5選出馬を決意した。キャッチフレーズは「生活大県にチャレンジ」だった。4期務めた後にチャレンジ?それまで何をしてきたのかと、問わずにはいられないが、陣営は臆面もなくチャレンジを連発した。

 こうして「チェンジ」と「チャレンジ」に保守が分裂し、政権交代を懸けた国政選挙とは異質の戦いが茨城県内で展開された。もちろん、分裂した二つの保守陣営の政策に大きな違いはなかった。国政レベルで争点となった大型公共事業についてのスタンスは変わらず、茨城空港や霞ヶ浦導水事業、八ッ場ダムなども共に推進だ。自民党の支持団体である農協や土地改良団体、各種業界団体が、現職と自民党推薦の新人に分裂して争う事態となった。つまり、既得権益をもつ権力構造の内部抗争となり、一般県民はいつもの通り枠の外に置かれたままとなった。

 分裂選挙の結果は、現職の圧倒的な勝利に終わった。自民党推薦候補にダブルスコア以上の大差をつけ、見事に5選を果たしたのである。その勝利に貢献したもののひとつに独自候補を立てなかった民主党があげられる。民主党の最大の支持組織である連合茨城がいち早く現職推薦を決めたため、不戦敗の道を選んでいた。国政選挙での党公認候補の勝利を優先し、連合や医師連盟のご機嫌を損なうことはやめようと考えたと思われる。

 もっとも、冒頭で紹介したように、民主党の地方議員の多くは現職候補を応援し、党としては実質的に現職を支援する様相が鮮明になっていた。民主党が掲げる政権交代や脱官僚依存、地域主権といったキャッチフレーズが茨城では空疎に聞こえてならない。つまり、国政選挙に勝つためには地方の問題には目をつぶってしまう体質があるように思えてならないからだ。足元の改革に本気になって取り組まずに、どうして国の改革がすすめられるのか、疑問が膨らむばかりだ。そればかりか、民主党の地方組織自体が既得権益の構成員となっているのではないか。中央でしがらみを断ち切るといいながら、地方ではしがらみそのものとなっていないか。そんなねじれた組織に真の改革が可能なのだろうか?民主党が掲げる地方分権は地方の力で進めるものなのではないか。中央の力で地方分権を断行するつもりなのだろうか?

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【関連記事】
■相川俊英:ムダを知る住民を無視してムダはなくせない(8/26)

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aikawa_toshihide.png【プロフィール】 相川俊英(あいかわ・としひで)
1956年群馬県生まれ。早稲田大学法学部卒業。1992年よりフリージャーナリストに。1998年から週刊ダイヤモンド委嘱記者に。地方自治を主なテーマとして全国を取材・執筆、サンデープロジェクトの特集レポーターも務めている。主な著書に「長野オリンピック騒動記」「東京外国人アパート物語」「コメ業界は闇の中」「ボケボケパラダイス」など。

2009年9月 4日

これは明治維新以来の「革命」である ── 「地域主権国家」への真直ぐな筋道

takanoron.png この民主党の圧倒的な勝利をどう理解するかについては、(1)麻生政権から1年、(2)小泉郵政選挙から4年、(3)小選挙区制導入から15年、(4)明治憲法から120年と、いくつかの時間的な物差しの当て方があるけれども、その中でいちばん本質的なのは(4)であるという趣旨のことを、私は1日発売の『週刊朝日』に「平成維新/次の100年が始まった」と題して書いておいた(執筆は投票日前の木曜日夜)。同誌をお買い求めの上ご一読頂きたい。

●平成維新

 平成維新という言葉も今まで散々使われてきて磨り減っている感じもするけれども、実際これは、明治維新に匹敵する「革命」の始まりである。

 4日付毎日新聞「余録」欄は、政権交代を前に幕末や明治維新の歴史をテーマにした本がよく売れていることに触れ「そういえば民主党の総選挙圧勝を明治維新になぞらえた外国メディアもあった」と書いているが、何をトボケたことを言っているのか。毎日も含めた日本のメディアがそのようなしっかりした歴史認識を持たず、小沢一郎前代表と鳩山由紀夫代表が口を揃えて「明治以来100年余の官僚主導体制を打破する革命的改革」を主張しているその「革命的」を、ちょっと大げさな形容詞くらいにしか理解してこなかったことを、胸に手を当てて痛切に反省してしかるべきだろう。何が「そういえば...外国のメディアもあった」だ。「日本のメディアではザ・ジャーナルだけが一貫してそのような視点を繰り出していた」とでも言って貰いたいよ、まったく。

 また日本のマスコミは、革命前夜であるが故に起きた小沢に対する検察のテロ行為を容認したばかりか、お先棒を担いで「小沢辞めろ!」の大合唱を演じた。選挙になればなったで、何の思想的・理論的座標軸も持ち合わせずに、自・民両党のマニフェストの重箱の隅を突くようにして「どっちもどっちのバラマキ」とか「財源があいまい」とか「国家ビジョンが見えない」とか言い続け、あるいは、自民党とマスコミのどちらが先に言い出したのか分からないが「自民党には"不満"だろうが民主党には"不安"がある」と煽り立てて、有権者が政権交代への1票を投じることをためらわせようとあの手この手を尽くした。が、有権者はそのようなあらゆる反革命的な情報操作に惑わされることなく、正々堂々と民主党政権を選んだ。だからこの選挙では、自・公両党だけでなくマスコミもまた一緒に敗北したのである。反革命への罰は、自民党に対しては議席激減とそれに伴う54年間も慣れ親しんだ国会内の総裁室や議員控え室の召し上げなどだが、マスコミへのそれはもっとキツく、記者クラブ制度の廃止である。

 この革命を通じて我々が訣別しようとしているのは、直接には、54年間に及んだ自民党政治とその下での政官業(付け加えれば「報」)癒着の腐爛構造である。けれども、その自民党政治とは1889年明治憲法制定以来ちょうど120年を経た発展途上国型=開発独裁型の統治形態の一部(と言ってもそのほぼ後ろ半分を占めるのだが)であるから、これによって我々は初めて、遅ればせながらようやく、世界2番目のGDP規模を持つ成熟経済という下部構造を持ちながら、発展途上国丸出しの官僚主導の物事の決定と資源の配分のシステムという上部構造を引き摺り続けてきたというひしゃげたような時代的主要矛盾を、前に向かって思い切って打開する契機を掴むことが出来る。

 従ってまた、この革命を通じて我々が獲得しようとしているのは、次の100年に向かっての成熟先進国型=市民社会型の新しい統治形態である。それによって日本人の持つ巨大な経済的のみならず文化的・精神的な潜在力が解き放たれて、内においては、江戸時代のコミュニティをモデルとした日本的な市民社会の形成に取り組み、外に向かっては、とりわけアジア、ユーラシアの大繁栄と日本のモノづくり精神を結びつけることで活力を取り戻して、内外相俟ってこの国が再び世界の憧憬を集めるようになる道筋である。

●市民社会

 選挙結果についての数ある言説の中で、私の目に触れた限りで最もまともだったのは、浜矩子=同志社大学大学院教授の9月1日付朝日の座談会「選択の意味」での発言である。

「自民、民主が伯仲するという読みをしていた人は時代状況を読み誤っていた。自民党自身、読みが誤っていた。民主党は...日本の人々が国民とか社員とかではなく"市民"になっていることに気づいていた。その"市民的"なるものがどこまで社会に根を下ろしているかで、今後の政治の展開が変わる。自民党はうんざりだと民主党に鞍替えしたのではなく、根底的に戦後体制と決別した人たちがどれくらいいるか見極めなければならない。その人たちの上に"うんざり"派が乗っかって、この数字になったのだと思う」

 浜が言う「戦後体制」は、明治以来の官僚主導体制と置き換えた方がいいだろう。政治と国会が官僚の実質的な権力に従属するという関係は、戦後になって急に始まったものではなく、明治憲法以来続いていることだからである。戦後54年間に及ぶ自民党政治という意味では戦後体制と言ってもいいのだが、この革命の深度はそれだけで測り切れるものでなく、やはり明治憲法以来120年、あるいは田中良紹説では坂本龍馬以来140年という物差しを正しくあてがわなくてはならない。

 戦前の「臣民」は戦後「国民」となり、高度成長期にはそれは「社員」と重なり合ったが、1980年に前後して日本が世界第2の経済大国となって成熟先進国の仲間入りを果たしたあたりから、国民や社員は「市民」へと変貌し始めた。浜の言うとおり、民主党は初めからそれに「気づいていた」。96年旧民主党の理念文書はこう書いていた(全文はINSIDER No.492に再録)。

■明治国家以来の、欧米に追いつき追いこせという単線的な目標に人々を駆り立ててきた、官僚主導による「強制と保護の上からの民主主義」と、そのための中央集権・垂直統合型の「国家中心社会」システムは、すでに歴史的役割を終えた。それに代わって、市民主体による「自立と共生の下からの民主主義」と、そのための多極分散・水平協働型の「市民中心社会」を築き上げなければならない。いままでの100年間が終わったにもかかわらず、次の100年間はまだ始まっていない。そこに、政治、社会、経済、外交のすべてがゆきづまって出口を見いだせないかのような閉塞感の根源がある。

■3年間の連立時代の経験をつうじてすでに明らかなように、この「100年目の大転換」を成し遂げる力は、過去の官僚依存の利権政治や自主性を欠いた冷戦思考を引きずった既成政党とその亜流からは生まれてこない。いま必要なことは、すでに人口の7割を超えた戦後世代を中心とする市民のもつ創造的なエネルギーを思い切って解き放ち、その問題意識や関心に応じて地域・全国・世界の各レベルの政策決定に参画しながら実行を監視し保障していくような、地球市民的な意識と行動のスタイルをひろげていくことである。

■政治の対象としての「国民」は、何年かに一度の選挙で投票するだけだった。しかし、政治の主体としての「市民」は、自分たちがよりよく生きるために、そして子どもたちに少しでもましな未来をのこすために、自ら情報を求め、知恵を働かせ、別の選択肢を提唱し、いくばくかの労力とお金をさいてその実現のために行動し、公共的な価値の創造に携わるのであって、投票はその行動のごく一部でしかない。私たちがつくろうとする新しい結集は、そのような行動する市民に知的・政策的イニシアティブを提供し、合意の形成と立法化を助け、行動の先頭に立つような、市民の日常的な生活用具の1つである...。

 上からの民主主義vs下からの民主主義、国家中心社会vs市民中心社会という原理的な対抗軸を理解してさえいれば、マスコミも「違いが分からない」「どっちもどっちのバラマキ合戦」といった間抜けな解説に終始することはなかっただろう。新聞の中で多少ともマシだったのは日経で、8月2日付で2ページ見開きで自・民両党のマニフェストを比較した際に「民主は直接給付、自民は間接支援」という大見出しを掲げ、「家計の支援策では、幼児教育無償化など間接的な負担軽減策を軸にする自民党に対し、民主党は子ども手当支給などで直接的な支援を前面に出す」というコントラストの採り方をしたが、これは妥当だった。例えば農業政策でも、旧来型の補助金は一律に農協に下りるが、所得補償は特定の品目で実際に生産コスト割れを起こした農家にのみ直接届く。これは単なる手法の違いでなく、上からか下からかという社会編成原理の違いに根ざしたことであって、それを「どっちもどっちのバラマキ」と呼ぶのは知能程度が低すぎる。

 その点で、日経の証券欄の人気コラム8月15日付の「大機小機」(筆名「渾沌」)の「『法人社会』対『市民社会』」はなかなか鋭かった。

■総選挙は政権交代を射程に入れた決戦の割に争点が不明確だといわれる。少子化対策や農業政策などがバラマキ合戦に見えるのは確かだ。しかし、政権公約や党首の言動から、未分化でも2大政党の政治理念の違いを読み取ることは可能である。

■与党の官僚機構に依存した生産者の論理への対抗軸として、野党が脱官僚と消費者の論理を強調するのは自然だ。

■日本の近現代史は、明治以来の天皇制国家共同体が太平洋戦争の敗戦を機に会社共同体に再編された歴史だ。会社(組織)中心の企業社会は法人社会と呼ぶにふさわしく、企業ぐるみ選挙は日本の主権者が誰かを象徴していた。今なお、ひ弱な個人を組織が包み込む法人社会の守り手が健在ならば、自立した中産階級が民主主義を支える市民社会を目指す勢力があっていい。同じバラマキでも、組織経由と個人直結の違いは「法人社会」対「市民社会」の萌芽ともいえる...。

 だからこの革命は、静かなる市民革命なのである。

●地域主権国家

 さてそのこれから本格的に形成される日本的市民社会に実体的枠組みを与えるのが「地域主権国家」への転換である。民主党も、どういう訳かこれを真正面に掲げずに、マニフェストの4番目に置いたりして、そうだと説明し切れていないのだが、これこそが民主党の国家ビジョンである。鳩山代表は、いま話題の『VOICE』8月号の論文の米紙が引用しなかった部分で、次のように言っている(全文は鳩山公式HPに)。

■私は、代表選挙の立候補演説において「私が最も力を入れたい政策」は「中央集権国家である現在の国のかたちを『地域主権の国』に変革」することだと言った。同様の主張は、13年前の旧民主党結党宣言にも書いた。「小さな中央政府・国会と、大きな権限をもった効率的な地方政府による『地方分権・地域主権国家』」を実現し、「そのもとで、市民参加・地域共助型の充実した福祉と、将来にツケを回さない財政・医療・年金制度を両立させていく」のだと。

■クーデンホフ・カレルギーの「友愛革命」(『全体主義国家対人間』第十二章)の中にこういう一説がある。「友愛主義の政治的必須条件は連邦組織であって、それは実に、個人から国家をつくり上げる有機的方法なのである。人間から宇宙に至る道は同心円を通じて導かれる。すなわち人間が家族をつくり、家族が自治体(コミューン)をつくり、自治体が郡(カントン)をつくり、郡が州(ステイト)をつくり、州が大陸をつくり、大陸が地球をつくり、地球が太陽系をつくり、太陽系が宇宙をつくり出すのである」

■カレルギーがここで言っているのは、今の言葉で言えば「補完性の原理」ということだろう。それは「友愛」の論理から導かれる現代的政策表現ということができる。...補完性の原理は、今日では、単に基礎自治体優先の原則というだけでなく、国家と超国家機関との関係にまで援用される原則となっている。こうした視点から、補完性の原理を解釈すると以下のようになる。個人でできることは、個人で解決する。個人で解決できないことは、家庭が助ける。家庭で解決できないことは、地域社会やNPOが助ける。これらのレベルで解決できないときに初めて行政がかかわることになる。そして基礎自治体で処理できることは、すべて基礎自治体でやる。基礎自治体ができないことだけを広域自治体がやる。広域自治体でもできないこと、たとえば外交、防衛、マクロ経済政策の決定など、を中央政府が担当する。そして次の段階として、通貨の発行権など国家主権の一部も、EUのような国際機構に移譲する......。

■補完性の原理は、実際の分権政策としては、基礎自治体重視の分権政策ということになる。...私は民主党代表選挙の際の演説でこう語った。 「国の役割を、外交・防衛、財政・金融、資源・エネルギー、環境等に限定し、生活に密着したことは権限、財源、人材を『基礎的自治体』に委譲し、その地域の判断と責任において決断し、実行できる仕組みに変革します。国の補助金は廃止し、地方に自主財源として一括交付します。すなわち、国と地域の関係を現在の実質上下関係から並列の関係、役割分担の関係へと変えていきます。この変革により、国全体の効率を高め、地域の実情に応じたきめの細かい、生活者の立場にたった行政に変革します」

■身近な基礎自治体に財源と権限を大幅に移譲し、サービスと負担の関係が見えやすいものとすることによって、はじめて地域の自主性、自己責任、自己決定能力が生れる。それはまた地域の経済活動を活力あるものにし、個性的で魅力にとんだ美しい日本列島を創る道でもある。「地域主権国家」の確立こそは、とりもなおさず「友愛」の現代的政策表現」であり、これからの時代の政治目標にふさわしいものだ...。

 これが国家ビジョンでなくて何だと言うのか。どこの節穴連中が「民主党の国家ビジョンが見えない」などと騒ぎ回ったのか。

●4年後総選挙の準備へ

 しかも、本論説で何度か述べてきたように、地域主権国家は実は財政再建の決め手である。明治以来の中央集権国家とその下での官僚やりたい放題を続けて行くなら、いつまで経っても国・地方の借金は減らないどころか増えるばかりであるけれども、中央集権国家を廃絶して地域主権国家を創出するなら、財政再建を成し遂げて、それでも財源が余って、国民の負担を減らしながらなおかつ手厚い医療・福祉体制を築き、さらに日本のモノづくり精神を活かした長期的な成長戦略のための投資も十分に行うことが出来る。

 この4年間は、政権を獲ったばかりだから、これまでの中央集権国家の枠内で、国家戦略局の創設など試行錯誤を続けながら、官僚体制と戦ったり折り合いをつけたりしながら財源をひねり出すしか仕方がない。しかしその政治的経験を通じて、官僚体制を抜本的に打破するには地域主権国家への転換しか方策がないことが、馬鹿なマスコミも含めて人々の広く理解するところとなるだろう。そこで民主党政権は、4年後にまさにその「地域主権国家」への国家改造プログラムを前面に掲げ、それとの関わりで、(単なる現行消費税のアップの是非ではなく)中央・地方の税源配分と直間比率の大幅組み換えを含む税体系の改革案、医療・福祉・教育負担のあり方や年金一元化など国民負担像の設計図、21世紀にモノづくり資本主義で世界をリードする経済発展戦略などをワン・パッケージにしたシンプルかつ壮大なマニフェストを掲げて、総選挙もしくはダブル選挙に打って出ることになるだろう。

 自民党がそれまでに立ち直って、保守の側からの対抗プログラムを打ち出して競い合えるようになる見通しは暗いので(古きよき自民党に戻すなどと言っている連中がまだ残っている)、民主党は再び圧勝する可能性がある。そうなれば、この政権は8年か12年は続いて、このまさに革命的な国家改造をやり遂げるだろう。来年参院選もさることながら、4年後が本当の勝負で、目前の山ほどの課題はすべてそこへと収斂させるように1つ1つ乗り切っていくことになる。▲

2009年9月 3日

小沢一郎代表代行が新幹事長に決定

  民主党の鳩山代表は3日、小沢一郎代表代行を幹事長に就任させることを決定した。

 選挙期間中に民主党の大勝を予測する報道が増加したころから、事情通の間では「連立政権下での他党との調整にくわえ、参院選の陣頭指揮をとる党幹事長を務められるのは小沢以外にいない」と言われてきたが、西松事件の裁判を控えていることもあり、「現実的に主要な役職に就任することは難しいのでは」との見方も多かった。

 小沢氏が幹事長に就任したことで、鳩山代表はマスコミから「二重権力体制」と批判されることは必至。だが、それを承知で小沢幹事長就任を決断した理由は、新内閣の政権運営は鳩山新首相を中心に民主党から政府に派遣される約100人の議員で行い、党内に残った議員については小沢氏の下で組織を引き締め、参院選に向けて新人教育と選挙対策を徹底させるという「政府と政党の役割分担」を厳格化する狙いがあるものと思われる。

2009年9月 2日

緊急世論調査で新政権に期待する人が7割超え

 衆院選の結果を受け、朝日、読売、共同の各社が8月31日と9月1日に実施した緊急世論調査によると、今月16日に発足予定の鳩山新政権に期待する人が約7割にのぼることがわかった。一方、朝日の調査によると、民主党のマニフェストの目玉である子ども手当に賛成する人は全体の31%に対して反対は49%、高速道路の無料化には賛成が20%に対して反対は65%と、厳しい結果となった。

 また、新政権に優先して取り組んでほしい政策課題について問うた共同の調査によると、「景気・雇用対策」が40.2%、年金・社会保障制度改革が35.2%、税金の無駄遣いなどの行財政改革が39.7%と他に比べて関心が高かった。

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2009年9月 1日

NYタイムズの鳩山論文は本当に反米宣言なのか?

 27日付のNYタイムズなどに掲載された民主党・鳩山由紀夫代表の論文「日本の新たな道」が思わぬ波紋を広げている。毎日によると、ホワイトハウスのギブス報道官は記者会見で「鳩山氏がどういう意味で(米国への)従属と言っているのか分からない」と不信感をのぞかせる発言をしている。

 ただ、この論文は月刊誌『Voice』9月号に掲載された鳩山氏の論文「私の政治哲学」を、新聞社が鳩山代表に許可なく抜粋して掲載したもので、「日本の新しい道」というタイトルも鳩山氏が付けたものではないという。内容も『Voice』に掲載された論文の本旨とは相違があり、鳩山氏も「(『Voice』に掲載された)論文の全体をみれば反米的な考えを示したものではないと分かる」(産経)と反論している。

 なお、『Voice』に掲載された論文は鳩山氏のHPで公開されている。下記にURLを掲載するので、読者のみなさんには鳩山論文、NYタイムズ、NYタイムズの要旨を掲載した産経新聞の3つを読み比べることをおすすめする。


■私の政治哲学(『Voice』9月号に掲載、鳩山由紀夫HPで公開中)
http://www.hatoyama.gr.jp/masscomm/090810.html

■A New Path for Japan(NYTimes)
http://www.nytimes.com/2009/08/27/opinion/27iht-edhatoyama.html?_r=1

■ニューヨーク・タイムズ(電子版)に掲載された鳩山論文の要旨(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090831/amr0908311832001-n3.htm

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『知らなきゃヤバイ!民主党─新経済戦略の光と影』
2009年11月、日刊工業新聞社

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