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2009年4月30日

小沢が応援した河村がなぜ名古屋市長選で圧勝したのか?——千葉と秋田の県知事選は小沢のせいで負けたはずなのに…

takanoron.png マスコミの挙国一致的な論調によれば、あらゆる世論調査で「小沢一郎代表は辞任せよ」の声が6〜7割を占めていて、にもかかわらず小沢が辞めずに居座っていることが民主党に影を落としていて、千葉と秋田の県知事選で同党推薦候補が“連敗”したのはそのせいだということになっていた。だとすると、26日投開票の名古屋市長選に小沢を先頭に鳩山由紀夫幹事長や菅直人代表代行がこぞって応援に入って河村たかし=前民主党衆院議員が圧勝したのはどういう訳なのか。

 27日付読売は河村勝利を「連敗ストップ、民主安堵/小沢氏進退“先送り”の声」との見出しで、党内に「小沢問題の影響は少なく衆院選もこのまま戦える」vs「衆院選で接戦になれば党首のイメージが当落を左右するので早く交代を」という意見対立があると伝えている。また産経は「小沢秘書が逮捕・起訴された後、千葉、秋田両県知事選で敗れた民主党は連敗に歯止めをかけた……ものの、小沢氏の代表進退問題は引き続き、同党に影を投げかけている」と論評した。毎日も同じで「連敗していただけに一息ついた形」だが、小沢辞任論の沈静化にプラスと見る執行部と、もともと勝てる選挙で、みそぎにはならない」という若手の意見が分かれていると指摘している。

 つまりマスコミは、小沢が応援に行ったにも関わらず(?)河村が圧勝したのは何故なのか——河村は十分な個人的魅力があって「もともと勝てる選挙」だったので、小沢が応援に行って多少とも票を減らすことがあったとしてもやっぱり勝ったのか、小沢が行かなければもっと票を取ったのか、それとも小沢のお陰で多少とも票を増やしたのか、どちらでもなく小沢効果はプラスにもマイナスにも働かず関係なかったのか等々について何ら真剣な分析も評価もしないまま頬被りして、それでもなお民主党内に「小沢辞任論」がくすぶっていることを取って付けたように必ず付け加えて、何とかして小沢辞任への流れを絶やしたくないという思いを紙面に滲ませたのだった。

●何でも小沢のせい?

 そもそも、千葉と秋田の県知事選は民主党にとって「もともと負ける選挙」だったのであり、勝てる選挙だったのに小沢問題のせいで負けたしまった訳ではない。

 千葉の場合は、千葉市やそれ以西の市川、習志野、松戸、柏など東京ベッドタウン的な各市の“千葉都民”が県人口の8割ほども占めていて、その人々の間で圧倒的知名度を誇る森田健作が圧勝するであろうことは最初から予測されていた。それに対して民主党千葉が迷走の末に擁立したのは、ローカル鉄道を立て直した経営者で、立派な人物ではあるが地元以外はほとんど知られておらず、及ぶべくもなかった。

 秋田の場合は、自民党、社民党、連合が支援した佐竹敬久前秋田市長が勝利したが、民主党は本来、佐竹を擁立してしかるべきであったのが地元事情でそうならず、民主党と連合・社民党とがネジレてしまう形となり、結果は見えていたのであって、小沢問題で負けた訳ではない。

 ところがマスコミは、産経を例にとれば「秋田県知事選で民主党県連が支持した候補が敗れたことで、同党にとっては先の千葉県知事選に続く大型地方選での“連敗”となった。西松建設の巨額献金事件が、選挙戦に影を落とした格好だ。小沢氏の進退問題は、党の屋台骨を揺らし続けている。野党分裂選挙となったため、小沢一郎代表の辞任論が直ちに噴出することはないとみられるが、次期衆院選への悪影響への懸念は根強い」という調子で伝えた。

 ここでもマスコミは、両知事選が民主党にとって「もともと負ける選挙」であったことには触れず、従って小沢問題が本当のところどう影響したのかについてきちんとした分析をすることもなく、ただ何となく「小沢のせい」で負けたかのような印象を作り出そうと腐心したのである。小沢問題がそれほど「選挙戦に影を落とし」、従って「党の屋台骨を揺らし続けている」ほどであるのだとすれば、名古屋市長選ではその点はどうだったのか説明しなければ辻褄が合わないのではないか。

 改めて産経はじめマスコミに問いたい。千葉・秋田の“連敗”に小沢問題が「党の屋台骨を揺るがすほど」の深刻さで「影を落とし」ていたというのが本当ならば、名古屋市長選では何故そうではなかったのか。これにまともに答えられないのであれば、今後一切、単なる気分だけで、何もかも「小沢のせい」であるかに言うのを止めて貰いたい。

●民主優勢の地合いは不変

 実際には、民主優勢、自民劣勢の趨勢の下で政権交代を賭けた総選挙に向かっているという政局の流れは、基本的には変わっていないのではないか。

 3月29日の都下・小金井市議選では、民主公認3人全員が上位当選、得票率を10.6%から13.4%に伸ばした。「逆風はほとんど感じなかった」と当選者。また4月5日と12日、小平と日野の市議補選でも民主党系候補が勝利している。これについて都政新報社の吉田実編集部長は「サンデー毎日」5月3日号で「小沢秘書逮捕の影響は限定的で、むしろ麻生政権への不満から政権交代を望む有権者が予想以上に多いことが裏付けられた。小沢アレルギーはほとんどなく、民主には依然追い風が吹いている」と指摘した。

 朝日新聞20日付の「地方選党勢分析」によると、今年1月から4月12日までの44市議選で、自民公認は86から79へ議席を減らし、無投票を除く得票率も0.1ポイント減らしたのに対し、民主は40から54に議席を増やし、得票率も2.6ポイント伸ばした。もちろん個々には、民主党が苦戦もしくは伸び悩みを示した選挙もあるが、全体として、小沢問題が同党の「屋台骨を揺らしている」と見るべき証拠はどこにもない。

 その延長で7月都議選を上述「サンデー毎日」が予測したところでは、自民=現有48議席→45議席、公明=22→23で与党計=70→68に対し、民主=34→42、共産=13→12、生活者ネット=4→3、その他=4→2で野党合計=55→59で、与野党逆転はないが議席差は15から9に縮まる。さらに「週刊朝日」5月8日号の衆院選予測では、森田実は自民=304→220、公明=31→30で与党計=335→250に対し、民主112→195で野党計=135→221、政権交代なしと見るが、もう1人の野上忠興は自民=304→203、公明=31→30で与党計=304→230、民主=112→217で野党計=241と、与野党逆転ありと見ている。

 さすがに、今年1〜2月に麻生内閣支持率が急落した頃のように「民主、単独過半数もありうる」といった予測は成り立ち得ないが、それ以前、昨年11〜12月頃に言われていた、民主が相対第1党となり自公は合計しても過半数は確保できないかもしれないという力関係は今も基本的に維持されていると見るべきである。ましてや、仮に自公が健闘して過半数を確保した場合でも、衆院再議決に必要な280議席を得ることは100%あり得ず、政権は麻痺状態に陥っていくのが目に見えており、全体として自民党が追い込まれる中での総選挙となることに変わりはない。

●世論調査の怪しさ

 マスコミの「小沢辞めろ」コールの有力根拠となっているのは世論調査だが、その世論調査の怪しさについて24日付朝日が自ら検証する編集委員2人と宮崎哲弥の座談会を載せている。それによると、

▼回収率がひどく下がっていて、80年代半ばまでは80%あって当たり前だったのが、今は面接調査でも60%、RDD(コンピューターでランダムに番号を抽出する)方式の電話調査では不在だった世帯をも分母に加えた実質的な回収率は50%に満たない惨状で、これでは誤差の計算も出来ない。
▼RDDでは家庭用の固定電話しか対象に出来ないので、携帯しか持たない人が多い若者層の回答に隔たりが出る。
▼対象者が知らないことを突然質問することが多く、そのため質問の前に長々と説明するが、そこに誘導的な言葉が入り込む危険があり、結果を操作しうることになる。
▼あいまいな回答をした人に「重ね聞き」して無理にイエスかノーに振り分けてしまうのも一種の誘導になる。
▼質問の表現1つで対象者の心理に影響を与えることもできる。「このたび福田内閣は改造しました。あなたは福田内閣を支持しますか」と尋ねた場合と、前置きなしに「福田内閣を支持しますか」と尋ねた場合を比べると、前者の方が「改造」への評価が加わってどうしても支持率が高く出る。
▼前の質問が次の質問に影響を与える「残留効果」もある。

 ——などの問題点が指摘されている。だから「調査をする側も調査結果を受け止める側も、数字の表面だけ見て右往左往することのないよう心掛けなければならない」と朝日は言うが、麻生内閣支持率急落という場合も、小沢辞任要求急増という場合も、自社の主張に都合のいいような数字を世論調査に求め、結果が出るといかにも客観的データであるかに装って一面トップで大々的に扱い、それに煽られるようにして主張をさらに強めていくといった自慰的なスパイラルに嵌っているのは新聞自身ではないのか。

●オロオロするな民主党

 こういう時こそ民主党はしっかりと戦略的な大局観を持って、政権交代の実現に立ち向かうべきである。小沢は「明治から100年の官僚体制を打破する。それを私は革命的改革と言っている」と宣言している。官僚体制の裏も表も知っている小沢にそれこそ剛腕を発揮してそれを断行して貰うことこそ政権交代の大目的なのであって、それが小沢抜きの政権交代になってしまっては意味は半減する。そのことを、国民の大多数とは言わないが、少なくとも意識の高い人々がよく理解していることは、THE JOURNALはじめYahooみんなの政治や小沢一郎公式ページなどへの書き込みを読めば分かる。

 逆にネットでは、小沢辞任反対論、検察・マスコミけしからん論が溢れ返っていて、それへの反論がほとんど出て来ないことに一種の偏りも感じられるけれども、しかしこの人たちは突然かかってきた世論調査の電話で用意された質問に○×で答えているのでなく、ネット上のそれなりのステージを選んで自分でアクセスして、それなりに論理を立てて意見を述べているのであって、民主党はこういう能動的な世論をこそ支えにしなければならないだろう。新聞の世論調査ごときに騙されてオロオロするなど愚の骨頂である。▲

西城鉄男:予備校戦線異常あり、タロウさん急増中!

 最近、温暖化のせいか開花宣言も早い。そして桜が散ると同時に入学式がやってきます。浪人の通う予備校でも入塾式、受講登録、開講と慌ただしい中に、まだ幾分はフレッシュさが漂っているのがこの4月です。

 バブル崩壊とともに90年代はじめから、大学入試では、できるかぎり浪人を避け、難易度ランクを落としてでも“現役入学”を目指すのが一般的です。いまや予備校は高校生の夕方以降の主要な生活の場であり、どの予備校も「現役合格」を売り文句に、高校に入学したばかりの1年生を奪いあい、熾烈に闘っているのが現実です。

>>続きは「THE JOURNAL×Infoseek」で

2009年4月28日

田中良紹×田中康夫「日本の民主主義を破壊する東京地検特捜部」

 THE JOURNALブロガーである田中良紹氏と新党日本代表の田中康夫氏が、民主主義と検察の関係の“あるべき姿”について語ります。検察OBからの批判もやまない西松献金事件、その理由はなぜなのか。多くの人が感じている「なぜ?」を、明快に解説します。また、後半には有田芳生氏が神奈川県ではじまった「医療費の窓口負担『ゼロの会』」についてレポートします。ぜひご覧ください!

■BS11「にっぽんサイコー」第57回2009/4/25(土) 
【配信】
チームニッポン http://www.team-nippon.com/
(HP内で田中良紹氏の「ニッポン維新」も連載中)
新党日本 http://www.love-nippon.com/

2009年4月27日

政治資金規正法の罰則適用は検察の気分次第? 総務省は判断できず

 民主党が有識者を集めて立ち上げた「政治資金問題第三者委員会」が17日に開いた公開ヒアリングが、注目を集めている。

 2回目の会合にあたるこの日、同委員会は総務省行政企画局政治資金課課長補佐の市川靖之氏を招いてヒアリングを行った。そのなかで、同委員会の「資金の拠出者と実際に寄附を行った者とが相違する場合に、資金の拠出者を記載することが求められているのか」との質問に対し、市川氏は「会計責任者が法の趣旨に則り実態を把握して記載してください」と述べるだけで、逮捕された小沢代表の秘書である大久保隆規氏の行為が「違法である」との見解を示すことができなかった。

 さらに、「ある企業・団体が、人員、資金などをすべて負担して政治団体を設立し、完全に支配している場合、寄附者をどのように記載すればよいのか」との問いに対しても、市川氏は「適切に記載して頂きたい」との回答を繰り返すだけだった。

 わかりやすく説明すると、西松建設のダミー政治団体「新政治問題研究会」から献金を受け取った大久保氏が、仮にその団体が西松建設のダミー団体だと認識していたとしても、寄付者名に「新政治問題研究会」と書くべきだったのか、それとも企業献金が認められている政党支部宛として「西松建設」と書くべきだったのかは、総務省は判断できないということだ。これは、担当官庁の見解があいまいである以上、寄付者名の記載方法については会計責任者の判断に委ねられており、しかもその判断が検察の見解と異なっていた場合、会計担当者は即逮捕されて罰則が適用されることを意味する。

 総務省の見解があいまいであることの背景は、そもそも政治資金規正法が議員立法であるため、担当官庁が罰則の適用について判断することは政治活動の自由を奪うことにつながりかねないという事情がある。

 同委員会は閉会後に発表したコメントで、「これでは、全国に無数に存在する政治団体、政党、政党支部の会計担当は、寄附者について収支報告書にどう記載したら良いのかまったくわからない」と述べ、政治資金規正法の解釈・運用に関して根本的な問題があるとの認識を示した。

 また、同委員会は法務省に対しても出席を要請したが、公判中の事件であることなどの理由により出席を拒否した。これに対し同委員会は、「あくまで法解釈についての質問を行おうとしているだけ」と反論している。

 なお、第2回委員会の議事録は委員会の公式ホームページで、ヒアリングと委員による記者会見の模様はビデオニュースドットコムで公開されている。

■政治資金問題第三者委員会 第2回委員会議事の内容(同委員会公式HP)
■総務省政治資金規正法担当者からヒヤリング・記者会見(videonews.com)

2009年4月22日

「モー娘。」所属事務所から麻生首相に疑惑の献金1100万円が発覚!

 アイドルグループ「モーニング娘。」(以下、モー娘)が所属する大手芸能プロダクション「アップフロントエージェンシー」の役員や関係者が、麻生首相への資金管理団体「素淮会」に怪しい個人献金を行っていたことがインターネット上で話題となっている。22日発売の週刊新潮も、疑惑に関する追跡記事を掲載した。

 ネット上の情報を総合すると、06年の自民党総裁選の直前に、アップフロントエージェンシーの役員や関係者から、わずか3日間で合計1100万円の怪しい個人献金が行われていた。政治資金規正法では、企業による政治家個人が管理する資金団体への献金は規制されている。

 また、過去をさかのぼると、モー娘は防衛庁(現防衛省)の自衛官募集のモデルに採用されたり、麻生氏が総務相在任時にはアップフロント所属の松浦亜弥さんが05年用の年賀はがきのCMに出演したこともある。為公会(麻生派)発足後に行われた第1回パーティーにもモー娘のメンバーが出席しており、両者の関係の深さをうかがわせる。
【参考リンク】http://www.ikuzo-sakurai.org/2007/070605.html

 なお、資金管理団体の収支報告書はインターネット上で公開されているため、詳細については下記のリンク先の資料からも確認できる。
■素淮会 収支報告書(pdf)

 06年8月30日から9月1日までに100万円以上を献金したアップフロントの主な関係者は以下の通り。※カッコ内は寄付をした日付

山﨑由佳子 100万(06.8.30)/山﨑直彦 100万(06.8.30)/堀内孝雄 150万(06.9.1)/山﨑直樹 150万(06.9.1)/瀬戸由紀男 100万(06.9.1)

 ここで思いおこされるのが、小沢一郎代表の公設第一秘書が逮捕された事件と今回の疑惑にどういった違いがあるのかということだ。政治資金規正法では、資金管理団体へは、政治団体か個人による献金であれば一定の範囲内で認められている。小沢氏の場合は、小沢氏の資金管理団体「陸山会」が、西松建設のダミー政治団体から受けた献金が“事実上の”企業献金とされ、また、そのことを秘書は認識していたとして逮捕された。一方、麻生氏の場合は献金者はすべて個人名ではあるが、アップフロント関係者がわずか3日間に一斉に1100万円もの献金を行っており、これを“事実上の”企業献金と捉えることも可能だ。

 そのことを証明するかのように、アップフロント関係者は週刊新潮のインタビューに対し「自民党総裁選を控えて、大変な時期だったのです。それで応援しようということになりました。役員の間で賛同者を募り、個人で献金しようということになったのです」と語っている。これは、強制ではないものの、会社の意志として献金を募ったことを事実上認める発言である。

 麻生氏は小沢氏の公設秘書が逮捕された事件について「明らかに違法だったがゆえに逮捕となった(09年3月16日)」と発言しているが、陸山会への献金と素淮会への献金はどこがどう違うのか。今後、説明が求められることは間違いない。

2009年4月20日

小沢代表の交代は愚の骨頂だ!

 新党日本の田中康夫代表と高野孟編集主幹による小沢一郎代表交代論を批判するコラムが、民主党の機関誌「プレス民主」09年4月17日号に掲載された。

 両氏は西松献金事件発覚後、新聞やテレビが「小沢辞任やむなし」との報道を続けるなか、「小沢は続投せよ」との意見を表明し続けており、他メディアではみられない異色のコラムとなっている。

■プレス民主 09年4月17日号
 ダウンロード(PDF)

■関連記事「政権交代を妨げるのは誰だ!」(チームニッポンHP)
 http://www.love-nippon.com/kanchi.htm

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(プレス民主 09年04月17日号より転載)
田中康夫氏(新党日本代表)
小沢・鳩山コンビだから手強い 「官治」から「民治」への最終決戦

 受け取る側の心理で、同じ絵柄が少女にも老婆にも見えてしまうロールシャッハ・テストを御存知ですか?

 “オザワン”こと小沢一郎氏は民主党代表を辞すべき、との回答が6割も、と鬼の首を取ったかの如く「記者クラブ」加盟各社は報じています。でもね、麻生太郎氏の現政権を認めず、の回答に至っては咋年末から6割台なのです。これぞ正しく“ロールシャツハ”現象。他方、「辞任不可避」と絶叫の御仁が司会を務める「朝まで生テレビ」でも、64%が続投支持。この彼我の違いは何故なの、と疑問を呈したら、生放送で3時間も検察批判を繰り広げた影響でしょ、と「解説」するジャーナリストが居ました。だとするなら、報道の大原則たる「裏取り」もせず、「関係者に拠ると」なる枕詞を安易に用いて“大政翼賛御用報道”を連日連夜、垂れ流した効果が冒頭に掲げた数値って訳ね?

■既得権益勢力の悪あがきに怯むな

 驚くなかれ、「関係者」たる捜査当局は「検察首脳会議」を公式開催せず、秘書逮捕に突入しました。政治的・社会的影響が大きい案件の着手前には、検事総長、東京高検検事長、東京地検検事正らが一堂に会す慣例をも無視し、現場検事が「関東軍」化した今回の暴走・迷走を、畏友・郷原信郎氏は「ガダルカナル状態」と看破しています。「小沢君は成長した。幅が広くなり、自分の考えをピチッと持っている。凄味も出て来た」と大勲位・中曽根康弘翁を以て言わしめた政治家・小沢一郎を、だからこそ「排除」したい面々が、旧体制な既得権益(アンシャンレジーム)集団には厳然と存在するのです。

 如何なる組織に於いても、人事と予算がマネジメントの要諦。にも拘らず、日本の政治行政は、匿名性に護られた官僚役人機構が、人事も予算も牛耳ってきました。

■真の政権交代こそ日本刷新の第一歩

 人事と予算、更には法案の在り方をも根底から「一新」し得る智力と握力と胆力を併せ持つ指導者・小沢一郎が率いる「政権交代」は、政界・官界・財界に加えて御用学者の学界・記者クラブの報界を含む「政官財学報」のムラ社会にとって恐怖そのものなのです。換言すれば、“オザワン”抜きの「政権」が実現したなら、恰も赤子の手を捻るが如く、与(くみ)し易しと連中はほくそ笑むでしょう。

 と同時に、“小沢一郎・鳩山由紀夫コンビ”の民主党だから、自由民主党にとっては手強いのです。“なあんちゃって小泉・竹中へなちょこ偽装改革”に愛想を尽かした、全国津々浦々で真つ当に働き・学び・暮らす健全なる保守層は、だからこそ、2年前の参議院選挙で一票を、政治家としての体温を感じさせる“小沢・鳩山コンビ”の民主党に投じました。仮に民主党へと流入していた2%を取り戻せば、行って来いで4%。形恥り構わぬ末期的症状に陥って久しき自民党は、2人以外の“アイコン”(かお)を民主党に敢えて掲げさせ、欠かさず投票所に足を運ぶ保守層の票を取り戻したいのです。

 秋田県知事選の結果は、「全員野球」の大切さを改めて実感させました。寄り合い所帯とも揶揄され勝ちだった民主党の代表に就任して丸3年、党内に留まらず労働組合を始めとする友好団体、更には国民新党、社会民主党をも纏め上げた“オザワン”のマネジメント力とキャスティング力が、来る総選挙に於いても必要不可欠なのです。

 今日はお疲れでしょう、と深夜の会談を早めに切り上げるべく気遣った彼に、もっと貴方の話をお聞きしたい、と求めたのはヒラリー・クリントン国務長官でした。フェアでオープンでロジカルな“オザワン”の着想力と行動力を最も評価・期待しているのは、実はアメリカ政府なのです。

 自由党との合併直後の総選挙で私は、「日本の選択、始まる。」と記した民主党のポスターを企画・制作させて頂きました。それは、焦土と化した戦後日本に民主主義を、と誰もが願った往時の心意気を想起すべく、マイクを握って戸外で真剣に訴える菅直人、小沢一郎両氏のモノクロ写真を2枚並べたデザインです。爾来6年。「官治から民治へ」と「日本の刷新、始まる。」最終決戦に、私も新党日本も、小沢一郎代表と共に奮迅します。

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(プレス民主 09年04月17日号より転載)
高野孟氏(THE JOURNAL編集主幹)
叩かれたら代表を取り替えは愚 革命的改革への権力闘争予告編

 世間では「小沢一郎代表は辞任せよ」の大合唱が続いているが、私は「辞任すべきでない」という意見で、自分が主宰するブログ・サイト「ザ・ジャーナル」でもその論調を繰り出している。袋叩きに遭うかと思いきや、むしろ正反対で「よく言った」「お前を見直した」といった賛成と激励のコメントが殺到して驚いたほどだ。

■公権力の乱用に党全体で闘うべき

 辞任すべきでない理由の第一は、元検事の郷原信郎教授が明快に指摘しているとおり、大久保秘書を政治資金規正法の「虚偽記載」容疑でしか起訴できなかった時点で検察はすでに「敗北」しており、その敗北している検察の前にこちらから膝を屈して恐れ入る必要はないということである。こんな検察のやり方がまかり通るのなら、検察は気に入らない政治家を誰でもいつでも引っかけて叩き潰すことができることになる。検察ファシズムにも繋がるこのような公権力の乱用に対しては、民主党全体が闘って民主主義を守るべきであって、「民主党を巻き込むな」「辞任して個人で闘ってくれ」という議論は間違いである。

■代表は田中金権政治の秘蔵っ子

 第二に、それにしても小沢代表が西松建設から巨額の献金を受けていたのは事実であり、それは違法ではないとしてもダーティなイメージは拭えないから、その言わば道義的責任をとって辞任すべきだという声もある。しかし、そもそも小沢一郎という政治家を清廉潔白のクリーンな人だと思っている人は、失礼ながら、誰もいない。田中金権政治の直系の弟子というか秘蔵っ子であったという過去については誰知らぬ者もないし、その過去の体質を何ほどか引きずっているであろうことも容易に想像がつく。米誌『タイム』3月23日号は小沢代表について「彼は一個の政治家としては最もラディカルな戦後政治体制への批判者であると同時に、その体制の最も典型的な代表者でもある」として、それを「小沢パラドックス」と呼んだ。過去の政治を知り尽くしているがゆえにそれを最もラディカルに否定できるというのが小沢という政治家の面白さであり、そこにこそ彼の破壊的なエネルギーの源泉があるのであって、そのことを民主党の皆さんはもちろん国民の多くも百も承知で、彼に政権交代への道を切り開く役目を託してきたのではなかったのか。何を今更ということである。

■企業・団体献金廃止を中心争点に

 第三に、検察が粗暴な行動に出た背景には、検察を含む官僚機構が抱く政権交代への不安感──「明治以来100年間の官僚支配を打破する革命的改革」を呼号する小沢代表への恐怖感があるに違いない。だとするとこの事件そのものがすでに政権交代をめぐる熾烈な権力闘争の予告編なのであって、ここで民主党が簡単に引き下がって、清潔だが毒気もないような当たり障りない人物に代表をすげ替えれば票集めがやりやすいという後ろ向きの発想に陥るのであれば、仮に政権が獲れたとしても「革命的改革」を成し遂げるような政権とはならない。

 もちろん、西松建設からの献金を含めた自らの政治資金収支の実態について小沢代表自らが国民の納得を得られる説明をすることは避けて通れないだろう。その上で、代表がすでに党内に指示している「企業・団体献金の廃止」に向けての抜本的な制度改革案を早急にまとめ、出来れば他の野党と共同で提案し、さらに公明党をも巻き込んで、これを総選挙の中心争点の一つに押し立てて闘えば、必ず政権交代への道は開けてくると私は思う。世間から叩かれると代表を取り替えるという愚をこれ以上繰り返してほしくない。

2009年4月18日

『朝日ジャーナル』が怒りの復活!

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朝日ジャーナル(週刊朝日緊急増刊) 定価:490円(税込)
発売日:2009年4月14日

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 60〜70年代にかけ、若者を中心に支持を集めた超硬派週刊誌『朝日ジャーナル』が、週刊朝日の臨時増刊として「怒りの復活」をする。
 
 復刊号では格差や貧困などの日本を取り巻く問題を取り上げ、鶴見俊輔、柄谷行人、堀江貴文、赤木智弘など多彩なメンバーが評論を展開しているのが特徴だ。
 
 『論座』や『諸君』が休刊に追い込まれるなど、オピニオン誌をめぐる環境は年々厳しさを増すばかりだが、復刊計画を推進した山口一臣週刊朝日編集長は「売れ行き次第では定期化も考えている」という。
 
 ビジネスハウツー本のような軽い内容の本ばかりが売れ行きの中心である現在の出版業界で、社会問題を正面から掘り下げる『朝日ジャーナル』がどこまで売り上げを伸ばすことができるのか。豪華執筆陣による内容とともに、出版業界の将来を占う復刊企画として注目されている。

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山口一臣氏(週刊朝日編集長)
「この国への強い危機感 『知的虚栄心』と『知の復権』を」
─朝日ジャーナル 創刊50年怒りの復活号の巻頭コラムより─

「朝日ジャーナル」(1959年3月創刊、92年5月休刊)の復刊計画は当初、ほんの2、3人の飲み屋話から生まれた。

 ただでさえ入手不足の週刊朝日編集部を母体に通常の業務をこなしながら、さらに別の雑誌をつくろうという、いまから思えばあまりに無謀なことだった。

 実際の作業では「言いだしっペ」のデスクを先頭に、「ジャーナル」を知らない世代の若い記者たちが率先して動いてくれた。だが、校了が近づくにつれ、「右手に『ジャーナル』、左手に「マガジン』」ならぬ、「右手に『ジャーナル』、左手に『週刊朝日』のゲラ」を持って、関係者が部内を駆けずり回るはめとなった。

 そうまでして「『ジャーナル』を復刊させたい」と思った理由は何かといえば、(ちょっと偉そうに聞こえるが)この国への強い危機感だ。

 政治の機能不全、官僚や経営者の利己主義はもはや話にならないところまできている。年金崩壊、貧困、格差、非正規雇用の激増など、近年顕在化した問題は、この国の社会システムが崩壊していることを示している。

 そして何よりも見過ごせないのは、就職や内定取り消しなどで受難が続く若者たちが、この国の将来に「希望」を見いだせないことである。「展望のない国に、希望を持てない若者たち」。この国はいったいどこへ行こうとしているのか。いまこの時代に「ジャーナル」があったら、どんな論陣を張っていただろう。そんな思いが日に日に強くなっていった。

 この復刊号には、「今の日本を、将来の日本を、もう一度じっくり考えてみませんか?」との思いが込められている。日本が極端な「カネ至上主義」に陥る一方で、人が根源的に備えていなければならない徳目などの価値を無視し、否定し続け、人を単なるモノとして扱ってこなかったか。未曽有の経済危機に見舞われているいまだからこそ、立ち止まって考えてみるチャンスではないか。

 世間では、「成功者」によるノウハウ本、ポジティブシンキング本がよく読まれ、「手っ取り早いわかりやすさ」が求められる風潮がある。確かに「わかりやすさ」は大切だが、世の中はそんなに単純ではない。むしろ複雑でややこしいことばかりだ。そのややこしさの海を泳ぎ切るのに必要な「何か」が欠けてはいまいか。それはいったい何なのか。

 実は、「朝日ジャーナル」の復刊を企てたのは今回が初めてではない。2007 年3月16日号の「週刊朝日」で、綴じ込みのブック・イン・ブックという形で24ページだけの「ジャーナル」をつくった。そこに収録した対談で、元編集長の筑紫哲也さんが評論家の宮崎哲弥さんを相手に、「昔は自分の知的虚栄心を満たすためにジャーナルを持っていた学生もいました」と語っていた。筑紫さんが強調した「知的虚栄心」という言葉が印象深く耳に残っている。

「知的虚栄心」を満たすための雑誌ーーそんなものがいまの時代に売れるのかどうかはわからない。ただ、この復刊号が「知の復権」を目指し、将来を考えるうえでの「羅針盤」の一つになればいいという願いで生まれたことは間違いない。

2009年4月17日

鈴木亘:厚労省組織改革で繰り出された「霞ヶ関忍法」

■明後日の方向を向く最終報告書

 相次ぐ厚労省や社保庁の失政・不祥事を受けて、厚労省の抜本的組織改革を話し合うべく、鳴り物入りで始まったはずの「厚生労働行政の在り方に関する懇談会」であったが、何をしているのか国民によく分からないまま、3月末に最終報告書を提出し、いつのまにやら消滅してしまった。

 懇談会の最終報告書を報じた各報道の扱いは小さかったが、報告書を読むと、

1)局間のセクショナリズムを改善するための横断的統括部門(政策推進会議)の設置、
2)少子化対策部門の組織上の格上げ(少子化対策統括本部の設置)、
3)年金記録問題の早期解決のため人員・経費の増強、
4)非正規労働者対策の担当部を整備、
 
 といった内容が提言されている。

 報告書の内容自体は、いちいち「ごもっとも」といわざるを得ない内容であるが、私の正直な感想は、「アレアレ?、そもそも、そんなことを話し合うための懇談会だったっけ?」というものである。

>>続きは「THE JOURNAL×Infoseek」で

2009年4月15日

「身体論」から見た麻生・小沢のリーダーの資格は?

 高岡英夫=運動科学総合研究所所長は、独自の運動科学・身体意識論に基づいて、イチローや浅田真央はじめトップ・アスリートの身のこなしについて分析したり、スポーツ選手の指導をしたりしている、その分野の第一人者だが、その公式サイト「究極の身体」の中の対談シリーズ(週2回更新)でこのところ、オバマ、麻生太郎、小沢一郎を分析対象に採り上げている。

究極の身体トップ:http://www.ultimatebody.jp/index.html

 『究極の身体』(講談社)など高岡流の身体意識論について最低限の知識がないと何のことやら分からないかもしれないが、身のこなしから政治家の資質・能力とその限界を見極めてしまうというところがおもしろい。簡単に言うと、麻生も小沢もリーダーの資質にはどうも恵まれていないらしい。

小沢一郎(1):http://www.ultimatebody.jp/ozawa01.html
麻生太郎(1):http://www.ultimatebody.jp/asou01.html

民主党が「政治資金問題第三者委員会」を立ち上げ

 小沢一郎代表秘書の起訴を受けて、民主党が「政治資金問題を巡る政治・検察・報道のあり方に関する第三者委員会(政治資金問題第三者委員会)」を立ち上げ、4月11日にその第1回会合を開くと共に、専用のホームページを立ち上げた。

 http://www.dai3syaiinkai.com/

 この委員会は、小沢代表および民主党の同事件への対応、説明責任について検討するとともに、政治資金問題をめぐる検察およびメディアのあり方について議論を行うことを目的として、民主党から独立して設置されたもので、メンバーは、飯尾潤=政策研究大学院大学教授(座長)、郷原信郎=名城大学教授・弁護士(座長代理)、桜井敬子=学習院大学教授、服部孝章=立教大学教授の4人。実質的な中心は郷原と見られる。

 ホームページでは、第1回委員会の議事録、委員の記者会見動画、委員のプロフィルなどを閲覧できるほか、意見箱に投稿することが出来る。

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【関連記事】
■郷原信郎:小沢代表が今、行うべきこと
─第三者委員会で検察、メディア問題の検証を行うことの意味(日経ビジネスオンライン)

2009年4月13日

北野誠が不適切発言で芸能活動休止 最終回放送にアクセスが集中

 タレントの北野誠(50)が、自身がパーソナリティーをつとめるラジオ番組「誠のサイキック青年団」で不適切発言があったとして、テレビとラジオを含む全番組を降板する方向で調整していることが明らかとなった。

 ところが、この問題では肝心の不適切発言の中身が「関係者に迷惑をかける」として明らかにされておらず、ネット上で様々な憶測を呼んでいる。しかも、この番組と定期的に開催される有料番組イベントでは、そもそも民放では放送できないような爆弾発言であふれており、一体どの発言が問題となったのかが誰も特定できず、騒動はおさまる気配を見せていない。

 最終回の放送でも具体的な原因については明らかにされていないものの、インターネットにアップされた動画には現在アクセスが集中している。

【最終回放送リンク】
■誠のサイキック青年団 2009年3月8日

2009年4月10日

金正日はいつ後継者指名をするの?

 北朝鮮は9日、国会に相当する最高人民会議を開き、金総書記の健康不安説もくすぶるなかで、金正日総書記を最高ポストの国防委員に再任することを決定した。一部報道では「後継者指名があるのでは」との憶測もあったが、具体的な言及はなかった。こういった報道に対し、開催前から一貫して「最高人民会議での後継者指名はない」と指摘してきた辺真一氏に、その理由と予想される後継者指名の時期についてきいた。

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辺真一氏(コリアレポート編集長)
「後継者指名は2012年」(4/10)

Q:最高人民会議での後継者指名はありませんでした。その理由は?
 「後継者の発表があるのでは」との報道は日韓のメディアが騒いでいただけで、私自身はその可能性はないと考えていました。そもそも、肝心かなめの北朝鮮がその気が毛頭ありませんでした。結局は、9日の最高人民会議は予定通り行われた順当な会議でした。

 その理由は、最高人民会議は後継者を発表する場所ではないからです。今回の最高人民会議は687人の代議員の集まりで、3人の息子は代議員にも選ばれていないのですから、出席する資格すらありません。そのため、3人の息子のうちの1人が現れて後継者に指名されるということは、ナンセンスきわまりないことなんです。

 結論としては、後継者指名は最高人民会議ではなく、朝鮮労働党の党大会で発表されます。朝鮮労働党中央委員総会でまず後継者が決まり、そして党大会で公式に発表される。党大会は1980年の第6回大会を最後に開かれておらず、その党大会で金正日が後継者として現れました。ですので、金正日は次の党大会を2012年に開き、後継者を発表するというのが基本的な考え方です。

 どうして2012年かというと、北朝鮮にとって2012年は100年に一度あるかないかの重要な年だからです。2012年2月16日は、金正日生誕70年で、古希を迎えます。また、4月15日は先代の総書記である金日成の生誕100周年。金正日としてはビッグイベントが2つ重なるこの年に党大会を開き、後継者をお披露目したい。そのため、これからの3年間で核とミサイル問題でオバマ米大統領と決着をつけ、外交・経済苦境を切り抜ける。そして、安定した政権を息子たちに引き継ぐ。それが金正日の考えですから、いまの時点で最高人民会議で息子を後継者にたてるような余裕もありません。だから、今回の最高人民会議での発表はなかったのです。


Q:一部では張成沢(チャン・ソンテク)党行政部長が後継者候補として名前があがっていました
 張成沢が後継者になることは100%ありません。その理由は、金正日がどうして金日成から後継者に選ばれたのかということを考えればわかります。

 簡単に言えば2つの理由があります。ひとつは血がつながっていること、ふたつ目は後継者というのは金正日の次の世代である必要があるからです。となると、張成沢とは金正日の義理の弟ではありますが、年齢が金正日の4つ年下の63才で同世代ですから、後継者にふさわしくない。

 なぜ、後継者は血のつながりが重要かというと、金正日には中国とロシアのケースが頭にあるからです。ロシアはスターリンの死後にフルシチョフが後継者となったことで、スターリンは全面否定された。中国の毛沢東は、後継者に認定された林彪にクーデターを画策された。このことが頭にありますので、血のつながっていない赤の他人は金正日の後継者にはなれない。中国とロシアの教訓をもとに、北朝鮮には北朝鮮なりの理由があって世襲政治をしているわけです。

Q:金正日の映像も公開されましたが、動きがぎこちない雰囲気でした。この時期になぜ映像を公開したのでしょうか?
 映像で見る限り、その後遺症が左手左足に残っているようです。ですが、徐々に回復をして、以前のような状態に戻りつつあるようです。だから最高人民会議に出てこれたのでしょう。「いまは大丈夫だ」ということを誇示したかったものと思われます。

 また、去年倒れたことについてはこれ以上隠す必要もなく、ありのままの状態を見せようと考えたのでしょう。金正日が去年倒れた理由を「将軍様は国民のために日夜猛暑の中を経済活動をして倒れた」とし、「若干不自由の身でありながらも、現在は急速に回復して先頭に立って経済視察活動を続けている」と国民にアピールしたかった。つまり、国民の同情を誘いたかった。これにより北朝鮮の国民が持ってる生活苦に対する不平不満をかわし、「将軍様はやせ衰え、無理して頑張っている」ということを国民に意識させる。2012年に向けて強盛大国というスローガンを掲げているので、国民全員が将軍様の元で邁進するための求心力を強めるために、ありのままの姿をみせたのでしょう。

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高野孟氏(THE JOURNAL主幹)
「最高人民会議の実体は最低人民会議」(4/11)

 最高人民会議が後継者指名の場ではないというのはそのとおりで、私も何でマスコミが騒いでいるのか不思議でなりませんでした。「最高」という形容詞が付いていて、日本でも国会が「国権の最高機関」ということになっているので錯覚が生まれるのかも知れないですが、あの国では、「最高」は党で、次が軍で、その下が政府で、そのさらに下の「最低」のところに国会すなわち最高人民会議があるというのが権力の実体構造です。拉致問題を日本の外務省とあの国のカウンターパートナーと交渉しても、それこそ埒があかないのもそのためで、あちらの外務部高官が「調査します」と約束したところで、その調査対象は上位の軍の特務機関や党の秘密工作機関で、しかも時代的には金日成存命当時のことであって機関によってはとっくに証拠隠滅のために廃止されているところもあるはずで、外務部の小役人ごときが「恐れながら、日本がこのように言って来ておりますが…」と申し出たところで簡単に答えが出てくる訳がないんですね。そうすると、北のそのような権力実体を知らない日本のマスコミや運動団体などが「隠している」とか非難するのですが、そうじゃないんで、あの国を相手にするには、小泉純一郎元首相が試みたように、いきなりトップ同士で交渉してトップダウンで問題解決を図るしか方法がないんですね。という訳なので、役人レベルよりも下位にある最低人民会議で後継者が登場するなどということはあるはずがないのです。

2009年4月 8日

歴史的誤報! 赤報隊実行犯手記 週刊新潮がガセ情報だったことを認める

 本誌でも山口一臣氏が誤報の疑いを指摘してきた、赤報隊事件の実行犯を名乗る島村征憲氏の告白手記について朝日新聞は8日、記事を掲載した週刊新潮編集部から「本人が自らの手記を否定するかのような不可解な発言をしている」との書面がファックスで送られてきたと報じた。

 これは事実上、一連の連載が週刊新潮の誤報であったことを認めたことに等しく、同誌は、今月16日に発売される誌面上で記事についての説明を行うとしている。

 この連載は、同誌2月5日号から「実名告白手記 私は朝日新聞『阪神支局』を襲撃した!」と題して計4回にわたって掲載され、島村氏が赤報隊事件の実行に至るまでの経緯を生々しく証言する内容だった。

 しかし、記事発表直後から事実関係の間違いなどがたびたび指摘され、「週刊新潮はガセ情報をつかまされた」とする見方が広がっていた。

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【週刊新潮誤報に関する記事】
■山口一臣:週刊新潮は死んだ(爆) (2/25)
■山口一臣:週刊新潮「朝日『阪神支局襲撃犯』手記」への疑問(2) (2/13)
■山口一臣:週刊新潮「朝日『阪神支局襲撃犯』手記」への疑問(2/3)
■朝日新聞襲撃事件の犯人が実名告白手記を発表(2/2)

鈴木亘:高齢者医療制度改革・与党案のリバウンド

 高齢者医療制度改革に関する与党プロジェクトチームの基本方針が、4月3日に発表された。選挙直前ということもあり、大票田の高齢者への人気取りになることはある程度はやむを得ないのかもしれないが、先般のレセプト電子化の閣議決定の骨抜き化といい、あまりにも露骨な改革への反動である。

 具体的な基本方針は、2009年度補正予算での(1)75歳以上の低所得者への実質的な自己負担引き下げ(高額療養費の上限額を引き下げる形での自己負担減)、(2)低年金者への保険料負担軽減の継続のほか、高齢者の保険料を今後引き上げないために、(3)前期高齢者(65-74歳)への公費負担投入、(4)後期高齢者医療制度(75歳以上)への公費負担拡大を、安定財源に目処がつき次第、導入するとしている。

 これは、まさに高齢者への利益誘導、ばらまき政治の復活であり、財政負担を、あまりに安易に現役世代・将来世代にツケ回ししている。もはや、高齢者医療制度の改革がなぜ必要であったのか、その改革の出発点・目的は完全に忘れ去られたといってよい。

>>続きは「THE JOURNAL×Infoseek」で

2009年4月 6日

政府・マスコミ一体のテポドン大騒動のお粗末——「発射」誤報2回で日本の信用はガタ落ちに

takanoron.png 北朝鮮は5日11時30分頃、「人工衛星打ち上げ」用と称するロケットを打ち上げた。まだ正確な追跡データは公になっていないが、ロケットは、ほぼ事前予告通り、37分頃に秋田県の西の沖約280キロに第1段目を落下させた後、第2段目が39分頃に東北地方上空を通過、48分を過ぎて岩手県の東の沖2100キロ以上の太平洋に落下したものと見られる。第2段目の先端に本当に試験用通信衛星が装着され、実際に発射されたかどうかは今のところ不明である。

●ロケットかミサイルか

 同日夕の朝鮮中央通信は、「3段式の運搬ロケット『銀河2号』で人工衛星『光明星2号』を軌道に進入させることに成功した」として、要旨、(1)銀河2号は5日午前11時20分、咸鏡北道花台郡の東海衛星発射場で打ち上げられ、9分2秒後に光明星2号を軌道に正確に進入させた。(2)光明星2号は40.6度の軌道傾斜角で、地球から最短で490キロ、最長で1426キロの楕円軌道を1時間44分12秒の周期で周回している。(3)光明星2号からは「金日成将軍の歌」と「金正日将軍の歌」の旋律と観測データが470メガヘルツで電送されており、UHF周波数帯で中継されている——などと発表した。ロシア外務省筋は「周回軌道に乗った人工衛星を確認した」と語ったが、これは公式発言ではない。

 他方、同じく同日夕に米加合同の北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)と米北方軍司令部は、北ロケットの「第1段目は日本海に落下し、残りの部分は先端部も含めて太平洋に落ちた」と発表、何も衛星軌道に入らず人工衛星打ち上げは失敗だったとの判断を明らかにした。またこの発射は「北米やハワイに対する脅威ではない」と判断し、ミサイル防衛による迎撃などの対応措置は取らなかったことを明らかにした。

 北は衛星が軌道に乗ったと主張するが、米国は打ち上げ失敗と断定するというのは、98年8月のテポドン1号による「人工衛星打ち上げ」の時の図式と全く同じである。米国でさえ捕捉できないものを他の誰かが捕捉できる訳もなく、北が強がりを言っているだけである可能性は高いが、それはともかく、日本にとって最大の懸念であった、本体もしくはその一部が日本領土に落下するといった事故もなく、従ってそれをはたき落とすための海上・陸上のミサイルが発射されることもなく終わったのは何よりだった。

 発射の瞬間、私はちょうど「サンデー・プロジェクト」出演中で、しかもこの日の番組はこの問題1本で、中川昭一前財務相(事件後TV初出演)、民主党の前原誠司副代表、田中均元外務審議官、田岡俊次=軍事ジャーナリスト、森本敏夫拓殖大学教授らをゲストに迎えた討論の最中というタイミングのよさだった。数分後、政府発表に基づいて「発射した模様」とのテロップが流れたので討論は中断、画面が報道局のニュースルームに切り替わって、アナウンサーが息せき切った様子で「北朝鮮が弾道ミサイルを発射した模様です。今のところ日本に着弾したという情報はありません」と述べた。もうほとんど番組時間が残されていない中で「一言どうぞ」と促されたので、私は「先ほどのニュースのように、初めからミサイルと決めつけて、まだ着弾していないというような言い方はよくない」ということだけを指摘した。

 事前に米国防総省筋は「あらゆる観察結果からして人工衛星打ち上げ用のロケットである」と断言し、韓国政府も「ロケットと呼ぶ」と呼称を統一しているというのに、日本だけは政府もマスコミも「ミサイル」と言い続け、しかもこのTV朝日のアナウンサーのように「まだ着弾していない」というような言い方をすれば、「核弾頭でも装着したミサイルが日本に向かって発射されたがまだ命中していない」かのような切迫感溢れる印象を醸し出すことになる。そこに、政府発表と一体化しながら、意図的なのか善意の無知ゆえなのか、不正確極まりない言葉を使って無闇に危機感を煽り立てるマスコミの馬鹿騒ぎぶりの一端が露呈していた。

●日本だけが騒ぎすぎ

 そもそもここに至るまでの日本政府の対応とそれと一体化したマスコミによる煽り立ては度が過ぎていて、ここでもまた西松建設事件でも見られた政府とメディアが一体となって大衆心理を操作しようとする大政翼賛報道のパターンが繰り返されてきた。

 第1に、北が発射しようとし、また実際に発射したのは「人工衛星打ち上げ用のロケット」である。米国も韓国もロシアも、監視データや内部情報に基づいて早くから「人工衛星打ち上げ」であるとの判断を下しつつ、それでもなお何らかの事故によって落下物が自国領土もしくは警戒区域に降りかかってくる事態に備えて事故防止策は怠らなかったものの、日本のように「迎撃だ!」などという大騒ぎは演じていない。宇宙ロケットの発射それ自体は、米国はもちろん、日本、イギリス、フランス、ロシア、中国、インド、イスラエルが繰り返し行っており、さらにイランも今年2月に通信衛星「オミド(希望)」を成功裏に打ち上げていて、北朝鮮だけが行ってはいけないという法はない。しかも今回、北朝鮮は予め、宇宙条約・宇宙物体登録条約に加盟した上、実験期間と予想落下地点を国際民間航空機関(ICAO)と国際海事機関(IMO)に通告するという国際ルールに基づく手続きを踏んでいる。

 第2に、人工衛星であったとしても使われるのはテポドン2もしくはその改良型と見られ、実質的にはミサイル実験であると言えばその通りである。しかし、宇宙ロケットの技術が軍用ミサイルに転用可能なのは当たり前で、それは何も北の場合に限ったことではない。例えば日本が宇宙ロケットの実験をしても軍用ミサイルに転用出来る技術を蓄積することになるのは同じで、ただそれを転用する政治的意図があるかないかの違いがあるだけである。

 第3に、仮に「人工衛星打ち上げ」というのが全くの偽装で、実際には衛星など装着されていないミサイル実験そのものであったとしても、ミサイル実験は、前米ミサイル防衛局長のヘンリー・オベリングによれば「昨年、米国を除き世界で100回ほどのミサイル実験が行われ」ていて(3月27日付朝日、それにしても米国やったのか?)、言わば日常茶飯事で、それ自体は国際法にも国際常識にも反することではない。北の場合、06年7月のミサイル連射(テポドン2は失敗、中短ミサイル速射は成功)に対して国連安保理が出した「ミサイル関連技術開発の禁止」決議への違反ではあるが。

 第4に、何で日本の上空を断りもなく通過するのかという素朴な怒りがあって、それが北朝鮮は危険な国だという前々からの反感をさらに増幅させている。確かに、断りもなく上空を通過させるのは無礼千万だが、一般に宇宙ロケットは、東回りに自転する地球の速度を利用して衛星を周回軌道に乗せるための秒速7.5〜8キロの速度を得るので、東向きに発射するのが普通で、日本も東向きに打ち上げる。またその場合に他国の上空を通過することがあったとしても、領空とは「高度100キロまで」とされていて、それより上を通過するのは国際法的に違法ではない。それにしても挨拶があってしかるべきだし、また思わぬ事故で日本に被害が及ぶ場合に備えて自己破壊装置を取り付けておくくらいの責任感はないのかという問題は残る。

 これらの点を冷静に検討すれば、米韓露がそうであったように、警戒感を持って厳しく監視しつつ、万が一の事故防止策は怠らないという態度をとれたはずである。ところが、発射準備の情報が伝わった途端に自民党のタカ派の中に「撃墜してしまえ!」という過剰反応が噴出、それに煽られる形で麻生太郎首相が率先、05年の法改正で盛り込まれた自衛隊法第82条2の3項に基づく「破壊措置命令」を発動する方向で検討を命じたために、事が大きくなった。麻生には恐らく、ここで毅然たる姿勢を示すことで支持率を回復したいという政治的狙いがあり、当初は迎撃と言われても自信がなく乗り気でなかった防衛省にも、まあ実際には万が一にも日本領土には落ちてこないし、それでPAC3やイージス艦によるミサイル防衛体制がPR出来て世論的に認知されるなら結構なことだという判断があったのだろう。両者の思惑一致にマスコミの面白がりが共振して、今にも北が日本に核弾頭か通常弾頭かを装着したミサイルが撃ち込まれようとしていてそれをどう迎撃するかのような報道や解説が懇切丁寧な絵まで添えて誌面や画面に溢れかえることになった。

 日本をターゲットに軍用ミサイルが撃ち込まれるのを迎撃するという話と、宇宙ロケットが太平洋をターゲットに発射されて万が一にその本体か脱落部品かが日本領土に落下する場合にそれをはたき落とすための事故防止策を取るという話とは、次元が全く異なる。しかも、発射後数分で日本に到達する北のミサイルを迎撃するのは、鴻池祥肇官房副長官が「政府筋」として匿名で語って問題になったように「(事前予告がなければ、ミサイル発射から)7〜8分たったら、浜田靖一防衛相から麻生太郎首相の所に報告に行ったら終わってる。鉄砲をバーンと撃った時にこっちからも鉄砲でバーンと撃って(弾と弾が)当たるか? 当たらないと思う。口開けて見ているしかない」というのが本当で、まことに難しい。発射直後に軌道や初速を瞬間的に計算して迎撃しようとしてもまことに難しいのに、それが軌道を外れたり事故を起こして不可測の動きをして降ってくるという場合に、それを空中で迎えて首尾良く粉々に破壊して地上に被害が出ないようにするなど、ほとんど神業に近いことで、実際には不可能である。現実には迎撃にせよ事故防止にせよほとんど難しく「口を空いて見ているしかない」のが本当であるというのに、マスコミは北朝鮮と日本が「開戦前夜」であるかの絵空事を勇ましく報道し続けた。

 笑えない実話として、地方に住む老人が本気で北のミサイル攻撃を心配して、市ヶ谷の防衛省に「しっかりしろ。国民を守るために頑張れ」と電話をし、その直後に東京にいる息子に「今防衛省に激励の電話をした。お前は大丈夫か、何も変わりはないか」と電話してきたという。マスコミの馬鹿騒ぎが国民の間にこういう迷走的な不安心理を作り出しているのである。

●世紀の大誤報の恥さらし

 この政府・マスコミ一体による大騒動の戯画性は、北朝鮮の発射予告期間の初日である4日に起きた世紀の大誤報事件によって一層浮き彫りになった。

 北朝鮮が4日には人工衛星打ち上げロケットを発射しなかったにもかかわらず、日本政府・防衛省の早期警戒・情報伝達システムが2度にわたって「発射された」との誤報を流すという大失態を演じた。この有様は即刻海外メディアにも報じられ、5日付日新聞に載った危機管理コンサルタント=浅利眞によれば「『日本は危機管理ができていない国だ。とても共同スクラムを組むことはできない』と、信頼を一気に失いかねないほど深刻な事態」となった。ロイター通信は「この失敗は低支持率にあえぐ麻生政権に困難をもたらすかもしれない」と指摘した。

 誤報の第1弾は、同日10時48頃に陸上自衛隊幕僚監部の指揮所がメールで全国の部隊の約900の端末に「発射」情報を流し、秋田県では県庁に詰めていた陸自の連絡官がそれを県側に伝え、一部地域では防災無線などで住民にも放送されたが、その後の県から陸自への確認で誤報と判明した。

 第2弾は、12時過ぎ、千葉県旭市の新型ガメラレーダーが別の飛行体(北の発射基地周辺のミグ戦闘機か?)をロケットと誤認して東京都府中市にある空自航空総隊司令部に通報、(たぶん同司令部が隣にある在日米空軍司令部に確認しないまま、もしくは米軍も衛星で発射を確認したと思い込んで?)12時16分に中央指揮所に通報、指揮所の担当官が「発射」とアナウンスし、それをモニターしていた首相官邸の危機管理センターの防衛省の連絡官も「発射」をアナウンス、官邸が直ちに「発射された模様です」と発表、数分後には誤報と訂正したが、すでに日本だけでなく韓国のテレビでも「発射か」の第一報が流れていた。

 第1弾のほうは単純なコンピューターの誤操作によるものと考えられるのでまだしも(しかしこんな時に誤操作を起こすな!)、第2弾のほうは、ロケット点火を赤外線探知で捉える米軍の早期警戒衛星システムも、より前線に配備された2隻の海自イージス艦のレーダーも、何も探知していないのに、それらとのクロスチェックも出来ないままに首相にまで誤報が届いてしまうという、まさにシステムとして欠陥だらけのものであることを露呈した。ここで止まったからよかったものの、そのままガメラレーダーが他の飛行体の航跡を追っていてそれに対して撃墜命令でも出ていたら取り返しのつかないことになった可能性もある。逆に北朝鮮はこの有様を見て、ロケットないしミサイル発射基地の周辺でミグ戦闘機などをダミーとして飛ばして日本の探知システムを攪乱することが出来るという教訓を学んだかも知れない。

 5日の本番ではシステムは順当に作動し事なきを得たが、大騒ぎの末のハイテク日本(?)の失態の傷は深い。

 今後、外交の焦点は国連安保理での非難決議採択に移るが、それ を何が何でも実現したいのは日本だけで、米国は口先だけ、中露は 慎重で、決議より1ランク下の議長声明さえまとまるかどうか見通しは暗い。▲

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『知らなきゃヤバイ!民主党─新経済戦略の光と影』
2009年11月、日刊工業新聞社

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