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    <title>田中良紹の「国会探検」</title>
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    <title>政治的事件の政治的控訴</title>
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    <published>2012-05-09T11:32:35Z</published>
    <updated>2012-05-09T19:29:44Z</updated>

    <summary>　小沢氏を巡る一連の事件はそもそも犯罪を摘発して有罪にする事が目的ではなく、小沢...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
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        <![CDATA[<p>　小沢氏を巡る一連の事件はそもそも犯罪を摘発して有罪にする事が目的ではなく、小沢氏の政治力を削ぐ事が目的の政治的事件であると私は言い続けてきた。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　従って検察が事件にならない事案を摘発するのも、不起訴にするしかなかったのも予想通りで、また検察が不起訴にしたものを検察審査会が強制起訴に持ち込み、無罪の判決に対して検察官役が控訴するのも不思議ではない。目的は高裁で有罪にすることではない。小沢氏の政治的復権を遅れさせるところにある。</p>

<p>　従って一連の事件の主戦場は検察の捜査や裁判の場というより、国民に対する情報操作の場に置かれている。御用評論家を動員して「小沢は終った」と言わせ、メディアにガセネタを書かせて「小沢はクロ」の心象を国民に与え、民主主義に無知な国会議員に「政治的道義的責任」を追及させるのが一連の事件を仕掛けた側の狙いである。</p>

<p>　仕掛けた側は小沢一郎氏の政治力によって統治構造を変えられるのを恐れ、最高権力者になるのを阻止しようとした訳だが、その連中が攻め込んできているのは国民の意識である。国民が情報操作にマインドコントロールされるか、それともマインドコントロールを撥ねのける力があるのかがいま試されている。</p>

<p>　私がまだ若い頃、ロッキード事件を捜査する東京地検特捜部を担当する事になった。その時、先輩記者から「警察は悪い人間を捕まえるところだが、検察は悪い人間を捕まえるところではない。検察は政治的な組織である。国家の安寧秩序の障害になる人間を捕まえるところだ」と教えられた。「国家権力の敵」を捕まえるのが検察だと言うのである。</p>

<p>　確かにロッキード事件で本命と見られた政治家は政権の中枢にいて逮捕されず、三木政権の政敵であった田中角栄氏が権力の座に居なかったため逮捕された。２年後に起きたグラマン事件ではアメリカの軍用機売り込み工作で賄賂を受け取った政治家として岸信介、中曽根康弘、福田赳夫、松野頼三の名前をアメリカが明らかにしたが、検察は誰も逮捕しなかった。検察は確かに「政治的な組織」なのである。</p>

<p>　ところが「巨悪を捕まえる正義」として振舞ってきた検察の基盤が根底から揺らぐ日がやってきた。それが政権交代を前に摘発した「西松建設事件」と「郵便不正事件」である。「西松建設事件」の方は公判維持もままならないと見るや「陸山会事件」を摘発して捜査を拡大したが、それらの事件から検察が証拠改竄という犯罪を犯す組織である事が判明した。</p>

<p>　それはこの国の検察制度を根底から揺るがす深刻な問題である。ところが立法府もメディアもまるで鈍感で、それを民主主義の危機と捉えない。普通なら検察幹部を国会に証人喚問して国会が事実の究明に当らなければならないと思うがそういう動きがない。国会では相変わらず小沢氏の「政治的道義的責任」を云々するだけで検察幹部を証人喚問する話は全く出てこない。これが民主主義国家であるのだろうか。</p>

<p>　この事も一連の事件が政治的事件である事を物語っている。つまりこれまでの統治構造を変えられたくない勢力が与野党の国会議員の中にも根を張っているのである。従って問題は司法だけではなく政治的にも解決する必要がある。表面は「政治とカネ」の問題で刑事事件と思わされているが、本質は政権交代による統治構造の変革を阻止する勢力の仕掛けである事を国民は見抜かなければならない。これは事件ではなく国民主権に対する挑戦なのである。</p>

<p>　統治構造をどうするかを決める事が出来るのは主権者国民である。３年前の総選挙はまさに半世紀以上続いてきたわが国の統治構造を変えて欲しいという国民の願いが政権交代をもたらした。しかし統治構造を変えられたくない勢力が事件を画策し、政権交代が実現しても統治構造を変えられないようにした。それが自民党と何も変わらない民主党政権を生み出して国民の失望を買っている。</p>

<p>　国民の注目が地方首長に集まるのは民主党にも自民党にも期待が持てなくなったからである。同時にそれは３年前に期待をかけた統治構造の変革を成し遂げたい思いが国民にまだ残っている事を示している。検察が統治構造を守ろうとする勢力の手先となり、杜撰な捜査をした挙句、小沢復権を遅らすために次々と手を打っているのが小沢裁判だから、この裁判は誰が国民の願いを阻止しているのかを炙り出す役割を果たしている。</p>

<p>　それを国民は見極めて次の選挙では「国民の敵」を落選させ、ガセネタを書く新聞やテレビには不買運動で打撃を与え、今一度本物の政権交代を成し遂げる事を考えるべきである。毎度言ってきた事だが裁判の結果で問題は解決しない。この裁判の過程で見えてくるものを直視して「国民の敵」を見極める事が大事である。控訴が政局に大きな影響を与えるとも思わない。そもそも「連休明けから政局は波乱万丈」と言って来た訳だから、それが始まっただけの話である。</p>

<div style="text-align: center;">▲　　▽　　▲</div>

<p>■お知らせ</p>

<p>田中良紹さんが講師をつとめる「壬辰田中塾」が、5月30日（水）に開催されます！</p>

<p>田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。</p>

<p>ぜひ、奮ってご参加下さい！</p>

<p>【日時】<br />
 2012年 5月30日（水） 19時〜 （開場18時30分）</p>

<p>【会場】<br />
 第１部：スター貸会議室 四谷第1（19時〜21時）<br />
 東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 302号室<br />
 <a href="http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml" target="_blank">http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml</a></p>

<p>※第１部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第２部を行います。</p>

<p>【参加費】<br />
 第１部：1500円<br />
 ※セミナー形式。19時〜21時まで。</p>

<p>第２部：4000円程度<br />
 ※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。</p>

<p>【アクセス】<br />
 JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分<br />
 東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分</p>

<p>【申し込み方法】<br />
 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

<p>21時以降の第２部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第２部参加希望」とお伝え下さい。</p>

<p><a href="http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php">http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php</a></p>

<p>（記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい）<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>政治的事件の政治的判決</title>
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    <published>2012-04-27T17:28:15Z</published>
    <updated>2012-04-30T06:33:26Z</updated>

    <summary>　２００９年の３月に東京地検特捜部が小沢一郎氏の公設第一秘書を逮捕した時、私は「...</summary>
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        <name>田中良紹</name>
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        <![CDATA[<p>　２００９年の３月に東京地検特捜部が小沢一郎氏の公設第一秘書を逮捕した時、私は「東京地検は有罪にする見込みがあって強制捜査に乗り出したのではなく、政権交代がかかった選挙を前に、その推進力である小沢氏の政治力を削ぐ事を狙っている」と言った。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　有罪にならなくとも、メディアを煽って「小沢批判」を広げ、小沢氏の政敵たちに「議員辞職」や「証人喚問」を要求させて、小沢氏の政治生命が断たれれば仕掛けの目的は達成される。すると仕掛けに乗って「小沢は終った」と発言する御用評論家や御用ジャーナリストがぞろぞろ現れてきた。仕掛けたのは統治構造が変えられる事を恐れる勢力で、政権交代が実現しても統治構造を変えられないようにするのが目的である。</p>

<p>　小沢氏は「５５年体制」以来の統治構造を次々に壊してきた。政権交代のない構造を変えるため中選挙区制を小選挙区制に代え、官僚支配の国会を象徴する「政府委員制度」を廃止させ、自民党に大連立を持ちかけて日本の安全保障政策を米国追随から国連重視に転換させようとした。</p>

<p>　その人物が最高権力者になると困る。そう考える勢力はなりふり構わぬ手段に出た。それが「西松建設事件」である。その異常なやり方に検察ＯＢもベテラン司法記者もみな唖然とした。捜査は検察上層部のあずかり知らぬ「青年将校の暴走」とされたが、それが目くらましの情報でも本当でも異常な捜査である事は間違いない。</p>

<p>　選挙結果を左右する時期の政界捜査は国民主権の侵害であり、民主主義国家では許されない。ところがこの国には自分がセーフだと思うとすぐ検察に尻尾を振る政治家がいる。国民主権を侵害する検察を批判しないで小沢氏の「証人喚問」や「議員辞職」を求める声が政界から上がった。それが民主主義を弱体化させ、国民主権を破壊する事だとは思わない。その程度の政治家がこの国には存在するのである。事件はまさに民主主義の破壊者をあぶりだすリトマス試験紙になった。国民に政治家やメディアをチェックする機会が与えられた。</p>

<p>　政治的思惑だけの捜査だから「西松建設事件」で裁判は維持できない。メディアを煽って振り上げた拳を下ろせなくなった検察は今度は政治資金収支報告書の虚偽記載容疑で石川知裕衆議院議員らを逮捕した。しかし小沢氏の起訴にはたどり着けない。追い詰められた検察は藁をも掴む心境で検察審査会の強制起訴に持ち込む事になった。</p>

<p>　そこで嘘の捜査報告書が作成された。検察は証拠改竄という犯罪を犯す事までして強制捜査に持ち込んだのである。しかし検察が不起訴にした事件を担当する検察官役の指定弁護士は大変である。公判記録を読むとその苦労が良く分かる。</p>

<p>　一方で会計学の専門家である筑波大学の弥永真生教授は石川議員の作成した政治資金収支報告書は虚偽記載に当らないと証言した。それが認められれば一審で有罪とされた石川議員らの裁判にも影響する。他方で証人となった取り調べ検事は捏造を重ねた検察捜査の実態を暴露した。強制起訴に持ち込んだ事で検察の驚くべき体質が白日の下に晒された。</p>

<p>　そうした流れで裁判は結審した。普通に公判記録を読めばこれは架空の「でっち上げ」事件で無罪になるのが妥当である。ところが有罪説が消えずに囁かれる。それはこの国の司法が独立した司法ではなく政治的な判決を下すと見なされているからである。</p>

<p>　例えばロッキード事件では列島中が田中角栄を批判していた１審では有罪、２審も控訴棄却され、判断は最高裁に委ねられた。しかし最高裁は判決を出さない。いや出せない。１審判決から１０年後に田中が死ぬと、そこではじめて最高裁は検察の起訴を無効とし、収賄の証拠とされた「嘱託尋問調書」の証拠能力を否定した。産経新聞の宮本雅史記者は最高検の幹部から「最高裁は誰も田中の判決を書きたくなかった」と言われた。有罪の判決は書けなかったというのである。</p>

<p>　リクルート事件で被告となった江副浩正氏は、検事から強要されて署名した嘘の供述調書を裁判で全面的に否認した。すると１審だけで１３年以上もかかり、懲役３年、執行猶予５年の有罪判決を受けた。それを江副氏は「事実上の無罪判決」と受け止めている。判決文に江副氏の行為を「違法不当な施策を行なわせるものでも、行政の公正などを害するものでもなく、むしろ、国の正当な政策に適ったものであった」と書かれたからである。</p>

<p>　それでも無罪にならないのは、無罪にすれば検察が必ず控訴して更に裁判が長引く事を裁判所が配慮したためだと受け止めた。こうして事実上無罪でも有罪という判決が下されたのである。また収賄容疑で逮捕された佐藤栄佐久前福島県知事は２審で収賄金額をゼロと認定されながら、それでも有罪の判決を受けた。裁判とはそういうものである。</p>

<p>　小沢氏は２６日に無罪の判決を受けた。しかし判決内容を見ると検察官役の指定弁護士の主張がほぼ認められ、一方で会計学の専門家の証言は採用されなかった。どこからも文句が出ないように配慮した極めて政治的な判決だと私には思えた。政治的事件だから政治的に判断したという事で真相が究明されたわけではない。これが検察官役の指定弁護士に控訴を決断させるのか、逆にここまで認めてもらえたと思わせて裁判を終らせるのか、私には分からないが、いずれにしても前から言っている通りこの判決で問題は終らない。</p>

<p>　むしろ本番はこれからである。この一連の捜査と裁判で国民には見えていなかったものが見えてきたはずである。これまでの統治構造を守ろうとする勢力がどれほどなりふり構わず必死になっているか。検察がどれほど悪辣な事をやる組織か。新聞とテレビがその手先となって嘘にまみれた報道をするか。「民主主義」を口ばしる政治家ほど検察から己の身を守るため民主主義を破壊する行為に加担するか。つまり「国民の敵」が見えてきたはずである。</p>

<p>　たかだか司法試験や公務員試験に受かった人間に政治を操られてはたまらない。政治を操るのは国民にあるというのがこの国の根本原理である。小沢裁判がどうなるかに関わらず、そのお陰で見えてきた「国民の敵」をひとつずつ潰していく事がこの国の未来につながる。</p>

<div style="text-align: center;">▲　　▽　　▲</div>

<p>■お知らせ</p>

<p>これまで田中良紹さんが講師をつとめる「壬辰田中塾」が、5月30日（水）に開催されます！</p>

<p>田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。</p>

<p>ぜひ、奮ってご参加下さい！</p>

<p>【日時】<br />
 2012年 5月30日（水） 19時〜 （開場18時30分）</p>

<p>【会場】<br />
 第１部：スター貸会議室 四谷第1（19時〜21時）<br />
 東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 302号室<br />
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<p>※第１部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第２部を行います。</p>

<p>【参加費】<br />
 第１部：1500円<br />
 ※セミナー形式。19時〜21時まで。</p>

<p>第２部：4000円程度<br />
 ※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。</p>

<p>【アクセス】<br />
 JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分<br />
 東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分</p>

<p>【申し込み方法】<br />
 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

<p>21時以降の第２部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第２部参加希望」とお伝え下さい。</p>

<p><a href="http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php">http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php</a></p>

<p>（記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい）</p>]]>
    </content>
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    <title>どちらを見ても「前のめり」</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/04/post_297.html" />
    <id>tag:www.the-journal.jp,2012:/contents/kokkai//52.8475</id>

    <published>2012-04-19T14:34:55Z</published>
    <updated>2012-04-20T00:25:55Z</updated>

    <summary>　自民党は１８日、みんなの党、新党改革と共同で前田国土交通大臣、田中防衛大臣の問...</summary>
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        <name>田中良紹</name>
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    </author>
    
    
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        <![CDATA[<p>　自民党は１８日、みんなの党、新党改革と共同で前田国土交通大臣、田中防衛大臣の問責決議案を参議院に提出し、翌日から全面的な審議拒否に入った。消費税法案と原発再稼動を巡る野田政権の「前のめり」に負けるとも劣らない「前のめり」ぶりである。一体政治を分かっているのだろうかと心配になるが、その背後に何があるのかを考えてみる。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　日本の政治制度では、ねじれ国会になると、参議院で多数を持つ野党が問責決議案を可決して内閣を揺さぶる戦術が可能となる。１４年前に戦後初めて問責決議案案が可決されて以来、これまで７件の問責決議案が可決され、2件が間もなく可決される。自民党政権時代に１件、自公政権時代に２件、民主党政権で６件の勘定となる。</p>

<p>　最初の額賀防衛庁長官に対する問責決議案は、参議院選挙で惨敗した橋本政権に代わり小渕政権が誕生して３ヵ月後に可決された。防衛庁内に汚職事件が起こりその解明に積極的でないというのが問責の理由である。言いがかりとしか思えない理由だが、額賀氏は１ヵ月後に防衛庁長官を辞任した。これがすべての前例となる。</p>

<p>　この辞任に野党が味をしめて次々に問責を可決すれば、政治は機能麻痺に陥る。自民党はねじれを解消するために連立を余儀なくされた。当時の野中官房長官が「悪魔と手を組んでも」と言い、自由党の小沢一郎氏が主張する政治改革案を受け入れて自自連立政権が誕生した。そのおかげで明治から続いてきた国会の「政府委員制度」が廃止され、「党首討論」も始まった。官僚が答弁する国会から政治家が答弁する国会になり、官僚の官僚による官僚のための国会がこの時「チェンジ」された。</p>

<p>　その後、自民党が公明党とも連立したため、自民党を操れなくなった自由党は連立から離脱し、ねじれのない自公政権時代を迎えるが、２００７年の参議院選挙で小沢一郎氏の率いる民主党が大勝すると、再びねじれが生まれた。しかしその時代の問責は大臣クラスを相手にせず、政権交代を目的に総理を問責する象徴的な意味合いのものとなった。</p>

<p>　２００８年に福田康夫、２００９年に麻生太郎の両総理に対して問責決議案が可決されたが、いずれも通常国会が閉幕する頃に提出されて政治を混乱させる事なく、しかし次の国会では冒頭から激しく対決する姿勢を示して退陣を迫った。その結果、福田総理は３ヵ月後に総辞職を、麻生総理は１週間後に衆議院を解散した。</p>

<p>　ところが民主党政権が２年前の参議院選挙で敗れ、再びねじれが生まれると、自民党を中心とする野党は問責決議案を乱発して政権を揺さぶるようになった。２年前の臨時国会で仙谷官房長官と馬淵国土交通大臣、去年の臨時国会では一川防衛大臣と山岡国家公安委員長、そしてこの通常国会で前田国土交通大臣と田中防衛大臣に対して問責決議案が提出された。問責の理由は様々だが、狙いは辞任に追い込む事で民主党政権に適格性がない事を国民に印象付け、次の選挙を有利にしようというのである。</p>

<p>　不幸な事は、額賀氏以来言いがかりに過ぎない理由で問責決議が提出される事である。大臣としての職務遂行が国民生活に多大な損失を与えたというのなら問責も分かるが、額賀氏が汚職事件の解明に積極的でないという野党の主観的判断で問責されて以来、民主党の６人の閣僚に対する問責も、一方の政治勢力の主観に過ぎない事でマスコミを煽っただけの話である。過去のスキャンダルや言葉尻で政治家の資質が問題にされるなら、アメリカ大統領など大方が問責の対象になる。</p>

<p>　民主党政権は問責を理由に閣僚を辞任させず、しかし政治の遂行に障害になる事態を避けるため、これまでは時期を見て内閣改造を行ない問責閣僚を交代させてきた。ところが今回は自民党の「前のめり」によって異なる展開が生まれそうである。野党の中の対応が分かれて参議院の過半数が全面的に審議拒否する事にならないのである。</p>

<p>　自民党に同調するのはみんなの党と新党改革だけで、公明党、共産党、社民党は対応が異なる。問責された閣僚が出席する委員会のみ審議拒否をするという。すると国会は一部を除いて粛々と進行する。その時、全面的に審議拒否をしている政党を国民世論がどう見るか。それでなくとも通常国会には国民生活に最も重要な予算を成立させる使命がある。その予算を執行するのに必要な予算関連法案は未だに成立していない。それを無視して審議拒否を続ければ自民党は「国民の敵」になる。</p>

<p>　おそらく自民党は野田総理が「政治生命を賭ける」と言い切った消費税法案の行方に目を奪われている。野田総理の言う事を真に受け、ここで野田政権を追い込めば、消費税法案の成立が見込めなくなる野田総理は解散に踏み切ると見ている。もう一方ではかつて野中官房長官が「悪魔と手を組んでも」と言ったように、追い込まれた野田政権は大連立するしかなくなると見ている。どちらも自民党の望むところである。それが自民党を「前のめり」にさせているように私には見える。</p>

<p>　しかし野田総理の「前のめり」が「短命政権」を意識した「前のめり」だったらどうなるか。野田政権は「次へのつなぎ」だから「消費税に政治生命を賭ける」と言い切る事が出来る。「捨て石」だから原発再稼動に「前のめり」になり支持率を下げても平気である。それが次の政権の支持率を上げるための地ならしだったら自民党はどうする。状況はまるで違ってくるのである。</p>

<p>　自民党は公明党と一体でなければ何の力もない。ところが自公の対応が分かれたところに今回の問責の注目点がある。公明党に審議拒否をしてもらえないと、自民党は野田総理の解散か大連立に頼るしかなくなる。そして来週には小沢一郎氏に判決が下り、新たな政局が幕を開ける。連休後の日本政治は波乱万丈が予想される。</p>

<p>▲　　▽　　▲</p>

<p>■お知らせ</p>

<p>これまで田中良紹さんが講師をつとめる「壬辰田中塾」が、4月25日（水）に開催されます！</p>

<p>田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。</p>

<p>ぜひ、奮ってご参加下さい！</p>

<p>【日時】<br />
 2012年 4月25日（水） 19時〜 （開場18時30分）</p>

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 第１部：スター貸会議室 四谷第1（19時〜21時）<br />
 東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 302号室<br />
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<p>※第１部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第２部を行います。</p>

<p>【参加費】<br />
 第１部：1500円<br />
 ※セミナー形式。19時〜21時まで。</p>

<p>第２部：4000円程度<br />
 ※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。</p>

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 JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分<br />
 東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分</p>

<p>【申し込み方法】<br />
 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

<p>21時以降の第２部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第２部参加希望」とお伝え下さい。</p>

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<p>（記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい）</p>]]>
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<entry>
    <title>国会の消費税問答</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/04/post_296.html" />
    <id>tag:www.the-journal.jp,2012:/contents/kokkai//52.8464</id>

    <published>2012-04-04T18:05:09Z</published>
    <updated>2012-04-04T22:28:09Z</updated>

    <summary>　足の引っ張りに終始するのが野党の務めだと錯覚した自民党のお陰で、最近の国会は極...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
        <uri>http://www.the-journal.jp/mt/mt-cp.cgi?__mode=view&amp;blog_id=52&amp;id=45</uri>
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/">
        <![CDATA[<p>　足の引っ張りに終始するのが野党の務めだと錯覚した自民党のお陰で、最近の国会は極めてレベルが低い。そこにレベルの低い新聞とテレビが加わり、低レベルの質疑を大ニュースであるかのように報道するから、それを意識した政治家がさらにレベルを下げる。あの与野党馴れ合いの「５５年体制」時代がまともに思えてくるから困ったものである。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　従って最近は国会の議論をあまり期待しないようにしていたのだが、４月４日の参議院予算委員会の議論には面白いものがあった。公明党の草川昭三議員が「消費増税の今国会成立に政治生命を賭ける」と言い張る野田総理の真意を質したのである。</p>

<p>　まず草川議員は消費税のこれまでの経緯を説明した。最初に消費税を上げようとしたのは大平総理だが、それによって選挙で大惨敗した。そのため次の鈴木総理は「増税なき財政再建」をやり、その次の中曽根総理は「三公社の民営化」で行政の無駄を省き、さらに所得税、法人税、住民税の引き下げをやった上で竹下総理が消費税を上げた。つまりかつての政権は国民に了解を求める努力を丁寧に行なってきた。しかし野田内閣は今国会で成立させると言っているがさっぱり展望が見えない。</p>

<p>　これまで消費税を上げる法案を審議したのはいずれも秋の臨時国会である。通常国会で成立させようとした内閣はない。通常国会には予算を審議するという重大な使命があり、さらに今国会では震災復興やエネルギー問題の解決が急務である。それなのになぜ臨時国会ではなく通常国会で成立を図ろうとするのか。草川議員はその事を問うた。</p>

<p>　すると野田総理はいつものように「平成２１年の税制改正法付則１０４条に平成２３年度末までに消費税法案を国会に提出すると書かれているから」と答えた。平成２１年度の税制改正法を作ったのは民主党ではなく自公政権である。野田内閣は対立する政党が作った法律を頑なに守ろうとしている。これに草川議員は「だから民主党の中で無理な議論を重ねる事になったのでは」と応じた。</p>

<p>　麻生内閣がこの法律を成立させたのは平成２１年３月末である。政権交代がかかった総選挙の直前であり、当時の情勢では既に自民党が下野する可能性が取り沙汰されていた。見方によっては民主党政権に「消費税」という難問を押し付けようと企んで仕掛けたのが「付則１０４条」だと見る事も出来る。それを民主党が守れば民主党は選挙に負け、自民党が再び政権を奪い取る事が出来るからである。</p>

<p>　逆に民主党が守らなければ自公は民主党を非難し、自公対民主党という対立の構図が強まる。ところが民主党がそれを守って、成立する筈のない法案に自公を巻き込もうとすれば困るのは自公である。自分たちの作った仕掛けに自分たちが引っかけられる。消費税政局の狙いは実は自公の分断と自民党内部の分断ではないかと私には見えるのである。</p>

<p>　そのせいかどうか知らないが草川議員はそれ以上の追及をしなかった。「付則１０４条」問題はうやむやのまま終る。次に草川議員は消費税の値上げの時期を問題にした。野田内閣は値上げを再来年の４月と、さらにその翌年の１０月に予定している。しかし今の衆議院議員の任期は来年まで、参議院も半数は来年までの任期しかない。今の議員が次の選挙で選ばれてくる議員の政策を決めてしまって良いのか。しごくもっともな疑問である。</p>

<p>　これに安住財務大臣が答弁したが全く意味不明だった。「具体的な制度設計を提案するのである」とか「決まれば値上げの準備に入るが、その前に選挙の洗礼を受ける」としか言わない。すると草川氏も「理解がいかない」、「これはよく議論しないと誤解を受ける」と言いながら意味不明のまま深入りしない。なかなかに意味深長なやり取りであった。</p>

<p>　単純なメディアや国民は消費税政局を「小沢抜き大連立」とか「話し合い解散」とか言って、小沢対反小沢の構図ばかりを注目するが、以前から私にはこの政局がそれほど単純には見えていない。野田総理の「不退転の決意」を鵜呑みにするほど単細胞になれない。</p>

<p>　この日の質疑でも自民党の宮沢洋一議員が辞表を提出した小沢グループの４人の副大臣と政務官の問題を取り上げ、小沢氏の側近の一人と目される奥村展三文部科学副大臣や中塚一宏内閣府副大臣に消費税法案に対する賛否を問うたが、二人とも「賛成です」とはっきり答えた。そして小沢グループの閣僚は誰一人辞めるとは言っていないのである。</p>

<p>　さらに面白かったのはスキャンダル追及で名を上げた自民党の西田昌司議員が、消費税を巡って次のような意見を開陳した事である。西田議員は大事な事はデフレからの脱却だと主張した。デフレと言うのは所得が減る事である。国民の所得が減れば税収は減る。日銀が貸し出しを増やしても誰も金を借りない。民間はバブルの苦い経験があるから借りようとしない。すると投資も増えない。これを解決するには政府が借金して使う事だ。政府が使えば民間も金を借りようかという気になる。政府が借りて使わないと借り手のない金は海外に流れ海外の経済を成長させ、日本は民間も政府も潰れて海外のハゲタカに食われる。</p>

<p>　これはリチャード・クー氏が主張する「バランスシート不況」の理論で、「減税日本」の河村たかし名古屋市長と全く同じ考えである。これを自民党議員が主張しているという事は消費税を巡る対立が自民党内部にも出てくるという事だ。このまま消費税法案の審議に入れば、様々な問題や矛盾が浮き彫りにされ、小沢対反小沢の構図など吹き飛ぶ。３年前の「官僚主導と政治主導の戦い」が役者を変えて再び幕開けすると私には見えるのである。</p>

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<p>■お知らせ</p>

<p>これまで田中良紹さんが講師をつとめる「壬辰田中塾」が、4月25日（水）に開催されます！</p>

<p>田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。</p>

<p>ぜひ、奮ってご参加下さい！</p>

<p>【日時】<br />
2012年 4月25日（水） 19時〜 （開場18時30分）</p>

<p>【会場】<br />
第１部：スター貸会議室 四谷第1（19時〜21時）<br />
東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 302号室<br />
http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml</p>

<p>※第１部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第２部を行います。</p>

<p>【参加費】<br />
第１部：1500円<br />
※セミナー形式。19時〜21時まで。</p>

<p>第２部：4000円程度<br />
※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。</p>

<p>【アクセス】<br />
JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分<br />
東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分</p>

<p>【申し込み方法】<br />
下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

<p>21時以降の第２部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第２部参加希望」とお伝え下さい。</p>

<p>http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php</p>

<p>（記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい）</p>]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>再編の幕開け</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/03/post_295.html" />
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    <published>2012-03-30T18:21:58Z</published>
    <updated>2012-03-31T04:10:02Z</updated>

    <summary>　野田内閣が消費増税法案を国会に提出した事で与党は分裂模様である。それを見て嘆息...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/">
        <![CDATA[<p>　野田内閣が消費増税法案を国会に提出した事で与党は分裂模様である。それを見て嘆息する国民も多いと思うが、私はいよいよ政界再編の幕が上がったと思っている。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　話は２００５年に遡る。郵政選挙に勝利して巨大与党となった自民党は、自公体制を磐石にして長期政権を敷くため、小沢一郎氏が主導して実現させた小選挙区制を中選挙区制に戻そうと考えた。</p>

<p>　絶頂期にあった小泉総理は中選挙区制の復活を公明党に約束する一方で、盟友である山崎拓氏に靖国問題で対極の立場を表明させ、民主党議員を巻き込んだ議員連盟を作らせた。それは１９９３年に小沢一郎氏らが自民党から飛び出し、細川政権を作って以来の政治体制を終らせ、自民党が主導して新たな政治体制を作る動きに私には見えた。</p>

<p>　「２００５年体制」と当時の学者はしきりに言った。それによると、「５５年体制」は冷戦構造の中で自民党長期政権を生み出したが、それを壊した小沢一郎氏ら自民党脱党組は日本政治に混乱をもたらした。ところが０５年総選挙によって自民党は再び巨大化し、小沢氏らの野党勢力を一掃した。そこで自民党を基盤に二つの政党を作り、それが政権交代する新たな政治体制が出来ると言うのである。それが実現すれば小泉氏は「日本政治中興の祖」になる筈であった。</p>

<p>　ところが構想は２年後に破綻する。小泉後継の安倍政権が０７年の参議院選挙で小沢一郎氏率いる民主党に敗れたからである。勝利した小沢氏はしかし民主党が自民党に代わって政権を担える政党とは思っていなかった。小沢氏が考えたのは自民党と民主党をいったん合体させ、その上で二つに分ける政界再編である。それが福田総理との間で話し合われた「大連立」であった。</p>

<p>　「大連立」にはもう一つ目的があった。政党を二つに分ける前に、国家の基盤となる安全保障政策を同じにする事である。それが出来れば二大政党による政権交代はよりスムーズになる。だから小沢氏は福田総理に民主党の安保政策を飲むように迫り、福田総理も真剣にそれに応えようとした。歴史に「イフ」はないのだが、あの時「大連立」が実現していれば日本は確実に変わっていた筈である。</p>

<p>　ともかく「大連立」は安保政策の転換と政界再編を実現しようとした。しかし民主党内の反発で不発に終わり、０９年の総選挙で民主党は政権交代を目指す事になる。その選挙直前に「西松建設事件」が起きた。それがなければ小沢総理が誕生していた。</p>

<p>　現役の政治家の中で政府の中心にいて消費増税に取り組んだ経験を持つのは小沢一郎氏ただ一人である。消費税増税の難しさを最も良く知っている。増税の意義をいくら説明しても、国民は消費税が本当に国民生活のために使われるのかを疑っている。自分にどれだけ利益になるかが分からない。</p>

<p>　そこで０９年の民主党マニフェストは国民に直接利益を与える所から始まった。その財源は行政の無駄を省く事で捻出する。行政の無駄を省くためには官僚との壮絶な戦いが必要だが、それを最低４年間はやり抜く。その上でいよいよ足りなくなればマニフェストでうたった政策をやめるか、消費税の値上げを認めてもらうかを選挙で国民に問う。民主党マニフェストを私はそのように読んだ。</p>

<p>　一方で、野党に転じた自民党はひたすら民主党マニフェストを「バラマキ」と攻撃した。そして民主党が財政均衡を守らない政党である事を印象付けるため、１０％の消費増税を参議院選挙のマニフェストに入れた。政策に責任を負わない野党だからこそ作れた選挙マニフェストである。ところが民主党の菅総理がそれに抱きついた。財務省の圧力があったのか、アメリカの圧力があったのかは知らないが、０９年の民主党マニフェストとは違う事を言い始めた。</p>

<p>　その頃私は「政界再編が準備されつつある」というブログを書いた。メディアは菅総理の「脱小沢」ぶりを強調し、民主党の党内対立を面白がっていたが、私には民主党が党内に二つの潮流を作り、民主党が主導する形で再編を始めようとしているように見えた。そしてその見方はその後も変わっていない。</p>

<p>　そこで野田政権の消費増税である。野田総理は「不退転の決意」を強調するが、実現させる方策を全く講じない。そのくせ「今国会で成立させる」と事を急ぎ、しかもそれに「政治生命を賭ける」と言い切る。本当に社会保障のために消費増税をやると言うのならそんな言い方をする必要は全くない。無理矢理成立させようとすればするほど、逆効果となり成立は難しくなる。野田総理は一生懸命に成立を難しくしているのである。</p>

<p>　野田総理の発言を私なりに解釈すると、長く総理をやらないという事である。法案が通らなければ総辞職か解散しかないが、解散に打って出れば選挙で負けるのは必定で、どっちにしても総理を辞める事になる。辞めずに済むのは自民党が野田政権に協力して法案が成立した場合だが、成立する前に選挙をすれば元の木阿弥になる恐れがある。選挙は増税が成立した後になり、そうなれば協力した自民党も選挙で勝つ見込みがなくなる。</p>

<p>　なぜなら「消費税より行政の無駄を省け」と主張する地方首長の勢力が選挙に出ようとしていて、国民の人気は圧倒的にそちらに向かう。選挙になればその勢力と組む消費税反対派が選挙に勝利する可能性が高い。困っているのは実は自民党だと私は思う。自民党の中も次第に一枚岩ではなくなる。国民は民主党や国民新党の分裂模様に目を奪われているが、彼らはそれをあらかじめ計画してやっている可能性があるのである。</p>

<p>　誰も指摘しないのが不思議なのだが、実は消費税より重要な法案がある。特例公債法案である。これが成立しないと予算は成立しても執行が出来なくなる。「ねじれ」だから常識的には成立しない。去年はそれを成立させるために菅総理が退陣と引き換えにした。今回も野田総理が自らの首を差し出すのか、それとも自民党と手を組んで切り抜けられるのか。それもこの政局に絡んでくる。</p>

<p>　そして４月末の小沢裁判の判決次第で消費税政局の舞台はまた変わる。このように消費税政局は、公債特例法案、行政改革、一票の格差と選挙制度、小沢裁判などと複雑に絡まりあいながら最終的には政界再編に向かって進んでいくのである。</p>

<p>　　　　　　▲　　▽　　▲</p>

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 2012年 4月25日（水） 19時〜 （開場18時30分）</p>

<p>【会場】<br />
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 第１部：1500円<br />
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<p>第２部：4000円程度<br />
 ※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。</p>

<p>【アクセス】<br />
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 東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分</p>

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 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

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<p>（記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい）</p>]]>
    </content>
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<entry>
    <title>裁かれるのは日本の民主主義</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/03/post_294.html" />
    <id>tag:www.the-journal.jp,2012:/contents/kokkai//52.8457</id>

    <published>2012-03-20T13:21:31Z</published>
    <updated>2012-03-21T01:40:12Z</updated>

    <summary>　検察審査会から強制起訴された小沢一郎氏の裁判が結審した。来月２６日に判決が言い...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
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    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/">
        <![CDATA[<p>　検察審査会から強制起訴された小沢一郎氏の裁判が結審した。来月２６日に判決が言い渡される。裁判の過程で浮き彫りになったのは検察の犯罪的な捜査手法である。検察は思い込みから小沢氏の裏金捜査を始めたが、不都合な証拠は隠し、都合の良い証拠だけをメディアに流して国民に「小沢クロ」の心証を与え、それでも起訴が出来ないと検察審査会に嘘の証拠を示して起訴に導いた。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　証拠を改竄する権力がこの国に存在する事が裁判で明らかにされた。普通の国なら民主主義に対する冒涜だと国民やメディアが騒ぐところである。強制力を持つ捜査機関が暴走する事を民主主義社会は許さない。国民はそのために代表を選んで立法府に送り込み、行政権力や司法権力を監視させるのである。ところがこの国はまるで違う。</p>

<p>　国民から選ばれた政治家を「巨悪」（ということは国民は巨悪なのだ）、それを摘発する検察を「正義」と考えるマインドコントロールに冒され、国民は民主主義とは真逆の論理を信じ込んでいる。だからこれほどの問題が分かってもメディアは不感症でいられる。証拠改竄をした検察を「民主主義の敵」と言わずに不心得者がいるという程度に非難する。</p>

<p>　そのくせ小沢氏には「庶民感覚から外れた金銭感覚」とか「道義的責任」とか的外れな批判を欠かさない。そもそも今回の事件で問われている罪は普通の民主主義国なら問題にされない微々たるものである。政治資金収支報告書に間違いがあったとすれば、会計責任者が訂正を求められるだけで、犯罪になどならない。</p>

<p>　ところが検察は小沢氏がゼネコンから裏金を受け取っていると思い込み、叩けば必ずほこりが出ると信じて捜査を始めた。そして政治資金収支報告書の「期ズレ」が見つかり、それが裏金疑惑につながると思い込んだ。ところが捜査をしても裏金の証拠が出てこない。この2年間、常に追い詰められていたのは検察である。</p>

<p>　裁判に持ち込めば大恥をかくだけで不起訴にするしかないのだが、「馬鹿メディア」を煽って国民に「小沢＝巨悪」を信じ込ませたから、振り上げた拳を下ろせない。そこで素人集団の検察審査会に嘘の証拠を出して起訴させる事にした。無罪になったとしても自分たちの失点にならない方法はそれしかない。ところがその裁判で特捜部の犯罪性が露見したのだからお粗末である。</p>

<p>　東京地検特捜部が生まれて初めて政界汚職に切り込んだのは１９５４年の造船疑獄事件である。日本の造船・海運業界が自由党幹事長佐藤栄作氏に贈賄していた事が分かり、特捜部は佐藤氏を逮捕しようとした。ところが犬養法務大臣の指揮権発動に阻まれて涙を飲んだ。それがこれまで語られてきた定説である。</p>

<p>　ところが真相はまるで逆であった。検察幹部が政治家に頼んで「指揮権発動」をしてもらったのである。最近では複数の検察関係者がその事を認めている。しかし当時の何も知らない国民は「政治が悪」で「検察は被害者」と信じ込んだ。そこから「政治家＝巨悪」、「検察＝正義」のイメージ作りとマインドコントロールが始まる。</p>

<p>　真相はこうである。犬養法務大臣は指揮権発動に反対で辞表を出して抵抗した。それを慰留して指揮権発動させたのは緒方竹虎副総理である。緒方氏は国民から「クリーンな政治家」と見られていたが、検察の捜査が拡大すれば自身に及ぶ恐れがあった。またアメリカのＣＩＡが吉田総理に見切りをつけ、緒方氏を後継総理にしようとしていた。そのため緒方氏は法務大臣に指揮権発動をさせて事件の拡大を防ぎ、また国民世論を反発させて吉田政権に打撃を与える必要があった。</p>

<p>　緒方氏に指揮権発動の知恵をつけたのは検察自身である。検察は疑獄捜査に着手して盛り上がる国民世論に実は困っていた。裁判を維持できる証拠がないため裁判に持ち込めない。そこで事件を担当していた検察幹部が緒方副総理に耳打ちをした。政治の圧力で事件が潰れれば検察は大恥をかかなくて済むどころか国民から同情され、捜査の内実を隠せば政治の世界からも喜ばれる。一石二鳥であった。</p>

<p>　狙い通りに国民世論は指揮権発動に反発し、犬養法務大臣は辞任、吉田内閣もその年のうちに総辞職した。こうして検察は「巨悪に切り込む正義の味方」を演ずるようになるが、実態はこれも全く違う。緒方副総理に指揮権発動の知恵をつけた検察幹部は検察トップに上り詰め、造船疑獄で被疑者であった佐藤栄作氏と密接な関係を築く。それ以来、特捜部は次々に政界捜査に乗り出すのだが、摘発されるのは佐藤栄作氏のライバルの池田勇人氏や河野一郎氏の派閥の議員ばかりである。つまり佐藤長期政権が可能になったのは、佐藤氏に対する自民党内の脅威を検察が力で取り除いてくれたからであった。</p>

<p>　特捜捜査の原点はここにある。誕生以来、常に一方の政治勢力と手を組んで自らの地位を守り、政治と裏取引をしながら、国民には「巨悪に挑戦する正義」として振る舞ってきた。それを終始支えてきたのが民主主義の原理を理解する能力のないメディアである。わずかな情報のエサに釣られて簡単に権力の走狗となってきた。そして情けないのは政治家も検察権力に迎合する事が自らを守る第一と考え、数々のでっち上げ捜査に口をつぐんできた。</p>

<p>　今回の裁判で裁かれるのはそうした日本の体制である。小沢一郎氏が有罪になろうが無罪になろうが問題は終らない。有罪になれば民主主義に対する冒涜を許す日本の司法を徹底的に追及していけば良い。無罪になれば、これまたこれまでの日本の体制を徹底解剖して問題点を除去していかなければならない。来月末に予定される判決は結論ではなく出発点なのである。</p>

<p>　　　　　　▲　　▽　　▲</p>

<p>■お知らせ</p>

<p>これまで田中良紹さんが講師をつとめる「壬辰田中塾」が、3月28日（水）に開催されます！</p>

<p>田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。</p>

<p>ぜひ、奮ってご参加下さい！</p>

<p>【日時】<br />
 2012年 3月28日（水） 19時〜 （開場18時30分）</p>

<p>【会場】<br />
 第１部：スター貸会議室 四谷第2（19時〜21時）<br />
 東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 301号室<br />
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<p>※第１部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第２部を行います。</p>

<p>【参加費】<br />
 第１部：1500円<br />
 ※セミナー形式。19時〜21時まで。</p>

<p>第２部：4000円程度<br />
 ※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。</p>

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 JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分<br />
 東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分</p>

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 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

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    </content>
</entry>

<entry>
    <title>３月大乱再び</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/03/post_293.html" />
    <id>tag:www.the-journal.jp,2012:/contents/kokkai//52.8452</id>

    <published>2012-03-10T17:25:31Z</published>
    <updated>2012-03-11T06:12:09Z</updated>

    <summary>　去年の３月１１日、東日本大震災の直前に私は「３月大乱」というコラムを書いていた...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
        <uri>http://www.the-journal.jp/mt/mt-cp.cgi?__mode=view&amp;blog_id=52&amp;id=45</uri>
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/">
        <![CDATA[<p>　去年の３月１１日、東日本大震災の直前に私は「３月大乱」というコラムを書いていた。無論、地震を予見していた訳ではない。前年の参議院選挙で大敗した菅政権が３月には行き詰る事が目に見えていたからである。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　衆議院で過半数を持っていても参議院選挙に敗れた総理が政権を継続する事はありえない。橋本龍太郎氏も宇野宗佑氏も参議院選挙に敗れて自ら退陣を表明した。ところが安倍晋三氏はその常道を破って総理を続けようとし、自民党内から足を引っ張られて無様な退陣劇を演じた。</p>

<p>　菅総理の場合は、「ころころと総理が代わっていいのか」という民主主義とは無縁の情緒的な理由で代表選挙に勝ち、党内から足を引っ張られる事はなくなったが、参議院の過半数を失ったのだから予算を成立させる事が難しい。野党がその気になれば総辞職に追い込まれる事は必至だった。</p>

<p>　それを打開するには、民主党内を結束させ、「ねじれ」を解消する工作に入るのが普通である。具体的には、代表選挙で戦った小沢元代表との関係を修復し、公明党と連立を組めば「ねじれ」は消えて政権は安定する。ところが菅総理はそれとは逆の方向に歩み出した。</p>

<p>　自らを「クリーン」と強調する事で小沢氏との対立軸を作り、民主党を分裂状態に持ち込む一方、消費増税とＴＰＰ参加を表明する事で官僚権力とアメリカを後ろ盾に野党第一党の自民党と手を組む姿勢を示したのである。これを国民が見れば自民党と手を組む菅政権には不満が募り、自民党からすれば国民の支持を失いつつある菅政権と手を組むのは得策でなく、公明党は自民党と手を組む民主党はお断りという事になる。</p>

<p>　そうした状況の中で３月に入ると、菅政権のシナリオを揺るがす事態が次々起こった。まず売り物の「クリーン」がブーメランのように菅政権を襲う。前原外務大臣が在日韓国人からの献金問題で閣僚を辞任すると、菅総理にも同様の献金疑惑が持ち上がり、野党から辞任要求が突きつけられた。去年の３月１１日、菅総理は絶体絶命のピンチの中にいたのである。</p>

<p>　もう一つ絶体絶命のピンチに立っていたのはアメリカだった。アメリカ国務省のケビン・メア日本部長の発言が日米関係を根底から揺るがしていた。日本では「沖縄はゆすりの名人」という部分だけが強調され、沖縄を侮辱した発言としか受け止められていないが、メア氏は戦後の日米関係についてアメリカの本音を語っている。</p>

<p>　それは「日本国憲法を変える事はアメリカの利益にならない。憲法９条を変えられたらアメリカは日本の土地をアメリカの利益のために利用できなくなる。また日本がアメリカに支払っている高い金も受け取れなくなる。アメリカは日本に関して良い取引をしている」という部分である。</p>

<p>　つまり日本を自立させない事で、アメリカは日本の土地をアメリカの利益のために利用し、さらに日本から金を引き出すことが出来ると言っているのである。この発言に驚いたアメリカ政府は直ちにメア氏を更迭し、日本にキャンベル国務次官補を派遣して謝罪させ、ルース駐日大使も沖縄に飛んで仲井真知事に謝罪した。これほどアメリカが迅速に動いたのは、メア発言がアメリカの本音であり、日本国民が注目する前に押さえ込みたかったからである。</p>

<p>　キャンベル氏来日の２日後に東日本大震災が起きた。アメリカにとって米軍の存在を日本国民に見せ付ける最大のチャンスが訪れた。アメリカの国益をかけた大々的な「トモダチ作戦」が展開され、人員２万人、艦船２０隻、航空機１６０機が投入された。こうして日米同盟の本質はアメリカが日本から経済的利益を吸い上げる事だというメア発言は忘れ去られた。</p>

<p>　「政治とカネ」で倒れ掛かった菅政権は震災によって生き延びたが、所詮は危機に対応できる政権でなかった。国民の目線だけを意識した場当たり対応で逆に国民の支持を失い、夏の終わりに野田政権に交代した。この野田政権がなかなか曲者である。当初は財務省の傀儡という役回りで現れ、しかし細川護熙氏の後押しを受けて代表選挙を戦い、挙党一致を掲げて輿石幹事長に頭を下げ、震災復興と原発事故の収束に全力投球すれば国民の支持率は高止まりすると思うのに、わざわざ消費増税一直線の強固な姿勢を打ち出して支持率を下げた。</p>

<p>　自らを「捨て石」と言ったようだが、長期政権を狙う姿勢が一向に見えない。そのせいか支持率が下がっても気にする風情なく、国民の人気取りに走る気配もない。そのくせ自民党の谷垣総裁と「極秘会談」をやってすぐにそれをリークする芸当も見せる。メディアに「話し合い解散」と書かせて「解散」をやりにくくし、消費増税は本気なのかと疑いたくなるほどシナリオが見えない。「短期つなぎ政権」を自覚しているからなのか。それとも予想を超えるシナリオを準備しているからなのか。</p>

<p>　政界の中で消費税に最も前向きに取り組んできた政治家は小沢一郎氏である。おそらくその難しさを誰よりも良く知っている。小沢氏は消費税に反対なのではなく、やり方が違うと言っているのだろうが、野田政権と小沢氏の対立の構図にみな目を奪われている。と言うか目を奪うように対立している。その中で今年の３月大乱が起こる。去年の３月より数段に複雑である。</p>

<p>　消費税法案の国会提出を３月と国際公約した野田政権は間もなく鼎の軽重を問われる。そして民主党内の対立に目を奪われている間に、自民党と公明党との関係にきしみが生まれ、自民党内にも様々な対立の芽が生まれている。一方で地方からは消費税を越えた政治課題が叫ばれ、また消費増税を理由に官僚機構への切り込みも行われる。それらがどのように決着するか。今年の大乱は予想が難しい。</p>

<p>　　　　　　▲　　▽　　▲</p>

<p>■お知らせ</p>

<p>これまで田中良紹さんが講師をつとめる「壬辰田中塾」が、3月28日（水）に開催されます！</p>

<p>田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。</p>

<p>ぜひ、奮ってご参加下さい！</p>

<p>【日時】<br />
 2012年 3月28日（水） 19時〜 （開場18時30分）</p>

<p>【会場】<br />
 第１部：スター貸会議室 四谷第2（19時〜21時）<br />
 東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 301号室<br />
<a href="http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml" target="_blank">http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml</a></p>

<p>※第１部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第２部を行います。</p>

<p>【参加費】<br />
 第１部：1500円<br />
 ※セミナー形式。19時〜21時まで。</p>

<p>第２部：4000円程度<br />
 ※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。</p>

<p>【アクセス】<br />
 JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分<br />
 東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分</p>

<p>【申し込み方法】<br />
 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

<p>21時以降の第２部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第２部参加希望」とお伝え下さい。</p>

<p><a href="http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php" target="_blank">http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php</a></p>

<p>（記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい）</p>]]>
    </content>
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    <title>茶番の演出</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/03/post_292.html" />
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    <published>2012-03-02T12:02:56Z</published>
    <updated>2012-03-02T12:53:52Z</updated>

    <summary>　野田総理と谷垣自民党総裁との「極秘会談」でメディアは大騒ぎしている。会談は先月...</summary>
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        <name>田中良紹</name>
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    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/">
        <![CDATA[<p>　野田総理と谷垣自民党総裁との「極秘会談」でメディアは大騒ぎしている。会談は先月２５日に行われたとされており、私が「野田総理は動機の正しさを認めてくれと言うばかりで、消費税法案提出に向けた戦略とシナリオが見えない」とブログに書いた翌日にシナリオと思われる会談がもたれた事になる。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　野党第一党の自民党と手を組むのが野田総理のシナリオだとすると、自民党の求める解散総選挙を受け入れたのではないかという憶測が生まれる。そこから「消費税増税に反対する小沢グループを排除して小沢抜き大連立が模索されている」とか「大阪維新の会の選挙準備が整う前に解散するためだ」とか幼稚な邪推が出てくる。</p>

<p>　しかし解散総選挙は「お遊び」ではない。国家の行く末、政策の軸を巡って与野党が国民に信を問うもので、大義がなければ出来ない。震災からの復興と原発事故の収束と世界経済の動向を注視しなければならない時に、大義もないのに与党と野党第一党の党首が手を組んで衆議院議員の首を切れば、二人とも「ご乱心」という事で歴史に汚名を残す。</p>

<p>　増税に賛成の二つの政党が手を組んで選挙をやれば消費税は対立軸にならない。現下の情勢で消費税以外の対立軸は何か。ＴＰＰ問題も原発問題も国論を二分する問題だが、選挙でその帰趨を国民に問うところにまでは来ていない。解散総選挙で政治が何を国民に問おうとしているのかが私には分からない。</p>

<p>　自民党が解散を要求しているのは、０９年の国民の選択が誤りであった事を証明したいからである。国民は民主党のマニフェストに騙された。だからあの選挙はやり直さなければならない。これが解散を求める自民党の論理である。従って自民党は一貫して民主党マニフェストを攻撃してきた。</p>

<p>  しかし本音では民主党マニフェストに「してやられた」と思っている。「子供手当と農家所得補償で選挙に負けた」というのが正直な思いである。だからこそ民主党マニフェストが憎い。だからこそ民主党マニフェストを口を極めて批判する。しかし自民党が政権を取り返せば、それらの政策の名前を変え、少し手直しして、いかにも違うように見せかけて似た事をやりたいのである。</p>

<p>　 国民が賛成しない消費税増税のために民主党は政権をとる事の出来た０９年の選挙結果を否定する解散総選挙を受け入れるだろうか。自民党の要求どおり消費税の成立前に解散総選挙に踏み切れば、「民主党マニフェストのインチキ」が選挙で争われる。いかに「消費税増税に不退転の決意」の野田総理でも、民主党からみれば「殿ご乱心」である。</p>

<p>  消費税増税を決めてからの解散になれば、それを実施するかどうかが争点になる。すると民主党内からも自民党内からも自分の生き死にを考える議員が出てくる。消費税増税に賛成して選挙に臨む議員がどれほどいるかは見ものである。増税を決める前に政界は流動的になり、政界再編が起きても不思議ではない。消費税増税よりも中央集権の仕組みを変え、地方分権を行なえば財源は生まれるという主張が出てくる。官僚主導の増税路線か政治主導の地方分権かが再編の軸になる。地方の首長らの発言が政治の前面に出てくる。</p>

<p>  「１年生議員の多い小沢グループは選挙で壊滅的になり、解散総選挙は反小沢派に有利になる」というバカの一つ覚えのような解説が罷り通っているが、消費税が選挙の争点になれば民主党も自民党も１年生議員だけが壊滅するのではない。増税に賛成した議員には厳しい選挙戦が待っているのである。</p>

<p>  そもそもこの「極秘会談」は表に出たのだから「極秘」ではない。それを「極秘」と思い込むから邪推が生まれる。この会談は「極秘」を装っているが、本当の狙いはそれをリークする事にあったと私は見ている。何のためのリークかは少し様子を見ないと分からないが、これが解散総選挙を話し合った「会談」だとすれば、リークされた事によって解散総選挙は影響を受ける。与野党のリーダーがその方向だからとみんなが納得し、解散総選挙に弾みがつくか、逆に反発されて難しくなるか、常識的には後者ではないか。</p>

<p>  私の見方では、このリークによって野田総理も谷垣総裁も動きを制約される事になった。しかも「極秘会談」の４日後に行なわれた党首討論が茶番に見える演出も施されている。これからの国会審議で自民党がどんなに鋭く民主党を攻撃しても、国民は眉に唾を付けたくなる。それがこの騒ぎの目的であるかもしれない。</p>

<p>  野田政権は消費税増税のために与野党協議を呼びかけているが野党は乗ってこない。それならトップ会談で打開の道を探るというのはあっても不思議ではない。しかしそれを「極秘会談」という装いを凝らした事で妙な邪推を起こさせ、さらにそれをリークした事で政治の動きに影響を与えた。</p>

<p>  今、面白いのは野田総理が自民党の主張を実現すると力を入れれば、自民党はそれに反発して逆の事を言う。するとそれが民主党内の小沢グループの主張と重なってくる事である。野田総理が自民党の主張を自らの主張とし、それに小沢グループが反対するという構図の狭間で自民党の主体性が揺れているように私には見える。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>「動機」の政治と「結果」の政治</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/02/post_291.html" />
    <id>tag:www.the-journal.jp,2012:/contents/kokkai//52.8439</id>

    <published>2012-02-24T16:58:21Z</published>
    <updated>2012-02-26T07:08:27Z</updated>

    <summary>　政治は「結果」である。どんなに「動機」が正しくとも「結果」を出せなければ意味が...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
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    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/">
        <![CDATA[<p>　政治は「結果」である。どんなに「動機」が正しくとも「結果」を出せなければ意味がない。ところが「動機」が正しければそれで良いと考える人たちがいる。その人たちは正しい事を主張するのが政治で、正論は必ず理解されると信じているらしい。信ずるのは勝手だが、それでは余りにも世の中を知らない。人間は「理屈」で動くのではない、「利益」で動くのである。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　しかも正論は人さまざまである。全員が正しいと思うことなどまずない。誰かが「正しい」と言えば、別の誰かは「正しくない」と主張する。時代が変われば正しさの基準も変わる。正しい事を実現したと賞賛された政治が後に批判された例はいくらでもある。</p>

<p>　以前書いた『増税の「理」と「利」』で、私が坂本龍馬を一級の政治家と評価した理由はそこにある。「維新の志士」と呼ばれる人たちは、ひたすら「尊皇攘夷」を正論として結果も考えずに突き進んだ。しかし龍馬は「理屈」を叫んで世の中が変わると思っていない。薩長連合は、薩摩には米を、長州には武器という「利益」を龍馬が与えたから成就した。</p>

<p>　そして龍馬には新時代を切り拓く戦略とシナリオがあった。徳川家に「大政奉還」させ、天皇中心の体制を作るが、しかし政治を執り行う能力に乏しい公家や薩長の田舎侍に政権を任せるのではなく、それまで政治を執り行なってきた徳川体制を温存させ、ドリームチームとでも言うべき公武合体の大連立政権を作ろうとした。それが欧米に対抗するための日本国誕生のシナリオであった。</p>

<p>　ところが龍馬は暗殺され、ほどなく戊辰戦争が起こり、龍馬の描いた「公武合体政権」のシナリオは消滅した。代わりに「動機」の正しさを主張する幼稚な連中が明治を作った。だから「週刊新潮」に文芸評論家の野口武彦氏が連載するように、明治の「め」は目茶苦茶の「め」なのである。そう考えると坂本龍馬が暗殺され、彼の戦略とシナリオが消えた事が日本を政治未熟の国にしたとも言える。</p>

<p>　こう書いてきたのは、昨年１１月のＧ２０で「消費税法案の２０１１年度内提出」を国際公約した野田総理が「結果」を出すための戦略とシナリオを持っているように見えないからである。野田総理の発言を聞いていると「動機の正しさを認めてくれ」と言っているに過ぎない。</p>

<p>   私は全くそう思ってはいないのだが、仮に「社会保障と税の一体改革」が正論であっても、仮に「財政赤字の解消」が正論であっても、増税で金を取られるのは国民だから、国民にどのような「利益」がもたらされるかを具体的に示さない限り物事は動かない。将来不安を言い募って脅すだけでは国民はついていかない。会社の社長が将来不安だけを口にして給与を下げようとしたら、従業員は社長を代えてましな経営者の下で働きたいと思う。「動機」の正しさを言うだけなら政治家は要らない。政治家の仕事は「結果」を出すための戦略とシナリオを持つ事なのである。</p>

<p>　しかしこの国には「動機」の正しさを主張するだけの政治家が多い。前の総理もそうだった。戦略とシナリオがないから負けてはならない参議院選挙に敗北し、「ねじれ」という負の重荷を背負っても、それを解消する戦略もシナリオもなく、ひたすら野党にすり寄るだけの政権運営を行った。そのくせ「正論」の如き口ぶりで「理屈」だけは言った。</p>

<p>　その前の総理も普天間基地の県外・国外移設を主張したが、その「結果」を出すための戦略もシナリオも持ち合わせてはいなかった。アメリカは普天間基地の辺野古移設が困難な事を百も承知である。だから自民党政権の「努力」を冷ややかに見てきた。自分たちは冷戦後に見合った再編計画を独自に作成していた。自民党に代わってアメリカを納得させるシナリオを出せるのかと思っていたら、結局は絶対に実現するはずのない辺野古移設を認めるという自民党と同じ結論に戻った。</p>

<p>　野党に転じた自民党も酷いものである。「政権奪取」という目的のためならなりふり構わない。「動機」が正しければ何でもやれとばかりに民主党攻撃を行なって自らの人気を下げている。へまをした子供とそれをいじめる子供の喧嘩を見せられているのが今の国会で、公明党の方が本格野党に見えてくるから、つくづく自民党に政権が戻る事はありえないと思ってしまう。この政党の政治家にも「結果」を出すための戦略とシナリオがない。</p>

<p>　歴史学者の中には「陽明学」が「維新の志士」たちに影響を与え、「動機」の正当性を重視する政治風土が生まれたとする見方がある。「動機」さえ良ければ後の事は考えずに「やっちまえー」と言ったのが幕末維新だった。戦後の「６０年安保闘争」もそれに似ていると言うのである。</p>

<p>   しかし私の知る限り、かつての自民党には「結果」を出すための政治技術があった。シナリオを書ける政治家がいて、誰にも知られずにシナリオを書き、誰にも知られずにそれを実現して行く。大方の政治家はそのシナリオによって動かされている事に気付かない。そして「結果」が国民のためになればそれで良しとする考え方だった。それに比べるとテレビで口角泡を飛ばす政治家や「理屈」だけを言う政治家が子供に見えてくる。古い自民党には悪いところも沢山あったが、しかし今よりは大人の政治をやっていた気がする。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>民主主義と無縁の人たち</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/02/post_290.html" />
    <id>tag:www.the-journal.jp,2012:/contents/kokkai//52.8432</id>

    <published>2012-02-17T16:53:15Z</published>
    <updated>2012-02-18T04:31:38Z</updated>

    <summary>　小沢裁判で、裁判所から求められていた証拠の開示を拒否した検察について「民主主義...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
        <uri>http://www.the-journal.jp/mt/mt-cp.cgi?__mode=view&amp;blog_id=52&amp;id=45</uri>
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/">
        <![CDATA[<p>　小沢裁判で、裁判所から求められていた証拠の開示を拒否した検察について「民主主義とは無縁のところで育成されてきたのではないか」と書いたが、それは検察だけの話ではない。政治家にもメディアにも民主主義とは無縁の思考をする者がこの国にはいる。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　小沢一郎氏の第１４回公判で、東京地裁の大善文男裁判長は石川知裕衆議院議員ら元秘書の取り調べ段階での供述調書の大半を証拠採用しなかった。そして「強力な利益誘導があり、嘘の供述に導く危険性の高い取り調べだった」、「圧力をかける取り調べは、個人的なものではなく、組織的なものだったと疑われる」と東京地検特捜部の捜査手法を批判した。これまでの裁判経過をたどれば当然と思える判断である。</p>

<p>　メディアは「これで小沢元代表有罪へのハードルは高くなった」とする一方、元秘書らの裁判では同じような理由で供述調書が証拠採用されなかったにも関わらず、三人の秘書全員が有罪判決を受けた事から、この判断が「無罪に直結するものではない」と解説した。</p>

<p>　そして自民党や公明党からは「三人の秘書が有罪判決を受けており、政治的道義的責任を免れる事は出来ない」とか「国会に対する説明責任がある」とか「民主党の党内政局が注目される」とかの反応が出ている。</p>

<p>　検察という行政権力が違法な捜査によって国民の代表を組織的に潰そうとした。それを司法が認めて行政権力を批判したというのがこの日の裁判である。普通の民主主義国家なら民主主義の根本に関わる問題として捉えるだろう。ところがこの国のメディアは小沢氏が有罪か無罪かにしか関心がなく、政界からは党利党略の反応しか出て来ない。それが民主主義を自称するこの国の姿である。</p>

<p>　この事件はそもそも政権交代のかかった選挙直前に東京地検特捜部が野党第一党の代表、すなわち次の総理候補の公設第一秘書を逮捕した事から始まった。選挙直前の政界捜査は民主主義社会が決して許してはならない事である。国民の選択に行政権力が介入する事は国民主権に対する冒涜だからである。</p>

<p>　この事件を見る私の出発点はそこにある。ところが政治家やメディアの反応はまるで違った。誰も民主主義に対する冒涜とは受け止めず、政界の「巨悪」とそれに切り込む「正義の検察」というお定まりの構図で捉えた。それはロッキード事件以来、国民の代表を「巨悪」と思い込ませたマインドコントロールがあるからである。</p>

<p>　東京地検特捜部が狙う政治家はすべて「巨悪」と国民は思い込むのである。だから特捜部が立件できなければ我々が代わって「巨悪」を追い詰めてみせると考える阿呆が出てくる。その連中は犯罪を立証できなくとも「政治的道義的責任」をあげつらい、「説明責任」を追及して政治的に追い詰める方法を考える。相手は国民の代表なのにである。</p>

<p>　私はアメリカ議会の議論を通して冷戦が終焉する直前からの世界の激動を見てきた。国際政治の世界は『三国志』の世界をしのぐ謀略と陰謀の世界である。そして実利を得る事に各国とも知恵の限りを尽くす。それは自国の国民生活を豊かにする事が政治に求められる最大の課題だからである。政治家に求められるのは道徳ではない。利益を実現する能力である。</p>

<p>　ところがわが国では政治家同士が足を引っ張り、つまらぬ事で相手の欠点をなじり、何かと言えば「道義的責任」を追及する。それが国民生活を豊かにする道だとでも思っているかのように堂々とやる。私に言わせれば民主主義を理解できない阿呆たちの所業である。国民の代表が国民の代表を貶めて国民に何の利益が与えられるのか。</p>

<p>　そう書いてきて、明治維新後の日本が欧米の文明に圧倒され、行政権力中心の独裁体制を構築する話を思い出した。この国に民主主義と無縁の思考が存在するのはそれから一歩も進歩していない証かもしれない。</p>

<p>　政権交代して３年目の日本政治の現状を嘆いている国民が多いかもしれないが、明治維新後の日本もめちゃくちゃだった。政権公約とも言える「尊皇攘夷」をさっさと捨てて開化路線を採る新政府に対して農民と士族の不満が渦巻いていた。明治４年、岩倉具視を代表とする使節団が欧米に旅立つ。外国との不平等条約を改正し、西洋文明を吸収するためである。</p>

<p>　ところがアメリカに外交であしらわれ、不平等条約の改正に失敗し、欧米のしたたかさを思い知らされる。一方で政治と道徳の分離こそが欧米政治の原理である事を知る。欧米では政治は道義に仕えるのではなく実利に奉仕するのである。自立した個人が利益を求めて競争し、個人の競争は社会の競争になり、ひいては国家間の競争となる。利益の追求が国際政治で、その戦いに勝利するため人は国家を構成する。</p>

<p>　先進国の現実に一行は圧倒される。木戸孝允は国民の自立なき日本では天皇の強力なリーダーシップの下に「独裁の憲法」を作るしかないと考える。その憲法によって国民の政治的開化を促すのである。一方、先進国に追いつこうとするドイツのビスマルクに感銘した大久保利通もドイツ・モデルの君主政治を考える。議会に予算の権限を与えるのではなく、行政府が国家を運営していく。議会が何を決めても政府は超然として議会を無視し政策を遂行するのである。それが近代日本のスタートとなった。</p>

<p>　国民主権を侵害する行政権力の介入に異を唱えず、国民生活の利益を重視するより政治家の道義的責任に重きを置き、立法府が内輪の足の引っ張りに狂奔する様は、１４０年前に岩倉使節団が見た欧米の政治原理とは異なるものである。しかし木戸や大久保はいずれ国民の自立を促すために憲法を作り、官僚主導の国家体制を整備しようとした。しかるにそのＤＮＡは今も生き残り、政治と道徳を分離できないばかりでなく、国民の自立、すなわち国民主権の国家体制もいまだ未整備のままなのである。</p>

<p>　　　　　　▲　　▽　　▲</p>

<p>■お知らせ</p>

<p>これまで田中良紹さんが講師をつとめる「居酒屋田中塾」が、「壬辰田中塾」と衣替えをして、2月29日（水）に開催されます！</p>

<p>田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。</p>

<p>ぜひ、奮ってご参加下さい！</p>

<p>【日時】<br />
 2012年 2月29日（水） 19時〜 （開場18時30分）</p>

<p>【会場】<br />
 第１部：スター貸会議室 四谷第2（19時〜21時）<br />
 東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 301号室<br />
<a href="http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml" target="_blank">http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml</a></p>

<p>※第１部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第２部を行います。</p>

<p>【参加費】<br />
 第１部：1500円<br />
 ※セミナー形式。19時〜21時まで。</p>

<p>第２部：4000円程度<br />
 ※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。</p>

<p>【アクセス】<br />
 JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分<br />
 東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分</p>

<p>【申し込み方法】<br />
 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

<p>21時以降の第２部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第２部参加希望」とお伝え下さい。</p>

<p><a href="http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php" target="_blank">http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php</a></p>

<p>（記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい）</p>]]>
    </content>
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    <title>無法検察 </title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/02/post_289.html" />
    <id>tag:www.the-journal.jp,2012:/contents/kokkai//52.8429</id>

    <published>2012-02-08T13:52:43Z</published>
    <updated>2012-02-08T14:05:31Z</updated>

    <summary>　小沢一郎氏の裁判を巡って、東京地裁から求められていた証拠の開示を東京地検が拒否...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
        <uri>http://www.the-journal.jp/mt/mt-cp.cgi?__mode=view&amp;blog_id=52&amp;id=45</uri>
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/">
        <![CDATA[<p>　小沢一郎氏の裁判を巡って、東京地裁から求められていた証拠の開示を東京地検が拒否している事が明らかになった。小沢弁護団の喜田村洋一弁護士は「公文書の照会には回答する義務があるはずで『無法検察』と言われても仕方がない」と批判している。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　昨年１２月に行なわれた公判で、石川知裕衆議院議員を取り調べた田代政弘検事は架空の捜査報告書を作成した事を認め、それが小沢氏を強制起訴した検察審査会の議決に影響した可能性が指摘されていた。そのため裁判所は検察審査会に送付した資料リストの開示を東京地検に求めたが、東京地検はこれを拒否したのである。</p>

<p>　拒否の理由を検察幹部は「検察は訴訟の当事者でなく、裁判に影響を与える証拠を自ら開示できる立場にない」と述べたと報道されている。逃げの一手の屁理屈だが、そもそも検察官僚には国民の税金で養われているという意識がないらしい。民主主義国家では公務員が職務上作成した公文書を勝手に隠蔽する事は許されないのである。</p>

<p>　こうした有様を見ていると日本の検察は民主主義とは無縁の所で育成されてきたのではないかという気がする。戦前の治安維持法を支えた思想検事が戦後も追放される事なく君臨した検察の体質は戦前から変わっていないのである。そして戦後最大の疑獄事件とされたロッキード事件で馬鹿メディアが「最強の捜査機関」などと賞賛したため、民主主義国家ではありえない異常な捜査手法が生き続けているのである。</p>

<p>　これまで何度も引用してきたが、産経新聞のベテラン司法記者宮本雅史氏が書いた「歪んだ正義」（情報出版センター）には検察幹部の興味深い言葉が色々と紹介されている。宮本氏は当初は「検察＝正義」という考えに凝り固まっていたが、故金丸信氏が摘発の対象となった東京佐川急便事件で捜査に疑問を抱く。疑問を検察幹部にぶつけていくうちに杜撰な捜査の実態が浮かび上がってきた。</p>

<p>　特捜部は捜査経過を上層部に報告する前にメディアを利用する手法を採っていると検察幹部が宮本氏に打ち明けた。「最初に政治家ありき」でまず「政治家＝巨悪」のイメージを国民に植え付け、摘発する対象を悪いイメージにしたところで捜査に乗り出す。そして検察が描くストーリーに合わせて供述調書を作成する。都合の悪い調書は採用されず、都合の良い調書だけが採用される。</p>

<p>　東京佐川急便事件では検察の思い込みとは異なり金丸氏を訴追する事が無理だと分かった。起訴しても裁判で有罪に出来ない。それどころか杜撰な捜査の実態が明るみに出てしまう。しかしメディアを利用して「金丸＝巨悪」のイメージを作り上げた検察は振り上げた拳を下ろせない。</p>

<p>　そこで検察は「恫喝」によって検察のストーリーを押し付ける事にした。略式起訴の罰金刑という軽微な処分を条件にして検察のストーリーに合った供述に差し替えるよう求めたのである。拒否すれば竹下派の政治家事務所を次々「家宅捜索」すると言って脅した。検察にとって「家宅捜索」はただの脅しで事件にする気はないのだが、「家宅捜索」された政治家の方は決定的に窮地に立たされる。そして検察と戦えば長期にわたり政治活動を制約される。</p>

<p>　「検察と戦うべし」との小沢一郎氏の進言を退けて金丸氏は検察との取引に応じた。ところがメディアによって「金丸＝巨悪」のイメージは定着してしまっている。軽微な処分に国民の怒りは爆発した。怒りは検察にも向かう。検察庁の建物にペンキが投げつけられ、検察の威信は地に堕ちた。検察は何が何でも金丸氏を逮捕するしかなくなった。無記名の金融債を所有している事を掴んだ検察は金丸氏を脱税で逮捕するが、宮本氏はなぜ無記名の金融債を検察が知りえたのかに疑問を持つ。元検事から検察は永田町の権力闘争に利用されたと示唆される。そして「検察の堕落の原因はロッキード事件にある」と宮本氏は検察幹部から言われるのである。</p>

<p>　ロッキード事件で検察が描いたストーリーは、ハワイでの日米首脳会談でニクソン大統領からトライスターの購入を要請された田中角栄総理が、丸紅の檜山広社長から「請託」を受け、全日空の機種選定に影響力を及ぼし、見返りに５億円の賄賂を受け取ったというものである。しかし様々なジャーナリストの取材によって日米首脳会談でトライスターの話などなかった事が明らかになっている。</p>

<p>　また全日空は田中総理の働きかけなどなくともトライスター導入に傾いていた事を航空業界に詳しい記者から宮本氏は教えられる。田中角栄氏は丸紅からの「請託」を一貫して否認したが、丸紅の檜山社長は取り調べで「請託」を認めた供述調書を、裁判では「検事から恫喝され、あきらめて署名した」と証言した。</p>

<p>　丸紅が田中角栄氏に５億円を提供したのは全日空がトライスター導入を決めてから１０ヶ月も経った後で、受け渡しの場所は英国大使館裏の路上など不自然な場所である。宮本氏はロッキード事件を見直しながら、本当に丸紅から田中角栄氏にロッキード社からの賄賂が渡されていたのかに疑問を持つ。宮本氏は事件を担当した検事に疑問をぶつける。すると「ロッキード事件は奥が深いんだ」、「ロッキード事件の追及は検察に対する挑戦になる」と言われる。「ロッキード事件の真相を追及するのはやめろ」と言う訳だ。</p>

<p>　そして１９９３年、田中角栄氏が死亡すると、宮本氏は最高検の幹部から「誰も田中の判決を書きたくなかった。これで最高裁もほっとしただろう」という言葉を聞く。最高裁は田中の死後、検察のストーリーの拠り所となったロッキード社幹部への「嘱託尋問調書」の証拠能力を否定する判決を下した。メディアが東京地検を「最強の捜査機関」と持ち上げたロッキード事件は、事件後１７年を経て最大の証拠を否定されたのである。</p>

<p>　ところがロッキード事件は国民を「政治とカネ」のマインドコントロールにかけ、国会は国民生活に関わる議論より「政治とカネ」のスキャンダル追及に血道を上げるようになった。国民は国民の代表を「巨悪」と思い込まされ、政治資金規正法を厳しくする事で政治家は政治活動を自ら制約するようになった。情報は専ら霞が関の官僚頼みとなり、情報によって政治家は官僚に支配される。先進民主主義国には見られない政治の構図が続いてきた。</p>

<p>　メディアを利用して「政治家＝巨悪」のイメージを植え付け、ストーリーに合った供述だけを証拠とし、合わない証拠は隠滅し、また恫喝によって証拠を作り上げる検察の捜査手法は、検察幹部によれば、ロッキード事件をメディアが賞賛したため誰もが問題にすることなく続けられてきたのである。それが「無法検察」を野放しにしてきた。いま国民の目の前にあるのはそうした現実である。国民主権の国を作ろうとするのならこの現実をしっかり直視すべきである。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>愚者の楽園</title>
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    <published>2012-01-23T17:59:25Z</published>
    <updated>2012-01-23T18:21:39Z</updated>

    <summary>  「普通の国」なら国がひっくり返るほどの大騒ぎになっている問題が大騒ぎにならな...</summary>
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        <name>田中良紹</name>
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        <![CDATA[<p>  「普通の国」なら国がひっくり返るほどの大騒ぎになっている問題が大騒ぎにならないからこの国は異常である。</p>]]>
        <![CDATA[<p>  ３月１１日に発生したフクシマ原発事故で設置された政府の「原子力災害対策本部」が議事録を作っていない事が判明した。国家としてあるまじき行為、民主主義の根幹が否定された話である。ところがメディアは騒がない。日本は極めて静かである。本質的な問題を直視しようとしない国は「愚者の楽園」と言うしかない。</p>

<p>  昨年５月に書いた『場当たりポピュリズムの末路』というコラムで、私は「大震災の発生直後からの政治の対応にどうしようもない違和感を感じてきた。理解できない動きの連続に唖然としてきた。それを想定外の事が起きたからという言い訳で政権は切り抜けてきたが、とてもそれだけで納得できるものではない」と書いた。</p>

<p>  その違和感の正体がここにある。この問題を報じたＮＨＫによると、事務局を務めた原子力安全・保安院の担当者は「業務が忙しくて議事録を作成出来なかった」と釈明したという。国民をバカにするのにも程がある。そんなデタラメが通用すると思っているなら国民も随分なめられたものである。</p>

<p>  会議でメモを作らない官僚など存在しない。どんな緊急事態でも、どんなに多忙でも、メモを作るのが官僚の仕事である。総理大臣以下全大臣が出席した「原子力災害対策本部」の会議は、いわば行政府の最高レベルの会議であるから記録がない筈はない。それを「議事録がない」事にしたのは「会議の内容を隠蔽したい」と言っているに等しい。</p>

<p>  誰が記録を隠蔽しようとしているのか。政治家が官僚に隠蔽を命じたとすればその政治家はもはや国民の代表ではない。国民主権を裏切る側の代表である。それとも政治家の指示もないのに官僚が隠蔽しようとしたのなら官僚は国民の代表を無視した事になる。それも国民主権を裏切る行為である。日本は民主主義国でない事になる。</p>

<p>  放射能予測装置「スピーディー」の情報が国民に公開されなかった問題でも菅総理、枝野官房長官らは「知らされなかった」と釈明した。一方で文部科学省の官僚は事故直後に米軍に「スピーディー」の情報を提供した事を認めた。政治家は本当に知らされなかったのか。日本の官僚は国民の代表ではなくアメリカの下で働いているのか。米軍は放射能から守られ、国民は放射能に汚染した。大問題なのに誰も追及しない。</p>

<p>  以前『秘密会がない国会は異様だ』というコラムを書いた。他国では当然のように開かれる「秘密会」がわが国会では開かれない。政治に未熟な人間は「何でも透明にするのが民主主義だ」と言うが、国民を外国の勢力から守り、経済を円滑に運営するためには、機密情報を元に政治家同士が議論する必要がある。国民の利益のために「透明にできない」場合もあるのだ。</p>

<p>  しかしメディアには公開しないが、機密保持を条件に与野党の議員、すなわち国民の代表には教えて議論するのが「秘密会」である。国民の代表に公開すれば隠蔽した事にはならない。ところがわが国では肝心な情報を官僚が独占し、国民の代表に教えないから「秘密会」も開かれない。霞が関の中だけで結論を決め、一部の政治家にだけ教えて国会を誘導する。だから総理大臣も情報を知らされない可能性がある。それを変えようとしたのが０９年の政権交代だったが、全く変わっていない事がこの問題でも明らかである。</p>

<p>  問題を沈静化させるためか、藤村官房長官は２３日の記者会見で「議事録を作成する」と発言した。しかし録音があるのかどうかは明らかにされず、職員のメモを頼りに作成すると言う。それが実際の議論通りなのかを国民は判断する術がない。もはや政府に都合の良い議事録が作られると考えた方が良い。そうなると政府と国会と民間とに作られた事故調査委員会の調査はどうなるのか。気の抜けたビールのような気がしてきた。</p>

<p>  そして忘れてならないのが原発事故の対応を中心的に行なったのは「原子力災害対策本部」ではなく、東京電力本社内に作られた「原発事故対策統合本部」である事だ。事故発生の４日後、菅内閣は法律に定められた「原子力災害対策本部」とは別にわざわざ任意の組織を作って事故対応に当った。その議事録が明らかにならなければ今回の原発事故の対応を検証する事は出来ない。</p>

<p>　「フクシマ」を将来の国民を守るための教訓にするには、「統合本部」の議事録の公開は必須である。政府が公開を拒むなら野党が国会で追及すべきである。つまらぬ党利党略に凝り固まって国民に人気のない自民党にとって起死回生の攻撃ポイントになる。それが出来ないなら自民党は昔と変らぬ官僚下請け政党と看做され、政権交代など夢のまた夢になる。</p>

<p>　沖縄返還交渉で佐藤栄作総理の「密使」を務めた故若泉敬氏は、アメリカとの外交交渉で核持込の密約を呑まされ、沖縄県民に贖罪の心を抱いていた。一方で沖縄返還後の日本が日米同盟に絡め取られていく様に絶望し、極秘交渉の経過を『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』という本に著した。密約の暴露は日本に衝撃を与える筈であった。ところが誰も騒がない。重大問題に鈍感な日本を若泉氏は「愚者の楽園」と呼んだ。今回の議事録問題は私にそれを想起させる。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>政治家の金銭感覚 </title>
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    <published>2012-01-12T14:53:43Z</published>
    <updated>2012-01-12T17:15:39Z</updated>

    <summary>　強制起訴された小沢一郎氏の裁判でヤマ場とされた被告人質問が終った。法廷でのやり...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/">
        <![CDATA[<p>　強制起訴された小沢一郎氏の裁判でヤマ場とされた被告人質問が終った。法廷でのやり取りを報道で知る限り、検察官役の指定弁護士は何を聞き出したいのかが分からないほど同じ質問を繰り返し、検察が作り上げたストーリーを証明する事は出来なかった。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　検察が起訴できないと判断したものを、新たな事実もないのに強制起訴したのだから当たり前と言えば当たり前である。もし検察が起訴していれば検察は捜査能力のなさを裁判で露呈する結果になったと私は思う。従って検察審査会の強制起訴は、検察にとって自らが打撃を受ける事なく小沢一郎氏を被告にし、政治的打撃を与える方法であった。</p>

<p>　ところがこの裁判で証人となった取調べ検事は、証拠を改竄していた事を認めたため、強制起訴そのものの正当性が問われる事になった。語るに落ちるとはこの事である。いずれにせよこの事件を画策した側は「見込み」が外れた事によって収拾の仕方を考えざるを得なくなった。もはや有罪か無罪かではない。小沢氏の道義的？責任を追及するしかなくなった。</p>

<p>　そう思って見ていると、権力の操り人形が思った通りの報道を始めた。小沢氏が法廷で「記憶にない」を繰り返した事を強調し、犯罪者がシラを切り通したという印象を国民に与える一方、有識者に「市民とかけ離れた異様な金銭感覚」などと言わせて小沢氏の「金権ぶり」を批判した。</p>

<p>　しかし「記憶にない」ものは「記憶にない」と言うしかない。繰り返したのは検察官役の指定弁護士が同じ質問を何度も繰り返したからである。そして私は政治家の金銭感覚を問題にする「市民感覚」とやらに辟易とした。政治家に対して「庶民と同じ金銭感覚を持て」と要求する国民が世界中にいるだろうか。オバマやプーチンや胡錦濤は国民から庶民的金銭感覚を期待されているのか？</p>

<p>　政治家の仕事は、国民が納めた税金を無駄にしないよう官僚を監督指導し、国民生活を上向かせる政策を考え、謀略渦巻く国際社会から国民を守る備えをする事である。そのため政治家は独自の情報網を構築し、絶えず情報を収集分析して対応策を講じなければならない。一人では出来ない。そのためには人と金が要る。金のない政治家は官僚の情報に頼るしかなく情報で官僚にコントロールされる。官僚主導の政治が続く原因の一つは、「政治とカネ」の批判を恐れて集金を自粛する政治家がいる事である。</p>

<p>　今月から始まったアメリカ大統領選挙は集金能力の戦いである。多くの金を集めた者が大統領の座を射止める。オバマはヒラリーより金を集めたから大統領になれた。そう言うと「清貧」好きな日本のメディアは「オバマの金は個人献金だ」と大嘘を言う。オバマが集めたのは圧倒的に企業献金で、中でも金融機関からの献金で大統領になれた。オバマは１５０億円を越す巨額の資金を選挙に投入したが、目的は自分を多くの国民に知ってもらうためである。そうやって国民の心を一つにして未来に向かう。これがアメリカ大統領選挙でありアメリカ民主主義である。政治が市民の金銭感覚とかけ離れて一体何が悪いのか。</p>

<p>　スケールは小さいが日本の政治家も２０名程度の従業員を抱える企業経営者と同程度の金を動かす必要はある。グループを束ねる実力者ともなれば１０億や２０億の金を持っていてもおかしくない。それが国民の代表として行政権力や外国の勢力と戦う力になる。その力を削ごうとするのは国民が自分で自分の首を絞める行為だと私は思う。</p>

<p>　日本の選挙制度はアメリカと同じで個人を売り込む選挙だから金がかかる。それを悪いと言うから官僚主義が民主主義に優先する。それでも金のかからない選挙が良ければイギリス型の選挙制度を導入すれば良い。本物のマニフェスト選挙をやれば個人を売り込む必要はなく、ポスターも選挙事務所も街宣車も不要になる。「候補者は豚でも良い」と言われる選挙が実現する。いずれそちらに移行するにせよ今の日本はアメリカ型の選挙なのだから金がかかるのをおかしいと言う方がおかしい。</p>

<p>　ところで陸山会事件を見ていると１９９２年の東京佐川急便事件を思い出す。金丸自民党副総裁が東京佐川急便から５億円の裏献金を貰ったとして検察が捜査に乗り出した。捜査の結果、献金は「金丸個人」ではなく「政治団体」へのもので参議院選挙用の陣中見舞いである事が分かった。しかも既に時効になっていた。要するに検察が描いたストーリーは間違っていた。</p>

<p>　ところが検察はメディアを使って「金丸悪玉」イメージを流した後で振り上げた拳を下ろせなかった。しかし金丸氏を起訴して裁判になれば大恥をかくのは検察である。検察は窮地に立たされた。そこで検察は取引を要求した。略式起訴の罰金刑を条件に、検察のストーリー通りに献金の宛先を「金丸個人」にし、献金の時期も時効にならないよう変更しろと迫った。「拒否すれば派閥の政治家事務所を次々家宅捜索する」と言って脅した。その時、小沢一郎氏は「裁判で検察と徹底抗戦すべし」と進言した。法務大臣を務めた梶山静六氏は検察との手打ちを薦めた。この対立が自民党分裂のきっかけとなる。</p>

<p>　金丸氏が取引に応じた事で検察は救われた。そして金丸氏は略式起訴の罰金刑になった。しかし何も知らない国民はメディアの「金丸悪玉説」を信じ、余りにも軽い処罰に怒った。怒りは金丸氏よりも検察に向かい、建物にペンキが投げつけられ、検察の威信は地に堕ちた。検察は存亡の危機に立たされ、どうしても金丸氏を逮捕せざるを得なくなった。</p>

<p>　総力を挙げた捜査の結果、翌年に検察は脱税で金丸氏を逮捕した。この脱税容疑にも謎はあるが金丸氏が死亡したため解明されずに終った。世間は検察が「政界のドン」を追い詰め、摘発したように思っているが、当時の検察首脳は「もし小沢一郎氏の主張を取り入れて金丸氏が検察と争う事になっていたら検察は打撃を受けた」と語った。産経新聞のベテラン司法記者宮本雅史氏の著書「歪んだ正義」（情報センター出版局）にはそう書かれてある。</p>

<p>　小沢一郎氏は金丸氏に進言したように自らも裁判で検察と徹底抗戦する道を選んだ。検察は土地取引を巡って小沢氏が用立てた４億円の原資に水谷建設から受け取った違法な裏金が含まれているというストーリーを描き、それを隠すために小沢氏が秘書と共謀して政治資金収支報告書に嘘の記載をしたとしている。それを証明する証拠はこれまでのところ石川知裕元秘書の供述調書しかないが、本人は検事に誘導された供述だとしている。</p>

<p>　その供述調書が証拠採用されるかどうかは２月に決まる。その決定は裁判所が行政権力の側か国民主権の側かのリトマス試験紙になる。そして小沢氏に対する道義的？責任追及も民主主義の側か官主主義の側かを教えてくれるリトマス試験紙になる。</p>

<p>　　　　　　▲　　▽　　▲</p>

<p>■お知らせ</p>

<p>これまで田中良紹さんが講師をつとめる「居酒屋田中塾」が、「壬辰田中塾」と衣替えをして、1月25日（水）に開催されます！</p>

<p>田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。</p>

<p>ぜひ、奮ってご参加下さい！</p>

<p>【日時】<br />
 2012年 1月25日（水） 19時〜 （開場18時30分）</p>

<p>【会場】<br />
 第１部：スター貸会議室 四谷第2（19時〜21時）<br />
 東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 301号室<br />
 <a href="http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml">http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml</a></p>

<p>※第１部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第２部を行います。</p>

<p>【参加費】<br />
 第１部：1500円<br />
 ※セミナー形式。19時〜21時まで。</p>

<p>第２部：4000円程度<br />
 ※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。</p>

<p>【アクセス】<br />
 JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分<br />
 東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分</p>

<p>【申し込み方法】<br />
 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

<p>21時以降の第２部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第２部参加希望」とお伝え下さい。</p>

<p><a href="http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php">http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php</a></p>

<p>（記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい）<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>変化する年</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2012/01/post_286.html" />
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    <published>2012-01-01T16:42:33Z</published>
    <updated>2012-01-02T05:47:36Z</updated>

    <summary>　昨年は年初に「地殻変動の年」という一文を書いた。昨年の干支は「辛卯（かのとう）...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
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    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/">
        <![CDATA[<p>　昨年は年初に「地殻変動の年」という一文を書いた。昨年の干支は「辛卯（かのとう）」で、生物が死滅し新たな世界が開かれる意味だった事と、中東各地で民衆が蜂起し磐石と思われた独裁体制が次々と倒れる情勢にあったからである。冷戦の終焉と同様の構造変化が起る事を予感して「地殻変動」という言葉を使った。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　ところが３月に、文字通り東北の太平洋沖の海底で地殻が変動し、大地震と大津波が東日本を襲った。それにより東京電力福島第一原子力発電所が壊滅的打害を受け、日本は深刻な放射能汚染にさらされる事になった。我々は国家のエネルギー政策を根本から見直し、国の統治のあり方も見直さざるを得なくなった。</p>

<p>　年末、世界で唯一「冷戦」が終焉していない朝鮮半島で独裁者が急死した。世襲による権力継承がどのような結果をもたらすかいまだ不明だが、チュニジアの独裁政権崩壊で始まった一年は北朝鮮の独裁者の死によって幕を閉じた。</p>

<p>　今年の干支は「壬辰（みずのえたつ）」である。種が膨らみ生物が成長していく様を表す。私はそれを「変化する年」と捉えたい。明日を作るためには我々が捉われてきた常識を捨て、大胆に変化する事を恐れず、「失われた時代」から決然と脱却するのである。</p>

<p>　今年は世界の指導者が交代の時期を迎える。いやでも世界は変化する。それをまず注目する必要がある。来週は台湾で総統選挙が行われる。与党国民党と野党民進党の一騎打ちだが、結果は中台関係に影響する。３月にはロシアで大統領選挙がある。プーチン氏の返り咲きが有力だが、昨年末の下院選挙不正疑惑がプーチン氏の権威を失墜させた。ロシア政治は安定から不安定へ向かっている。</p>

<p>　４月にはフランス大統領選挙がある。ヨーロッパ経済危機の真っ只中での選挙だけにサルコジ大統領が再選されるかどうか予断を許さない。そしてアメリカでは今月から予備選挙が始まり、１１月に大統領選挙が実施される。現職大統領が再選されるのが普通だが、景気がどうなるかで交代もありうる。１２月には韓国と中国で指導者が交代する。不透明な北朝鮮情勢とアジアへの関与を強めるアメリカの戦略、これに両国がどう向き合うかは目が離せない。</p>

<p>　そうした中で日本の政治は大震災と原子力事故からの再生を確固たるものにしなければならない。メディアは解散・総選挙が必至の情勢だと報じているが、本当だろうか？　「選挙モードに入るのか？」でも書いたが、私はその事に懐疑的である。日本の政治にそんな暇があるとは思えないからである。</p>

<p>　ヨーロッパの経済危機は対岸の火事ではない。世界経済を牽引してきた中国がヨーロッパの影響を受けて失速すれば世界は深刻な不況に陥る。日本はその中で大震災からの復興の道筋を固めなければならない。その時に与野党が喧嘩をしている場合かというのが私の率直な意見である。</p>

<p>　もっとも解散ムードを作り出したのは野田総理である。G２０で消費税増税を国際公約したところから消費税政局が始まった。国際公約したというのは自分の首を賭けた事になる。３月に法案を国会に提出できなければ野田総理は国際社会から責任を問われる。なぜそこまでしたかの裏側には、単に財務省の差し金というだけではない、表に出ない事情が隠されていると私は見ているが、ともかくその事で民主党は二つに割れた。そして自公両党は「民主党の選挙公約違反」を理由に解散・総選挙を迫っている。</p>

<p>　「選挙公約違反」と聞くと昔の社会党を思い出す。昔、社会党は消費税に反対ではなかった。ヨーロッパ型福祉国家を目標にしていたからヨーロッパ各国が採り入れている消費税に反対の筈はない。しかし世論は増税反対であった。すると社会党は「選挙公約違反」を理由に反対に回った。</p>

<p>　中曽根総理が「大型間接税はやらない」と選挙公約した事を取り上げ、「選挙公約違反だ」と批判した。今回消費税を１０％にすると先に言い出したのは自民党だから、総選挙になっても消費税増税の是非は争点にならない。もし「増税」が争点になれば、野田民主党と自公は同じ立場である。民主党の増税慎重派（反対ではない）とみんなの党、自民党内慎重派らがこれと対立する構図になる。</p>

<p>　そうなれば自民党対民主党の構図は消え、政界再編が浮上するが、その時増税を掲げて選挙に臨む政治家がどれほどいるか、私は疑問である。自公が「選挙公約違反」を槍玉に挙げているのは増税ではなく民主党のマニフェスト違反を争点にしたいのである。それに民主党は乗るだろうか。</p>

<p>　自公は一刻も早く政権に復帰したいから野田総理が国際公約を果たせなくなるよう追い込む。その時、野田総理が解散に打って出れば「殿ご乱心」である。昔なら身内に後ろからばっさりとやられた。日本復興に全力を挙げなければならない時に「やけっぱち」になるような総理は解散権を行使する前に辞めさせるしかない。５年前に国際公約を守れずに辞任した総理がいる。その安倍晋三氏は突然政権を投げ出した。自民党からばっさりやられたからである。野田総理もこのまま突き進めばそうなる。</p>

<p>　そこで別の誰かが総理になり民主党政権は続く。野田総理と主張の異なる人物が総理になれば国民は政権交代が果たされたような気分になる。そのためにも民主党の中には主張の異なる二つの潮流が存在し対立する意味がある。小児病メディアは民主党の分裂をマイナスにしかみていないが、政治はそれほど単純でない。私には民主党より自民党のバラバラの方が気になる。谷垣総裁の求心力が野田総理を上回っているようには思えない。</p>

<p>　野党が強くならなければ民主主義も強くならない。ところが今の自民党はまるで昔の社会党である。スキャンダル攻撃にしか力を発揮できない。強い野党の意味を勘違いしている。そんな野党では政権交代しても今度は自分がスキャンダル攻撃を受けるだけの話で不毛の政治が続く。批判するだけではない野党に生まれ変わらなければ強い野党にはなれないのである。</p>

<p>　もっとも国民も政治を与野党の争いと見る見方から脱却すべきである。国民生活を守るために官僚権力と戦い、外国の権力と戦うのが政党政治の務めである。与野党の対立はそれら権力との戦いを有利に進めるために行なうもので、根っこでは国民主権の政治という立場で繋がっている。ところが日本の政党政治は戦うべき相手から分断され不毛の争いを続けているのである。大震災は不毛の争いから脱却するチャンスだった。だがそのチャンスが生かされていない。</p>

<p>　不毛の争いよりも今年注目すべきは強制起訴された小沢一郎氏の裁判である。１月被告人質問、２月に証拠採用の決定、３月に求刑と弁論があり、４月に判決が下る。判決がどうであってもこの裁判の意味を国民は真剣に考えるべきである。検察が不起訴にした政治家を国民の手で強制起訴した事で政治がどのような影響を受けたかを噛み締めるべきである。</p>

<p>　政治の見方に対するこれまでの常識を捨て去り、政党政治に力を与え、大震災からの復興に正面から立ち向かう政治を作り上げた時、日本は「失われた時代」から脱却できると私は思う。今年はそのように日本が変化する事を願っている。</p>

<p><br />
　　　　　　▲　　▽　　▲</p>

<p>■お知らせ</p>

<p>これまで田中良紹さんが講師をつとめる「居酒屋田中塾」が、「壬辰田中塾」と衣替えをして、1月25日（水）に開催されます！</p>

<p>田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。</p>

<p>ぜひ、奮ってご参加下さい！</p>

<p>【日時】<br />
 2012年 1月25日（水） 19時〜 （開場18時30分）</p>

<p>【会場】<br />
 第１部：スター貸会議室 四谷第2（19時〜21時）<br />
 東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 301号室<br />
http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml</p>

<p>※第１部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第２部を行います。</p>

<p>【参加費】<br />
 第１部：1500円<br />
 ※セミナー形式。19時〜21時まで。</p>

<p>第２部：4000円程度<br />
 ※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。</p>

<p>【アクセス】<br />
 JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分<br />
 東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分</p>

<p>【申し込み方法】<br />
 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

<p>21時以降の第２部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第２部参加希望」とお伝え下さい。</p>

<p><a href="http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php">http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php</a></p>

<p>（記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい）</p>]]>
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    <title>検察崩壊</title>
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    <published>2011-12-18T14:48:10Z</published>
    <updated>2011-12-18T21:48:10Z</updated>

    <summary>　検察審査会によって強制起訴された小沢一郎氏の裁判で、陸山会事件を担当した二人の...</summary>
    <author>
        <name>田中良紹</name>
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        <![CDATA[<p>　検察審査会によって強制起訴された小沢一郎氏の裁判で、陸山会事件を担当した二人の検事が重大な証言を行なった。その証言を聞いて、検察組織をいったん解体して作り直さなければならないと痛感した。</p>]]>
        <![CDATA[<p>　この裁判が終ったら、結論が有罪だろうが無罪だろうが、立法府は国政調査権に基いて検察組織を徹底調査し、民主主義国家にふさわしい捜査機関に作り変える必要がある。日本が民主主義国家たらんとすれば、それは立法府の当然の使命である。</p>

<p>　一昨年の３月に私は『予言が現実になった』というブログを書いた。小沢氏の大久保隆規公設第一秘書が西松建設事件で突然東京地検に逮捕されたからである。０７年の参議院選挙に自民党が惨敗した時、私は「自民党は民主党の小沢代表をターゲットにスキャンダルを暴露するだろう」と予言した。それが私の知る自民党のやり方であり、それ以外に政権交代を阻止する手立てはないからである。その予言が現実になったのである。</p>

<p>　しかし大久保秘書の容疑は政治資金規正法の虚偽記載という形式犯で、しかも西松建設からの献金を実体のない政治団体からの献金と偽ったというものである。ところが政治団体には実体があり、検察の言いがかりに過ぎない。普通なら逮捕も考えられないし、起訴しても無罪の可能性がある。狙いは他にあると私は思った。</p>

<p>　それは小沢氏に代表を退くか、もしくは政界引退を促す検察の脅しである。大人しく言う事を聞けば秘書は起訴しない。しかし言う事を聞かなければ捜査を拡大し、必ず犯罪の証拠を握って見せるという脅しである。政権交代が確実な情勢なのにあなた一人が頑張ると民主党全体に迷惑をかけますよと検察は言っているのである。これに小沢氏がどう対応するかを私は注目した。すると小沢氏は痛烈に検察を批判し戦いを宣言した。</p>

<p>　恐らく検察は怒り心頭に達したに違いない。しかし追い込まれたのは検察である。いかにバカなメディアを煽り、バカな国会議員を煽っても、西松建設事件だけで小沢氏を政界から葬り去る事は出来ない。検察は有罪に出来る保証のない形式的な事件で大久保秘書を起訴せざるを得なくなった。</p>

<p>　その起訴を見届けてから小沢氏は鳩山由紀夫氏と代表を交代し、幹事長として選挙の采配を振るった。西松建設事件の影響は最小化され、日本で初の政権交代が実現した。これで検察はますます窮地に追い込まれた。何とか小沢氏と企業との関係を洗い出し、裏金を見つけ出さなければならない。必死の捜査が始まったのは政権交代の後である。</p>

<p>　ところが何も出てこない。出てきたのは嘘を言って前の福島県知事を逮捕させた水谷建設だけである。小沢氏側に１億円の裏金を渡したとの証言を得た。水谷建設は札付きの企業で、金を貰った政治家は政界にも地方自治体にもごろごろいる。水谷建設は叩けばいくらでもホコリが出る。だから検察がお目こぼしをすると言えば嘘八百を言ってでも検察に協力する。そんな企業しか見つからなかった時点で検察の負けなのだが、それでも叩けば何か出ると検察は考えた。</p>

<p>　そこで無理をして陸山会事件に着手する。これも容疑は政治資金規正法の虚偽記載である。小沢氏から一時立て替えてもらった４億円が記載されていないのを「裏金だからだ」と踏んで、「期ズレ」を虚偽記載として秘書３人を逮捕した。私にはこれも言いがかりに見えるが、秘書3人を叩けば何か出るだろうという「思い込み」捜査が始まった。</p>

<p>　それにしても検察は政権交代がかかる選挙直前に西松建設事件を摘発し、陸山会事件では現職の国会議員を通常国会の直前に逮捕した。かつて検察や警察を取材した経験のある私には信じられないやり方である。民主主義国家で最も尊重されなければならないのは国民の民意を問う選挙であり、国民の税金の使い道を議論する国会の審議である。捜査機関がそれに影響を与えるような事は決してやってはならない。それが民主主義国家の民主主義国家たる由縁である。その原理原則がいつの間にかこの国から消え失せていた。</p>

<p>　そこで『国民の敵』というブログを書いた。「思い込み」によって現職の国会議員を逮捕し、「ガセ情報」をマスコミに書かせ、国民生活に関わる予算審議を妨害した日本の検察は民主主義の原理を無視した「国民の敵」だと書いた。また起訴された石川知裕衆議院議員の辞職勧告決議案を提出した自民党、公明党、みんなの党は国民主権が何かを知らない哀れな政党だと書いた。</p>

<p>　結局、検察は裏金の存在を立証する事が出来ず、また政治資金規正法の虚偽記載についても小沢氏を起訴する事が出来なかった。完全敗北である。すると政治的に小沢氏を葬り去ろうとする連中が動き出した。検察審査会が小沢氏を強制起訴に持ち込んだのである。理由は検察が「シロ」としただけでは納得ができず、裁判所の判断も聞いてみたいというのだから呆れた。</p>

<p>　「１１人の愚か者が１億３千万人の国民生活の足を引っ張る判断をした」とブログに書いた。政治を裁くという事の重さを知らない凡俗が日本を世界に類例のない『痴呆国家』にしようとしたのである。しかしこれは小沢氏を追い詰めるどころか検察を追い詰める事になる。検察は唯一起訴する権限を有するから権力を持っている。それが起訴できず、一般市民に起訴してもらうのでは自らの存立基盤を壊す。それに気づかず強制起訴に協力した検事がいたら相当におめでたい。「検察審査会の強制起訴は逆に検察を追い詰める事になる」と『オザワの罠』というブログに書いた。</p>

<p>　その時がやってきた。石川知裕衆議院議員を取り調べた田代政弘検事と大久保隆規氏を取り調べた前田恒彦元検事が証人として小沢裁判に出廷した。人間はどんなに本当の事を喋ろうとしても本能的に自分を守るものである。法廷の証言でも証拠がなければ嘘をつく可能性がある。だから二人とも自分の取り調べに間違いはないと証言したが、それを私は信用しない。</p>

<p>　その部分を除くとしかし二人は実に興味深い証言を行なった。田代検事は「合理的であれば調書に取り入れるが、合理的でない供述は入れない」と証言した。「合理的」とは検察のストーリーに合致した事を言う。つまり取調べとは真相を究明する事ではなく、検察のストーリーに都合の良い言質をつまむ事だと言ったのである。それなら取調べの意味はない。</p>

<p>　そして田代検事は昨年５月に石川議員の取調べを行った際、実際のやり取りとは異なる架空の話を捜査報告書に書き入れた事を認めた。その嘘の捜査報告書が検察審査会の強制起訴の議決に影響を与えた可能性がある。大阪地検の前田元検事による証拠改竄は事件になったが、同じような証拠改竄が東京地検でも行なわれていたのである。田代検事は「記憶が混同した」と弁解したが、前田元検事も当初は「意図的でなく誤ってやった」と弁解した。</p>

<p>　その前田元検事は、検察に忠実であろうとして検察から切り捨てられた立場だけに、陸山会事件の捜査に批判的だった。応援要請を受けて大阪地検から東京地検に来た時「これは特捜部と小沢との全面戦争だ」と言われたと言った。そして捜査は「虚偽記載」ではなく「裏献金」に主眼が置かれていたと言い、しかし現場は厭戦ムードで捜査に積極的だったのは特捜部長と主任検事だけだったと明かしている。</p>

<p>　小沢氏の４億円を企業からの献金とするのを「妄想」と言い、事件の見立て、つまり検察が描いたストーリーが間違っていたと言った。だから「私なら小沢氏に無罪の判決を下す」と言うのである。水谷建設から石川議員への裏金も検察内部では「石川は受け取っていない」と言われていた事を明かした。</p>

<p>　ところが前田氏も「検察の想定と違う内容は証拠にしない」と言うのである。つまり検察に都合の悪い証拠は検察によって「隠滅」されるのがこの組織では常識なのである。これは立派な犯罪ではないか。</p>

<p>　国民の代表である政治家と「全面戦争する」と言うのは、国民主権を認めない組織がこの国に存在する事を意味している。その組織に都合の悪い証拠は隠滅される。これほどの感覚のズレを正すのに自己改革など到底無理な話である。行政権力を監視し、それを変える力は立法府にしかない。立法府がこの問題に真剣に取り組まなければ、日本は民主主義の名に値しない国の烙印を押される。</p>

<div style="text-align: center;">▲　　▽　　▲</div>

<p>■お知らせ</p>

<p><strong>※忘年会は「早稲田奉仕園」で行います。いつもと会場が異なりますので、お気をつけください。</strong></p>

<p>激動の１年となった2011年もあとわずか。そこで、居酒屋田中塾ではこれまでの皆様のご愛顧に感謝して、忘年会を開催することになりました！</p>

<p>忘年会では、田中塾長も交えてお酒を飲みながら2011年についてざっくばらんに語りあい、2012年の世界と日本を展望する会にしたいと思っています。</p>

<p>18時半開始と言うことでいつもより開始時間が30分早くなりますが、19時～20時がコアタイムとなりますので、その時間に間に合うようにご来場いただいても大丈夫です。</p>

<p>みなさまのご参加をお待ちしています！</p>

<p>【日時】<br />
2011年 12月21日（水） 18時30分～ （開場18時00分）</p>

<p>【会場】<br />
早稲田奉仕園　You-Iホール<br />
住所：東京都新宿区西早稲田2-3-1<br />
<a href="http://www.hoshien.or.jp/map/map.html">http://www.hoshien.or.jp/map/map.html</a></p>

<p><br />
【参加費】<br />
5000円（飲み物・食事付き）<br />
※食べ物と飲み物はこちらで準備しますが、<br />
持ち込みは自由ですので、みなさまのお好き<br />
なものもお持ちより下さい。</p>

<p>【当日のスケジュール】<br />
18:00 開場<br />
18:30 乾杯 → 忘年会スタート<br />
19:00 田中塾長による講義<br />
　　「2011年を振り返り、2012年を展望する」<br />
20:00 講義終了→質疑応答&懇親会<br />
21:00 忘年会終了</p>

<p>【アクセス】<br />
■東京メトロ東西線　早稲田駅より（徒歩約5分）<br />
■JR山手線・西武新宿線　高田馬場駅より<br />
　バスを利用する場合（所要時間約10分）<br />
■東京メトロ副都心線　西早稲田駅より（徒歩約8分）</p>

<p><a href="http://www.hoshien.or.jp/map/map.html">http://www.hoshien.or.jp/map/map.html</a></p>

<p>【お申し込み方法】<br />
 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・ＴＥＬ」を明記してお申し込み下さい。</p>

<p><a href="http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php">http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php</a></p>

<p>（記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい）<br />
</p>]]>
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