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むらの民主主義 アーカイブ

2010年7月 8日

国に「政策」あれば、むらに「対策」あり

 いま、目前に参院選を控え、農村部での大きな争点になっている農家への「戸別所得補償モデル対策」だが、この6月9日に農林水産副大臣になった篠原孝氏が、自身のブログで興味深いことを述べている。1月26日の長野県飯山市の新年会でのあいさつに加筆したものとのことだが、若干引用したい。

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―農業者戸別所得補償についてご報告します。

 直接給付が財政的にも効果があり、効率がよいということで、欧米ではかなり前から行なわれていますが、日本国政府は国民を信用せず、共同でないと補助金は出しませんでした。

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2009年7月30日

食料自給・地産地消を輸出する――世界に広がる農産物直売所

「高野論説」――「日本の“モノづくり”精神の大元はどこか?」激しく同意しながら拝読。とりわけ「稲作と漁撈を中心とする日本型は、耕地の42%が中山間地にあって、そこでの里山的な森と田畑との循環的な生活技術とそれを担う家族労働集約的な小規模農家こそが主体と位置づけられるべきである」とのご指摘は、昨今安直な「農業ビジネス論」がマスコミに横溢するなかで(榊原英資氏の『大不況で世界はこう変わる!』の農業論も残念ながらそうでしたね)、さすがThe Journal! さすが高野塾長!と、膝を打った次第。

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2006年7月 6日

「くに」より先に「むら」がある

 私が編集している「増刊現代農業」は一号一テーマの特集主義で、次号は「山・川・海の『遊び仕事』」(7月13日書店発売)。これまでこのコーナーでも紹介してきた地蜂獲りやイセエビ生け簀漁、郡山の「奇跡のむら」の堰上げのほか、山菜採り、川漁、鴨猟など、さまざまな「採る」「獲る」「遊び仕事」のオンパレード。

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2006年7月 5日

「奇跡のむら」にインドネシア人がやってきた

 あの「安達太良山麓の奇跡のむら」の「堰上げ=イワナ獲り」の日からほぼ1カ月がすぎたころ、むらに6人のインドネシア人がやってきた。訪れたのは、インドネシア中部、スラウェシ島のマレナ集落、トンプ集落のリーダーをはじめ、弁護士やNGO職員、大学教授。招いたのは「自然資源管理(いりあい)と住民自治(よりあい)に関する共同調査・経験交流(まなびあい)」の活動を展開している研究者や国際協力活動家でつくる「いりあい・よりあい・まなびあいネットワーク」(略称あいあいネット――私はもっぱら「酔い酔いネット」)。

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2006年5月 9日

入会・総有・全員一致と「むらの弁証法」

 旅先で、ふるさとで、とんでもない「農の哲学者」に出会うことがある。昨年の夏、ふるさと・宮崎の高千穂で初めて出会った農家のSさんもその一人。友人の父親の四十九日法要で同席したのだが、私の仕事を聞きつけ、話しかけてきた。

「あなたは、『むらの弁証法』をどう思っていなさるか?」

 法要の席でいきなりそんなことを聞かれるとは思っていなかったので、答えに窮していると、「私が、いま一番気にかかっているのは『むらの弁証法』の弱りです」と、続ける。いま75歳で、小学校を卒業するとすぐに農業に従事し、7年前までは出稼ぎをしていて「東京湾のアクアラインの工事にも行きました」というSさんの話を聞いていて、「困ったな。断片的な知識をつなぎ合わせてこんな席で議論を挑まれても……」というのが正直な気持ちだった。

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Profile

甲斐良治(かい・りょうじ)

-----<経歴>-----

1955年宮崎県生まれ。
九州大学経済学部卒。
社団法人・農山漁村文化協会(農文協)「増刊現代農業」編集主幹。
『定年帰農 6万人の人生二毛作』『田園住宅 建てる借りる通う住まう』『田園就職 これからは田舎の仕事が面白い』『帰農時代 むらの元気で「不況」を超える』の「帰農4部作」で、1999年農業ジャーナリスト賞受賞。
その後も『青年帰農』『団塊の帰農』『若者はなぜ、農山村に向かうのか』などの「帰農シリーズ」で新しい農的生き方を追究するとともに、「地元学」(ないものねだりではなく、あるもの探し)による各地の地域づくりにかかわる。
都市と農山漁村の共生・対流推進会議運営委員、100万人のふるさと回帰支援センター・里山帰農塾講師。
建築家・石山修武氏、民俗研究家・結城登美雄氏と「21世紀型農村研究会」05年に結成。

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