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台湾・九族文化村の村上春樹

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「春桜八景帖 / 櫻花開 幸福来」より

台湾の原住民族の歴史や文化を紹介するテーマパークが近くにあるから行ってみるといいですよと、ホテルのフロントに奨められたので出かけてみる。九族文化村。最初はB級の遊園地かと思ったが、いやいや、民族文化を受け継ごうとしている若者たちの踊りや音楽をみているうちに、若干考えを修正した。原住民族の文化アトラクションをみて、どこか沖縄文化と通じるものがあるな、と思う。音楽の基調が長調であることとか、民族衣装の色彩感覚とか。九族文化村オープン20周年の記念行事のひとつとして、東京外語大の協賛を得て、『千千岩助太郎記念特展』という展覧会が行われていた。千千岩助太郎という学者は、台湾の高砂族の住居の研究業績で九州大学の博士号を取得したそうだ。すでに亡くなっている。漢字で書かれた略歴を読むと、1926年から1947年まで22年間、台湾にいたらしい。

そのほとんどの間、台湾は日本の統治下にあった。展示されている台湾原住民族たちの古い古い白黒写真をみているうちに、これは、レヴィ=ストロースのナンビクワラ族研究のようなものだったのだろうか、と疑問が沸く。帰りのタクシーを待つ間、観光事務所のようなところで流暢な英語を話す老人がいて話をした。「九族文化村はいつが一番いい季節ですか?」「それは1月の下旬から2月の中旬にかけて。このあたり一面、桜が咲く。ここの桜は日本の桜とはちょっと違っていて、色がもっと赤い。日本のは薄いピンクでしょう」。それで渡された立派なパンフレットには「九族櫻花祭」とあった。どれもこれも満開の美しい桜の写真である。パラパラとページをめくって台湾語で書かれた説明文を読んでいたら?????「村上春樹」とある。一瞬頭のなかが混乱して、台湾の原住民族と村上春樹の顔が交差した。美しい桜の写真に添えられた詩文のような解説文をよくよく読んでみると、字義のとおり、九族文化「村」の「上」のほうにも「春」の「樹」、つまり桜が咲いているのだ、とか何とかそんなようなことらしい。まあ、とにかく台湾の九族文化村で「村上春樹」に遭遇するとは思わなかったので、妙に納得しながら村をあとにした。ここの桜は靖国神社の桜とはずいぶん違うだろうな、と思う。なぜか靖国神社合祀取り下げを訴えていた台湾原住民族出身の女性=高金素梅という人のことを思い浮かべた。村上春樹じゃなくて。

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Profile

田原総一朗(たはら・そういちろう)

-----<経歴>-----

1934年、滋賀県彦根市生まれ。
早稲田大学文学部卒。
岩波映画製作所、テレビ東京を経て、77年フリーに。
テレビ東京時代の連続番組「ドキュメンタリー青春」で、取材対象者に肉薄する独特のインタビュー手法で注目を浴びる。
現在は政治・経済・メディア・IT等、時代の最先端の問題をとらえ、活字と放送の両メディアにわたり精力的な評論活動を続けている。
テレビジャーナリズムの新しい地平を拓いたとして、98年ギャラクシー35周年記念賞(城戸又一賞)を受賞した。
2002年より母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講。塾頭として未来のリーダーを育てるべく、学生や社会人の指導にあたっている。

-----<出演>-----

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日、毎月最終金曜25時?)

『サンデープロジェクト』
(TV朝日、毎週日曜10時?)

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