小沢一郎が辞任を拒否した理由
前々回のNews Spiralでも紹介したように、本日朝までマスコミ関係者や永田町では「小沢辞任やむなし」の声が圧倒的で、後任の名前もすでに上がっていたほどだった。ところが、本日午前に開かれた記者会見では小沢氏は疑惑を全面否定。代表留任を表明するとともに、検察と徹底抗戦することを宣言した。
小沢代表が正面突破を決断したウラには何があるのか。本日の記者会見にも参加したという二木啓孝氏に解説してもらった。
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二木啓孝氏(ジャーナリスト)
「議員バッチを外すせば、その瞬間に力を失う」(3/4)
小沢さんがなぜ代表を辞任しなかったのか。その理由は07年11月の大連立騒動のときと比べるとわかりやすいと思う。
小沢さんと当時の首相である福田康夫さんが大連立で合意したとき、民主党内にその話を持ち帰ったら幹部から総スカンをくらった。その後、小沢さんは会見を開いて「俺がいらないんだったらもういい」という言い方で一度は代表を辞任しようとした。ところが、今回は昨日夕方に開かれた役員会議や本日朝に開かれた緊急役員会では「いま辞められては困る」という雰囲気だった。党としてはこの時期に代表が代わってしまったら選挙に影響があるから困る。それでみんなで小沢さんを支えようという結論になったのだろう。つまり、民主党の役員会に必要と言われれば小沢さんは頑張る。それが大連立騒動のときと違うところだった。
その一方、小沢さんにはどうしても疑惑を否定しなければならない理由があった。
疑惑が出たとき、もし、自らの非を一つでも認めてしまえばその議員は一挙に力を失ってしまう。このことは永田町の経験則として小沢さんも感じていたはずだ。たとえば、鈴木宗男さんは逮捕されても、一貫して罪状を否認し続けることによって政治的に再浮上することができた。一方、社民党の辻本清美さんは、記者会見で自らの非を詫びて議員バッチを外した。そのとたん、辻本さんは逮捕された。議員バッチを持っていることは強みであるため、罪を認めたり詫びたりすることできない。また、今回のような迂回献金の疑惑は自民党の政治家にも多数ある。それゆえに、小沢さんは「私は潔白だ」と突っ走ることが最大の自己防衛策になると判断したのだろう。
今日の記者会見でも、記者から「謝罪をしないのですか」と聞かれたとき、「何らやましいところはない。謝罪する理由は見あたらない」という答え方をした。ここから透けて見えてくることは、正面突破を仕掛け、一度たりとも非を認めないという形でしか政治的に生き残る道はないということだ。
たしかに、昨晩には代表辞任説や議員辞職説も出ていた。私も民主党の議員から「古い自民党の体質が出た。小沢を交代させないといけない」という話を聞いていた。だが、選挙前ということもあって、党内にそういった意見は広がらなかった。そこで、最後は強気の正面突破で行くという話になったのだと思う。
問題は、小沢さんが今日の記者会見で説明した「違法性はない」という強気の説明を世論がどう受け取るかだ。捜査が進むにしたがって世論が「やっぱりおかしい」となり、選挙戦にも弊害がでるようになれば、党内から「小沢では戦えない」という声は当然出てくるだろう。そのときに幹部からも同様の小沢交代論が出てくれば、小沢さんは「私がいらないのであれば代表を辞める」となる可能性もある。この先がどうなるのかについては、まだまだ不透明だ。
コメント (2)
今この時期の秘書逮捕。その点については、特段の意味はないのでしょうか?
投稿者: 近藤良夫 | 2009年3月 6日 23:20
小沢が非を認めないのは明らかに気分が悪い。結局金丸の頃からなにもかわってない
投稿者: ゴエモンオレンジ | 2009年3月17日 06:42