Calendar

2013年2月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28    

Recent Trackbacks

« 2013年1月 | メイン

2013年2月24日

格差大国の狭間

 安倍政権が最重要視していた日米首脳会談は想定通りの結果となった。安倍総理は「日米同盟の強い絆が戻ってきた」と胸を張ったが、アメリカの要求をすべて受け入れてみせたのだからそれは当然である。報道された会談要旨を見るとそう思わざるを得ない。

 1.原発ゼロを目指す前政権の方針を見直してアメリカが望む原発維持を表明した。2.アメリカ軍の普天間基地を早期に辺野古に移設する事を約束した。3.尖閣問題で中国との衝突を望まないアメリカの要求を受け入れ冷静な対応を表明した。4.アメリカ製兵器の購入を臭わせる防衛予算の増額と集団的自衛権行使について説明した。5.アメリカが要求するハーグ条約加盟への努力を表明した。そのうえで安倍総理はアメリカが何よりも望むTPP(環太平洋連携協定)への交渉参加を正式表明する姿勢を見せたのである。

 TPP問題の日米共同声明を見る限りアメリカは全く譲歩していない。ただ「聖域なき関税撤廃が前提である限り交渉に参加しない」と選挙で公約した安倍政権の立場を踏まえ、「聖域」があるかのような表現が盛り込まれた。しかし一方で「すべての品目」を交渉の対象としているのだから、交渉をやってみなければ何も分からないという話になる。

 共同声明には「日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品」という表現で、「コメ」や「自動車」が「聖域」に当たるかのように書かれている。しかしそもそもTPPの目的はそうした品目の関税を撤廃する事にあるのではない。そうやってそちらに目を向けさせ、その問題解決にエネルギーをかけさせ、その隙に本来の目的を達成するのである。本来の目的とはアメリカ型資本主義に立ちふさがる国家資本主義を解体する事である。

 本来の目的でない事に目を向けさせ、それにエネルギーをかけさせ、その隙に本来の目的を達するやり方は沖縄返還交渉でも見られた。交渉の「密使」を務めた故若泉敬氏は、アメリカが容易に認めないと思われた「核抜き返還」を実現するためにエネルギーを費やすが、核抜き返還が実現した後に、アメリカの目的が沖縄を半永久的に米軍基地の島にする事だったとアメリカ側から知らされる。アメリカは日本の目を「核」に向けさせ、その隙に沖縄の米軍基地の固定化を図ったのである。沖縄は返還されても返還されないに等しい状態に置かれた。それを知って自責の念から若泉氏は自殺する。

 ソ連共産主義との戦いに勝利したアメリカは、90年代後半からアメリカ型資本主義を世界に広めるグローバリズムに力を入れた。世界では格差と貧困を生み出すグローバリズムに反対運動が盛り上がったが、日本にはアメリカの要求に忠実な小泉政権が誕生し、アメリカの「年次改革要望書」に従って日本をアメリカ型競争社会に改造しようとした。格差が広がり、小泉政権を引き継いだ第一次安倍政権は国民の怒りを買って選挙に敗れ、自民党は民主党に政権の座を明け渡す事になる。

 アメリカの「年次改革要望書」は民主党政権によって廃止され、小泉総理が「改革の一丁目一番地」と言った郵政民営化も見直される事になった。思い通りにならなくなった日本に対しアメリカが怒っただろう事は容易に想像がつく。折からアメリカ型資本主義は百年に一度と言われる金融危機に陥り、一方で中国とロシアの国家資本主義の台頭が注目された。国家資本主義とは市場経済でありながら国営企業が中心の経済体制である。

 国家に支えられた国営企業は公正な競争を阻害するとアメリカは考える。中国はWTO(世界貿易機関)に加入しながら国営企業を民営化せず、貿易競争を有利に進めている。その中国を真似て新興国までが国家資本主義を目指すようになった。共産主義に勝利したアメリカの次なる目標は国家資本主義を打ち負かすことになる。それがTPPの本来の目的であり、狙いは中国の国家資本主義の解体にある。

 そのためにはアメリカ型資本主義に改造しやすい国を引き込んで包囲網を作る。従って日本が交渉に参加すれば日本はアメリカ型資本主義に改造される。それは農産品などの関税問題に目を向けさせながら、非関税障壁とされる日本の商習慣や特有の制度の改造に及び、経済構造の根幹を変えられるのである。民主党政権の誕生で見直されたゆうちょ銀行やかんぽ保険の完全民営化も実施されるだろう。そうして日本にはアメリカ型格差社会が再来するのである。

 アメリカは中国を異質な体制と見て包囲網を作ろうとしているが、少数が富のほとんどを占有しているという点で両国は共通している。むしろ「一億総中流社会」を実現した日本型資本主義と米中とは大きく違うのである。その我々と異なる二つの格差大国の間で一方の包囲網に協力するため、自らが築き上げ世界で最も格差の少ない経済体制を格差大国並みに「改造」されてしまうと言うのもおかしな話である。

 かつて「一億総中流社会」を実現した日本型資本主義の原型を作ったのは戦前の「革新官僚」だが、その「革新官僚」の中に安倍総理の祖父である岸信介氏もいた。それを安倍総理は知らないのだろうか。知っているならば「一億総中流社会」を再来させる政策をこそ考えるべきである。そうしないと格差大国の狭間で日本は沈み込むことになる。


  △  ▼  △

■2月癸巳田中塾のお知らせ

田中良紹さんが講師をつとめる「癸巳田中塾」が、2月27日(水)に開催されます!

田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。

ぜひ、奮ってご参加下さい!

【日時】
2013年 2月27日(水) 19時〜 (開場18時30分)

【会場】
第1部:スター貸会議室 四谷第1(19時〜21時)
東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 302号室
http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml

※第1部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で忘年会を行います。

【参加費】
第1部:1500円
※セミナー形式。19時〜21時まで。

忘年会:4000円程度
※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。

【アクセス】
JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分
東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分

【申し込み方法】
下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・TEL」を明記してお申し込み下さい。

21時以降の第2部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第2部参加希望」とお伝え下さい。

http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php

(記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい)

2013年2月14日

北朝鮮核実験報道の思考停止

 北朝鮮による3回目の核実験はアメリカのオバマ大統領が今年の施政方針を述べる一般教書演説の前日に行われた。その1日前に北朝鮮は核実験の実施をアメリカ、中国、ロシアに同時に事前通告している。これまで中国への連絡を最優先にしてきた北朝鮮が今回はアメリカをより強く意識している事が分かる。

 それは核実験の1か月前に行われた長距離ミサイルの発射実験に成功した事と無縁でない。この実験で北朝鮮はアメリカ本土に到達しうるミサイル技術を持つ事を世界に示した。そのミサイルに小型の核弾頭を取り付ければアメリカ本土を核攻撃できるという「理屈」が成り立つ。従って北朝鮮は今回の実験で「小型化に成功した」事をことさら強調した。

 ことさらに強調してみせるのは少しでも有利な形でアメリカとの戦争状態を終わらせたいためである。我々は朝鮮戦争を過去の「終わった戦争」と考えがちだが、実際には終わっていない。休戦したままの状態である。北朝鮮にとって強大な軍事力を持つアメリカとの戦争をどのように終わらせるか終わらせないかが国家の死命を決する話なのだ。

 平和ボケした日本人にはなかなか理解しにくいが、戦争をしている相手との戦いをやめる時には、より激しく相手を叩いてからやめるというのがセオリーである。昭和20年に敗戦を覚悟した日本軍が最後まで「本土決戦」にこだわったのは、それで勝てると思ったからではない。アメリカに一撃を加えた後でなければ敗戦の条件が不利になると考えたからだ。

 アメリカもベトナム戦争に敗れた時、和平の見通しがついた後で北爆をより一層激化させた。力のあるところを見せつけないと和平交渉が有利にならないからである。従って平和ボケしていないアメリカは、今回の北朝鮮の一連の行動を「対話への熱望」と見ているのではないか。

 そうであれば簡単には乗らないのが外交のセオリーである。相手が言い寄ってきた時には冷たくあしらう方が「熱望」を倍加させて交渉を有利にする。だから強い言葉で北朝鮮を批判し、交渉に応じない姿勢を見せる。オバマ大統領の一般教書演説を聞くと、この問題をアメリカが最重要と捉えている様子はない。日本のメディアだけが部分を切り取って大げさに伝えている。

 ミサイルと核実験に成功したと言っても、北朝鮮が現実に小型の核弾頭を取り付けたミサイルを発射することなど現段階で出来る筈がない。地上からミサイルを発射すればそれはアメリカの衛星によって逐一把握され発射直後に破壊される。冷戦時代にはソ連が地下にトンネルを掘ってミサイル発射場所を特定できないように移動させた事もあるが、探知されないためには海に潜った潜水艦から発射するしかなかった。

 それには長時間潜水可能な原子力潜水艦が必要で、冷戦末期に米ソは広い太平洋を舞台に原子力潜水艦を探知できないように航行させ、その原子力潜水艦の補給基地を巡って太平洋の島々はCIAとKGBがしのぎを削る情報戦の前線になった。北朝鮮はソ連ほどの軍事力を持っておらず、アメリカにとっての懸念は中東などに核技術が流出する事である。

 そもそも北朝鮮の核疑惑はソ連崩壊が契機となって発覚した。アメリカがソ連の核技術の拡散を懸念し、核拡散に焦点が当てられた時に北朝鮮の核開発が問題になった。国際社会が核施設を査察しようとすると北朝鮮はNPT(核拡散防止条約)から脱退し、インドやパキスタンと同じように核保有を目指した。

 阻止するためにはその時点で北朝鮮の核施設を破壊する必要があった。クリントン大統領は爆撃を決断するが、爆撃すれば北朝鮮の反撃で韓国が甚大な被害を受ける。韓国の反対もあり爆撃は直前に回避され、カーター元大統領が訪朝して米朝対話路線が生まれた。こうして北朝鮮を支援する「米朝枠組み合意」が締結される。

 しかしその後も北朝鮮は核開発を続け、03年に再度NPTを脱退、06年に1回目の核実験を行った。その時アメリカのブッシュ政権はイラク戦争を理由に北朝鮮の核問題を中国主導に委ねる。その間に北朝鮮の核開発は進歩を遂げ、アメリカが爆撃破壊する事も難しくなった。アメリカは北朝鮮の核保有を事実上認めたのではないかと私には思えた。

 冷戦後の初期には「残された最後の分断を終わらせる」として、朝鮮半島の統一をアメリカ大統領の使命と考えた時期もあるが、そのうち統一させない方が国益になると変わった。日本と韓国にアメリカのプレゼンスの必要性を感じさせ隷属させられるからである。中国にとっても統一された朝鮮半島がアメリカ寄りになるのでは困る。朝鮮半島を分断させておく事は米中両国の利害と合致した。

 そして北朝鮮の脅威はアメリカの軍産複合体に日本に兵器を売りつける絶好の機会を提供した。かつては国民の反対を懸念して自民党が購入を拒んだミサイル防衛などに日本国民の抵抗がなくなり、北朝鮮の存在は日本を世界最大の兵器ビジネス国家アメリカの思い通りの方向に導いたのである。

 そしてそれを補強しているのがメディアの報道姿勢だ。誰も反論できない「正論」らしき論説を展開して日本をアメリカ隷従に押し込める。核保有などもっての他だー被爆国日本では誰も反論できない。戦争は悪だー敗戦国日本はそれも反論できない。日本は平和を尊重するーますます反論できない。こうして結論はアメリカに守ってもらうしかないというお定まりの結論になる。

 しかし誰も反対できない論理を繰り返していると人間は思考を停止する。戦争は悪だ。平和は尊い。過ちは繰り返しません。あの戦争についての結論がそれでしかないと戦争について考える事をしなくなる。そうして戦後の日本人は現代史を直視しないままになった。北朝鮮の核実験報道を見ているとそれと同じ事を感じる。

 かつてキッシンジャー米元国務長官は「脅威が現実になれば日本人の平和主義など一夜で変わる」と断言したが、思考を停止すればお定まりの結論が正反対になる事もありうる。国際社会と協力して北朝鮮を制裁するのは当然としても、日本にとって地政学上最も重要な朝鮮半島について、日本が主体的になしうることは何かを議論しないのが不思議である。なぜアメリカ任せ、中国任せで済むのだろうか。

2013年2月 4日

権力者は担いでくれた恩人を切る

 政治を見ているとつくづく権力とは非情なものだと思う。党内基盤の弱い権力者が長期政権を目指すためには、自分を権力者に担ぎ上げた恩人を必ず切り捨てる。それが出来ない権力者は短命に終わる。

 戦後の日本で長期政権を実現したのは、吉田茂、佐藤栄作、中曽根康弘、小泉純一郎の4氏だが、吉田、佐藤が強い党内基盤を持っていたのに対し、中曽根、小泉の二人は弱小派閥にもかかわらず権力者となり、しかも長期政権をものにした。二人に共通するのは自らを権力者に担ぎあげた「恩人」を切り捨てた事である。

 自民党傍流で少数派閥の中曽根氏が総理に就任したのは何よりも自民党最大派閥を有する田中角栄氏の支援を得たからである。ロッキード事件で無罪を勝ち取ろうとしていた田中氏は、この事件で大きな「貸し」のある中曽根氏を総理に据え、その政治力を利用して復権を果たそうとした。

 「田中曽根内閣」と言われたように、中曽根総理は田中氏の操り人形となり、人事も政策も田中氏の言う通りにした。しかし中曽根総理はただの操り人形ではなかった。総理就任以来、田中氏の力を削ぎ自らが自立する道を虎視眈々と狙っていた。そのための一つが戦後の日本をコントロールする「横からの力」アメリカに取り入る事であり、もう一つは田中派を分断する事であった。

 前任の鈴木善幸政権が「平和主義」を唱え、アメリカとの間で摩擦を起こしていた事を奇禍として、中曽根氏は「日米は運命共同体」、「日本列島を不沈空母化する」などの発言でレーガン大統領の歓心を買った。かつて「民族自立」を訴え、日米安保体制を批判した政治家とは思えぬほど中曽根氏は「日米同盟強化」にまい進した。

 そして中曽根氏は、田中派の中でも中曽根嫌いで有名な金丸信氏に総理就任直後から接近を図る。銀座の料亭で土下座をし「あなたを必ず幹事長にする」と約束して、田中氏に対する秘かな造反を促した。3年後に金丸氏は竹下登氏の背中を押して「創政会」を結成、田中派が分裂含みになる中で田中角栄氏は病に倒れ政治生命を失った。

 こうして中曽根氏は自らを総理の座に就けてくれた田中角栄氏を切り捨てた。田中支配から脱した中曽根氏は5年に及ぶ長期政権を実現する。しかし金丸氏は中曽根総理のために「田中切り」に協力した訳ではない。金丸氏は田中支配を終わらせ、日本政治の「世代交代」と、政権交代可能な「政治制度」の構築を目指した。

 従って田中なき後の金丸氏の矛先は中曽根総理に向かう。さらなる長期政権を目指した中曽根総理だったが竹下氏に禅譲せざるを得なくなった。こうして竹下政権は誕生する。金丸氏はいわば「生みの親」である。すると長期政権を目指した竹下氏はその「生みの親」を切り捨てるのである。

 竹下総理の就任直後、金丸氏が激怒する事件が起きた。金丸系列の県会議員が汚職事件で摘発されたが、摘発を知っていたはずの竹下総理が自分に連絡してこなかったと言うのである。それからすぐに金丸氏は突然「政治家は一代限り。世襲は認めない」と発言する。誰かが地元で「金丸引退。息子に世襲」の噂を流したと言う。

 噂の元を金丸氏は竹下総理と見ていた。総理の座に就くと「生みの親」は煙たい存在になるらしいと金丸氏は言った。二人は子供同士が結婚しているので姻戚関係にある。表面では連携しているように見せながら、見えないところで政治の戦争が始まった。それが最大派閥「経世会」の分裂につながる。

 そうした流れを見てきた私は、「自民党をぶっ壊す!」と叫んだ小泉純一郎氏が総理に就任した時、「生みの親」をどうするのかと思った。自民党内で小泉氏は弱小勢力であり、国民的人気の半分は応援を買って出た田中真紀子氏の力である。その真紀子氏は「変人総理の生みの親は私だ」と発言していた。小泉総理が長期政権を目指すなら必ず真紀子氏を切るはずである。

 そう思っていると、「外務省改革」に熱心になった田中真紀子外務大臣は、外務官僚や鈴木宗男議員と戦争を起こす。その挙句に喧嘩両成敗で退任させられた。すると鉄は熱いうちに打てと言わんばかりに秘書給与疑惑が発覚し、真紀子氏はさらに議員辞職に追い込まれた。それらは一貫した権力行為に私には見え、小泉長期政権の可能性を感じさせた。

 小泉政権の後を受けた安倍晋三総理に私は「権力者になりきれない総理」の姿を見た。盟友の麻生太郎氏を幹事長に起用しようとして派閥のオーナーである森喜朗氏に相談に行き、拒否されて中川秀直氏を押し付けられたからである。しかもその話が表に出た事に私は驚いた。この一件で安倍氏には権力者の片鱗もない事が分かった。案の定、最後は無様な退陣劇を演じる事になった。

 第二次安倍政権は報道だけ見れば順風満帆である。円安、株高に報道の焦点が当たっている事と、参議院選挙までは何が何でもぼろを出さずに行こうとする自民党一丸の総力体制があるためである。しかし私にはまだ安倍総理が長期政権を担える権力者には見えない。

 安倍総理は自民党総裁選挙で自民党員に嫌われた石原伸晃氏と国会議員に嫌われた石破茂氏の消去法によって選出された。連立を組む公明党との間にも隙間がある。いわば吉田・佐藤型ではなく中曽根・小泉型である。長期政権を実現しようとすれば「生みの親」を切るだけの非情さが必要となる。

 第二次安倍政権の「生みの親」を自認しているのは麻生太郎副総理で、現在は緊密ぶりをアピールしている。しかしその緊密さが長く続く保証はない。民主党政権との違いを見せつけるパフォーマンスで安倍政権はここまで乗り切ってきたが、前政権の記憶が薄れてくると、「ロケットスタート」のために受け入れた八方美人的な政策の付けが回ってくる。

 その時に「生みの親」と総理との間に確執が生じるというのが私の見てきた権力者の世界である。総理が「短命でも良い」と言えば問題はないが、自分の政策にこだわればそうはならない。第一次安倍政権での安倍・麻生関係には「脱小泉」という共通目標があって緊密さを維持した。しかし今や党内に敵は見えない。まして野党不在と思えば権力はそのように動き始める。そして「権力者になりきれない総理」であればそれが薄氷を踏むことにつながるのである。


  △  ▼  △

■2月癸巳田中塾のお知らせ

田中良紹さんが講師をつとめる「癸巳田中塾」が、2月27日(水)に開催されます!

田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。

ぜひ、奮ってご参加下さい!

【日時】
2013年 2月27日(水) 19時〜 (開場18時30分)

【会場】
第1部:スター貸会議室 四谷第1(19時〜21時)
東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 302号室
http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml

※第1部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で忘年会を行います。

【参加費】
第1部:1500円
※セミナー形式。19時〜21時まで。

忘年会:4000円程度
※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。

【アクセス】
JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分
東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分

【申し込み方法】
下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・TEL」を明記してお申し込み下さい。

21時以降の第2部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第2部参加希望」とお伝え下さい。

http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php

(記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい)

Profile

田中良紹(たなか・よしつぐ)

-----<経歴>-----

1945年宮城県仙台市生まれ。
1969年慶應義塾大学経済学部卒業。
同年(株)東京放送(TBS)入社。
ドキュメンタリー・デイレクターとして「テレビ・ルポルタージュ」や「報道特集」を制作。また放送記者として裁判所、警察庁、警視庁、労働省、官邸、自民党、外務省、郵政省などを担当。ロッキード事件、各種公安事件、さらに田中角栄元総理の密着取材などを行う。
1990年にアメリカの議会チャンネルC-SPANの配給権を取得して(株)シー・ネットを設立。
TBSを退社後、1998年からCS放送で国会審議を中継する「国会TV」を開局するが、2001年に電波を止められ、ブロードバンドでの放送を開始する。
2007年7月、ブログを「国会探検」と改名し再スタート。

BookMarks

日本初の政治専門チャンネル!
↓ ↓ ↓
国会TV
http://kokkai.jctv.ne.jp/

-----<著書>-----


『裏支配─いま明かされる田中角栄の真実』
2011年1月、電子書籍


『メディア裏支配─語られざる巨大マスコミの暗闘史』
2005年3月、講談社

-----<編書>-----


『憲法調査会証言集─国のゆくえ』
2004年7月、現代書館

→ブック・こもんず←



当サイトに掲載されている写真・文章・画像の無断使用及び転載を禁じます。
Copyright (C) 2008 THE JOURNAL All Rights Reserved.