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運動と政治の緊張関係のなかで »

対立するかのように見える民主・自民の「農政」主張だが

あさっての参院選。一人区をめぐる民主・自民のたたかいで、めずらしく「農政」が争点化している、と、新聞などは伝えている。

▼民主党パンフ
http://www.dpj.or.jp/special/bira/seisaku_01.html

▼自民党パンフ
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/2007_seisaku/nogyo/pdf/nogyo_c.pdf

この両者、鋭く対立しているかのように見えるけれど、じつは、これまでこのコーナーで何度かお伝えしてきた「経済財政諮問会議」―「グローバル化改革委員会」―「EPA・農業ワーキンググループ」の議論を、ともに踏襲しているように、私には見える。

▼経済財政諮問会議 EPA・農業ワーキンググループ議事要旨など(とくに第4回は必読)
http://www.keizai-shimon.go.jp/special/global/epa/index.html

自民党のパンフが第4回ワーキンググループ(WG)会合に農水省が提出した資料を転用したものであることは明白で、「民主党のいう貿易自由化をすすめると」―「農業生産の減少3兆6千億円」「GDP減少9兆円」「食料自給率の低下40%→12%」とあるのは、もともとWGが国境措置撤廃の立場で「そうなったらどうなるかを試算しろ」と農水省に求めた結果、出された数字。

民主党の方は明白にそうだとは言い切れないが、唐突に「米がたとえ一俵5千円になったとしても」というあたりがアヤシイ。そこを自民党が「民主党の政策は、農産物の貿易自由化が前提」と突っ込んでいるけれど、「お前が言うかよ」という感じで、どっちもどっちの感は否めない。

申し遅れたけれど、私は基本的にアナキスト&ペザンチストで、政治的代理制反対の立場であり(でも選挙には行く)、下記のような代理制批判に激しく同意する。

『闘争の最小回路 南米の政治空間に学ぶ変革のレッスン』(廣瀬純、人文書院、2006年)より

「政治経済エリートたちは、マス・メディアと結託して、『劇場』をできるだけ大きくすることを企てる。(略)彼らは、自分たちだけで『舞台』を独占し、ぼくたちを『観客席』に追いやろうと企てる。『アクターはおれたちだけだ。お前たちはオーディエンスに過ぎない。舞台に上がってくるな』。こうして、彼らはぼくたちをとことんまで受動化させようとするのである」

「マス・メディアが、すべての政治的な出来事をエリートたちのあいだのコンフリクト(対立・衝突)という偽の表象のもとに語り伝え、また、それによって、ぼくたちをたんなる『観客』の立場へ押しやろうとすることは、実のところ、当のエリートたちがまさに望んでいることそのものです。エリートたちの掛け金は、つねに、自分たちだけで『政治の舞台』を独占し、他の者たちだけをできるだけ『観客席』に留まらせることにあります。対立を演じるふたつのエリート・グループは、ぼくたちを『観客席』に留まらせ、自分たちだけが『舞台』上のアクターであるかのように見せかけるために、互いに相手のグループを必要としているのであり、この意味で、どんなに激しく対立しているように見えたとしても、両者のあいだにはより深いレヴェルにおいてひとつの密やかな合意があると言えるのです」

直売所や「鳴子の米プロジェクト」、棚田オーナー制など、この10数年のあいだの日本の農村の変化と、続々南米に脱アメリカ・オルターグローバリズムの政権を誕生させている「新たな社会運動」に共通するものを見ていると、代理制をはじめとする「近代国民国家」の変容まで見えてくるような気がしている。

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コメント (1)

8月増刊号 p230 廣瀬さん しびれまくり です。 泣きソー 。   いつのころからか 選挙に行くようになりました。 この際なんでも、子孫のために。

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Profile

甲斐良治(かい・りょうじ)

-----<経歴>-----

1955年宮崎県生まれ。
九州大学経済学部卒。
社団法人・農山漁村文化協会(農文協)「増刊現代農業」編集主幹。
『定年帰農 6万人の人生二毛作』『田園住宅 建てる借りる通う住まう』『田園就職 これからは田舎の仕事が面白い』『帰農時代 むらの元気で「不況」を超える』の「帰農4部作」で、1999年農業ジャーナリスト賞受賞。
その後も『青年帰農』『団塊の帰農』『若者はなぜ、農山村に向かうのか』などの「帰農シリーズ」で新しい農的生き方を追究するとともに、「地元学」(ないものねだりではなく、あるもの探し)による各地の地域づくりにかかわる。
都市と農山漁村の共生・対流推進会議運営委員、100万人のふるさと回帰支援センター・里山帰農塾講師。
建築家・石山修武氏、民俗研究家・結城登美雄氏と「21世紀型農村研究会」05年に結成。

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