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国民主権を裏切る政治

 消費増税を主張する勢力の本音は消費税を選挙の争点にしたくない事だと私は書いてきた。だから「話し合い解散」とか「大連立」を口にする。「話し合い解散」は与野党に対立がない時の解散であり、「大連立」は与野党がなくなることだから対立もない。つまり「話し合い解散」や「大連立」なら選挙をやっても消費税が争点になる事はないと考えている。増税派はそれほど消費税が選挙争点になる事を恐れている。

 それもそのはずで、これまで消費税を掲げた政権が選挙に勝ったためしはない。大平政権は堂々と選挙に掲げたが過半数を割り込む大惨敗をした。中曽根政権は「大型間接税をやらない」と公約して衆参ダブル選挙に大勝したが、300議席を得るや「売上税導入」にとりかかった。

 つまり大平政権のように堂々と選挙で国民の審判を受けるのではなく、増税しないと公約して選挙に勝ち、その勝利をテコに選挙のないうちに増税を強行しようとしたのである。それは国民主権を無視する行為で、世論が強く反発したため中曽根総理はすぐに「売上税」を引っ込めて竹下政権に先送りした。

 磐石な議席を引き継いだ竹下総理も選挙の争点にせず、数の優位で消費税法案を強行採決した。しかし竹下総理は消費税の問題点を国民に明らかにして理解を得る努力をし、消費税と所得減税を抱き合わせてトータルでは2兆円を越える減税をやった。それでも翌年の参議院選挙で自民党は歴史的敗北を喫し、33年ぶりに「ねじれ」が生まれて日本政治混迷のきっかけを作った。つまり選挙争点にしないで消費税を成立させても、次の選挙で与党は敗北するのである。

 消費税率を3%から5%に引き上げた橋本総理も、引き上げ後の参議院選挙に敗れて退陣し、現在の消費税率は与党の選挙敗北を代償に実現されてきた。今回も例外でない事は容易に想像がつく。今の経済状況は以前よりも悪いので、増税できるタイミングでない事は世界の学者も認めている。だから増税を強行すれば国民の鉄槌が下る。それをいかに避けるかの思惑が「話し合い解散」や「大連立」の背後にある。

 しかしそれは国民主権を裏切る政治である。国政のあり方を最終的に決める権限は国民にあり、重要な国家の方針を国民に聞かずに決定する事は国民主権に反する。国民の権限は選挙を通じて行使されるから、重大な問題を選挙の争点にしない考えは国民主権を冒涜している。

 その意味で消費税を選挙で堂々と掲げた大平総理は国民主権を尊重していたと言える。しかしそれ以後の政権はそうではない。中曽根総理は増税しないと公約して選挙に勝ち、選挙に勝つと増税を言い出したのだから甚だしく国民主権を冒涜した。竹下政権も選挙の争点にする事なく消費税を成立させたが、ただ竹下総理は減税との抱き合わせで国民負担を減らし、国民に説明する努力は見せた。

 09年の民主党マニフェストは、消費増税をする前に選挙で国民に信を問うと明記している。大平総理以来久々に国民主権を尊重する真っ当な姿勢を見せた。ところがそのうちに成立させる前に選挙をするのではなく、成立させた後で、実施の前に選挙をやると変わった。これをどう捉えるかだが、なかなかに政治的である。

 消費税法案を作成した段階で国民の審判を仰ぎ、国民の支持が得られれば消費税法案を成立させるのか、そうではなく法案の審議と採決を国民に見せ、誰が賛成し、誰が反対したかを国民に知らせてから選挙をやるかの違いになる。賛成した側が選挙で勝利すれば消費税は実施されるが、反対した側が勝利すれば成立した消費税は実施されない事になる。

 選挙で国民の信を問うてから法案を成立させるのが常識だが、成立させた後で実施を争点に国民の信を問う方法もありうると私は思う。国民は審議の内容と成立した法案の中身を知った上で実施させるかどうかを選挙で判断するのである。成立させてしまえば国民は反対しなくなるとの見方もあるだろうが、それほど国民は甘くないと私は思う。

 ところで自民党や民主党の一部が主張する「話し合い解散」や「大連立」は思惑通りに行くのだろうか。全く行かないと私は見ている。国民の見ている前で自民党が「話し合い解散しろ」と迫れば迫るほど、国民には与野党野合の総選挙に見える。自民党は民主党政権の実績を選挙争点にしたいだろうが、野合の総選挙となればその原因である消費税に国民の目は向く。最近では自民党の中からも「話し合い解散などと子供じみた事を言うな」と執行部の未熟さを指摘する声が出ている。

 一方で消費税反対の勢力は民主党内にも地方首長の勢力にも存在する。その勢力が存在する限り、消費税が選挙争点になる事は避けられない。民主党が分裂選挙になればますます国民の目は消費税に向けられる。また民主党と自民党が「大連立」を組めば、これも消費税を巡る対立を浮き上がらせて次の選挙争点は消費税という事になる。

 野田総理が「政治生命を賭けて」この国会での成立を強行すれば、近づく選挙を消費税法案と切り離して行う事はきわめて難しい。そうなれば選挙は民主党と自民党の戦いではない。消費税の実施を認める勢力と反対する勢力との戦いになる。仮に消費増税派が衆議院選挙で勝利しても、来年の参議院選挙で「ねじれ」が生まれる可能性があり実施に赤信号が灯る。

 二つの選挙を制しないと消費税の実施は実現しないのである。その過程で消費税を軸とする政界再編が促進する。それは同時に国民主権を尊重するのはどちらかという問題も提起する。「野田総理が成立させようとしている消費税は国家の存立に関わる重大問題。消費税に反対する小沢元代表は民主党の中の権力闘争で政局を仕掛けている」と解説する愚かな評論家もいるが、小沢氏は国民の理解も了解もなしに増税して良いのかと主張しているだけである。つまりこれは国民主権を尊重して消費税を増税するか、無視して増税するか、国民主権を裏切る政治はどちらかという問題なのである。

▲  ▽  ▲

■お知らせ

田中良紹さんが講師をつとめる「壬辰田中塾」が、6月27日(水)に開催されます!

田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。

ぜひ、奮ってご参加下さい!

【日時】
2012年 6月27日(水) 19時〜 (開場18時30分)

【会場】
第1部:スター貸会議室 四谷第1(19時〜21時)
東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 302号室
http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml

※第1部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第2部を行います。

【参加費】
第1部:1500円
※セミナー形式。19時〜21時まで。

第2部:4000円程度
※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。

【アクセス】
JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分
東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分

【申し込み方法】
下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・TEL」を明記してお申し込み下さい。

21時以降の第2部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第2部参加希望」とお伝え下さい。

http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php

(記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい)

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コメント (30)

消費税の問題は、些事にすぎない。
マニフェストとか云う「公約」に対する、政治家・政治屋・メデイア・報道機関・ぞろぞろの有識者の皆さま・評論家の皆さまたちの向いている方向こそが問題なのだ。

常日頃何も考えなしに過ごしておいて、たまに馬鹿芸人が生活保護費をちゃっかりしていたなどと聞くと、適当な正義感だけで文句をたれる。
それを誘導しては、閉塞感の小さなはけ口を与えるマスゴミ。

大宅壮一は、TVを見て一億総白痴化と予見し嘆くが、自分の娘さへ白痴化するのを防げなかった。

マスゴミとは、恐ろしくも、その温もりは一度浸かったら二度とは抜け出せない心地よいぬるさなのだろう。

野田も、今のぬるさの心地よさから解散などといった厳しさの中へ自ら飛び込むような馬鹿をやるだろうか。

資本主義の終焉を感じさせるような出来事が世界を覆っている時が今だ。
幸せな国だと思う。
消費税も気にはなるが、今日のアジア相場と、今夜の欧米の相場のほうがもっと気になる。

100年ぶりの恐慌は来るのだろうか?
もう来ているのだろうか?

田中良紹様
いつも明快な解説、ありがとうございます。
消費税率アップの裏に潜む問題、よくわかりました。
小沢一郎氏は福田政権時代民主党議員に与党を経験させることを目途に大連立を画策しましたが、今回の民主党と自民党の大連立が実現すれば大政翼賛会の再現です。大政翼賛会を中心に太平洋戦争下での軍部の方針を追認しささえる体制でしたが、現代において軍部に相当するものは米国なのでしょうか?
米国が財務省を介し政権与党を操作していると考えると、すべてクリアになります。

田中様の見解は正論ですが、民主党幹部、仙石・前原・岡田は選挙による敗北は考えていなくて、新人議員が多い小沢派が壊滅するとほくそえんでいるのではないかと思える。管の参議院選で大敗北してもこりもせず消費増税を政権方針に掲げる野田である。そういった代表を選びその取り巻き集団を幹部に据える民主党議員そのものが国民軽視、裏切り政党であり、選挙で壊滅させたい思いであるが、控訴により鎖につないだ悪役小沢との戦いで消費増税選挙から民主分裂、小泉劇場型選挙へと衣替えを狙っているのではないか、仙石ならそのくらいのことはやる。
しかし原発再稼働で仙石に一敗地にまみれた橋下は一大台風でマスコミ受けがよく、仙石戦略を吹き飛ばせば、増税対統治機構変革派の戦いに変わる。
そうなれば一番苦しいのは民主党で連立を画策した民主と自民の食い合いで本家保守派、増税派の自民裏切り民主より基礎票が多く優勢となる。
統治機構変革派は大都市は維新・みんなの党、地方は小沢新党と振り分けすれば過半数獲得も可能だが、こちらも競合選挙なら食い合いでどちらも伸びず、消去法で自民党が第一党となる。
確率としては増税対統治機構変革派の選挙になるので、民主壊滅の可能性は高い。民主の動向を決めるのは自民党でも野田内閣幹部でもなく、中間派議員の地元後援会と国民の声である。増税応援か、反対かで決まる。
更に昨年管おろしをしたのは仙石、岡田の政権幹部であり、小沢ではなかったことも踏まえ、小派閥の野田はずる賢く二股作戦を取っているとも見える。仙石、岡田と自民党をけしかけ協調を演出する一方、一方で輿石に片足をおいて中間派、小沢派の取り込みを図り、党内地盤固めをしている。
これらを勘案すると野田は選挙は踏み切らないという見解が正しいのではないか。採決まで行くかどうも怪しく、自民党のせいにして採決延期で増税の幕引きを図ることもあり得る。そうなれば仙石は自民党と連携して来季予算関連法案を盾に野田辞任と引き換えに成立を行うだろう。去年と同じ構図が再現するとみるが。野田にとっては「右を向いても左を見ても馬鹿とアホーの絡み合い」で厳しい夏である。

小沢さんが理由はどうあれ一番初めに暫定税率を残した。彼にとって国民との約束などどうでも良いことです。都合の良い時だけ国民との約束を使用する愚民です。

もし、次の選挙で小沢氏が消費税増税をうったえれば、田中さんの見立てが正しかったことになりますね。
さて、どうなりますことやら。

<田中良紹様>
こんにちは。消費税についての「国民主権論」面白く読ませて頂きました。さて、政界は義理人情の世界といわれますが、野田総理は義理人情の人だとは思います。同期の人々が鳩山政権において次々と華々しいポストに就く中、地味な彼はどこからもお呼びが掛からず腐っていた所を藤井財務大臣(当時)に救われました。きっと恩を感じているのでしょう。
そして、事実上「国民福祉税」によって瓦解した官邸の主=細川元総理の思いを遂げさせたいという忠義もあるのてしょう。
だからやっかいなのです。理屈ではなく「私情」なのですから・・・。
二代続いた「鳩山」「菅」より野田は手堅くて人間的にも良い男なのだと私は思います。
だけども政治家としての勉強があまりに偏っているのではないでしょうか?財務省から金がないと言われれば、福島の放射能の基準値を20ミリシーベルトに高めて子供の疎開をやらずに放置した。財務省に借りを作ってでも金を捻出するのが政治家の責任ではありませんか。
古き良き時代の湿度が高い情がある野田氏は「福島で生まれ福島で育ち福島で結婚して福島で子供を産む」という女子高校生の劇中詩を流用して、土着的な結束の素晴らしさを所信表明演説で披露。現実は、福島の婦女子の被曝を金がないと放置し、残酷な結果を残しているのにです。
土着的な執着を政府あげて奨励した為に、多くの福島の母は「疎開するのは裏切り者」といわれ、離婚の話すら聞こえてきます。残る人も出てゆく人も互いを憎しみ会う環境を政府あげて作り出しました。絆も何もないもんです。彼の「情」とは「私情」であり、国民を愛する情は感じられません。独りよがりの「情」に過ぎません。
これから「福島で結婚し福島で子供を産み育てる恐ろしさ」は何代にも亘って続いてゆきます。
ことほど左様に「独りよがり」は消費税にも現れています。彼が「命がけ」で行う消費大増税は電気料金の大幅アップと相まって多くの中小企業を倒産させ多くの人々から職を奪い多くの自殺者を出すでしょう。彼一人の「命」とは引き換えにできない位に・・・。それとも彼は「自分の命の価値は国民何万人により重い」と勘違いしているのでしょうか。
永田さん一人だけでなく彼によって間接的に殺される人数は天文学的になるでしょう。
それでも野田総理は「国民の命を犠牲にしてもやり遂げる自分は素晴らしい」と満足するかもしれません。「財務省」に恩返しし「細川元総理の仇を打った」と・・・。

民主党の存在理由を明確にして国民の圧倒的な支持を得て、自民党を完膚なきまでにたたきのめした政権公約は、言いわけ程度に実施しているすぎない。極端にいえば自民党と大きくは変わっていないのであって、現状を多少変革する程度の平凡な政党になってしまった。
考えてみれば当たり前であって、権力機構の実態の限界を知ることよりも権力の旨味を味わい出したら、堕落するのは必然的な帰結なのでしょう。
権力の問題点を痛いほど知っておられる小沢氏が国体の限界を打破しようとする改革思想が多くの民主党議員に理解されず、自民党的体質に迎合しようとしているのは、分かっていることであるが残念でならない。

田中良紹 様
『小沢氏は国民の理解も了解もなしに増税して良いのかと主張しているだけである。』
⇒その通りですが、国民は野田首相の言動が“おかしい”と認識している人は、意外と少ないと思います。
そもそも、陸山会事件がなければ、小沢一郎が総理大臣でした。
『平成19年分の収支報告書に「小澤個人への4億円の返済が不記載」との訴因は、平成17年分と平成18年分の収支報告書に、小澤個人への返済が「2億円ずつ」記載されていること、翌年への繰越額が「67,176,032円」であることから、検察官が悪意を持って訴追したものと断定できます。』
⇒収支報告書を見るだけで、“冤罪”を晴らすことは簡単にできます。
では、何故、石川氏等は「有罪」になり、小沢氏は「控訴」されてしまったのでしょう?
その答えは、皆さんの胸に聞いて下さい。
思い当たらない人は、名前をクリックしてくださいね。

最近TPPについて語られる事が少ないので一言だけ。

韓国で米韓FTAに基づく、いわゆる毒素条項が発令されているようです。
提訴したのは当然米国企業、または団体の様です。
投資案件について不利な取り扱いが有ったので数億ドルだか数十億ドルだかの損失を被ったとか云うモノの様です。
当然、補償しろと云ってるようです。

事実の確認は、日本のマスゴミではなかなか難しそうですが・・・

アメリカは食えない・・・悪い・・
韓国は、何考えてんだか・・・

 ここでも、議論の出発点は消費税の導入が不可避か否か、だろうね。

 「消費税の導入は不可避」という論拠は、官僚の作文。

 「電力が足りないから原発再稼働」という作文と同じ。

 
 老人が増え、社会保障費が増えて、財政が破綻する、という論拠は、

 「長生きした老人は必ず病気をする」という考えに基づいているし、「高齢者は扶養されるだけで働けない」という考えに基づいている。


 長生きできるのだから働ける人も多いし、現に高齢の技術者を海外企業は欲しがってもいる。


 60歳定年制は、かつての「人生50年~げてんのうちをくらぶれば~」の時代にはあり得ないことだったが、今は当たり前。

 今の医療技術と健康法の普及などで、70歳定年制でもいいような情勢だ。


 官僚が取り分を増やすための消費税導入をやすやすと認めてよいのかな?


「消費税導入の前にやるべきことがある」とは、今の先入観や体制では、決して足りることのない消費税の導入ではなく、体制革新こそ必要な施策だろうね。
 議員を減らすとか歳出カットとかの「焼け石に水」政策よりも、新時代の人口・世代構成に見合う施策を確立することだよ。


今のままだと消費税率40%でも不足になるでしょ?

先日のNHKでも、小沢氏の主張は明確で筋が通っています。
TVでは残念ながら政局ばかりをおもしろおかしく論じていますが、増税で社会保障がどうなるのか、税収は上がるのか全く語られません。説明がつかない、あるいは嘘つきになりたくないから本筋から逃げるのでしょう。

また、党で決めたことだから何とか党の決定に従えという論理も噴飯もので、消費税を上げずに国のあり方を変えるとマニフェストを作ったのも党の決定で、どちらが重いかといえば答えは出ています。

このはっきりした公約違反になぜマスコミが突っ込めないのか。もし、反増税のキャンペーンでも張ろうものなら国税のガサが入ったり、マスコミの既得権益が脅かされるのでしょう。

これは小沢VS野田ではなくて、小沢VS官僚でもなくて、国民VS官僚なんですがこのレトリックが分かっている国民がいくらいるのかはなはだ疑問です。

田中良紹様

 「消費税の政治学」に続いて「国民主権を裏切る政治」の論考ありがとうございます。核心を衝くコメントと納得です。

 それにしても経団連などの「経済界」による消費増税合唱にはあきれ果てる。経団連などは自民党応援団にして官業癒着の象徴のような団体。およそ大多数の企業実態を代弁するものではない。霞が関の許認可権限と結びつく護送船団大企業が大半だ。
 皆様も御存知と思うが、消費税の納税者は一般の消費者でも購入者やユーザーでもない。納税義務者は全て事業者である。「売上税」と呼ばれた所以。建前は、「消費者が支払った税を預かった事業者が売り上げの中から納税する」仕組み。製造、建設、鉱業、農林水産、金融・保険、不動産、運輸通信、飲食店、卸売、小売、サービス等・・・、(輸出免税取引と非課税取引を除いて)ほぼすべての企業活動が課税対象。
 例えば、一台の自動車を国内販売したとして、それに至る原材料、部品の仕入れはもちろん、設備、不動産、広告などすべての売買に消費税は伴う。消費税は徴税側からは好都合でも、納税側からは痛税感などというレベルではない。
 小生が、以前「デフレ下の消費増税は経済活動に壊滅的な打撃を与える」と述べたのは、まさに日々の経済活動からの実感からだ。デフレというのは、物価下落に示される経済の収縮を意味し、現実的には、勤労者は(実質可処分所得を始め)総所得減少、多くの企業は総売上高減少に直面している。にもかかわらず、事業者が納税すべき消費税は2倍になれば企業倒産は相次ぎ、リストラ・解雇などの急増も不可避だろう。利益率が極限的に薄くなっている現状では壊滅的だ。不況は一層深刻化し、税収減になり、結局、消費税の増税はできてもそれほど全体の税収増にならないばかりか、失業手当や生活保護などの急増によって財政支出は増大するだろう。至極、当たり前の法則的真理だ。つまり逆進性の問題を留保してもインフレ下の経済財政政策の一つでしかない。これを「財政規律」などという、ただ一つの節穴から世界を除いても見えるものは限定的でしかない。
 消費税を争点にすれば「後先」は別にして、いずれにしても選挙に負けるというのは、以上のような経済実態や経済法則が国民や企業家一人一人の生活実感や経営実感から逢着する結論と、合致しているからだと思う。「どんな増税でも国民は反対するものだ」などと侮ってはならない。要は、誤った経済政策は国と国民と国富を破滅に追い込むということだ。

 ところで、今や議員一人一人にとって最大の関心事は次期総選挙に生き残れるかどうか。こうなれば、「国民主権の原則を裏切ってはならない」とする小沢氏の主張は、日増しに説得力を増すだろう。
 例えば、小生の周辺ではNHKニュース9での小沢氏の主張は、想定以上に評判が良い。ここでの「政治通」方々にはいささか物足りない向きもあるようだが、私などは「小沢さんのいうとおりだね」とこれまで以上に大声で周囲に話せる環境が到来している今日この頃です。


追記 小倉摯門( 2012年5月27日 15:05)さんへ

 ご丁寧な返信ありがとうございました。私の見解の視座は概ね今回の通りです。
 ケインズ政策やマネタリズムの政策論についても興味深い内容ですが、小倉さんの仰る通りまたの機会に譲りましょう。                                    草々

今回の内閣改造、問責2閣僚+スパイネタ農林、国民新党の都合の金融の4閣僚の交代は、まあ順当でさほど問題はないと思うけど、

唐突な法務大臣の交代

というのは、これが今回の改造の「肝」なんでしょうな。

田中さん、そのあたりの解説をお願いします。

岡田氏は「マニフェスト」が政権交代の原動力だったことを否定しました。多くの有権者も同じ思いでしょう。

自公政権に鉄槌を下すためだった。マニフェストなんかどうでもよかった。むしろ民主党がマニフェストを振りかざすことに危険を覚えてたはず

議席を失いたくないだけ、失業したくないだけの民主党議員に何で同情できますか?

解散して信を問え。地元も味方につけろ。どこぞのアナウンサー出身の落下傘が通るほど地方は甘くないよ。維新の会にも言えることだけどね

欧米が大混乱に陥っている。
その混乱を横目にもしないで、我が国は「消費税国会」に、無為の日々を費やしている。
当然のこととして、マスゴミも、その一点。
経団連は、何が「経済団体」だと言いたくなってくるが、これも消費税一本やり。

馬鹿と阿呆と間抜けが集まると、現在の日本の指導層と云う事になるのだろう。

特例国債法案さえも、未だ通過というか、充分な審議もされていないのだ。
予算の執行が不可能な状態で、恐慌でも起きたら、一体どうするつもりなのだろう。
こいつら、真正の馬鹿だろ。

一朝事ある時に備えて、もし今やっておくことが有るとすれば、
態勢固めという一点だけだろう。
それは、IMFに金を出すなんて事では絶対ない。
ましてや、ECBだの何のといったヨーロッパの団体に資金援助するようなことでは、絶対ない。

金は、自国の為だけに使えば、それで良いのだ。

簡単に言えば、金の準備と、その後の国の機構改革の準備ということだろう。
景気の為に金を出せば、当然財政は更に悪くなる。
景気の腰折れを最大限で抑止したのちにする事は、構造の大改革だ。
それ以外、何もある筈がない。

しかし、あの内閣は、そしてあの野党は・・・

あほらしくてなってくる。

100年ぶりの恐慌は来るのだろうか?
もう来ているのだろうか?

投稿者: 元株やさん | 2012年6月 4日 06:17

唯一共鳴できます。
馬鹿内閣やアホ野党には何の興味は無いし、あちこちの一々論う神経というのも理解し難いところです。大宅壮一子女への苛立ち察するに余りあります。ちょっと抜きん出た白痴ぶりです。

迫りくるもののことですが、どう考えても元寇辺りは超えているわけで、嘆かわしいのは、当時も今もこの国は神風にたよるしかないという現実です。

備えとして、デフレ経済脱却は不可避ですが、震災復興と巨大地震への防災に大盤振る舞いをすれば、インフラの活性化は半端なものにはとどまらないはずで、そこが突破口となるは必定とも思うのですが、とっちゃん坊やのような者の原発再稼動会見辺りが目に入ってしまうと一気に現実に引き戻されるのです。

指導者の出現が絶望的なこの国が暗黒の時代に突入するのは止むないこととして、かなわないのは、そこを抜け出す見通しの立たないことで、冷静に考えると、国外脱出を図る若しくはこの世から消えるという二者択一しかない・・まあ、冷静に考えなければ身の処し方は幾等でもあるんでしょうけど・・


電力不足について、

一番心もとない時間帯に、
たとえば、日中の1時から5時にかけて、
TVの放送を止めてしまえばよいのではないでしょうか。

思えば、日中のTV放送は、本当に必要なのでしょうか。
かつて大宅壮一は、TVにより「一億総白痴化」がなされていく、と述べた。
そして、その予言は、まことに見事に実現されたと云って良いと思う。

命にかかわるような事が起きてしまう可能性が有るのなら、
TVなどは消してしまえ。
TVなど見なくても死にはしない。
TVを見なければ、原発の必要性も、グッと低くなる。

ニュースが必要なら、それぞれの時間の初め5分間、NHKに限り許可すればよい。
重要なニュースが有ると云う時は、NHKに限り5分間の放送を許可すればよい。
それよりも、ほとんどのケース、ラジオで事足りるだろう。
新しいラジオ文化が芽生えるかもしれない。
ラジオが売れて、国内電機産業が、少しは潤うかもしれない。

インチキ公共放送や、
とんでもない割安価格の電波を、わがもの顔に使うTV業界の馬鹿どもに、文句を言わせる事はない。
言える義理もない。

馬鹿が減る可能性が有る・・・素晴らしい。

まあ、官僚や財界の手先となるものが政界に君臨し続ける必要があったのは、高度経済成長時代まで。

 その中央集権的経済運営が限界になり体制変革を必要とする時代を迎えた日本に、登場したのが日本新党や民主党。
 そして、その新興勢力を与党として訓練する機会を現出させたのが小沢氏。

 それを邪魔したのが、未熟な表面的正義感をかざす口先野党の出身者たち。

 
 まあ、かつての社会党のような荒唐無稽の論議が減り実態政策に即した議論が増えたのは、小沢氏の功績だろう。
 
 しかし・・・彼らの野党的愚劣さは、彼らの根性からはなかなか消えないようだ。


 小沢氏の国会議員教育活動は、まだまだ道半ばだね。

若い人の気持ちがよくわからなかったが、橋下氏の勇気ある発言に期待していました。しかし、原発にしろ、消費税にしろ、このような人が若い人の中にいるのだとの期待が見事に裏切られつつあります。

何があったのだろうか、所詮あの程度が弁護士の限界か、よくわからないが、残念な気持ちが抑えられない。

大きく変わったのは、小沢氏の無罪判決以降であろうか。判決以降ほとんど発言しないのでどうしたのかと心配していた途端にこのような発言が続いており、精神構造を疑いたくなります。

梯子を外された気持ちが大阪維新の会の人たちに大きいのではないか。国政に進出すると言うので、候補として申し出た人たちは、詐欺に遭った気持ちが強いのではないか。人の気持ちをもてあそんで何も感じなかったならば、即刻市長職を返上すべきではないか。

田中 良紹 様

精力的なご発言を続けて下さいまして、凡人の頭も整理することができます。有難いと思います。

久しぶりに見た国会中継では、民主党の議員の増税おべんちゃら発言がされていました。
食料品の消費税を5%にすると、2兆何千億円かの税収が減るとか、イギリスではその為に大変なことになっているとか。。。議員が例を出す時の荒っぽさに辟易します。
5分かそこらの間に「低所得者」という言葉を10回くらいは発していました。曰く消費税率は一律にして、給付つき消費税とやらが良いと。

英国は知りませんが、米国の場合、2年ほど住んでいた人の話ですが、例えば、お肉など食料品は低所得層向けの無税のとても安いものがある。

また、リサイクル品のお店があって、日本で普通の家具屋さんにあるようなものを置いている。2年ほどの滞在だからそこで買いたかったけれど、基本的に、お金のある(普通程度)人は普通のお店で買う。リサイクルの家具など安いものは低所得層のためにある。文化と云うと大袈裟かもしれませんが、そのような暗黙の習慣が根付いているということでした。
(ちなみに市内にはソマリアの難民のための住宅団地があって、日本の公団住宅みたいだったと)

けちょんけちょんに言われるアメリカでさえ、そのように尊厳を失うことなく低価格のものを手に入れることができる。つまり、生活への配慮があると云うことでしょう。

かつて田中氏はこうおっしゃっていました。
「野党民主党案を与党自民党が丸呑みするのであれば、野党民主党は「それなら政権をよこせ。」となる。」と。今、まさにそういう状況になっています。どちらが与党なのか。。。自民党の戦略はじわじわと効いてきているように思います。自民党の方がよほどしっかりしているように見えませんか?
官僚主導、政官業癒着の自民党政治を終わらせたい!という小沢氏の強烈な思いが民主党議員には実感としては無かった、という事に尽きるんだろうな、と最近結論付けました。

今日の報道ステーションでも原子力規制庁をめぐるネタで経産省の「厳秘」資料が紹介されています。今のコンプライアンス重視の世の中で、一般会社ならありえないです。「厳秘」資料が流出する事の方が極めて問題ですから、まずはテレビ朝日は経産省の情報管理のずさんさを責めるべきです。責めないのは意図的にリークされ、それはテレビ朝日も経産省も納得ずくなのでしょう。そういう事からも官僚とマスコミはグルですから、一般市民は両者からの壮大な洗脳に侵されないようにしたいものです。真実はどこにあるのかさっぱり分からなくなってきました。

IMFの何とか云う男が、
「15%の税率が必要だ」とか云った。
「日銀のさらなる市場介入が必要」だとも云った。

完全な内政干渉だろう。
我が国は、IMFの管理下にあるのか?韓国やアルゼンチンが受けたような状態にあると云うのか?

とんでもない。
金が必要だと言われれば、馬鹿な事に600億ドルをポンとくれてやってるのがこの日本と云う国だ。

あの男は、一体何者なのだ。

財務省の回しものとしか言えないだろう。
IMFとは、一体なにか。
公式には、色々な解釈が有るだろうが、
欧州の利権を守る国際機関であり、日本国財務省の天下り先の一つとしての指定席になってる国際機関だと云うことだろう。

そんな奴らのご意見を、何の注釈もつけずに、ありがたく報道するマスゴミの悲惨さ。
そんなモノを「報道」として聞かされる悲惨さ。

本当に、何が国民主権だろう。
改造・改革が必要だ。

作った制度や法律が否定されて選挙に落ちたのだから、その議員が居なくなった後もそれらが存在していることにとても不満です。

梅太郎さん | 2012年6月 6日 02:22
引用【ケインズ政策やマネタリズムの政策論についても‥またの機会に譲りましょう】

全く異存はありませんが、今のTheJournalの現実を考えると(スピードは「江戸時代の飛脚便」(※注)、分野は政治中心など)、「その機会は来ない」という厭な予感がします(笑)。
まあ、其れも「受け入れるべき現実」ですが。
私の予感が外れますように!(笑)

(※注)批判でも非難でも断じてありません。繋がっていること自体に、TheJournal編集の皆様に感謝!。
草々

小沢、てめえ妻をも裏切ってたのか。とんでもねぇ野郎だな。

田中 様

財政再建しないで、このまま国債を発行し続けたら、日本の将来が危ないと国民に訴えながら、消費税導入については使用目的を明確化しないで、法案を通そうとしています。

これでは国民不在というより、国民を騙し、増税分を手前勝手に使うのを承認せよと言っているに等しい。
一方企業には何とも大盤振る舞いで自動車税など減税をするなどと非常識なことを言い出しています。

原発はどうでしょうか。推進の主導役である仙谷氏は、蠟燭の時代には戻れないので、どんどん原発を再稼働するなどと、企業寄りの話をしています。命に対する尊厳が薄れ、金にうつつを抜かす餓鬼に姿が浮かんできます。

民主党は、高齢者、企業などを支持母体として利権誘導する自民党とは違い、国民に目を向け、社民党などと社会の構造を変革する政党と期待していたのですが、期待が大きくしぼみかけています。

若者が希望を持って日本を担っていくと期待していたのですが、最近の報道によると、親と一緒に生活している若者のうち6割が親の援助で生活していること知り、愕然としています。若者が親に寄生している社会は異常としか言いようがありません。

このような事態を放置し、消費税に邁進する民主党は、国民に対する約束を何と心得ているのでしょうか。
消費税を上げて、景気が冷え込み、新たに国債を増発事態になったらだれが責任を取ると言うのでしょうか。社会のひずみに眼を向けることなく、利権者が潤う社会が肥大化していくとしたら、日本の悲劇が深刻化していくような気がしています。

談合の末 民自公政権が誕生。    

政治の醜さそのものである。棚上げという手を使い中間派議員を誑かす。


天木さんが民主党を悪くしている責任は中間派にあると言っているがその通りだと思う。


事ここに至っては小沢支持・消費税反対者・原発再稼動反対者は堂々と反対票を投じ、次の選挙で二本の旗を立てて戦うべきだ。勝利は我々にあると信じて・・・。


ここで小沢さんは堂々と刀を抜かなければ、「口先番長」の謗りで終わるだろう。 加藤の乱の末路を見るがいい。


これ以上力を温存して何になる。マスゴミ・馬鹿政治屋の談合で戦前の日本の再現だけは御免だ。

旁葉 烏 メディアに踊る 阿呆鳥

誰とは申しませんが、ここにも週刊文春のガセ記事に騙された人がいらっしゃるようで・・・
珍しい名前でしたので思い出しましたが、この方は、ブログの過去記事で、何度かとんちんかんなことをおっしゃっていましたね。
小沢氏の行動を良く調べれば、こんな記事がガセなのはすぐ分かるし、この記事を書いた人物も、以前から小沢氏のガセネタで飯を食っているフリー記者だっていうのもわりとよく知られた話。
こんな与太記事に騙されるとはね(笑)

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Profile

田中良紹(たなか・よしつぐ)

-----<経歴>-----

1945年宮城県仙台市生まれ。
1969年慶應義塾大学経済学部卒業。
同年(株)東京放送(TBS)入社。
ドキュメンタリー・デイレクターとして「テレビ・ルポルタージュ」や「報道特集」を制作。また放送記者として裁判所、警察庁、警視庁、労働省、官邸、自民党、外務省、郵政省などを担当。ロッキード事件、各種公安事件、さらに田中角栄元総理の密着取材などを行う。
1990年にアメリカの議会チャンネルC-SPANの配給権を取得して(株)シー・ネットを設立。
TBSを退社後、1998年からCS放送で国会審議を中継する「国会TV」を開局するが、2001年に電波を止められ、ブロードバンドでの放送を開始する。
2007年7月、ブログを「国会探検」と改名し再スタート。

BookMarks

日本初の政治専門チャンネル!
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国会TV
http://kokkai.jctv.ne.jp/

-----<著書>-----


『裏支配─いま明かされる田中角栄の真実』
2011年1月、電子書籍


『メディア裏支配─語られざる巨大マスコミの暗闘史』
2005年3月、講談社

-----<編書>-----


『憲法調査会証言集─国のゆくえ』
2004年7月、現代書館

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