INSIDER No.329《ざ・こもんず》のサイトを立ち上げました!
かねてお知らせしてきたように、日本初のブログによるジャーナリズムの一大発信拠点となるはずの《ざ・こもんず》は、11月初めから実験に着手、試行錯誤しながらシステムの構築を進めてきましたが、このほどようやく「インサイダー」はじめいくつかのメニューで部分的に運用を開始し、すでに一般の無料講読会員の登録を受け付けています。皆さんも、下記の手順で登録し、まずは覗いて見て下さい。
「インサイダー」の内容は、今後、《ざ・こもんず》内の「高野孟の『インサイダー』」で無料で読むことが出来るばかりでなく、読者のみなさんがブログのコメントやトラックバックの機能を使って意見を述べたりリンクを張ったり、「インサイダー」そのものを双方向的な情報交換の場として活用することが出来ます。もちろん、「インサイダー」だけでなく、メニューの他のブログやこれから来春に向けて順次登場するであろう映像系のコンテンツも、同様にお楽しみ頂くことが出来ます。
これまで有料でメルマガ版もしくは印刷版でご購読頂いてきた読者の皆さんには、現在の購読期間が終了するまではメルマガもしくは印刷版をお届けし、購読料を途中返還することは致しませんのでご了解ください。また、《ざ・こもんず》へ見に行けば無料で読めるにもかかわらず、引き続きメルマガもしくは印刷版での講読を希望される方は、これまで通り購読期間を1年ごとに更新して購読料をお支払いください。
●「インサイダー」の10年サイクルの最後の局面!
「インサイダー」は1975年11月、故・山川暁夫氏が主宰する日本初の本格的な硬派ニュースレターとしてスタートし、80年2月からは高野が編集長を引き継ぐとともに(株)インサイダーを設立して代表となり、爾来今日まで、最初から数えれば30年、私の代になってからでも25年、現代史の同時進行ないし近未来先行のドキュメンタリーを書き綴ってきました。最初はだいぶ気張って、壁紙のような特殊なA2判の紙に2色刷りして4つ折りにした凝ったデザイン、すぐにお金が続かなくなって、A4判のクリーム色の市販紙に簡便印刷機で自前印刷して肩をホッチキスで留めた安価なスタイルに転換、高野の代になってまた最初の壁紙に戻ってA4判8ページ単色刷り、2001年からはメルマガを主な形にして不定期刊行に移行し、どうしても紙でという読者のために従来通りA4判ホッチキス留めの簡易印刷版も発行——といろいろ変遷があったものの、それらの合本を平積みすると腰の高さにも達するほどになります。我ながら、よく書いたものだと思い、そして私の40年近いジャーナリスト人生で“代表作”と呼べるものがあるとすればこの合本の山がそうなんだろうとしみじみと思う今日この頃です。
「インサイダー」がニュースレターという形態を採ったのは、金も組織もないフリーのジャーナリストが集まって自前の発信メディアを持とうとすれば、それしか方法がなかったからでした。とはいえ、その形態では広がりには自ずと限界があり、思い切って部数を増やそうとすればそれなりの営業態勢を採らなければならないが、そのゆとりはない、という中で、赤字にはならないが儲かりはせずの状態がダラダラと続き、他方、数千人の読者の名簿を管理して毎月更新の請求書を発行して振り込んで貰うための事務量はバカにならず、正直なところ「もう面倒だ、止めよう」と思ったことも何度もありました。しかし、情報の創造者であるジャーナリストが自前の発信メディアをいかにして持つことが出来るかは、私の生涯のテーマの1つであり、そのような観点から、1980年代半ばには、日本初のパソコン通信だったアスキーネット上の配信を試みたり、英語版の刊行に挑戦したりし(いずれも挫折)、さらに90年代半ばには、これまた日本初のインターネット上の日英両語の硬派週刊誌「東京万華鏡」を立ち上げるなど、色々模索を続け、そして2001年からはメルマガという一層コストのかからない発信形態に移行するといった経緯を辿ってきたのでした。それでも、赤字ではないが儲かりもせずの状態は変わらない。他方、「東京万華鏡」のほうも、パートナーだった故・島桂次=元NHK会長の死後はスローダウンして形が残っているだけの有様。私も還暦が過ぎて、これからの10年間、どうしようかなと惑っている時に2つの大きな示唆に出会いました。
1つは、今年6月に市民記者3万人が参加するニュースサイトとして世界的に注目を集めている「OhMyNews」の呉ヨンホ社長が韓国語版、英語版に続く日本語版創設のリサーチのため来日し、インターネット文化の先駆的伝道師で「東京万華鏡」創設時の技術担当だった伊藤穣一さんの紹介で3人で会うことがあり、呉さんからはインターネットを活用した市民派総合ニュースサイトの可能性について、また伊藤さんからはブログという新しい発信形態の可能性について、多くのヒントを得ることが出来たことです。もう1つは、7月末に福岡での講演で同地の若手経済人のリーダー格である妹尾八郎=高光産業社長と出会い、彼が開発した中小企業のホームページ活性化のためのビジネスモデル特許の説明を受けて、我々の持つコンテンツ能力とこのビジネスモデルを結合すれば、日本どころか世界にもまだ存在しない全く新しいインターネット・メディアが出来るかもしれないという煌めきを得たことです。それから《ざ・こもんず》の企画が生まれるのに1カ月もかかりませんでした。そして11月から実験を始め、今こうしてサイトの一般公開に踏み切ることが出来たわけです。
《ざ・こもんず》宣言を読んで頂くとお分かりかと思いますが、これを通じて、情報の創造者である我々は、発送や集金の事務の煩わしさから解放されてコンテンツの制作と発信に専念することが出来、しかもこれまでの発行形態の限界を遙かに突破して何十万、何百万もの読者と結びつくことが出来ます。主に地方の中小企業であるサポーター企業は、《ざ・こもんず》をサポートしそのコンテンツをあたかも自分のものであるかのように抱えることで自社のホームページを活性化し、顧客との結びつきを格段に拡大し強化することが出来ます。そして読者は、「インサイダー」はじめ当代一流のジャーナリストや書き手のブログや映像発信をすべて無料で楽しむことが出来るのです。
ブログの書き手あるいは映像の作り手である《ざ・こもんず》の入会権者は、「インサイダー」の30年の歴史の中で様々な形で協力関係を結んできたプロフェッショナルの方々です。今メニューに並んでいるのはまだその一部で、どういう形で参画できるか検討中の方、これから声をかけて加わっていただきたい方もたくさんいるので、いずれここには50〜100ものそれぞれに独立したブログが立ち並ぶ、飛んでもない巨大発信源に発展していくと確信します。サーバーの能力整備の問題があるので映像系のコンテンツは来春までに可能なものから順次スタートして行きますが、これはこれでまた無限とも言える拡張可能性を秘めていて、将来はこのサイト自体が1つの自立したテレビ局でもあるというふうになるのでしょう。そうなったら、次には英語やアジア諸国語での発信も考えなければならないのかもしれません。私はこのようにして《ざ・こもんず》を育て上げることをジャーナリストとしての最後の10年間の仕事とするのだと思います。
面白いことに、入会権者の皆さんの《ざ・こもんず》の趣旨への理解は驚くほど速く、それは皆さんがそれぞれなりに追求してきた自立メディアの模索の中で私と同じような思いを抱いていたことの反映でしょう。例えば、朝鮮半島問題の第一人者である辺真一さんは、「インサイダー」より少し後にやはり月2回刊のニュースレター「コリア・レポート」を創刊し、事務所も一緒だったり隣だったりして兄弟のような関係にあったのですが、やはり印刷版のニュースレターの限界を感じ、それでも息子さんが成長してウェブの運営を担当してくれるようになって「もう少し頑張ってみようかな」と思いつつ迷っていたところで、私が電話で《ざ・こもんず》の構想を1分間も説明しないうちに「分かりました。『コリア・レポート』を無料化して、一緒にやります」というお返事でした。メニューの「辺真一の『コリア・レポート』」は、今日くらいからアクティブになって始まっているはずです。
このように、《ざ・こもんず》には私ばかりでなく、たくさんのジャーナリストや書き手の“思い”が結集していくことになるでしょう。読者、そしてサポーター企業の皆さんもそのあたりをご理解いただいて、この新しいメディアの誕生に加担してくださるよう心から訴えるものです。
●まずは講読会員登録をして下さい!
本誌読者の皆さんは次の手順で講読会員登録をして下さい。
(1)まずは「東京万華鏡」:
http://www.smn.co.jp/
にアクセスして、
《ざ・こもんず》:
http://www.the-journal.jp/
をクリックして、サンプルページをご覧下さい。
(2)それはサンプルページなので、「インサイダー」はじめ記事の中身はまだ読むことが出来ません。左上の「《ざ・こもんず》とは?」をまだ読んでいない方は、そこをクリックして、このプロジェクトの趣旨をよくご理解下さい。
(3)次に、その下の「講読会員登録(無料)」をクリックして、その最下段にある企業&HP名から(どれでもいいのですが、例えば)「東京万華鏡」を選んで(将来は、ここに数百〜千のサポーター企業名が並びます)、そこで「>>新規会員登録<<」を選んで、必要事項を記入して、IDとパスワードを取得してください。
(4)取得したら「東京万華鏡」の画面の入力欄で、IDとパスワードを記入して、ログインのボタンを押してください。
(5)すると「e-otegami.net」の「xxxx様のマイデスクトップです」という画面が出てきます。ここでは、上記のxxxx@e-otegami.netというメールアドレスを使ってフリーメールを利用したり、色々なことが出来ますが、それは後回しにして、とりあえず「ざ・こもんずはこちらから!」をクリックしてください。
(6)これでようやく《ざ・こもんず》のアクティブな画面に到達します。
(7)メニューがたくさん並んでいますが、今日現在、アクティブなのは「高野孟のインサイダー」「金平茂紀の業務外日誌」「マッド・アマノのTHE PARODY TIMES」をはじめ5〜6つです。後は準備が出来次第、順次オープンします。
(8)読者の皆さんは、最初に登録してIDとパスワードを取得したHP(皆さんの場合は「東京万華鏡」)を経由してしかログインすることが出来ません。2回目以降は、上記の(4)〜(6)の手順でログインしてください。
(9)今までのところで巧く行かないことがあれば、の管理者=森川:morikawa@smn.co.jpに問い合わせて下さい。
※「e-otegami.net」は、高光産業を中心とする「NCにっぽんドットコム」のサービスです。NCにっぽんドットコムは全国350社の中小企業が加盟し80万人の顧客登録を持つネットワークです。高光産業とインサイダーの共同プロジェクトである《ざ・こもんず》は、少なくとも当初、読者登録のシステムとしてNCにっぽんの「e-otegami.net」を利用させて貰うことになっており、一旦そこへ入らないとアクセス出来ないという仕組みはやや煩雑ですが、これも実験段階の1つのプロセスとしてご了解ください。
では皆さん、《ざ・こもんず》の世界へどうぞ!▲