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INSIDER No.406《NEW TERMINOLOGY 1・2》シックカー・医薬の軍事化

シックカー

 『FACTA』最新号(8月号)が「“車内汚染”シックカーの恐怖」という4ページの記事を掲げている。住宅に使われる化学物質などによるシックハウス症候群はさんざん騒がれてきたが、実は車の内装材の材料や接着剤などに含まれる化学物質の問題も深刻で、新車に乗ってくしゃみが出たり鼻が痛くなったりするくらいならまだしも、過敏症の人だと目まいや吐き気を催すことさえあるという。マスコミは大スポンサーである自動車メーカーに遠慮してほとんど取り上げないから、私もそうだが、こういう問題があること自体に気付かずにいる人は多いだろう。

 自動車部品最大手であるデンソーの元社員で、転じて環境ジャーナリストとなって「エコライフ研究所」を設立した中野博氏が昨年12月に『新車は化学物質で汚染されている!シックカーは怖い』(現代書林)という本を出版したのが、日本どころか世界でもたぶん初めての正面切った問題提起だったようだ。

※エコライフ研究所
http://www.ecohouse.ne.jp/
※『新車は化学物質で汚染されている』
http://item.excite.co.jp/detail/ASIN_4774507989/

医薬の軍事化

 英リーズ・メトロポリタン大学応用倫理学部のスティーブ・ライト教授の「医薬の軍事化/危険な処方箋(Militarization of medicine:Dangerous prescriptiion)」と題した論説が30日付『インタナショナル・ヘラルド・トリビューン』に載っている。英国医師会(The British Medical Association=BMA)の最近の報告書を紹介しつつ、薬品の軍事利用が一層拡大する傾向にあることを警告したもので、その内容には慄然とする。

 化学薬品や細菌の軍事利用は今に始まったことではないが、技術的には、近年のバイオテクノロジーや神経科学の発展によって、政治的には、9/11以後の対テロ作戦のためなら何でもありの風潮によって、これまでとは次元の異なった“進化”したドラッグ兵器の開発に拍車がかかっている。

 1つは、味方の兵士を勇敢に戦わせるために、恐怖や苦痛や疲労を感じさせないよう“化学的に武装した部隊”を戦場に送り込むことである。イラク戦争の現実を見るまでもなく、戦場では精神的に傷害を被る兵士は肉体的に負傷する兵士の5倍にも及ぶ。兵士から罪の意識を除去し後々のトラウマによるストレスを軽減する軍用薬品が出現したとしてもSF世界の話ではない。

 もう1つは、敵方を無力化し、出来れば死に至らしめることなく鎮圧することである。02年10月にモスクワの劇場で起きたテロリスト集団による人質事件では、ロシアの特殊部隊が突入して912人中130人の犠牲を出しながらも残りの人々を救出したが、この時突入部隊は明らかに麻酔剤を使用した。この一事を以てしても、「死に至らしめることなく(non-lethal)」相手を無力化するなどということ自体が幻想にすぎないが、このようなドラッグ兵器の開発は対テロや内乱鎮圧作戦に有効との考え方から、例えば蛇の毒と似た分子構造を持つエンドセリンを基にした物質を散布して相手を痺れと痛みで動けなくする薬剤とか、血液循環に変調を来すような生体制御剤などはすでに実験に入っている。

 これらを目標に投入するための運搬装置の研究も盛んで、安定飛行する注射針、化学薬品を散乱させる迫撃弾、蛍光塗料入り弾丸(ペイントボール)の改良型、車両の乗り降りに反応して化学薬品入りの極小カプセルを飛散させるペレット弾などが設計されている。このようなドラッグ兵器の利用が進めば、その延長では、他国民の気分や記憶や免疫力、さらには出産能力にさえ影響を与えるような薬品をばらまくことにもなりかねない。このような兵器が、逆にテロリストたちの手に落ちたらどうなるのか……。

 このBMAのレポートは、同ホームページからDrugs as Weaponsで検索するとpdfファイルでダウンロードすることが出来る。

※BMA
http://www.bma.org.uk/ap.nsf/content/home

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