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「冷戦後」という現実

 1991年12月にソ連が崩壊し第二次世界大戦後の冷戦体制に終止符が打たれた時、アメリカの政治家の多くはモスクワに向かった。歴史的瞬間を自らの身体で感じたいと思ったのだろう。また冷戦の終焉はそれまでの国家戦略を根底から見直す必要をアメリカに迫っており、そうした緊張感も多くの政治家をモスクワに向かわせたのだと私は思った。

 一つの歴史の終わりと新たな歴史の始まりを感じさせる動きだったが、日本に歴史的瞬間を体感しようとする政治家は現れなかった。冷戦の終焉を国会が議論することもなかった。政治家だけではなく日本全体が冷戦の終焉を遠くから見ていた。

 日本人にとっての戦後は、敗戦の荒廃から立ち上がり、他国にはない「勤勉さ」で高度経済成長を成し遂げたという成功物語である。平和主義に徹して冷戦による暴力の世界とは無縁でいることが成功の理由だと思い込んでいた。日本人は冷戦の終焉を「平和の配当が受けられる」と喜び、「自らの立場が根底から変わる」とは考えなかった。

 しかしアメリカは冷戦の終焉を喜んでなどいない。アメリカ議会では、ソ連の核の拡散をどう防ぐか、米軍の配備をどう変更するか、ソ連に代わる諜報の標的は何かなど、新たな秩序作りに向けた議論が3年余り続いた。その議論の前提にあるのは、米ソのイデオロギー対立で抑えられていた民族主義、宗教、文明の対立が世界中で噴き出し、世界は著しく不安定になるという認識である。

 その不安定な世界をアメリカが一国で管理する戦略とは何か。アメリカはそれまで以上に世界の情報を収集・分析する必要に迫られ、首都ワシントンのシンクタンク機能は強化され、諜報活動も冷戦時代以上に必要と認識された。一方で安全保障戦略の中枢は軍事から経済に移行すると考えられ、対ソ戦略を基にした米軍の配置を見直し、経済分野における諜報活動が強化されることになった。

 そうした中で「ソ連に代わる脅威」とみられたのが日本経済である。日本の経済力を削ぐ事がアメリカの国益と判断され、日本経済「封じ込め」が発動された。その一つが「年次改革要望書」を通して日本に国家改造を迫る事である。また一つは高度経済成長の司令塔であった官僚機構を弱体化させる事であった。さらに日本国家の血管部分に当たると言われる金融機関を抑え込むためBIS規制が導入された。

 アメリカの「年次改革要望書」は自民党の宮沢政権から麻生政権まで引き継がれ、小泉政権はこれに最も忠実に対応したが、09年の政権交代により鳩山政権の誕生でようやく廃止された。官僚機構でアメリカが標的にしたのは大蔵省と通産省である。東京地検特捜部が「ノーパンしゃぶしゃぶ」をリークし若手官僚を逮捕した接待汚職事件で大蔵省は威信を喪失、貿易立国を主導してきた通産省も輸出主導型経済を批判されて往時の面影を失った。そして自己資本比率8%の達成を迫るBJS規制は日本の銀行を貸し渋りに追い込み、企業倒産の増大と経済活動の停滞という「失われた時代」に日本を突入させたのである。

 アメリカが日本経済を目の敵にした理由は、戦後日本の経済成長は日本人の「勤勉さ」によるものではなく、冷戦のおかげだと考えるからである。アメリカのソ連封じ込め戦略は、アジアでは日本、ヨーロッパでは西ドイツを「反共の防波堤」にするため、両国の経済成長を図る事にあった。敗戦国の日本と西ドイツがアメリカに次ぐ経済大国となりえたのは冷戦のおかげである。しかし日本の高度経済成長はアメリカ経済にまで打撃を与えた。

 日本製品の集中豪雨的輸出がアメリカの製造業を衰退に追い込み、1985年、ついにアメリカは世界最大の借金国に転落する。一方の日本は世界最大の金貸し国となった。それでも冷戦体制にある間はアメリカが日本と決別することはできない。アメリカの軍事力に「タダ乗り」して金儲けに励む国をアメリカはただ批判するだけであった。

 ところが冷戦が終われば事情は異なる。もはや「タダ乗り」を許すわけにはいかない。アメリカの軍事力にすがりつかなければ日本の安全保障は維持できないと思わせる一方で、そのためには出費を惜しまないようにする必要がある。日米安保体制は冷戦の終焉で終わる運命にあったが、中国と北朝鮮の存在を理由に「アジアの冷戦は終わっていない」とアメリカは宣言し、日米安保は再定義され継続された。

 しかし中国と北朝鮮はかつてのソ連と異なる。ソ連は世界を共産主義化しようとしたが、中国も北朝鮮も世界を共産主義化しようとはしていない。していないどころか「改革開放」という名の資本主義化を目指している。ただ両国とも軍事に力を入れているところがアメリカにとって都合が良い。中国と北朝鮮の脅威を強調すれば日本から金を搾り取ることが出来るからである。

 北朝鮮がミサイルを撃てば日本はイージス艦やMD(ミサイル防衛)やアメリカの兵器を購入する。しかしその北朝鮮が最も手を組みたがっている相手がアメリカである事をアメリカはよく知っている。一方の中国はアメリカにとって今や日本以上に重要な経済パートナーである。相互依存度もダントツなら、日本をしのぐための技術開発でも米中は協力している。しかも核を持つ大国同士だから戦争することはありえない。アメリカは中国に追い越されたくはないが、いずれ米中2国で世界を管理する日が来るだろうと考えている。

 地下資源があるとみられる北朝鮮にもアメリカは興味がある。ミャンマーのような民主化を達成できれば、中国以上の影響力を行使できると考えている。日本の小泉政権がアメリカの頭越しに北朝鮮と国交正常化を図ろうとしたが、アメリカは断固としてそれを許さなかった。同じように日本が周辺諸国と手を結ぶことをアメリカは望まない。日本はアメリカとだけ友好関係を築き、中国が大国化するのを牽制するために利用できる存在であればそれで良いのである。それが冷戦後のアメリカの基本戦略である。

 8月10日に韓国の李明博大統領が竹島に上陸して領土問題に火をつけた。大統領はその後も民族主義を煽る言動を繰り返して日本を挑発している。この人物の政治手法は小泉総理と似ている。アメリカを政権運営の後ろ盾としながら、小泉総理が靖国参拝で日本国民の反中国感情を刺激したように、慰安婦問題を持ち出して韓国の反日感情を刺激している。おそらくアメリカの許容範囲と見ているのだろう。

 15日には尖閣諸島に香港の活動家が上陸して逮捕・強制送還される事件が起きた。いずれも日本にとっては許しがたいが、日本の領土問題には第二次大戦とその後の冷戦体制が色濃く影を落としている。北方領土問題はそもそも太平洋戦争に勝利するためアメリカがソ連に千島列島を帰属させると約束して対日参戦を促した事から始まる。竹島は冷戦体制であったが故に日本は日韓協力を優先させて韓国の暴挙を見逃してきた。そして尖閣問題でアメリカは介入しない事を明言している。

 竹島や尖閣をアメリカが「日米安保の対象地域」と発言しても、国益にならない領土問題にアメリカが介入する事はない。つまり領土問題は日本が独力で解決する以外に方法はないのである。すでに世界が冷戦型思考を切り替えているのに、日本だけは「アジアの冷戦は終わっていない」とアメリカに教えられて冷戦型思考を引きずってきた。しかしこの夏に起きた領土を巡る不愉快な出来事は、日本が自身の戦後史を振り返り「冷戦後」の現実を直視するための格好の機会である。日本は自力で生き抜くしかない「冷戦後」の現実を下敷きにして今後の国家戦略を構築していくべきなのである。


▲  ▽  ▲

■お知らせ

田中良紹さんが講師をつとめる「壬辰田中塾」が、8月29日(水)に開催されます!

田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。

ぜひ、奮ってご参加下さい!

【日時】
2012年 8月29日(水) 19時〜 (開場18時30分)

【会場】
第1部:スター貸会議室 四谷第2(19時〜21時)
東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 302号室
http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml

※第1部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第2部を行います。

【参加費】
第1部:1500円
※セミナー形式。19時〜21時まで。

第2部:4000円程度
※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。

【アクセス】
JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分
東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分

【申し込み方法】
下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・TEL」を明記してお申し込み下さい。

21時以降の第2部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第2部参加希望」とお伝え下さい。

http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php

(記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい)

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コメント (14)

不思議なんですよね、なぜ「領土問題は存在しない」と主張する側が、いきなり挑発的な行動に出たのか?

以前、田中さんは「民主党が小沢一派を除名できたのは、彼らが離党したからだ」という意味のことを書かれていました。

今回、それと同じようなことを感じるのですね。

韓国側が強硬な主張をすればするほど、日本はひとつひとつ今までとは違う対応をしています。国際裁判所への提訴しかり、「不法占拠」発言しかり、「歴史と領土の問題分離」しかり、今までの自民・公明政権が出来なかったか、あえてやらなかったことを民主党政権が修正しています。

李大統領は日韓の未来志向的関係を主張していたことを考えると、これら一連の行動は、実質として今までの自民党長期政権下の澱を沈めて日韓関係を革新することにつながっています。

日露の領土問題の解決への道が、メドベージェフ・ロシア大統領の「訪問」によって実質的に新しく開かれたことを考えると、今回の李大統領の行動は奥が深いように感じます。

今回の内容は、「戦後史の正体」を読んでいるとすっと理解できる内容ですね。
そして、両国首脳のレベルの低さといったら酷いものです。
どちらも支持率が低いものだから、ナショナリズムに訴えて支持率を上げようという魂胆がみえみえです。
早いこと総選挙をして、民自公体制を潰したいものですね。
ところで、最近のここのコメントの更新率の悪さといったらないですね。
どういう魂胆があるのでしょうね。

んー、hideさんのおっしゃる通り、コメントの更新の無さは、投稿熱を減退させんとするかのようですね。

んー、これも削除されるかなあ?

田中良紹先生へのコメントを更新しないことは、田中先生への反応の無さを浮き彫りにして、ここのコーナーの終焉を迎えることにもつながると思えますが・・・。


さて、本題。

 日本の経済は、中国という膨大な人口を抱える後進国家の進歩によって牽引されるという現実がある。それは米国も欧州も程度の差こそあれ同様である。

 その中国経済の進歩を支えるのは、日本の総合的な技術指導である面が大きいと思う。中国が日本の隣国でなければここまで発展はしない。

 米国もこのことには気づいていると思う。中韓の発展が、アジアの発展が、欧米の指導ではあり得ない発展を見せたのは、日本の力によるものだ。


 もはや欧米が白人優位を唱える根拠は消えつつある。

 日本の知恵と中国の我儘が、世界中の世界観を覆そうとしている。


 ああ、尖閣ね、竹島ね。まあ、先送り先送り・・・。

 中韓も日本の力はわかってるから、余計に強がるんだよ。
 

田中様

>日本が自身の戦後史を振り返り「冷戦後」の現実を直視するための格好の機会である。日本は自力で生き抜くしかない「冷戦後」の現実を下敷きにして今後の国家戦略を構築していくべきなのである。

国会は領土問題解決より、政局の方が優先度が高いようです。
今こそ党派を超えて領土問題を解決すべきではないかと考えますが、東日本大震災の復旧も滞っている現状からも今の枠組みでは今後の国家戦略を構築していくのは無理そうです。
今後人口減少が顕著になり、我が国は衰退していくのでしょう。

<田中良紹様>
こんにちは。さて、冷戦後を見通していた日本の政治家がいるか?ですが、私はいたと思います。「東西冷戦が終結し各国は剥きだしの国益を引っ提げてやってくる。我が日本だけが和を持って尊しとすべし、なんていつまでもぬるま湯の中にいれば、とんでもない事になる」小沢一郎が約5年前に演説した内容です。
当時は良く理解できなかったけど、日本に起きている現実を見れば正しかったと実感できる。
プラザ合意を飲んだ竹下氏に小沢氏は「あんた何をしたか判っているのか?」と激怒している。彼は米国の目論見が見えるから冤罪に捕らわれた。また、政権交代の原動力になり、郵貯の300兆円を米国金融に渡らなくしたから、殺小沢指令が飛んだ。
国民新党との公党間の約束である郵政改正法案は、未だ店晒しで成立していない。幹部国会議員たちは、わが身可愛さに店晒しにしている。
小沢にされた事が自分に降りかかるのが目に見えているから・・・。
また、故橋本総理は、双子の赤字の貿易摩擦についてあまりにも激しい攻撃にあい、米国債を売ってやろうかと発言した後、数々のスキャンダルに見舞われ、ついには金融ビッグバンをやらされ金融政策に政府のグリップが効かなくなる日銀の独立(大蔵省からの金融庁の独立)をやらされた挙句、非業の死を遂げている。
私はあらゆるイデオロギーを信じない。良紹さんが書かれた民族紛争も宗教問題も全てが経済的なファクターで起きていると想像している。
だから、安倍・麻生時代の「自由と繁栄の弧」なんて自由主義国だけのブロック経済戦略はチャンチャラおかしい。
誰が得をするか?米国と欧州だからだ。日本が手を拱いている内に米国はちゃっかりと中国と結ぶ。
米国・欧州が裏で主導している民主化運動もチャンチャラおかしい。民主主義とは米国欧州に都合が良い政治システムだからだ。内戦で国が荒れるほど、困窮するほど経済支配しやすくなる。
他国の民主化運動に喝采する輩が後を絶たない。いい加減、目を覚まして欲しい。

最早、野田退陣は既定路線だろうが、時期はいつか?ということに注目が集まっている。

「維新」が間に合うか?

維新はTPP賛成だそうで、「生活」とはそこの理念が違う。

しかし、先ずは自公民勢力の壊滅が優先だ。

そしてそのあとに、地方再生か都会優先かの路線対立にけじめをつければよい。


今、格差は拡大しつつあり、それを縮めるのが政治の役割だが、「維新」の連中は、地方の中心的な役割を唱えながら、中央既得権益擁護派に転換してゆく可能性が高い。

橋本も理念が傑出しているのではなく、大衆受けする発信力が傑出しているのであって、勘違いから既得権益擁護派に取り込まれるだろう、残念ながら。

彼のバックはマスコミだと意識してるから、その背後の財界も意識しているね。

んー、当面、既得権益打破を叫び続けていただきましょうか。

日本の大使が乗車する車が襲われ、日本の国旗が奪われた。

なんとも不思議な気持ちだ。
なぜ、車を止めたのか。
停車せざるを得ない状況を認めるとして、なぜ、みすみす国旗が奪われるのを見過ごしたのか。
SPなり、ボディガードなりは同乗していなかったのか。

日本国を代表する人物が載っている車が、大した抵抗もせずに停車させられ、何の抵抗もせずに国旗を奪われる。
これが、大使の誘拐や、殺害にでもなっていたなら、一体どういうふうに説明するのか。

同じような事態が起こった時、フランスの大使が乗った車なら、どう云う対応をするのだろうか。
イギリスなら、アメリカなら、ロシアなら、イランなら、イスラエルなら・・・中国なら。

なんとも考えずらい事実が起こっている。
しかし、日本の対応とは一体どうなっているのだろう。
日本海洋上や、東シナ海、中国・韓国国内で起こっている出来事は、一歩間違えれば銃声が響く事態だ。
それは、理解されているのだろうか。

尖閣で2年前に起こった中国漁船と海保艦との衝突事件は本来日本国内で大騒ぎするほどの事件であったのか?
その後の石原都知事の尖閣諸島購入の意思表示で再び領有問題に火をつけた。(しかも都知事という公人だけにたちが悪い。)
中国香港の国粋的な活動家が島への上陸を強行したのも、原因は偏屈な中国嫌いの石原が火をつけたともいえる。
領土問題は外交力が不足すると最後は当然ながら武力衝突に行き着く。
日本は領土問題よりもはるかに重要な政治的な問題を解決しなければならないのに、国民の目を政府とマスコミははぐらかしているようにしか見えない。
竹島もしかり。韓国が実質占有しているこの島に大統領が訪問することが日本の領土を侵されたことになるのか?
実質的には韓国に占有されて20年以上手つかずだったのではないか?
何をいまさらという感じがする。
日本人は太平洋戦争前後からの近代現代史をもっとまじめに勉強すべきである。孫崎享氏などの真の外交官だった人達の意見を冷静に聞くべきである。

 韓国大統領は、辞任後逮捕され収監され、手錠をかけられて裁判を受け、国民の前に生き恥を晒される。
 とても耐えられない屈辱だ。

 その原因は親族の暴走であることが多いのだが、最大の援助者である親族だから、暴挙収賄の類でも止め難い。

 李明博も悪い予感に怯えている。そんな妄想による暴挙、妄言の類は、騒ぎにならぬように厳しく対処することだ、大きな問題ではない。

 竹島の問題は、戦略的な検討の後に対応すべき課題であり、落日の大統領に付き合う類のものではない。

最近のテレビ報道を見ていると、消費増税や原発の話はほとんどなく、尖閣や竹島等の領土問題が中心となっています。
消費税の場合は法案が成立したからという見方もありますが、原発についてはその見方もできません。
端的にいえば、これまでのさまざまな外交上の失態が原因とはいえ、この時期に余りにも相次ぐ領土問題の再燃は、国民の怒りを外に向けるには格好の材料であり、タイミングが良すぎるきらいがあります。
で、外に向けることで得をするのは誰か?
「近いうちに行われる」選挙の争点ぼかしができる民主・自民・公明であり、既得権益を死守したい霞ヶ関であり、原子力ムラの住人であり、これらの人々をサポートしてきた大手マスコミだと思います。
さらに付け加えるならば、日本にアジア諸国との良好な関係を築いてほしくないアメリカもその中に入るでしょう。
多くの方が「戦後史の正体」を読んだ以上、もうこれまでのような既得権益側のマインドコントロールは通用しないことを期待したいですね。

余談ですが、近々NHKで吉田茂に関するドラマを放映するようです(確か渡辺謙主演だったと思います)。
「戦後史の正体」がベストセラーになり、多くの国民が真実に触れている実状に、マスコミも危機感を抱いたのでしょうか?

孫崎さんの「戦後史の正体」を読みました。全く違和感なく読むことができました。
孫崎さんが著書の中で指摘しているとおり、私の認識も相当所謂常識とされていることを刷り込まれていたことが良くわかりました。
私が政治に関心を抱くようになったのは60年安保以降であり、それ以前の政治状況については書物での知識ですので、メディアを支配した「追随派」の情報によって洗脳されていたようです。
しかし、西松事件以降の露骨な小沢一郎弾圧の背景は何かと探る中で、故江藤淳氏の著書「閉ざされた言語空間」を知り、日本のメディアが米国の支配下にある根源的理由がわかり、さらに新藤宗幸氏の著書「司法官僚」を読み、検察出身者が支配する最高裁事務総局が裁判官の人事権を掌握し、判決に干渉している実態も知りました。
小沢排除にタッグを組む司法官僚とメディアの背景にあるものははっきり見えてきたのです。
冷戦が終わり、世界が帝国主義時代に再突入するという認識を多くの日本人が持てなかったこと、あるいは気づかないようにさせられたことが今日の日本の惨状になって現れているような気がします。
一方、戦争直後にアメリカによって仕込まれた日本と近隣諸国との間の領土問題がここにきて急に噴出したことに何かの策動を感じます。
特に、以前に反中活動を行っていたとされる香港の活動家には非常に胡散臭さを感じます。
国際政治においては謀略は日常茶飯事と受け止め、逆手をとる必要があります。
竹島問題は北朝鮮との国交回復の環境を整えました。尖閣問題は東シナ海における日中の共同資源開発の契機にすべきなのです。
対立と敵意は悲劇しか生まないことを肝に銘じるべきなのです。

領土問題は決して甘く見るべきではない。双方のトップの腹の内がどうあろうと、一般民衆レベルで、相手国への嫌悪感が日増しに増幅しつつある現実がある。無論メディアの影響も甚大である。このような状態こそ最も危険ではないか。そこで突発的に何かが起これば、一気に世相が変貌するもの。それを未然に防ぐのが外交であるはずが、どうもいずれの国も誤ったシグナルを出し続けている。いや、我が国は冷静であって、相手が一方的に云々などと言っているうちに手遅れにならなければよいが。数年前の鳩山首相時代の友愛理念はどこへやらである。

【em5467-2こと恵美さま】
いつも鋭い分析に敬意を持って拝見しています。

ソ連崩壊と冷戦終結後の世界のパワーバランスの変化とアメリカの戦略変更についての分析は、全くそのとおりだと思います。

そしてこのことは「戦後史の正体」(孫崎享氏)にさらに詳しく解説されていますので、心ある方はぜひご購読ください。

特に小泉・竹中の売国コンビ以降の政権は、自民党も民主党も(鳩山氏を除いて)見事にアメリカ隷属政権の連続で、この流れを食い止めようとした小沢氏と鳩山氏は、幻の4億円政治献金ねつ造や母親からの政治資金援助を検察から針小棒大にリーク報道され事件化されて、党代表や総理の座から失脚させられたことはご承知の通りです。

したがって、今までも今後も日本は常にアメリカの国益にとって役に立つか立たないかの価値判断だけでしか相手にされない存在なのだ…という国際政治の冷厳な現実に目覚めて、その覚悟の上で「独立した国家として真の自立心・独立心」を持ってそれぞれの課題や難問に対処するしかありません。

そしてこの厳しい世界情勢とアメリカの強欲戦略に冷静かつ豪胆に対処できる政治家は、小沢一郎氏しか見当たりません。

したがって来たる解散総選挙においては、小沢氏率いる「国民の生活第一」を圧倒的に勝たせることがこれからの日本に絶対に必要であり、ゆめゆめ「○○維新の会」や野田ブタ民主や耄碌派閥自民などを勝たせてはなりません。

田中様の見解に賛同して、これまでも何度も投稿して、その都度掲載していただきましたが、このたびは1週間近く経過してもいまだに掲載される気配がありません。

the journalは、右寄りの意見であろうが左寄りの意見であろうが公平・平等に掲載される自由が保障されている優れた意見交換の場所だと思って愛読していましたが、今回の小生の投稿意見の扱いを見ると、投稿意見を事前審査して、内容により掲載したり掲載しなかったりしているのですか?

また、いつからこのような扱いをするようになったのでしょうか?
これではthe journalの言論の場としての信頼性が大きく揺らぐと危惧しております。

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Profile

田中良紹(たなか・よしつぐ)

-----<経歴>-----

1945年宮城県仙台市生まれ。
1969年慶應義塾大学経済学部卒業。
同年(株)東京放送(TBS)入社。
ドキュメンタリー・デイレクターとして「テレビ・ルポルタージュ」や「報道特集」を制作。また放送記者として裁判所、警察庁、警視庁、労働省、官邸、自民党、外務省、郵政省などを担当。ロッキード事件、各種公安事件、さらに田中角栄元総理の密着取材などを行う。
1990年にアメリカの議会チャンネルC-SPANの配給権を取得して(株)シー・ネットを設立。
TBSを退社後、1998年からCS放送で国会審議を中継する「国会TV」を開局するが、2001年に電波を止められ、ブロードバンドでの放送を開始する。
2007年7月、ブログを「国会探検」と改名し再スタート。

BookMarks

日本初の政治専門チャンネル!
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国会TV
http://kokkai.jctv.ne.jp/

-----<著書>-----


『裏支配─いま明かされる田中角栄の真実』
2011年1月、電子書籍


『メディア裏支配─語られざる巨大マスコミの暗闘史』
2005年3月、講談社

-----<編書>-----


『憲法調査会証言集─国のゆくえ』
2004年7月、現代書館

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