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空腹力が人類を救う

marugeki_441_ishihara.jpgマル激トーク・オン・ディマンド
第441回(2009年09月19日)
空腹力が人類を救う
ゲスト:石原結實氏(医師・イシハラクリニック院長)

プレビュー

今週のニュース・コメンタリーPART1無料放送中

 食欲の秋というが、今週の丸激のテーマは「空腹力」。

 「空腹力」とは、文字通り空腹状態に耐える力のこと。その名づけ親である医師の石原結實氏は、今日先進国に住むわれわれを悩ませているあらゆる病気の原因に、単純な「食べ過ぎ問題」があるとの前提に立ち、われわれが健康な生活を取り戻すためには、食べないことに耐える力、すなわち空腹力を鍛えることが不可欠であると主張している、実は知る人ぞ知る断食界のカリスマだ。

 そもそも300万年前に発祥したと言われる人類の歴史は、そのほとんどが飢餓との戦いに費やされてきた。人間は飢餓を乗り越えて生き延びるために、飢餓に対応するありとあらゆる防衛機能を備えるようになった。それがあったからこそ、恐竜を始めとする多くの動物が滅亡する中、今なおわれわれ人類は地球上で生き延びていると言っていい。

 飢餓防衛能力の一つが、例えば皮下脂肪だ。摂取した栄養は人体の機能を維持するために代謝に回されるが、余った分は将来の飢餓に備えて、皮下脂肪そして体内に蓄えられる。

 また、血糖値が下がると人はすぐに空腹を感じ、万難を排してでも何とか食べ物を口に入れようとするが、食べ物を口に入れてからそれが消化されて満腹を感じるまでに1時間ほどのタイムラグがあるために、放っておけば人間は必ず食べ過ぎるように作られている。

 しかも、余分に食べたものはすぐに脂肪になって貯蔵されるが、一方この脂肪が、簡単には燃焼されないようになっている。ダイエットが苦しいのも、それが原因だ。

 いずれも、将来の飢餓に備えるために人間が300万年かけて身につけてきた高度な飢餓防衛能力なのだから、こればかりはしかたがない。

 飢餓にはこれだけ高度な防衛能力を持つ人間なのだが、その一方で、過食に対しては、何ら防衛機能を持っていない。いや、むしろ人間の本能は過食を促す方向に作用するようになっていると言っても過言ではないのだ。

 今日の先進国のように、飢餓の脅威がなくなり、その気になればいくらでも食糧が手に入るようになった今、皮肉にも飢餓ではなく過食が人類の命を脅かすまでになっている。石原氏によれば、現在予備軍も含めて日本に2200万人もいるという糖尿病をはじめ、高血圧、心筋梗塞、脳疾患、ガンに至るまで、全てが食べ過ぎに少なくともその原因の一端があると言う。

 「恐竜もマンモスも皆、大きくなりすぎて滅びた。人間もこのままでは大きくなり続け、最後には滅びる運命にある」と石原氏は言う。

 そこで石原氏が言うように、空腹力を鍛えよ、となる。

 石原氏の提唱する空腹力とは、端的に言えば空腹を我慢する力のことだが、それは何も空腹の苦しみに耐える力をつけろと言っているわけではない。人間は血糖値が下がった時に分泌されるホルモンによって空腹を感じるため、血糖値が上がれば本来は空腹は収まる。しかし、われわれの多くが、幼少時からきちんと食事を摂らなければならないときつく教え込まれているため、実際に食事で胃袋を満たさないと空腹は収まらないものと信じ込んでいる。つまり、空腹力とは、そうした呪縛から自らを解放し、血糖値を正常にコントロールすることで、例えば1日1食か2食で苦痛を感じずに十分やっていけるような力を付けることを意味する。

 空腹力を鍛えれば、例えば、石原氏が提唱するニンジンとリンゴを混ぜたジュースやショウガ入り紅茶で血糖値を上げておくだけで、まったく空腹を感じずいられるようになるのだと石原氏は言う。

 石原氏自身が、朝、昼はニンジン・リンゴジュースを3杯ずつ飲み、合間にショウガ紅茶を飲む他は、1日1食だけで、しかも毎日ジョギングやウエイトリフティングに勤しむ生活を、30年以上続けているそうだ。

 石原氏自身は医師ではあるが、氏のこうした考え方は、東洋医学の発想に基づいている。解剖学を基礎とし、腫瘍や潰瘍など器質的な変化などの目に見える症状を治療の対象とする西洋医学に対し、気の流れなど目に見えないものに働きかけることで生命の本質に迫ろうとするのが東洋医学だと、石原氏は言う。しかし、理論的な裏付けのない東洋医学は医学の世界において主流とは成り得ず、ともすればオカルト扱いを受けたりする。目に見える形で説明できないものは科学ではないと否定されてきたのだ。

 しかし、「空腹力」は、西洋医学的にも証明できると石原氏は言う。また、実際に西洋でも先端医療の世界では、西洋医学の限界を知った医師たちが、東洋医学的な治療を行っているところは多いと言う。

 食欲の秋、現代の過食社会に警鐘を鳴らす「空腹力」について、石原氏とともに考えた。

今週のニュース・コメンタリー
・首相就任会見が開かれなかった背景
・次官会見廃止の意味
・新閣僚発言に見る公約実現の本気度
・自民党総裁選始まる

関連番組
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マル激トーク・オン・ディマンド 第148回(2004年01月24日)
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<ゲスト プロフィール>
石原 結實(いしはら ゆうみ)医師・イシハラクリニック院長
1948年長崎県生まれ。75年長崎大学医学部卒業。長崎原爆病院勤務などを経て、81年長崎大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。82年イシハラクリニック開業。 85年、断食指導のための「ヒポクラティック・サナトリウム」を開設。著書に『空腹力』、『「一食抜き」健康法』など。

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神保様
こんばんは。
石原先生のおっしゃる事は、私は身を以て実践済みです。現代人の不健康は、カロリーの摂取と消費のバランスが悪い事が原因だと思います。また体内に必要な栄養素がきちんとそろっていれば病気になりにくいとも言われています。最近は、健康食品や、栄養学の観点から、こういう意見を多々耳にする機会が多くなりました。情報の多様化から、医学会も少しずつ変わってきたという事でしょうか。それにしても「空腹力」という表現は、どことなく苦痛が伴いそうなイメージの表現ですね。例えば、睡眠時間の体内時計を戻すのと同じように、カロリー摂取と消費の平衡感覚を、通常に戻す、と言ったような表現の方が科学的に聞こえます。更なる洗練を期待しつつ。
あと、これはリクエストですが、日本人の薬好きにも警鐘を鳴らして頂きたいと思います。自らの自然治癒力を高め、薬を減らす事は、医療費の軽減にも繋がり、耐性菌の進化も阻む事が出来ます。また、病気が重くなるにつれて、薬が効かなくなるという弊害も防ぎます。健康オタクからのお願いです。ぜひ御一考を。

私は現在断食実行中です。健康のためだけでなく、お肌の調子がとてもよくなります。高価な美容液より、確実な効果があります。

石原先生といえば「病は冷えから」といわれていますが、本当にそうだと思います。一日中冷房の中にいて、「冷え」を自覚していない人がたくさんいます。

わたくしなど、まだまだなれるものではありませんが、水と空気と光で暮らせるとてもすばらしいことがあるようですね。きっと余計な雑念なども一切起きず幸せなのでしょうね。憧れています。

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神保哲生(じんぼう・てつお)

-----<経歴>-----

1961年東京生まれ。
15歳で渡米。コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。
クリスチャン・サイエンス・モニター記者、AP通信記者を経て独立。
ビデオジャーナリストの草分けとして、日米の放送局に映像リポートやドキュメンタリーを多数提供。
2000年1月、世界初のニュース専門インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』を立ち上げ代表に就任。
2001年4月より『ビデオニュース・ドットコム』で宮台真司氏と人気ニュース番組「マル激トーク・オン・ディマンド」のキャスターを務め、現在にいたる。
2005年4月より立命館大学産業社会学部教授を兼務。
2008年4月より、早稲田大学ジャーナリズム大学 院非常勤講師を兼務。
専門は地球環境問題、開発経済、メディア倫理、日米政治関係。

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『民主党が約束する99の政策で日本はどう変わるか?』
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『オルタナティブ・メディア―変革のための市民メディア入門』
2008年12月、大月書店、翻訳・解説


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2007年6月、春秋社、共著


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2006年1月、春秋社、共著

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