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2008年6月18日

スパイクの効用

「人は足から衰える」と言われます。まさにその通り!実はゴルフも足から衰えます。

ゴルフの場合はスコアや飛距離に直結します。


プロのスイングと皆さんのスイングを映像で比較すると、確かにクラブの動きが違って見えるケースが目立ちます。


しかしそれは“体の動きの質”が違うことによって起こる現象に過ぎません。

では“質”の違いとは何か?

同じヘッドスピードを出す時に、Aさんは思いっきり振り上げてバランスを崩しながら振りました。


かたやBさんは8割ほどの余力をもったバランスの良いスイングをしました。どちらが安定感や方向性に長けているかは説明するまでも無いでしょう。


そしてこの2人を比較する上で着目して欲しいのが、スイング中の“スパイクの動き”なのです!間違いなくBさんはスパイクの無駄な動きが少ないはずです。


私は良く「足圧」(そくあつ)という言葉を使います。読売巨人軍の終身名誉監督である長島茂雄さんが「文化人」だったころ、サッカーのアルゼンチン代表の試合を観て、マラドーナの走った後だけ土ぼこりの発ち方が凄い!と言っていました。


あの小柄な選手が、大きなパワーを生み出し凄まじいドリブルをするヒントがそこにあると思います。ゴルフもしかり。いい選手、飛ばす選手は足裏でしっかりと地球を押さえ込んでいます。


ゆえにスパイクが地面と密着して無駄な動きが少ない。なぜ足がバタつく人が多いのか?またそうでない人との違いは何か?と長年観察して面白いことが分かりました。


同じヘッドスピードでも足圧の高い人の方がボールが飛ぶということ、武道経験者はかなりの年齢を経ても足圧が高く腰が据わったスイングが出来ていること。


いかに足裏の機能が重要かを感じます。そこで疑問視しているのが最近のゴルフスパイクの傾向です。


足(踵)をしっかりホールドし足裏のアーチの保護(補強)として硬いソールにすることで動きの補助をしたり、クッション性を高め歩いても疲れにくい工夫をするなど科学の進歩と共にスパイクも年々進化しています。


これらは足の動き・使い方が出来る人が履くと、その恩恵をプラスに受けることができます。
しかし動きができていない人が履くとどうなるか?足はスパイクに頼る度合いが高くなり、スパイク中で足が“遊んだ状態”を生み出すため、いつまでたっても本来の動きを習得できない。


そればかりか立っているときすら足裏の機能が低下する分、下半身のほかの部分(太ももやふくらはぎなど)に負担がかかり腰痛の原因にもなりかねません。


特にジュニアゴルファーの足の機能低下には危機感を感じています。足の指でグー・チョキ・パーをしたり、タオルギャザーといって裸足になって足の指でタオルを引き寄せたりとリハビリ的な訓練を勧めています。


またうちのクリニックではそういった方へ“裸足でスイング”することを奨励していますが、10分もすると動きが出来てきます。但しやり方を間違えると「親指の付け根が痛い」ということになります。
 

2008年6月 2日

日本人に多いミスの傾向

番組や紙面でのレッスン、または実際にレッスンをやらせていただく中でいまだ持って勘違いが多い代表を2,3紹介します。きっと皆さん自身や、皆さんの周りにもいると思いますので参考にしてください。

まず1つ目は「ボールを良く見る」「頭を動かさない」といった頭部を不動にすれば正確にインパクト出来る迷信について。文字数の関係で結論から言いますが“長いクラブほどスイング中、頭は動く”ということです。

これは重心移動の多さから長いクラブは動いて当然!しかも関節可動域が小さい、つまり体が硬い人ほど頭は動くもの。

しかし一般的には動きが大きい人ほどミスの確率が高いため、周囲の迷アドバイザーは「頭が動きすぎているよ」とありがたいアドバイスをくれます。


もう1度言いますが体の硬い人は多少頭が動いたほうがスムースな重心移動ができます。


2つ目は「右手は使っちゃいけない」「手首は使うな」というこれまた日本人ゴルファーに染み付いている悪癖。


これを忠実にやっているとスライスは一生治らないし、飛ばない、おまけにティーアップしたボールはまだ打てるが芝からのボールは上手く打てないままでしょう。


フェアウェイからアイアンでナイスショットする“あの手ごたえ”をゴルファーなら是非体感していただきたい!練習場のマットで打つ練習は私は体操と言っています。


ライはいい、多少のダフリは関係なく飛んでくれる、これはどんなスイングでもやっているうちに“当たって”くるもんです。しかし実際のコース(芝の上)では同じように行かない。ここに右手や手首を使いという意味が存在します。

皆さん右手でクラブを持って両腰の高さの範囲で軽く素振りをしてください。最初は手首を使わずに地面を叩いて見ましょう・・・どうですか?地面を擦るか擦らないか程度の感触だと思います。


次は手首を使って地面を叩いてみましょう・・・この方がしっかりと地面を叩けるはず。そして良く観察してください、この時右肘も適度に曲がっていますよね!つまり手首を使いということは肘も曲げて使うことなんです。


更に握っている右手のグリップしっかりと握っていますよね?結論は右手や手首を使わないとティーアップしていないボールを上手く飛ばすことは出来ないということ。


実際にコースレッスン初対面でもこういった問題はその場で改善できるため「へぇ全然ショットが違うんだ!」というのは珍しくないんですよ。さぁみなさん芝の薄い時期にこそこの技術習得のチャンスです。


まずは練習場でショートアイアンを右手1本で持ち、腕と手首主体でショートアプローチからはじめてください。
もし「ボール代が高くて・・・」とか、「人に見られるのが恥ずかしい」と言う人は布団や座布団を丸めて叩く感覚を養うと同じ効果が期待できるでしょう。

Profile

石渡俊彦(いしわた・としひこ)

-----<経歴>-----

プロゴルファー&フィジカルトレーナー。
スポーツコンディショニング研究所代表。
1965年千葉県生まれ。
高校時代、野球で甲子園をめざすも肩の故障で断念。
地元のゴルフ練習場で働きながらプロをめざし、その練習場で知り合った中嶋常幸プロの門下生に。
95年、30歳でプロテストに合格したが、3年後に背中を痛めツァープロの道を断たれる。
しかしその体験を元に専門学校に通って整体、運動医療を学び、スイングのことも体のことも分かるフィジカル・トレーナーとして独自の世界を拓く。
中嶋や服部道子のコーチとして復活・優勝を助けたことが高く評価され、04年「レッスン・オブ・ザ・イヤー」を受賞。
現在ヴィクトリアゴルフ五反田店、青山店、世田谷店において「けんこう寺子屋ゴルフスクール」を主宰。
また05年10月に千葉駅前に「Golf Studio "f"」を開設した。

BookMarks

石渡俊彦のスポーツコンディショニング研究所
http://www.sc-labo.com/

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