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ウィキリークスの衝撃

 ウィキリークスが世界に衝撃を与えている。アメリカの外交文書を大量に暴露し始めたためだが、その中に在日アメリカ大使館発の公電が5697通もあり、3番目に多いというから日米関係に大いに影響する可能性がある。日米関係の裏を国民に知らせるために、日本のメディアはこれにどう対応するのだろうか。

政治は情報戦であるから、権力を持つ者はすべからく情報操作に力を入れる。真実を隠し、もっともらしい嘘を流して大衆を操作し、世の中を都合良く動かそうとする。その手先となるのがメディアだが、しかし一方でメディアは情報操作の裏を暴いて真実を明るみに出す事もある。

 権力が絶対的で一つしかなければ情報操作の裏を暴くことも難しいが、政治は敵対する権力が争い合う世界であるから、真実を隠し続けるのも難しい。いつかは必ず明るみに出るものだ。権力が定期的に交代する民主主義社会ではそれが可能になる。ところが我が国のように単独政権が長期に及び、百年以上も官僚が支配してきた国家では「秘密は墓場まで持っていく」のが習わしで、メディアは手先となるのが常だった。

 私はまだ行ったことがないが、アメリカ国立公文書館の入り口には「ここから民主主義が始まる」と書かれていると言う。その言葉は、「政治や外交に秘密はつきものだが、時期が来れば国民に公開されなければならない、それが民主主義の根本である」という思想が示されている。国民の税金を使って集めた情報や政治の記録は、最後は国民に還元されてしかるべきなのだ。民主主義は「真相を墓場まで持っていく」事を許さない。

 従ってこれまでは「最後は国民に公開する」国と「真相を墓場まで持っていく」国とがあり、沖縄返還交渉の「密約問題」で分かるように、アメリカ政府が明らかにした事を日本政府が否定し続けるというおかしな事が続いてきた。その際、日本のメディアは日本政府が否定するのを糾弾せず、日本政府が認めるまでは断定的に書かない立場を取ってきた。

 権威ある者が認めない事は書かないのが日本のメディアの伝統である。逆に言えば権威ある者が言うことは裏もとらずに垂れ流す。検察の「でっち上げ」を垂れ流して国民を「政治とカネ」のマインドコントロールにかけた事などその典型である。

10月初めにNHKが「核を求めた日本」というドキュメンタリー番組を放送した。60年代の終わりに佐藤栄作政権が核武装を検討した事を日本とドイツの元外交官の証言を基に番組にしていたが、その時点で日本のメディアはまったくと言っていいほど反応しなかった。ところが11月末に外務省が調査報告書を発表して事実を認めると初めて大きな記事になった。自分の目と耳で取材して記事にする事をせず、当局が発表すれば記事にするという伝統が見事に現れている。

先日、ツイッターを駆使して情報発信をしている中国人コラムニストが日本記者クラブで講演した。11月下旬に上海で起きたマンション火災で10万人の市民が当局に抗議の意思表示を行い、英字メディアはこれをトップで伝えた。しかし日本のメディアはどこも伝えない。その日、日本のメディアが伝えたのは中国の政府系メディアに掲載された雲南省の炭鉱事故だったと言う。日本の中国報道は中国の実態を伝えていないとそのコラムニストは言った。これも権威に依らなければ報道しない体質が現れた話である。

そして今、「真相を墓場まで持っていく」などは論外で、「最後は国民に公開する」のも許さないというメディアが現れた。それがウィキリークスである。これまで民主主義国の情報公開の考え方は、国益や個人のプライバシーなどを第一に考え、それに支障がないと判断されれば公開の対象になった。アメリカでは概ね30年ほどで機密は解除されてきたと思う。ところが9・11の同時多発テロ以降、アメリカ政府内に機密解除に慎重な姿勢が強まり、公開された情報が再び非公開になるなどの事態が起きていた。

 一方で9・11は、機密情報を国の機関が共有していなかったために防げなかったと指摘された。アメリカ政府は機密情報の共有化を始め、多くの人間が機密情報にアクセス出来るようになった。しかも機密情報は今や書類ではなく、インターネットでやりとりされ、情報漏洩の危険性も高まっていた。ウィキリークスは、アメリカ政府が情報公開に厳しくなった側面と、機密情報の共有化を促進した側面とが交錯した中から生まれたと私は思う。

 アメリカ政府はもとより各国政府もこの情報暴露を自分たちへの攻撃と捉え、徹底した封じ込めに取りかかると思うが、そうした中で問われるのがメディアの立ち位置である。単純に言えば機密情報の暴露は「大スクープ」である。しかし暴露したのはウィキリークスでメディアにとっては「後追い」になる。自分の手柄にはならず、ウィキリークスの存在を際だたせる。しかも報道すれば政府と敵対する可能性もある。

 小林恭子さんが英国メディアと米国メディアの立ち位置の違いについてブログに書いておられるが、日本のメディアもまたウィキリークスを巡ってその立ち位置を問われる事になる。何せ在日アメリカ大使館発の公電が大量に暴露されたと言うのだから、日本のメディアにとって情報の宝庫である。これをすぐさま翻訳・分析して報道すべきだと思うが、今のところまだニュースになっていない。

 ただこれまでの日本のメディアの伝統から言うと私はいささか悲観的である。権威ある者の発言を鵜呑みにし、自分の目と耳で取材する事を怠ってきたメディアは、報道に際して最後はアメリカ政府や日本政府の顔色を伺うことになるのではと思ってしまうからだ。

 尖閣事件のビデオ流出問題では、流出させた海上保安庁の保安官を英雄視するかのような風潮が国内にあった。私はその事で日本の民主主義の脆弱さを感じた。あのビデオについて秘密性があったと言うのは日本政府の詭弁である。そもそも国会対策上の取引材料にしようとしただけで、国会の求めがあれば国会議員には見せるつもりでいた訳だから、秘密性があったとは思わない。

 しかし海上保安官は国土交通大臣がビデオを外部に漏らしてはならないと指示した後で漏洩させた。これは公務員としてあるまじき行為である。漏洩させるなら職を辞してからやるべきであった。公務員に民間人のような自由があるはずはない。国民の税金で養われている公務員の雇用主は国民である。その国民の代表が政治家であり、政治家の命令は国民の命令である。それに公務員が反することは許されない。仮に政治家の命令が間違っているとすれば、選挙で政治家を取り替えれば良い。それが民主主議であり、それまでは命令に服するのが民主主義国の公務員である。

 従ってウィキリークスに情報漏洩した兵士がいたとすれば罰せられるのは当然である。いかに「国民の知る権利」に答えたからと言って許されて良い筈はない。日本の海上保安官も罰せられないのが不思議で、こんな事を許していたら民主主義は成り立たない。しかし一方でインターネットが世界のありようを大きく変えつつある事も確かである。アメリカはインターネットを利用して世界中の情報を一極支配しようとしているが、ウィキリークスはそれに戦いを挑んでいるように見える。情報の支配を巡る戦いが民主主義を変容させ、これまでとは違う政治の仕組みを生み出すのかも知れない。

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» 理想の為の妥協か利権の為の野合か!国士「小沢一郎」抹殺に荷担する菅直人政権の狂気! 送信元 ★ようこそ「イサオプロダクトワールド」へ★isao-pw★
★理想の為の妥協か利権の為の野合か!国士「小沢一郎」抹殺に荷担する菅直人政権の狂 [詳しくはこちら]

» ★仙石長官の発言を甘受する自民党県連の面妖?★官房機密費の見返りが疑われる。 送信元 ★ようこそ「イサオプロダクトワールド」へ★isao-pw★
★仙石長官の発言を甘受する自民党県連の面妖?★官房機密費の見返りを疑われる対応。 [詳しくはこちら]

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■第11回 居酒屋田中塾のお知らせ

田中良紹さんによる「居酒屋田中塾」の第11回日程が、12月22日(水)に決定しました!

田中良紹さんによる「政治の読み方・同時進行編」を、美味しいお酒と共に。

ぜひ、奮ってご参加下さい!

【日時】
2010年 12月22日(水) 19時〜 (開場18時30分)

【会場】
第1部:スター貸会議室 四谷第1(19時〜21時)
東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 302号室
http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml

※第1部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で第2部を行います。

【参加費】
第1部:1500円
※セミナー形式。19時〜21時まで。

第2部:4000円程度
※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。

【アクセス】
JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分
東京メトロ丸ノ内線「四ツ谷駅」徒歩1分

【申し込み方法】
下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・TEL」を明記してお申し込み下さい。

21時以降の第2部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第2部参加希望」とお伝え下さい。

http://www.the-journal.jp/t_inquiry.php

(記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい)

★   ★   ★   ★

■コメント投稿について編集部からのお願い

《THE JOURNAL》では、今後もこのコミュニティーを維持・発展させていくため、コメント投稿にルールを設けています。投稿される方は、投稿前に下記のリンクの内容をご確認ください。

http://www.the-journal.jp/contents/info/2009/07/post_31.html

ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

 主題から少し逸れますが、海上保安官を処分せず不問に付すなどということは絶対にやってはいけないし、ましてやトップの国交大臣を更迭するなど、歴史に汚点を残すことになる。
 一公務員が選挙で選ばれた政権を潰したいからといって情報を漏洩させれば、大臣が辞めさせられるなどといった前例をつくってしまえば、政治家の首はいくつあっても足りない。

Wikileaksの配布された資料を英guardianのWebサイトに毎日掲載するので
英語が苦手な私だが、Web翻訳や単語を調べ翻訳しながら読んでいる。
guardian誌は、イングランド銀行総裁の英政権への政策の懸念を自国の事、いわば身内の恥にもかかわらず堂々報道している。北朝鮮への対応の米韓のやりとりの電文も読んだが
ハッキリ言って日本政府は全く相手にされていない事が分かった。しかるに日本マスコミは表だって報道せずにいる。
この取り組みの差が、田中氏の述べられたそのものである。
Wikileaksの日本の関連する米国の電文もこれから出てくると思うが日本のマスコミのその資料に対する対応が見モノである。
TV報道でしきりにアサンジ氏が婦女暴行疑惑での国際手配中という言葉が強調されるが、告訴のその課程も首を傾げることがあり、そもそも2人位の婦女暴行容疑で国際手配されるのも首を傾げることである。日本の警察検察当局お得意の別件逮捕ならぬ別件起訴であろう。
Wikileaksの存在はの善し悪しはもっと皆で討論すべき問題で、我が国の報道の村木局長裁判同様、事実を検証せずドンドン黒く塗りつぶすこの国のマスメディアは絶望的である。
尖閣事件のビデオ流出問題以来、私はTVニュースが始まるとスイッチを切るようになった。

田中 様

今日のデモは、お天気にも恵まれ、シュプレヒコールも抑えられた内容で、素晴らしいものでした。歩道を歩いている方たちが、こちらに目を向けていましたが、暖かで好意的な感じがしました.少しずつですが、理解者が増えてきているのはないか。

ウィキリークス漏洩問題は、マスコミも何度も報道していますが、他国の漏洩内容だけであって、日本に関するものは、田中様の言っておられるとおり、現時点においては、皆無です。

ウィキリークスから情報を得たニューヨークタイムズなどは、事前に情報内容を米政府に伝えており、リーク内容は予期できたようである。極秘シークレット情報ははずされているようであり、今回は、情報セキュリティ管理に一石を投じたということであろうか。

情報管理    共有化 漏洩
一極集中管理   ×   ○
多極分散管理   ○   ×

情報を世界的に早く得ようとすれば、漏洩のリスクは高くなり、さりとて漏洩を極度に恐れれば、情報が遅れてしまう。大きなジレンマである。新しい時代の情報管理のあり方が、アメリカで議論されることになるが、情報の高度化に対する対処は簡単なことではなさそうだ。

この漏洩によってはっきりしたことは、政府が進めている個人情報の管理は、必ず漏洩は避けられないことである。其のときの対応を十分対策できなければ、いくら必要なことであっても、導入するべきではないと考えます。特に危機管理にルーズな日本にあっては、二重,三重の漏洩管理が求められる。

<田中様>
ウイキリークスにより私はアメリカ海兵隊のヘリから、民間人をゲームの様に銃撃する場面を目にする事ができました。
デモクラシーナウでイラク、アフガンの帰還兵の証言を聞いていて、頭では分かっていても、リアルに目の当たりにすると、この戦争の大儀など、何処にもない事が体感できました。
国益など、甚だバカばかしい。だいたい、日本には、竹中以降、アメリカ益や官僚益、外資益はあっても、国民益は、ない。ウイキリークスを讃えたい。我々は、情報の独占ができない世の中の変化のただ中に生きていて、これは世界中の一般の国民にとって喜ばしい。
もはや、情報統制により、世界中の国民の生命と引き換えに富を強奪する勢力は力を失う。
個人情報は、一般の国民にとっては、守られねばならないが、政治家や外交官、官僚、金融資本家、戦争屋の名前は、曝されて当然だと思う。

田中 様

ウィキリークスとは関係ありませんが、このジャーナルでも、平野氏が謀略的報道と投稿している小沢氏の収支報告書を話題にさせていただきたい。

この問題は、明らかに法律的な問題でなく、配布の問題になっている。これは、小沢氏が、政治と金に対する批判をうまくかわした高等戦術のような気がします。うまく小沢氏の戦術に報道機関が乗せられたと考えたほうがいいような気がします。

お金の流れを明確化し、配分先もはっきりしております。小沢氏個人の私物化は全くなく、小沢氏は、選挙に勝って政権交代を図ろうとし,そして見事に勝ったのであり、そこに多少のバランス問題が出たのだと国民は判断したのではないか。

小沢氏は、お金にはクリアーな人だとの強烈なイメージを植えつけたと思います。今回は、小沢氏の作戦勝ちのような気がします。

グーグルに対するサイバー攻撃は中国政府が指示していたんですねえ。あと、中国は「北チョーセンはもう無理。サポートできない」と正直に告白している。韓国も「金正日が死んだら数年以内に北朝鮮は崩壊する」とみているようですね。

コレが民主主義なのかと思うと
ちょっと違うのではないのかな

リークした情報でもどこまで
本当なのか判断ができない

マスコミに衝撃を与えたのは
事実でしょうが、かと言って
WLが信用を得た訳でもない

別に知りたくも無い情報をバクロ
しなくてもいいのにね
特に民主政権になってからはそう思います

バクロされたら恥ずかしいことがいっぱいあるでしょうなあ。ま、地方選でも国政選でも民主には二度と投票しませんが。ここのサイトの応援者のように小沢さんが首相になったって変りはしませんよ

田中さんと少々意見が異なります。

>仮に政治家の命令が間違っているとすれば、選挙で政治家を取り替えれば良い。それが民主主議であり、それまでは命令に服するのが民主主義国の公務員である。

そうとばかりは言えないと思う。

政治家の命令が間違っているかどうかはその命令の情報が公開されなければ選挙民には分からない。従って機密漏洩する公務員に覚悟は必要だが、それで罰せられるべきかは公開された情報の中身で判断されるべきだ。あのビデオを国家機密と指定し国民への情報公開を拒んだ官房長官と国交相は罷免されてしかるべきだし、海上保安官はそのことで法律的に罰せられてはいけない。

漏洩された情報が本当に国家機密に該当する物なら、機密指定した事を国会からも世論からも非難はされず、漏洩者は法律で罰せられる。

海上保安官は職務規律違反で組織的に罰せられる可能性はあるが、その責任の負わせ方でもっても政治家(大臣)は選挙で判断されるべきだ。

田中様

現在、私達には様ざまな事に関して、根源的に問い直す事を求められているのであろうと考えます。
小さいことですが、出来るだけ住みやすい社会を少なくとも次の世代に引き継ぐための振る舞いは惜しむわけにはいかないと考えています。
そのひとつに情報の扱い方があると思います。
世界の現状にあっては、あらゆる情報は常に何らかの形で表沙汰となってしまう事を前提に、政治も含め全ての生業を考える必要があるのでしょう。
但し、基本的に統治権力側の情報は全ての情報が公になるべきです。一方、個人情報は統治権力に恣意的に利用されることを防がなければなりませんし、悪用されてはなりません。したがって個人情報が漏れることがあってはなりません。しかるに現状ではとても国民総背番号制など導入ができるはずもありません。
やはりその前に出来るだけ小さい単位での分権化を行い、個人情報に関しては一元化を回避する事だろうと思います。そのうえで個人情報に関しては紙に戻すことも含め、各地域の近接性に依拠した管理下に置くことしか対応はないのかもしれません。悩ましく難しいことであります。
一方、今回のウイキリークスの事案に関しては、統治権力が保有する情報の開示であり、おぞましい権力の振る舞いも含め明らかにされることは極めて大事なことであり、私達は眼を見開いて受け止め、痛みを持って、厳しく検証し、責任を明確にし克服していかなければならないと思います。こうした事態においても政治を扱う者には、最後の責任をとる覚悟が求められています。
その命がけの覚悟を持った日本の政治家が数少ないのは残念でなりません。
経済のこと、環境のこと、食い物のこと、戦争の等々、人間の根源的な価値観十振る舞いが問われています。逃げずに背筋を延ばし、私のできることを惜しまずやっていこう、そう考えています。

愛知一郎さん(ひょっとしてイチロー?)に同感。
選出した政治家や官僚に全幅の信頼を寄せられない、また彼らに100%の清廉潔白や滅私奉公を求めることも彼らの人権に関わる。
そんな時代だから政府に一定の裁量権を与えるものの、これに対する牽制機関が必要なのだが、残念ながら我が国のマスコミはその任を放棄して久しい。
NTの対応(報道以前に政府の検閲を受ける)でマスメディアが政府と癒着していることが暴かれつつある。いずこも同じ秋の夕暮れ状態。
従ってWLは完璧ではないがその牽制機関の役割を期待せざるを得ないが、WLもその発表に何らかのバイアスが掛かっていることも否定できない。
悩ましい。

Wikileaksが今まで比較的好感をもって受け入れられていたのは内部告発者の生活倫理と職業倫理を天秤にかけた時、道徳という生活倫理を上位に置くという感覚が市民感覚と合致していたからです。米軍には社会通念上の常識から免脱している場合は上官の命令を拒否するという伝統があり、権力の暴走を防ぐ一つの手立てにもなっているように思います。
しかし、今回の「米外交公電の暴露」では職業倫理を犯してまで暴露する理由がありません。さらに今回はマスメディアが加わっています。ジャーナリストは情報を取捨選択して、時には意見を付け加えて報道するのですから情報操作者と言えます。今回暴露したと言われる兵隊は情報管理者だった訳ですが情報管理という言葉にはあまりネガティブな感じがしないのに情報操作というと悪意が感じられてネガティブなイメージを持ちます。それだけモラルに則って仕事をするのが難しいからだと思います。情報管理と情報操作が共に高いモラルに基づいて行われれば問題がないのでしょうが、悪意を持った者が情報を管理操作する事になったら、又それが国際的規模で可能になった事を示す悪夢のような出来事です。 世界の権力者に、政治家に一段と高いモラルが要求されている時代になったのではないでしょうか。

NewYork Timesの情報漏洩についての関連ですが、Wikileaksも米国マスメディアの動向を察知しておりNewYork Timesには直接資料を渡していません。英国guardianから資料を渡して貰ったの事です。911以後の米国マスメディアの信頼性も低下しております。
日本の大手マスメディアは相手にもされない事は言うまでも有りませんが...。

田中 様

尖閣ビデオ流出問題の漏洩公務員の罰則の適用ですが、原則は理解できますが、この政権は、複雑化してしまったといえる。
前原国交大臣が、拿捕を指示し、形式的には、沖縄地裁が、釈放判断し、仙谷官房長官が「是」とする見解を表明した。
同じ政府にあって、お互いに了解したかどうかは明らかではないが、領海侵犯に対し異なった判断を降したことになる。
このことによって、国民にナショナリズムを沸き起こってしまった。この状態を打開する方法は、仙谷氏か馬渕氏が責任を取るとともに漏洩公務員を処罰することであった。このような当たり前の組織としての責任のとり方が取れない無責任内閣に問題があると思います。この政権は責任を取るといった潔さがありません。公務員の問題以上に、政権担当者としての自覚に欠けるといえる。この組織体制の維持原則を無視して、漏洩公務員を処罰できないのは、すでに、国民の支持をえられていないことにほかありません。

 オフレコは常に無責任で過激なものだ。論評に値しない。

 外交の裏取引は、一定の期間後に暴かれるのは、良い。歴史の勉強になる。

 今回のWikileaksは、目立ちたがり屋の暴走だ。


 そんな印象だが、敢えて弁護するなら、ぶちまけられた機密書類の一部に、当事者以外の者の目に触れた効果により、一部の利益追求が抑制され、より広い利益が称揚される端緒となってほしいが・・・・・。


 まあ、この情報流出は、功罪いずれが大きいかは、今後の経過を見なければわからないね。

 
 それより、この情報流出による個別の効果がどうなるかに、強い興味があるね。

ウィキリークスでみる電文の国別出所の一部です:
http://www.wikileaks.org/:

一位はイラクで十一番目に日本が出てきます。

驚いたことに 九位が琉球諸島、十位が沖縄となっています。

琉球諸島や沖縄は米国国務省の頭では日本とは別な国なのですね。そういえば沖縄大使なんてのもありますから日本政府だって外国だと考えているのかもです。

一位のイラクは15千通です。琉球諸島、沖縄、日本を足すと20千通で断然一位です。 

私は、愛知一朗さんとは意見が異なります。

>政治家の命令が間違っているかどうかはその命令の情報が公開されなければ選挙民には分からない。従って機密漏洩する公務員に覚悟は必要だが、それで罰せられるべきかは公開された情報の中身で判断されるべきだ。あのビデオを国家機密と指定し国民への情報公開を拒んだ官房長官と国交相は罷免されてしかるべきだし、海上保安官はそのことで法律的に罰せられてはいけない。

政治家の命令に従うのは、公務員として当然の事でしょう。
政治家と意見が反するといって、各公務員が個人の考えで政治家が国家機密と決めたり、公開しないと決めたことを勝手に翻したらどうなると思いますか?
選挙民に判断を委ねたいと漏洩させた海保の職員が言ったのは後付けの理由だと思います。

国家に関しての事を決めるために、政治家を選挙で選んでいます。
毎回、国民の動向、考えを問うていては、前に進むものも進みません。
4年間の任期で政治家が政治を行った結果で、次の政治を誰に任せるか決める、それが道理だと思います。

情報公開を公開しないというのは、政府の決定ですから(官房長官と国交相のみが決めてるはずが無い)、罷免だと言うのは、政府と意見が異なる人間だけだと思います。

時々、政治家が決めるのではない、国民が決めるのだと騒ぐ人間が居ますが、民主主義国家というものを全く理解していないんだなと思いますね。

5日の文学フリマにご来場、田中良紹著電子書籍版『裏支配』をお買い上げ下さった皆様、ありがとうございました!

ただ今、歌人の佐々木あららさんが、旅をしながらご自身の短歌集と、併せて『裏支配』を売る、「電書行商」というイベントを行っています。

以下の場所で電子書籍版『裏支配』購入可能ですので、ぜひ、お出かけ、お声かけ下さい。
佐々木あららさんはご自身の句集他の電書も販売しています。
『裏支配』と併せて読んでいただけると、嬉しいです!

今後の電書行商のスケジュールは以下の通り。
詳細は「電書行商オフィシャルサイト」をご覧ください。
http://www17.atpages.jp/sasakiarara/dengyo/


12/8(Wed) 広島
ミニ・ミッション!
 ・14:00-16:00 米光さんのご両親に電書を売りつけてみる
(電書部創始者・ゲームデザイナー・立命館大学きょーじゅの米光一成氏(wikipedia)のご実家が近いそうなので、最寄り駅に立ち寄って待機してみます。新井口駅前アルパーク東棟のロッテリアにて、一緒に記念写真を撮ったらミッション・コンプリート)
通常販売
 ・17:00~20:00 通常販売
   於:マクドナルド広島本通店

12/9(Thu) 下関
通常販売
 ・15:00-19:00 通常販売
   於:マクドナルド下関東駅店(下関市羽山町2−15)
(下関は詳しくないばかりか頼れる知人もおらず、誰も構ってくれない感じになりそうなので、一緒に遊んでくれる方を強く強く募集します)

12/10(Fri) 福岡
通常販売
 ・15:00~19:00
(詳細未定ですが、たぶん天神のどこかのマクドナルドです)

12/11(Sat) 福岡
通常販売
 ・14:00~16:00 通常販売
   於:マクドナルド福岡新天町店
(天神にいっぱいあるマクドナルドの中で一番でかいところです。よく知らないので、地元の方、うまい説明方法を教えてください。)

イベント
 ・17:00-18:00 「さすらいの電書売りがやってくる(仮)」
   於:アップルストア福岡天神店
   なんと! 最終日はまさかの、アップルストアイベント!
   アップルストア福岡天神で電書について話します。
   販売はしませんので、トークイベント終了後、ご希望の方と一緒にマクドナルドに移動して販売する、ということになるかと思います。

通常販売
 ・18:30-20:30 通常販売(スタート遅くなったらごめんなさい)
   於:マクドナルド福岡新天町店(予定。混雑具合によって変更する場合があるので、速報ページを参考にしてください)

夫婦のセックス姿をばら撒いたら犯罪だし、
親が子供を虐待した姿を見て通報したら英雄。

公開しただけでは正義か悪かは決まらない。
公開した情報の内容によって正義か悪かが決まる。

評論家は『情報の内容』を精査しないで正義か悪かを語っている。

セックス内容公開は悪。
子供虐待の通報は正義。
短純な話だ

愚かな人間を指導者層に戴くことが何と不幸なことか。日本は第二次世界大戦から悲惨さを学んだが,「愚かさ」の意味をまだ十分に反芻していないのではないだろうか。マスコミ・知識人の奮起に期待したい。

中日新聞より転載
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2010121301000846.html?ref=rank

日本は「太った敗者」と辛辣批評 米外交公電でシンガポール高官
2010年12月13日 20時16分

 【シンガポール共同】「日本は太った敗者」―。シンガポール政府高官が日本やタイなど周辺国について辛辣な批評をしていたことが13日までに分かった。オーストラリア紙が12日付で、内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」から独占入手した米外交公電の内容として報じた。

 記事によると、2009年9月、シンガポール外務省無任所大使のトミー・コー氏が米高官と会談した際、アジアで中国が影響力を増す一方で「日本は太った敗者」と発言。日本の地位低下は「愚かさと質の悪い指導層、ビジョンの欠如」が招いたと指摘した。

 コー氏は同年、日シンガポール関係発展に貢献したとして日本政府から叙勲されている。

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Profile

田中良紹(たなか・よしつぐ)

-----<経歴>-----

1945年宮城県仙台市生まれ。
1969年慶應義塾大学経済学部卒業。
同年(株)東京放送(TBS)入社。
ドキュメンタリー・デイレクターとして「テレビ・ルポルタージュ」や「報道特集」を制作。また放送記者として裁判所、警察庁、警視庁、労働省、官邸、自民党、外務省、郵政省などを担当。ロッキード事件、各種公安事件、さらに田中角栄元総理の密着取材などを行う。
1990年にアメリカの議会チャンネルC-SPANの配給権を取得して(株)シー・ネットを設立。
TBSを退社後、1998年からCS放送で国会審議を中継する「国会TV」を開局するが、2001年に電波を止められ、ブロードバンドでの放送を開始する。
2007年7月、ブログを「国会探検」と改名し再スタート。

BookMarks

日本初の政治専門チャンネル!
↓ ↓ ↓
国会TV
http://kokkai.jctv.ne.jp/

-----<著書>-----


『裏支配─いま明かされる田中角栄の真実』
2011年1月、電子書籍


『メディア裏支配─語られざる巨大マスコミの暗闘史』
2005年3月、講談社

-----<編書>-----


『憲法調査会証言集─国のゆくえ』
2004年7月、現代書館

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