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金正日はいつ後継者指名をするの?

 北朝鮮は9日、国会に相当する最高人民会議を開き、金総書記の健康不安説もくすぶるなかで、金正日総書記を最高ポストの国防委員に再任することを決定した。一部報道では「後継者指名があるのでは」との憶測もあったが、具体的な言及はなかった。こういった報道に対し、開催前から一貫して「最高人民会議での後継者指名はない」と指摘してきた辺真一氏に、その理由と予想される後継者指名の時期についてきいた。

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辺真一氏(コリアレポート編集長)
「後継者指名は2012年」(4/10)

Q:最高人民会議での後継者指名はありませんでした。その理由は?
 「後継者の発表があるのでは」との報道は日韓のメディアが騒いでいただけで、私自身はその可能性はないと考えていました。そもそも、肝心かなめの北朝鮮がその気が毛頭ありませんでした。結局は、9日の最高人民会議は予定通り行われた順当な会議でした。

 その理由は、最高人民会議は後継者を発表する場所ではないからです。今回の最高人民会議は687人の代議員の集まりで、3人の息子は代議員にも選ばれていないのですから、出席する資格すらありません。そのため、3人の息子のうちの1人が現れて後継者に指名されるということは、ナンセンスきわまりないことなんです。

 結論としては、後継者指名は最高人民会議ではなく、朝鮮労働党の党大会で発表されます。朝鮮労働党中央委員総会でまず後継者が決まり、そして党大会で公式に発表される。党大会は1980年の第6回大会を最後に開かれておらず、その党大会で金正日が後継者として現れました。ですので、金正日は次の党大会を2012年に開き、後継者を発表するというのが基本的な考え方です。

 どうして2012年かというと、北朝鮮にとって2012年は100年に一度あるかないかの重要な年だからです。2012年2月16日は、金正日生誕70年で、古希を迎えます。また、4月15日は先代の総書記である金日成の生誕100周年。金正日としてはビッグイベントが2つ重なるこの年に党大会を開き、後継者をお披露目したい。そのため、これからの3年間で核とミサイル問題でオバマ米大統領と決着をつけ、外交・経済苦境を切り抜ける。そして、安定した政権を息子たちに引き継ぐ。それが金正日の考えですから、いまの時点で最高人民会議で息子を後継者にたてるような余裕もありません。だから、今回の最高人民会議での発表はなかったのです。


Q:一部では張成沢(チャン・ソンテク)党行政部長が後継者候補として名前があがっていました
 張成沢が後継者になることは100%ありません。その理由は、金正日がどうして金日成から後継者に選ばれたのかということを考えればわかります。

 簡単に言えば2つの理由があります。ひとつは血がつながっていること、ふたつ目は後継者というのは金正日の次の世代である必要があるからです。となると、張成沢とは金正日の義理の弟ではありますが、年齢が金正日の4つ年下の63才で同世代ですから、後継者にふさわしくない。

 なぜ、後継者は血のつながりが重要かというと、金正日には中国とロシアのケースが頭にあるからです。ロシアはスターリンの死後にフルシチョフが後継者となったことで、スターリンは全面否定された。中国の毛沢東は、後継者に認定された林彪にクーデターを画策された。このことが頭にありますので、血のつながっていない赤の他人は金正日の後継者にはなれない。中国とロシアの教訓をもとに、北朝鮮には北朝鮮なりの理由があって世襲政治をしているわけです。

Q:金正日の映像も公開されましたが、動きがぎこちない雰囲気でした。この時期になぜ映像を公開したのでしょうか?
 映像で見る限り、その後遺症が左手左足に残っているようです。ですが、徐々に回復をして、以前のような状態に戻りつつあるようです。だから最高人民会議に出てこれたのでしょう。「いまは大丈夫だ」ということを誇示したかったものと思われます。

 また、去年倒れたことについてはこれ以上隠す必要もなく、ありのままの状態を見せようと考えたのでしょう。金正日が去年倒れた理由を「将軍様は国民のために日夜猛暑の中を経済活動をして倒れた」とし、「若干不自由の身でありながらも、現在は急速に回復して先頭に立って経済視察活動を続けている」と国民にアピールしたかった。つまり、国民の同情を誘いたかった。これにより北朝鮮の国民が持ってる生活苦に対する不平不満をかわし、「将軍様はやせ衰え、無理して頑張っている」ということを国民に意識させる。2012年に向けて強盛大国というスローガンを掲げているので、国民全員が将軍様の元で邁進するための求心力を強めるために、ありのままの姿をみせたのでしょう。

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高野孟氏(THE JOURNAL主幹)
「最高人民会議の実体は最低人民会議」(4/11)

 最高人民会議が後継者指名の場ではないというのはそのとおりで、私も何でマスコミが騒いでいるのか不思議でなりませんでした。「最高」という形容詞が付いていて、日本でも国会が「国権の最高機関」ということになっているので錯覚が生まれるのかも知れないですが、あの国では、「最高」は党で、次が軍で、その下が政府で、そのさらに下の「最低」のところに国会すなわち最高人民会議があるというのが権力の実体構造です。拉致問題を日本の外務省とあの国のカウンターパートナーと交渉しても、それこそ埒があかないのもそのためで、あちらの外務部高官が「調査します」と約束したところで、その調査対象は上位の軍の特務機関や党の秘密工作機関で、しかも時代的には金日成存命当時のことであって機関によってはとっくに証拠隠滅のために廃止されているところもあるはずで、外務部の小役人ごときが「恐れながら、日本がこのように言って来ておりますが…」と申し出たところで簡単に答えが出てくる訳がないんですね。そうすると、北のそのような権力実体を知らない日本のマスコミや運動団体などが「隠している」とか非難するのですが、そうじゃないんで、あの国を相手にするには、小泉純一郎元首相が試みたように、いきなりトップ同士で交渉してトップダウンで問題解決を図るしか方法がないんですね。という訳なので、役人レベルよりも下位にある最低人民会議で後継者が登場するなどということはあるはずがないのです。

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