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2008年8月 2日

INSIDER No.451《AGRICULTURE》農業政策の議論を深化させないと──所得保障と補助金バラマキは違う

 7月20日のサンプロでは、最初の「民主党代表選挙」にからむ議論で、山岡賢次=同党国会対策委員長の「すべての農家に所得補償を」という同党政策についての発言に対して、財部誠一が「バラマキだ、社会主義に戻るのか」と批判し、「この後の特集を見て下さいよ」と言った。後の特集とは、財部がリポーターを務めた「農業」シリーズ第2弾「日本農家はドバイを目指す!」で、そこでは農水省に頼らず自力で農産物の海外輸出の道を切り開くたくましい農家集団の姿が描かれていた。これはこれで誠に面白かったのだが、このように自立した農業経営者が出てきているのに、やる気のない非効率的な零細農家まで所得補償で救済しようとするのはバラマキだというのは、財部が少々荒っぽすぎる。

●価格補助金から所得保障への転換の意義

 第1に、政府が品目ごとの公定価格で農産物を買い上げる価格保証の補助金制度は、確かに一律平等の社会主義的=反市場原理的なバラマキ政策で、農家の経営努力へのインセンティブを押し殺す役目さえ果たしてきたが、それに替わるものとしてEUが10年以上前から(米国も部分的に)導入しつつある所得補償制度は、それとはむしろ原理的に正反対で、基本的にはWTOの農業自由化の流れに沿って農業を市場原理に委ねつつも、しかし農業は本質的に市場原理に馴染まない特殊性があるため、その部分を公的に(税金などで)支えることで農業の市場原理への適合を促そうとするところに狙いがある。日本では、07年度から「品目横断的経営安定対策」なるものが実施され、これは(1)従来の品目別のマル公価格による買い上げを止めて、(2)個別農家の場合4ヘクタール(北海道は10ヘクタール)、集団営農組織の場合20ヘクタール以上の規模を持つ“担い手”に対象を絞って、(3)過去5年間の米、麦、大豆(北海道の場合は甜菜と馬鈴薯を含む)を合わせた標準収入(実際には両極端を除いた3年分の平均)より収入が下回った場合に、下回った額の9割を国や生産者積立金から個別の農家に直接支払う——というもので、一応は、一律価格保証から個別所得補償へという世界的トレンドに沿った転換ではある。両者の違いを知らずして所得補償制度を過去と同じバラマキ政策として批判するのは、初歩的な間違いである。

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