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INSIDER No.410《ABE》安倍辞任の精神分析学──カプセルが壊れて弱さ露呈?

 安倍辞任は、政治学というよりも心理学、精神病理学の研究対象である。直接の病名は「機能性胃腸傷害」つまりガンなど物理的理由が見あたらないのに胃腸が働かなくなり下痢をしたり逆に酷い便秘になって食事も喉を通らなくなるような病気だが、その原因は肉体疲労や精神ストレスで、結局は心の問題が根本原因である。

●私がいなければ……

 精神科医の斎藤環は14日付毎日で次のように述べている。

「精神医学的にみれば、典型的な分裂気質だった小泉内閣の強硬な改革路線を、配慮と調和を志向しがちな執着気質の安部首相がなかば強引に引き継がされた時点で、この政権の短命さは予測可能だった」

「安倍会見は異様で、ほとんど謎めいている。『局面の転換』『私がいるせいで』といった言葉が何度も繰り返される一方で、明確な謝罪も反省もない。……とりわけ目立つのは『私が障害になっている』という言葉である。こうした露骨な自責の言葉を政治家が口にすることは通常あり得ない。……ここに私は安倍の肉声を聞く思いがする。政治家がかくも異様な『肉声』を口にしてしまう状況は、医学的にきわめて危険な状態なのではないか」

 政治家とりわけ総理大臣ともなれば「俺がいなければ日本は駄目になる」というくらいの気宇壮大というかほとんど誇大妄想的な自信を持たなければやっていられない。それがひっくり返って「僕がいることが国会の運営ひいては日本の将来にとって邪魔になっている」と思い込んでしまっては話にならない。

●殴られるのが怖いボクサー

 臨床心理士・矢幡心理教育研究所所長の矢幡洋は14日付読売で次のように述べた。

「プロのボクサーが『殴られるのはいやだ』とリングを前にして試合放棄した光景に見える。……仮に健康問題があったとしても、私たちは『打たれ弱い』という言葉にはとどまらない精神的にひ弱な人物に最高権力をゆだねていたようだ」

「安倍が曲がりなりにもここまで来られたのは、内在する弱さをカバーする3つのカプセルがあったからだ」

(1)自分を批判する声の入ってこないカプセル(お友達内閣、高い支持率)
(2)不相応な高い目標を掲げる背伸びで自分を強い人間と思い込む幻想のカプセル(「美しい国」「戦後レジームからの脱却」などやたら壮大な言葉、「私と小沢のどちらを?」も同様)
(3)失敗を合理化の論理操作によって言い繕い強引に自己正当化するカプセル(参院大敗後「自分の理念そのものが否定されたわけではない」)

 参院選大敗でお友達で周りを固めた態勢は雲散霧消し、支持率回復を狙った内閣改造も遠藤農相の辞任で台無しになって、(1)のカプセルが壊れ、安倍は孤独に現実に直面しなければならなかった。そこで意を奮って「職を賭す」の大仰な言葉で自分にカンフル剤を打とうとしたが、かえってちぐはぐなことになり、強い人間と思う込もうとする(2)のカプセルも破裂した。それで一気に弱気になり、代表質問を受けるのが怖くなった。追い詰められた中で、最後に思いついたのは、代表質問の前に小沢に会って「お手柔らかに」と頼むことだった。矢幡は言う。

「小沢代表との会談の申し入れも『何とか議員・国民の目前でめった打ちにされる姿をさらさないで済む方法がないものか』という、政治戦略以前の『これ以上精神的なダメージを受けたくない』という思いから出たものだったのだろうか。……力量不足に対する真摯な自己批判は見当たらず、『小沢が話し合いに応じてくれなかった』『国民が自分を支持してくれなかった』という責任転嫁。3番目のカプセルだけが最後まで残存していた」

 他人のせいにするというのは、今に始まったことではなく、消えた年金問題で「菅直人が悪い」というビラを刷ったのをはじめ前例があるが、いずれにせよ精神的衰弱の現れで、こういう無理矢理の自己正当化が行き詰まると一転、「あー、もう駄目だ」と自虐の深淵に沈んでいく。こうして(3)のカプセルもはじけて、彼の心身は持ちこたえられなくなった。▲

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9月16日サンプロにて福田氏 麻生氏の首相適格チェックの話で麻生氏に高野さんが拉致被害者救済要求条件を確認質問して麻生氏から関係情報を聞きだそうとした時 返答に あれぇ今までなんどもいっているのに知らなかったのお で優位にでて3条件を述べていた 内閣からの情報公開量と国民の受ける情報量にかなりのズレがある自民党の密室内閣度と隠密行動を表現している

このサンプロでのやりとりについて、今日の記事で触れているのでお読み下さい。

ジャーナリスト心得 その一
知らぬ振りして油断させてその隙間から覗き込み 真実をスクープする。 取材相手はぶるぶるですな。

A亭の高野流ジャーナリスト講座その一ができました。
りこうぶって聞き出そうとしても警戒されて真実をもらさないようになる、
相手より馬鹿なレベルから質問すると教えてやろうという本能が働きついつい本当の所を話してしまう この人間心理構学を実践してみる なーんてことをもうします お後がよろしいようでテンテケテン 

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