松岡氏自殺を巡る素朴な疑問
故松岡前農水大臣は、緑資源機構の官製談合事件で検察の捜査が自分に向かっていることを知って自殺したというのが大方の見方である。逮捕されることを恐れて死を選んだという見方になる。
5月18日に談合の件で事情聴取を受けていた地元の秘書が自殺をしており、捜査が自分に向かっていることを感じていたのはその通りだと思う。しかしそれだけの理由で政治家が死を決意するであろうか。仮にそうだとすれば、松岡氏は政治家になるべきではなかった善人で小心な人物だったということになる。
1998年2月に自殺した故新井将敬衆議院議員は、衆議院本会議で逮捕の許諾請求がなされる直前に首を吊った。抗議の自殺である。在日韓国人である新井氏は東大経済学部を卒業し、大蔵省の役人から衆議院議員と日本社会で最高のエリートコースを歩み、若手の論客としてテレビにもしばしば登場していた。新井氏にとって株取引を巡る容疑での逮捕は自らのプライドが許さなかったのだろう。
しかし松岡氏の場合は、これまでも食肉偽装事件や鈴木宗男衆議院議員が逮捕された「やまりん事件」などで疑惑が指摘されていた。いわばエリートコースとは逆に政界の汚れ役を引き受けてきた政治家である。いつか検察の捜査が向かってくることは覚悟していたはずだ。しかも松岡氏は現職の大臣だったから、検察といえども簡単に逮捕出来るはずはない。それが取り調べもないうちから自殺してしまうのは、何か他に理由がなければ納得できない。
最も考えられるのは、松岡氏の受け取った金が、松岡氏から何処へ流れたか、その「出」の部分に知られてはならない秘密があり、そこに捜査の手が及ばないよう自らを犠牲にした可能性である。
汚職事件によくあるケースだが、組織を守るために事情を知る部下が自殺するのである。そのようなパターンに松岡氏を当てはめれば死を選んだことも理解が出来る。
何のためにどこに金が流れたか。様々なケースが考えられるので間違っているかもしれないが、政治の世界で最もありうる金の使われ方は、政界の実力者に献金をしてポストを得る猟官運動である。
かつて竹下登氏が田中角栄氏に対抗して「創政会」を立ち上げたとき、橋本龍太郎氏は自らのパーテイで集めた金を全額竹下氏に献上して、竹下会長に次ぐ副会長に就任した。
農水省出身の松岡氏にとって農水大臣は究極の目標だったはずである。そのためには自分が集めた金をそのために全て献上したとしても不思議でない。
松岡氏を農水大臣に任命したのは安倍総理だが、押し込んだのは小泉サイドだと言われている。小泉政権時代に実現出来なかった農水大臣就任を安倍政権で実現させたのだと言う。それが事実なら安倍政権は「タウンミーティングのやらせ問題」と同様に小泉政治の「負の遺産」を引き継いだことになる。
しかしいずれにしても松岡氏の死によって金の「出」の部分は解明が難しくなった。
6月6日の「政局放談」は藤井裕久前衆議院議員と評論家の金子仁洋氏が出演します。6月8日の「言いたい放題・金曜ナイト」は政治評論家の高橋利行氏に危機に陥った安倍政権について話して貰います。



コメント (1)
人間のエゴはなくなれないから 長期一党政権制をなくしてくれないとな 独党政権ってできあがると隋制で壊れにくくなり 外からでないとチェンジできないせいしつだよな 人間は弱いから。」大目付役のギャラが低いから引き受け手がなくなるともいえる
投稿者: A亭 | 2007年6月 4日 18:51