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2011年6月 1日

「暮らしの原点を問いなおす」6月11日に地域力フォーラムを開催

 このたびの大震災は、東日本太平洋沿岸の市町村に住む人たちの暮らしの根拠をすべて奪い去りました。そのうえ原発事故は、繁栄をもたらす高度なテクノロジーには危険が伴うものであることを改めて私たちに突きつけました。
 第1回、第2回の「地域力フォーラム」においては、現代の日本の閉塞感を打開する鍵を"地域力"に求めた議論を展開しました。第3回となる今回は、大震災からの復興を念頭において、私たちが築いてきた社会はどこで間違っていたのか、エネルギーを無限に費やして成長する社会に潜む脆弱性とは何か、日本人が祈り続けてきた"無事"な暮らしの復権はできるのか、次世代に安心な社会をバトンタッチするために私たちが負う責任とは何かなど、暮らしの原点を問い直すためのフォーラムを開催したいと思います。
 私もコーディネーターとして出演することになり、多田欣一岩手県住田町長と、福島県飯館村の農家民宿「どうげ」の佐野ハツノさんに被災地の状況などを伺う予定です。皆さまのご参加をお待ち申し上げております。

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2010年11月18日

11月23日に「地域力フォーラム」を開催します

今回のキーワードは「自給の力」「場所の力」「農の力」です。

「現代社会において、私たちが自然とともにある持続をどうつくっていくか。持続する価値観とは何か、持続する文化とは何か。そういうことをこれからひとつずつ見つけ直していく。そしてそれを提案していく。そのときにこそ、本当の意味での開かれた地域、強い地域ができていくのではないでしょうか」

-- 今年5月9日に開催した「第1回 地域力フォーラム」の基調講演「地域の力」を、哲学者・内山節氏はそうしめくくりました。

その問いかけを受け、持続する価値観、持続する文化の見つけ直しと提案をしていきたいと思います。

私の出番は第3部のパネルディスカッションで、『季刊地域 2010年秋号』で紹介した河田珪子氏(新潟市・常設型地域の茶の間「うちの実家」代表)などとともに登壇する予定です。

若干ゆとりがあるのでぜひ《THE JOURNAL》読者もお越し下さい。

TPP(環太平洋パートナーシップ)の一連の対応を見ていると、民主党内に定かでない方向性、ゆらぎが感じられます。解決のヒントは「地域」にあります。それぞれの現場でいま、どのような新しい力が未来を切り拓きつつあるのかを確認し、「ゆるがぬ暮らし」「ゆるがぬ地域」のための明日への力としていくフォーラムをめざします。

*   *   *   *   *

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2010年7月 8日

国に「政策」あれば、むらに「対策」あり

 いま、目前に参院選を控え、農村部での大きな争点になっている農家への「戸別所得補償モデル対策」だが、この6月9日に農林水産副大臣になった篠原孝氏が、自身のブログで興味深いことを述べている。1月26日の長野県飯山市の新年会でのあいさつに加筆したものとのことだが、若干引用したい。

* * * * *

―農業者戸別所得補償についてご報告します。

 直接給付が財政的にも効果があり、効率がよいということで、欧米ではかなり前から行なわれていますが、日本国政府は国民を信用せず、共同でないと補助金は出しませんでした。

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2010年4月21日

「地域力フォーラム」開催のお知らせ

 ごぶさたしております。

 『季刊 地域』がリニューアル創刊し、ようやくほっと一息ついたところです。

 5月9日に地域・コミュニティ・共同体の「未来への可能性」をテーマにした「地域力フォーラム」を開催いたします。フォーラム当日は哲学者・内山節氏の基調講演と3本立てのパネルディスカッションを予定しております。

 「無縁社会」「オールドニュータウン」「限界集落」...人びとの社会的孤立が深刻化するいま、内山節氏は、近著『共同体の基礎理論 自然と人間の基層から』(シリーズ 地域の再生)でつぎのように述べています。

 「関係性、共同性、結びつき、利他、コミュニティ、そして『共同体』が未来へ向けた言葉として使われるようになってきた。自然と人間が結びつきをもっていることも前近代の象徴としてではなく、むしろ未来への可能性として語られるようになってきた。農村=遅れた社会という観念もいまではすっかり消えている。むしろ都会の退廃の方が人々の課題になっている。わずか半世紀の間に、共同体は克服すべき前近代から未来への可能性へとその位置を変えたのである」

 「女性の力」をテーマにしたパネルディスカッションには、『季刊地域 2010年 05月号』で紹介した野老真理子氏(大里綜合管理・代表取締役)などとともに私、甲斐良治がコーディネーターとして参加します。フォーラムの後には懇親会も用意しておりますので、ぜひ みなさまのご参加をお待ちしています(事前申込み制)。

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2009年8月27日

小さな農家、小さなむらを見くびるな!

 今日の自民党の凋落が始まった2007年7月の参議院選挙の際、とくに農村部で争点となったのが同年4月から実施された農水省の「品目横断的経営安定対策」であった。名称こそ「経営安定対策」とはなっているが、農水省自身がその説明パンフレットの表紙に「これまでのような全ての農業者の方を一律的に対象として、個々の品目ごとに講じてきた施策を見直し、19年度からは、意欲と能力のある担い手に対象を限定し」とあるように、都府県では4ヘクタール以上、北海道では10ヘクタール以上の面積を耕作する"担い手"か、経理を一元化するなどの条件を満たす20ヘクタール以上の"集落営農"しか政策支援の対象にはしないというものだった。
 これがどれほど現実からかけ離れたものであるか――たとえばこれまで数回にわたり紹介してきた「鳴子の米プロジェクト」(NHKドラマ『お米のなみだ』のモデルにもなった)の宮城県大崎市旧鳴子町では、620戸の農家のうち、条件を満たすのはわずか5戸で、「このままでは鳴子は草ぼうぼうの耕作放棄地だらけになってしまう」と危機感を抱いた旅館主やおかみさんたちが立ち上がり、寒冷な中山間地にも向く「東北181号」(後に「ゆきむすび」と命名)を探し出し、60㎏2万4000円でこれを買い、農家には1万8000円を保証するプロジェクトを始動したのである(差額6000円はNPOとなったプロジェクトの運営費、後継者の育成など、地域の農業を地域で支えるための、いわば「自主農政」の財源に充てる)。

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2009年7月30日

食料自給・地産地消を輸出する――世界に広がる農産物直売所

「高野論説」――「日本の“モノづくり”精神の大元はどこか?」激しく同意しながら拝読。とりわけ「稲作と漁撈を中心とする日本型は、耕地の42%が中山間地にあって、そこでの里山的な森と田畑との循環的な生活技術とそれを担う家族労働集約的な小規模農家こそが主体と位置づけられるべきである」とのご指摘は、昨今安直な「農業ビジネス論」がマスコミに横溢するなかで(榊原英資氏の『大不況で世界はこう変わる!』の農業論も残念ながらそうでしたね)、さすがThe Journal! さすが高野塾長!と、膝を打った次第。

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2009年7月17日

国家のために米をつくらず、食の未来を国にゆだねず

 はじめに編集部にいただいた本稿のお題は「減反廃止は日本の農業を元気にするのか?」だったが、どうも書くのに気乗りがしなかった。たしかに今年に入って石破茂農林水産大臣が米の生産調整(減反)について「タブーを設けず、あらゆる角度から議論する」と、廃止も選択肢に含め検討することを表明し、4月には農水省が「米政策に関するシミュレーション結果」を公表したが、総選挙対策の思惑もあり、結局、6月の経済財政諮問会議の「骨太の方針2009」原案には盛り込まれず、「先送り」となった。

 その間、新聞などはあたかも「減反廃止」が農家と消費者の双方に利益をもたらすかのような論調を張った。たとえば6月9日付朝日社説は「農政改革 先送りする余裕はない」と題して以下のように述べている。

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2009年3月11日

集落(ムラ)に支援される集落支援員

 総務省は昨年8月、過疎問題懇談会(座長・宮口侗廸早大教授)の提言を受け、「集落支援員」の設置を決めた。これは全国6万2000集落のうち、過疎高齢化等でこのままではいずれ消滅するか維持困難な、いわゆる「限界集落」が約3000にのぼることを反映したものだ。行政OBや農業委員OB、NPO関係者らが候補とされる支援員は、市町村職員と連携して集落を巡回し、実情把握や集落点検につとめ、それにもとづいて集落住民の話し合いやワークショップをコーディネートし、その結果を踏まえて集落の維持・活性化をサポートしていく。その経費や支援員の人件費などは国が特別交付税で措置していく仕組みだ。

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2008年12月30日

「小は大を兼ねる」――日本的転換で危機を希望に転じる

■「100年に一度」の危機

 世界を震撼させている現在の金融危機は、「100年に一度」の危機だという。ならばただ不安におののくだけでなく、新年を迎えるにあたって100年の単位で歴史を見直してみてはどうだろう。

 ちょうど100年前の1909(明治42)年2月から7月にかけ、日本、朝鮮、中国の農村を旅した米国人土壌物理学者F・H・キングは、東アジア農業の自給力と永続性に驚嘆するとともに、自国の農業・文明をふり返って「人間は、この世の中で最も法外な浪費の促進者である。人間は、その及ぶ限りの、あらゆる生物の上に破壊作用をふるい、人間自身もまたその災厄を免れまい」と記した。1911年に米国で出版されたその著書“Farmers of Forty Centuries Or Permanent Agriculture In China, Korea And Japan”の邦訳は、戦時下の1944(昭和19)年に『東亜四千年の農民』として奇跡的に出版された。訳者の杉本俊朗氏はいま95歳でご健在で、なおかつ新年1月に農文協から『東アジア四千年の永続農業』として復刊される同書の校閲をされたほどお元気である(戦後横浜国大の教授を務められた杉本氏はマルクスの『経済学批判』やエドガー・スノーの『中国の赤い星』の訳者でもある)。

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2008年12月26日

「集落支援員」テレビ放映のお知らせ

すっかりごぶさたしていました。

この一年、よいことも悪いこともさまざまありましたが、よいことのひとつに総務省が8月に立ち上げた「集落支援員」制度があります。これは、「限界集落」という非情な言葉に象徴される危機的な集落に対し「集落の点検活動を行ない、現状と未来についての話し合いをコーディネートし、維持活性化をサポートする」スタッフを配置し、その経費も国が特別交付税として措置するというもので、これまでこのコーナーでご紹介してきたこの10年ほどの間に自発的に農山村に向かった若者たちが支援員に認められれば、彼らにとっても大きな支えとなるものです。

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Profile

甲斐良治(かい・りょうじ)

-----<経歴>-----

1955年宮崎県生まれ。
九州大学経済学部卒。
社団法人・農山漁村文化協会(農文協)「増刊現代農業」編集主幹。
『定年帰農 6万人の人生二毛作』『田園住宅 建てる借りる通う住まう』『田園就職 これからは田舎の仕事が面白い』『帰農時代 むらの元気で「不況」を超える』の「帰農4部作」で、1999年農業ジャーナリスト賞受賞。
その後も『青年帰農』『団塊の帰農』『若者はなぜ、農山村に向かうのか』などの「帰農シリーズ」で新しい農的生き方を追究するとともに、「地元学」(ないものねだりではなく、あるもの探し)による各地の地域づくりにかかわる。
都市と農山漁村の共生・対流推進会議運営委員、100万人のふるさと回帰支援センター・里山帰農塾講師。
建築家・石山修武氏、民俗研究家・結城登美雄氏と「21世紀型農村研究会」05年に結成。

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