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民主党に有権者の怒りと落胆の声は届いているか »

選挙特番 この選挙で何が問われているのか

選挙特番
マル激トーク・オン・ディマンド
第482回(2010年07月10日)
選挙特番 この選挙で何が問われているのか
ゲスト(Part1):清水康之氏(自殺対策NPOライフリンク代表)
(Part2):角谷浩一氏(政治ジャーナリスト)、吉崎達彦氏(双日総研主任エコノミスト)

 参議院選挙が明日投票日を迎える。

 民主党政権の9ヶ月への審判、財政再建と消費税率引き上げの是非等々、この選挙が問うものは多いが、その中でも各党が、経済成長に力点を置いている点が目に付く。貧富の格差問題やワーキングプア問題、年間3万人を越える自殺者問題など、日本が抱える深刻な問題の数々も、経済成長さえ達成できれば自ずと解決されると言わんばかりだ。

 しかし、自殺の防止や家族を自殺で失った遺族のサポートなどを現場の第一線で行ってきたNPOライフリンクの清水康之氏は、毎年3万人の自殺者を出すこの国でまず問われるべき問題は成長戦略ではないはずだと、各党の主張に疑問を呈する。

 もとより、経済成長そのものが悪いわけではない。しかし、清水氏の目には各党の成長戦略が、「経済成長のない時代に入り、せっかく日本が抱える本当の問題が見えてきたのに、それをまた経済成長によって覆い隠そうとしているだけ」と映る。つまり、今日本が抱える問題の多くは、戦後、日本が経済成長を最優先するあまり、置き去りにしてきたさまざまな問題が、経済がなくなった今になって初めて噴出しているのではないかと言うのだ。それは、地域や社会とのあり方であり、人とのつながり方であり、家族との関係であり、そして一人ひとりの人間としての生き方でもあるかもしれない。経済成長による解決では、「また経済成長が無くなったら自殺者が3万人に戻ることになる」と清水氏は言う。

 むしろ、清水氏が考える日本の最大の問題は、われわれの多くが、何か問題があるとわかっていても、それをそのまま放置し、その問題が解決されないまま続いていくことではないかと言う。問題を問題として認識し、それを直視し、対応する。そういう基本的なことができていないことが、多くの問題の根底にあるというのが、自殺対策という人間の生死の根源に関わる現場で奔走してきた清水氏の実感だと言う。

 参議院選挙について清水氏は、06年に自殺対策基本法が成立した背景に、参議院の超党派の議員たちの尽力があったことを例にあげ、「参院の比例区には、必ずしも世の中の多くの人の耳目を引くわけではない問題に地道に取り組んでいる議員が多い。そうした議員を一人でも多く当選させて欲しい」と言う。熾烈な小選挙区制の元で選挙が頻繁に行われる衆院と比べ、参院は任期が6年と長く、しかも比例区では衆院のような人気投票に荷担しなくても、一定数の議員が当選する道が残されている。実はそうした議員の地道な活動が重要だと言うのだ。

 パート1では津田塾大学准教授の萱野稔人と神保哲生が、清水氏と参院選の真の争点について議論した。

 また、パート2では、政治ジャーナリストの角谷浩一氏と双日総研主任エコノミストの吉崎達彦氏をスタジオに招き、政治ジャーナリストとエコノミストの目で見た参院選の争点を聞いた。

 そして、パート3では、パート1とパート2の議論を宮台真司と神保哲生が総括した。


関連番組
プレスクラブ (2010年06月21日)
9党党首討論

マル激トーク・オン・ディマンド 第272回(2006年06月16日)
毎日1000人が自殺に走る国がまともなはずがない
ゲスト:清水康之氏(NPO法人 『自殺対策支援センター・ ライフリンク』代表)

<ゲスト プロフィール>
清水 康之(しみず やすゆき)NPO法人ライフリンク代表
1972年東京都生まれ。96年国際基督教大学教養学部卒業。97年NHK入局。『クローズアップ現代』などを経て04年退職。同年NPO法人ライフリンクを立ち上げ代表に就任。09年11月から10年6月まで内閣府参与を務める。共著に『「自殺社会」から「生き心地の良い社会へ」』、『闇の中に光を見出す―貧困・自殺の現場から』。


角谷 浩一(かくたに こういち)政治ジャーナリスト
1961年神奈川県生まれ。85年日本大学法学部卒業。東京タイムズ、週刊ポスト、SAPIO、テレビ朝日報道局勤務などを経て、93年よりフリー。


吉崎 達彦(よしざき たつひこ)双日総合研究所副所長、主任エコノミスト
1960年富山県生まれ。84年一橋大学社会学部卒業、同年日商岩井(現双日)に入社。91年米国ブルッキングス研究所客員研究員、93年経済同友会調査役などを経て、03年より現職。著書に『1985年』、『溜池通信 いかにもこれが経済』など。

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em5467-2こと恵美様
奥野様
小沢ファン各位様

民主党は元々『増税+所得再配分政党』だと私は思っていました。
勿論、『増税』に付いては出典が有る訳がありませんが。
竹中平蔵氏が彼の主張の対局にあると表現しましたが、これは正しいと考えてます。
所で、『Manifest2009』の基礎『Index2009』の『税制』を読んでいるのでしょうか。
『給付付き税額控除制度の導入』と『消費税改革の推進』を抱き合わせにしたシステムに基本的に反論があるのでしょうか。
ご意見を伺いたい。
http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/10.html#給付付き税額控除制度の導入
http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/10.html#消費税改革の推進
http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/10.html#徴税の適正化
--------------------------------
追伸、次期衆議院選挙まで『消費税改革の議論凍結』となっているのでしょうか。
出典をお聞かせ下さい。

このコメントリンクで2009年のマニフェストを読む機会が得られました。
このマニフェストでは、増税ではなく消費税は5%維持、税の使途を明確にすることが述べられています。
現政権は異なる方針を持っているようですね。
将来的には消費税の増税の可能性は高いと思いますが、その場合は条件としてこのマニフェストで書かれている前提条件が絶対条件と思います。
前回選挙で信任をえたマニフェストに対して変更を行う場合は、説明責任が伴うと思います。
菅内閣を継続するには、今回の選挙でそのような説明が欲しかったと感じています。

今回の選挙で問われた事は、日本国民の民度です。

改選の結果は、”風”選挙そのもの、テレビの人気者がトップ当選している。
蓮訪議員や福山議員のような人気者がダントツのトップ当選と喜納議員の落選は当に国民の民度の低さを明らかにした。
この国の国民が沖縄を見捨てた瞬間だ。
主権国家としての自覚も尊厳も国民は持ち合わせていない。
在日米軍に治外法権を与える事に同意したのだ。
消費税については、マスコミが民主党政権が導入に積極的であることを強調した上、海外の消費税の真実の紹介とギリシャ財政と日本財政の違いを丁寧に紹介した事に国民が
敏感に反応した。
国民は他党も将来の税率UPを明言している事を忘れているようだった。
以上の件でも解るように、今回もマスコミに踊らされる民度の低い国民性を満天下に曝け出した選挙となったのだろう。

ど素人軍団・官民主等政権の選挙能力の低さは小沢主導以前に逆戻りした。
しかし当事者に自覚と反省が全く見られないのはがっかりだ。

どうしたら政治への期待は持てるのだろう。
政治のレベルは選挙民のレベルと比例するとも言うがその通りなのだろう。

>政治のレベルは選挙民のレベルと比例するとも言うがその通りなのだろう。

韓非子だったか、国が弱いのは政治が悪い、政治が悪いのはシステムだと・・・
老子は「生きているときは柔らかく、死んでいるときは堅く」と言っている。
今の政治システムは硬直している。政治のできる器の人間が当選するシステムにすればよい。
実力のあるものが政治家になれる国にすればよい。政治のあり方を見直す段階。

タレント議員を批判する人間がいるが、地盤看板鞄に対抗出来うる人間は実際、知名度だ。
少し考えれば判ることだが、よく考えず批判する輩(馬鹿)が多い。

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神保哲生(じんぼう・てつお)

-----<経歴>-----

1961年東京生まれ。
15歳で渡米。コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。
クリスチャン・サイエンス・モニター記者、AP通信記者を経て独立。
ビデオジャーナリストの草分けとして、日米の放送局に映像リポートやドキュメンタリーを多数提供。
2000年1月、世界初のニュース専門インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』を立ち上げ代表に就任。
2001年4月より『ビデオニュース・ドットコム』で宮台真司氏と人気ニュース番組「マル激トーク・オン・ディマンド」のキャスターを務め、現在にいたる。
2005年4月より立命館大学産業社会学部教授を兼務。
2008年4月より、早稲田大学ジャーナリズム大学 院非常勤講師を兼務。
専門は地球環境問題、開発経済、メディア倫理、日米政治関係。

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『格差社会という不幸』
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『民主党が約束する99の政策で日本はどう変わるか?』
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2008年10月、春秋社、共著


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2002年10月、春秋社、共著

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