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2010年2月 3日

INSIDER No.534《HATOYAMA》暴発か挫折か?瀬戸際の検察──小沢政治資金問題の結着間近

 今週発売の『サンデー毎日』2月14日号の特集タイトルは「焦る"特捜"vs"小沢"高笑い」である。小沢が高笑いしているかどうかは別として、検察が焦りまくっているのは事実で、石川知裕衆議院議員ら3人の元小沢秘書の拘置期限切れとなる4日を前にして、その3人を政治資金規正法の「不記載」ないし「虚偽記載」で起訴するのは不可能ではないけれども、本命の小沢一郎幹事長をその「共犯」で起訴に追い込めるかどうかはまことに疑問で、ギリギリの判断を迫られている。

●小沢は不起訴か?

 TBSのニュースサイトは昨夜、「東京地検、小沢氏不起訴で最終検討」という観測記事を出した。検察リークには、こういう情報を1社にだけ流して被疑者側の反応を計ったり、油断させて裏を掻いたりするケースもあるから、素直に信じる訳にはいかないが、検察が少なくともこの段階で小沢を正面切って逮捕・起訴することは断念し、政治資金規正法違反の共犯で在宅起訴するのが精一杯、それも諦めて不起訴とするかどうかの苦衷の選択に追い込まれているのは確かだろう。

 TBS記事は次の通り。

▼民主党・小沢一郎幹事長の資金管理団体による土地購入をめぐる事件で、東京地検特捜部は、小沢幹事長を不起訴処分とする方向で最終的な検討を行っていることがわかりました。

▼この事件をめぐっては、収支報告書に嘘の記載をしたとして石川知裕容疑者ら3人が逮捕されています。3人は調べに対し、いずれも小沢幹事長の直接的な関与を否定しているもようです。

▼特捜部は最高検などと協議を行っていますが、現状では小沢幹事長の関与を立証するのは困難として、小沢幹事長について不起訴処分とする方向で最終的に検討してるということです。

▼小沢幹事長を不起訴処分とすることについては、検察内部で一部、異論も出ているということで、特捜部では3人が拘置期限を迎える4日をめどに最終的な判断をする見通しです......。

 繰り返しになるが、そもそもこの件は、「帳簿の付け間違い」という程度のことで、修正すれば済むことである。それを、現職国会議員を逮捕してまで無理矢理犯罪に仕立て上げようというのが無茶な話だし、ましてや帳簿付けのいちいちにまで関与しているはずがない小沢を共犯で引っかけるなどというのは、郷原信郎の表現を借りれば検察の「暴発」で、こんなことがまかり通るなら、検察が自分らの勝手な基準(というか好み)でどんな政治家でも罪に陥れることが出来る「検察テロ国家」になってしまう。

●「水谷裏献金」の無理

 それが無茶であることは検察としても百も承知なので、そこで、同時期の水谷建設からの5000万円の裏献金が不動産購入の原資の一部となったというお伽噺をデッチ上げて、単なる形式犯でない重大かつ悪質な犯罪であるかのような粉飾をこらそうと謀った。その唯一の手掛かりは、水谷建設の元会長が石川に5000万円を渡したと供述していることだが、この供述の信用性は極めて薄く、しかも石川は一貫して受け取ったことを否認しているようだ。考えられるのは、

(1)元会長が検察に脅されてありもしないことを言った(よくあることだし、元会長には虚言の前歴がある)、
(2)水谷側が元請けの鹿島建設に対し「小沢事務所への挨拶料がかかった」と言ってその分を下請代金に上乗せして受領した(よくあることだ)が、実際には小沢側に支払わずにネコババしてしまった(これもよくあることだ)ので、鹿島の手前、「渡した」と言わざるを得ない、
(3)石川は本当に受け取ったけれども自分でネコババしてしまった(これまたよくあることだ)ので、小沢の手前、「受け取っていない」と言わざるを得ない、

 などである。どちらにしても石川は、検察の思い通りの供述をすることはないだろうし、水谷の元会長の供述も公判段階で覆る可能性があるので、これは無理筋である。

 さらに、仮に石川が受領を認めたとしても、それが不動産購入資金となったことを証明するのはますます難しい。石川が、「不動産購入の資金が足りないので金を出せ」と水谷側に働きかけたとか、水谷からの5000万円が封も切らずに置いてあって石川が小沢に「ここに水谷からの5000万円があるのでこれも購入資金に使いましょう」と言い、小沢が「おうそうか」と答えたとかいう経緯が明らかにならなければ、このプロットは成り立たない。

 そうしてみると、3人の元秘書を起訴すること自体、常識外れのことであり、ましてや小沢を引っかけることなど出来るはずもないのだが、検察としてはここまでマスコミを使って煽っておいて、今さら後に引けない。何としても3人は起訴し、出来れば小沢も在宅起訴、それが難しければ、ここでは不起訴としておいて、二木啓孝が本サイトで言っているように、今回の押収資料から別の脱税など別件を見つけ出して、通常国会終了後、参院選前に小沢を逮捕するということだろう。しかし、その間にも「可視化法案」など民主党政権による検察改革が着手される。例え小沢が不起訴となっても、小沢vs検察の戦いはまだまだ続くことになろう。▲

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