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北朝鮮問題について田中良紹さんに突撃取材!

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Q:北朝鮮が核実験に踏み込んだ背景とは?

田中:ひとつは、冷戦後、故・金日成国家主席と親しかったルーマニアのチャウセスク元大統領が民主化クーデターで政権を追われ、射殺されたという事件が背景にあるのではないか。それに金日成は大きな衝撃をうけた。当時、北朝鮮と同じような体制をつくろうと考えていたチャウセスクが射殺されたことによって、北朝鮮は核武装をしないと自分たちの体制も崩壊してしまうのではないかという危機感を持った。そういう中で、94年の核危機があって本当に戦争直前までいった。当時のクリントン政権は核施設爆撃の決断を迫られるところまでいき、寸前のところで金日成とカーター元大統領が会談を行って、北に重油を提供するとか軽水炉を建設するという枠組み合意ができた。そこで、一旦は核による脅威が低減される方向に向かい、金日成は改革開放に踏み切るというところまでいったけれど、会談の1ヵ月後に金日成は心臓麻痺で急死してしまう。そして金正日が跡を継ぐことになる。その金正日は、これまでソ連や東ヨーロッパについて相当研究を重ねてきている。彼は改革解放路線を受け入れたことがソ連の崩壊に繋がったと考え、改革開放路線では体制を維持できないと考えているのではないか。だから核開発を再開したのではないだろうか。

Q:問題の「核武装論」についてはどのようにお考えでしょうか?

田中:議論をするのにタブーを設けてはいけないと思う。私は、核に対して世論とは少し違う考え方を持っている。まず、国内における核保有についての論議には、必ず「唯一の被爆国」であるという被害者意識が根底に存在する。しかし、核を落としたアメリカが、そのまま凶暴な野蛮人だというイメージとなるかというと、私はそうではないと思う。日本が被爆した背景には、あの無謀な戦争に突入した戦争指導者たちの責任が存在している。1945年の3月には東京大空襲があって、普通の感覚でいえば、そこで降伏するという選択肢もあった。しかし、日本は「一億総玉砕」という選択肢を選んだ。いまの金正日を見て、なんと乱暴で馬鹿な男だと思うかもしれないが、当時の日本は、まさに今の金正日みたいなことをしていたとも言える。もちろん、核を落としたアメリカに対する非難はあってしかるべきだが、アメリカをそこまで追い込んでいった責任の一端は当時の日本の戦争指導者にある。日本人には核を落とされたことで、ただただ被害者意識を掲げるだけの人々が目立つが、そういった日本の責任という部分にも目を向けるべきではないか。そういった現実をきちんと見つめた上で、「核武装論」について論議を重ねるのは間違ってはいないと思う。

Q:核保有によるメリットはあるのでしょうか?

田中:メリットはおそらくないだろう。例えば、面積の小さなこの国では核を一発落とされたらそれで終わり。報復する余地がない。そういったレベルで考えても、日本が核を保有しても抑止力にならないのではないか。ただ、アメリカは必ず日本が核武装すると考えている。つまり、北朝鮮が核を保有することにより大国である日本が将来的に必ず核を持つだろうと考えている。アメリカが最も恐れているのは、北朝鮮を非核化しないと周辺地域の安定が損なわれ、核の拡散が起きるということ。とにかく、安倍政権の幹部による核保有議論の容認発言が世間を騒がせているが、私は議論は大いにやるべきだと思う。もちろん、私個人としても、国民的なアイデンティティーの観点から考えても、日本が核を保有する選択肢はあり得ないとは思うが。

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Profile

田中良紹(たなか・よしつぐ)

-----<経歴>-----

1945年宮城県仙台市生まれ。
1969年慶應義塾大学経済学部卒業。
同年(株)東京放送(TBS)入社。
ドキュメンタリー・デイレクターとして「テレビ・ルポルタージュ」や「報道特集」を制作。また放送記者として裁判所、警察庁、警視庁、労働省、官邸、自民党、外務省、郵政省などを担当。ロッキード事件、各種公安事件、さらに田中角栄元総理の密着取材などを行う。
1990年にアメリカの議会チャンネルC-SPANの配給権を取得して(株)シー・ネットを設立。
TBSを退社後、1998年からCS放送で国会審議を中継する「国会TV」を開局するが、2001年に電波を止められ、ブロードバンドでの放送を開始する。
2007年7月、ブログを「国会探検」と改名し再スタート。

BookMarks

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国会TV
http://kokkai.jctv.ne.jp/

-----<著書>-----


『裏支配─いま明かされる田中角栄の真実』
2011年1月、電子書籍


『メディア裏支配─語られざる巨大マスコミの暗闘史』
2005年3月、講談社

-----<編書>-----


『憲法調査会証言集─国のゆくえ』
2004年7月、現代書館

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