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教育基本法を巡る議論(1) »

昔の審議拒否と今の審議拒否

 今国会の最重要法案である教育基本法改正案は、15日に与党が特別委員会で単独採決、16日の本会議でも与党単独で可決、17日には参議院本会議で野党欠席のまま趣旨説明が行われた。
 
 沖縄県知事選挙への影響を考えて、選挙後まで採決をのばした方が良いとの意見もあったが、安倍総理の意向で単独採決に踏み切った。

 野党はタウンミーテイングでのやらせ質問が明らかになったことを理由に採決には応じられないと欠席戦術をとった。民主党は共産党や社民党と違い、自民党内からも評価される対案を出しており、与党と対立せずに修正協議を行う道もあったが、沖縄県知事選挙での野党共闘を重視して、小沢代表は対決戦術を選択した。
 
 それぞれの選択が正しかったかどうかは、沖縄県知事選挙の結果で大きく分かれる。(19日午後記述)

 与党の戦術は小沢代表を「古いタイプの政治家」として国民に意識させ、来年の参議院選挙前に小沢代表の影響力をなくさせるというものであるから、この欠席戦術を「昔の社会党のやり方だ」として徹底批判することになる。そうした意味からこれからも対決色が前面に出る国会になることが予想される。安倍対小沢のガチンコ勝負が国会を舞台に繰り広げられることになる。

 メディアの中には「民主党は昔の社会党と同じだ」という論調が出始めているが、しかしこれは55年体制の内実を知らない者の言い分だ。昔の社会党が審議を拒否して国会を空転させたのは、交渉を裏舞台で行うための手段であり、実は自民党との出来レースである。審議を止めた時には与野党国体幹部の間ではいつ再開するかも決まっており、それを知らされない与党内部の派閥に対する権力闘争に国会が利用された。かつての国対政治はそういうものである。

 しかし今の審議拒否はそれとは大違いだ。与野党出来レースでは全くない。国民がどちらを支持するかを競い合う本当のガチンコ勝負なのである。
 
 かつて共和党支配の議会を作り上げ一世をを風靡したアメリカ共和党のギングリッジ下院議長は、一時は大統領候補にまで名前を連ねたが、強硬に予算審議をストップさせて国民の支持を一挙に失った。国民の支持を失い死に体だったクリントン大統領が共和党の強硬戦術で甦った例がある。

 審議を拒否することが国民から支持されるか支持されないか、今回の小沢戦術がどう評価されるかは沖縄県知事選挙後まもなく分かる。

 なお国会審議はすべてストップしている訳ではない。16日にはいじめ問題で4人の有識者が参考人質疑を行い、17日にはプロミスやアイフルの社長などを参考人に貸金業の実対を探る参考人質疑が行われ、いずれも濃い内容の議論を展開した。 

 17日放送の「言いたい放題・金曜ナイト」に出演したインサイドライン編集長:歳川隆雄氏には、視聴者から「小泉時代より日本外交が締まってきたような感じを受けるが、どう思うか」、「県知事が次々逮捕される背景には何があるのか」など、答えるに難しい質問が寄せられた。(再放送は19日午後9時18分から)

 20日(月)午後9時からの番組には衆議院教育基本法特別委員会筆頭理事であり、自民党最大派閥の会長になった町村信孝衆議院議員、24日(金)午後9時からの「言いたい放題・金曜ナイト」には今年夏毎日新聞を退社したジャーナリストの河内孝氏が出演する。電話(03-3503-4141)で是非素朴な疑問をコール・インしてください。

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» 国会はやらせか、ガチンコか、それが問題だ 送信元 もぐら日記
野党による教育基本法案の審議拒否が続いている。 「与野党によるやらせ」「民主党の社会党体質」と非難する識者も多い。 その中で、国会TVの田中良紹氏は今... [詳しくはこちら]

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Profile

田中良紹(たなか・よしつぐ)

-----<経歴>-----

1945年宮城県仙台市生まれ。
1969年慶應義塾大学経済学部卒業。
同年(株)東京放送(TBS)入社。
ドキュメンタリー・デイレクターとして「テレビ・ルポルタージュ」や「報道特集」を制作。また放送記者として裁判所、警察庁、警視庁、労働省、官邸、自民党、外務省、郵政省などを担当。ロッキード事件、各種公安事件、さらに田中角栄元総理の密着取材などを行う。
1990年にアメリカの議会チャンネルC-SPANの配給権を取得して(株)シー・ネットを設立。
TBSを退社後、1998年からCS放送で国会審議を中継する「国会TV」を開局するが、2001年に電波を止められ、ブロードバンドでの放送を開始する。
2007年7月、ブログを「国会探検」と改名し再スタート。

BookMarks

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国会TV
http://kokkai.jctv.ne.jp/

-----<著書>-----


『裏支配─いま明かされる田中角栄の真実』
2011年1月、電子書籍


『メディア裏支配─語られざる巨大マスコミの暗闘史』
2005年3月、講談社

-----<編書>-----


『憲法調査会証言集─国のゆくえ』
2004年7月、現代書館

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