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2009年7月 4日

戦後政治からの再出発、中央から地方の時代へ

 先週からの一連の政局で、少し驚いたのが宮崎県の東国原英夫知事への自民党からの総選挙出馬要請に対する返事だった。条件が二つあって、一つは全国知事会が決めた地方分権に関する主張を、自民党のマニュフェストに一字一句そのまま盛り込めるかどうか。

 さらに驚いたもう一つの条件が、東国原知事を自民党総裁候補として戦う覚悟がおありですか? その覚悟がおありなら出ましょう、というものだった。これについては色んな憶測を呼び自民党内、与党内、野党にさまざまな反発や波紋を広げた。その後の内閣改造でも、政権浮揚の目玉として総務大臣、あるいは地方分権改革の担当大臣といったポストでの入閣も取りざたされたが、こちらも自民党内の反発から実現しなかった。

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2009年7月 2日

麻生人事と解散権をめぐる与党内の「せめぎ合い」

 依然として衆院解散・総選挙がいつになるのか不透明だが、泣いても笑っても9月10日の衆議院任期切れまで2ヶ月余り。時間切れがどんどんと迫る中、政権浮揚を狙う内閣改造はあるのか、党役員の人事はあるのかと、ここ数日自民党内のいろんな人がいろんなことを言った。結局、麻生総理は迷走の末、林芳正経済財政担当相、林幹雄国家公安委員長・沖縄北方・防災担当相の2閣僚の補充人事を行うにとどまった。

 この問題について考えるにあたっては、総理大臣の権力の源泉がどこにあるのかを見直すと分かりやすい。まず出発点となるのが人事権で、内閣閣僚の任命、党役員の任命についてはもちろん、場合によっては国会役員にも当てはまる。国会の常任委員長人事に党が「誰々が適任だろう」と言っても、最終的には自民党総裁でもある総理が駄目だと言えば実現は難しい。

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2009年4月 1日

小沢秘書逮捕と見るに堪えない政局

安倍、福田と総理大臣が2代続けて政権を投げ出して、その後総選挙が近づいているので「勝てる顔」ということで与党自民党が麻生総理を選んで半年。その時期に未曽有の世界経済・金融危機が起き、麻生は何度か解散総選挙に踏み切りたいとも考えたが、結局やりきれずに経済状況を理由に総選挙を先送りにしてきた。

その間、内閣支持率はどんどんと落ち、とうとう一ケタ台目前までいった。麻生内閣は国民からすれば不信任を受けているような状態で、崖っぷちというよりむしろレームダックに陥ったようなものだった。麻生の発言に端を発した言葉の問題、漢字の誤読といった問題もあったが、基本的には定額給付金でも中川昭一財務大臣のローマでの酩酊会見後の二転三転の辞任劇でも、言ったことがぶれ続けた。ひとことで言えばこういった「迷走」を続けたことで、国民有権者の信頼を失った。

与党自民党内からは麻生では選挙が戦えないという悲鳴が上がり、予算成立を期に麻生降ろしが始まる状況だった。それに対して総理やその周辺はどう対抗しようかと策を練り始めていた。

そこへ野党第一党の小沢民主党代表の秘書が、政治資金規正法の違反、虚偽記載でいきなり逮捕された。

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2009年2月22日

"醜態政治"では許されない外交モメンタムと「戦後枠組」の転換期

中川昭一財務・金融担当大臣のローマ先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)での記者会見の醜態ぶりにはショックで呆れかえるだでなく、世界に日本の恥をさらすという本当に悲しいものだった。

マスコミも何で今頃言い出したんだと批判されてるが、中川は普段からどちらかというとアル中ぎみで酒癖が悪い。当初表向きに釈明したような、風邪薬や腰痛の鎮痛剤のせいかといえば、確かにアルコールと薬の相乗効果でおかしくなることはあるだろう。だが記者会見でのあの様子は薬の作用といった程度の低いものではなく、どう見ても泥酔だ。そうなると、飲ませた同行記者らの問題もあるし、そのまま会見させた財務省の責任は重い。もう無理だと判断がついたはずだから、体張ってでも止めなければいけなかった。

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2009年1月25日

オバマ新大統領就任と「宇宙船地球号」

1月20日、バラク・オバマ大統領が誕生した。44代目で初の黒人出身の大統領ということで時代の変化、歴史の変わり目を印象づける就任式となった。その冷静で淡々とした演説ぶりは見ている人達を「おやっ?」と思わせたが、毎日新聞が解説で「高揚感から現実直視へ」としたように、これまでの大統領選挙の最中、そして勝利宣言の時のように国民に期待を持たせるような高揚感を遮断した。

有名になった「YES, WE CAN!」と「CHANGE」をほとんど使わなかったのはオバマ流に考え抜いた演出で「もう宴は終わった、戦いは終わった、これからは一致団結して現実を直視してこの困難に立ち向かわなければならない。政府も頑張るが国民も頑張らなければならない」という基本姿勢を貫いたもの。

「CHANGE」という言葉には“変われ”という積極的な意味があるが、オバマ大統領が演説で意味した「CHANGE」は“変化”そのもので、世界もアメリカも大きく変わって、地殻変動が起きたということである。だからブッシュからオバマへ、共和党から民主党へというような意味ではない。「CHALLENGE」もこれまでは“積極的に挑む”という意味合いで使われていたが、この演説が指す「CHALLENGE」は“試練”そのもので、世界もアメリカも非常に厳しい試練を突き付けられたという意味で、どちらも使い方は全く違っていた。現実を直視しようという非常に冷めた呼びかけだった。

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2008年12月20日

筑紫哲也さんの追悼会

昨日12月19日、筑紫哲也さんの追悼会が都内のホテルで開かれた。午前はTBSを中心とした関係者、午後は一般の方々と2回に分けられているとのことなので、私も関係者ということで11時からの会に参加した。

筑紫さんのジャンルの広さ、交友の広さを本当に示すように、あらゆる分野の方々テレビ・新聞といったマスコミ各社から、政財界はもちろん、評論家、音楽家、演劇界、スポーツ界の関係者と、本当に各界各層から集っていて大変な人だったということを改めて感じさせる、筑紫さんらしい追悼会だった。

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2008年12月14日

凄まじい政局の予感‐大連立か、それとも政界再編か?

求心力の低下した麻生政権だが、先週8日付の新聞各紙による支持率調査では、毎日新聞と読売新聞が共に21%、朝日新聞が22%だった。発足からわずか3カ月足らずで一気に20%台前半へと急落したことになるが、この数字は政権末期の数字である。過去のジンクスから言えば20%を切ると政権は持ちこたえて最大半年だが、このままだと恐らく年内にこのラインを切る。そうなると「つるべ落とし」のようにどんどん落ちて行くから、麻生政権はもう持たないだろう。

この麻生政権、その誕生を振り返れば、その前の福田政権、安部政権と、2代連続しての途中での政権を投げ出しがあった。これを受け、次の総選挙の顔を選ぶ最後の自民党総裁選だと言って総理大臣に担がれたのが麻生総理の誕生だった。だが、その麻生が3か月でこういうことになり、再度どこかの段階で総裁選をやってまた顔を変えようということは、もう考えられない事態である。

この状況を客観的に言うと、もはや自民党は政権担当能力を失い、政権政党としての実力を失ってしまったという厳然たる事実がある。

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2008年11月13日

追悼 筑紫哲也さん

筑紫哲也さんが肺癌の闘病中に亡くなられた。入ってくる情報は持ち直したとか、やはり難しいといったものだったので一喜一憂していたが、残念だと思うのが率直なところだ。我々にとっては非常に大事な学ぶべきことの多い世代であり、先輩だった。

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2008年11月 1日

麻生の逡巡、戻った激突「ねじれ国会」

政界当面の課題だった解散・総選挙の政治日程が揺れ動いた。言われていた10月30日解散、11月18日公示、11月30日投開票という日程は無くなり、早くても1月通常国会冒頭に解散、2月総選挙という可能性が強いといった見方が急速に支配的になっている。

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2008年10月24日

解散・総選挙の行方

いよいよ解散総選挙の時期だが、麻生首相がアメリカ発の金融危機からの世界同時株安、そしてこのままだと同時不況に陥って本当に1929年の世界恐慌前夜のような非常に深刻な状況で、これも単なる金融危機からの不況というだけではなく、実体経済、実物経済にモロに影響が出てくるということで、そういう時に政治空白になるような選挙をやっていられるだろうかといって、まずは補正予算を通して新しい総合経済政策を示すために、選挙を先送りさせた。

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Profile

岸井成格(きしい・しげただ)

-----<経歴>-----

1944年東京生まれ。
東京都出身。
慶応大学法学部卒業。
1967年毎日新聞社入社。
熊本支局を振り出しに、政治部、ワシントン特派員を経て、85年に論説委員。
その後政治部長、編集局次長、論説委員長を歴任、特別編集委員。

-----<出演>-----

『筑紫哲也 NEWS23』
(TBS/月~木曜22:54~金曜23:30~)
『サンデーモーニング』
(TBS/毎週日曜8時~)
『みのもんたの朝ズバッ!』
(TBS/月~金曜5:30~)
『サンデープロジェクト』
(TV朝日系/毎週日曜10時~)
『森本毅郎・スタンバイ!』
(TBSラジオ/月~金曜6:30~)

BookMarks

MSN-Mainichi INTERACTIVE 岸井成格のページ

-----<著書>-----


『大転換』
1998年6月、毎日新聞社


『永田町の通信簿』
1996年12月、作品社

→ブック・こもんず←



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