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INSIDER No.316《YAMAZAKI》小泉の民営化法案は本当に「官から民へ」のシンボルなのか?——山崎養生「山崎通信」より »

INSIDER No.315《DEMOCRATS》民主党の再生に期待する——同党機関紙への寄稿

 民主党の機関紙から、同党再生への期待を書けと言われて、全く気が進まなかったのですが、仕方なく気分を奮い起こして一文を送りました。昨日の代表質問を聞く限り、前原新代表は私の言っている趣旨をある程度お分かりになっているようで、少し安心しました。以下全文です。

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 私は解散になった直後に旧知の民主党幹部に会って、「大惨敗だね」と言った。理由は簡単で、小泉首相が命懸けのようにして郵政民営化一本で戦いを仕掛けて来ている時に、民主党がそれと真正面に切り結ぶことなく、年金やこども手当のほうが大事だという姿勢を採ったからである。客観的な評論としてはそれも正しいかもしれないが、政治は一面、切った張ったの勝負であり、こうやって相手が土俵を設定しているのにそれに乗らなかったり乗るのをためらったりしたら、そこでもう負けている。

 その意味では、民主党の敗北は、春の時点で郵政改革の対案をきちんと出さなかったところから始まっていたのだろう。「いや、対案はあるんだ」と後から言っても遅くて、その時にはマスコミに「公社維持案」という取り上げられ方をするような情けないものを出して、「どうせ自民党内のドタバタで廃案になるさ」くらいでたかをくくっていたのではないか。政権を獲ろうとするのであれば、重要法案については常に対案をださなければならないし、その出し方も、小泉のエセ改革派ぶりを際だたせて「改革の本家はウチだ」と胸を張って言えるような、より包括的で徹底的で現実的な改革案を打ち出して正面切った論争を挑まなくてはならない。

 現に小泉は選挙戦を通じて、「改革を止めない」というポスターを張り巡らせて「郵政民営化こそすべての改革の鍵だ」と叫んだが、郵政がなぜ、どういう風に他のすべての改革と連動しているのかについては何も語らなかった。その時に民主党が、「小泉さんは口先ではああ言っているが、分かっていないんですよ。本当に国民の利益となり日本経済蘇生のバネになる郵政改革とはこういうことなんです」と言い切ることが出来たなら、選挙の結果も相当違っていただろうと思う。

 政局戦術的にも、もし民主党が早々にそういう徹底改革案を掲げてその見地から「小泉民営化案」に反対し、「ほら小泉さん、自民党の中にいて改革なんか出来ないでしょう。本当に郵政改革をやりたいなら早く自民党を割って出て、ウチと組んだらどうですか」という調子で煽り続けていたら、もっと大きな自民党分裂が起こって民主党が政権につく可能性も高まっただろう。民主党が対案を鮮明にしなかったために、“小泉党”と“自民党”が分離せず、反小泉・非小泉の大半の自民党候補は“小泉党”のフリをして当選を果たし、その分、民主党は自民党造反=非公認組と同類の反改革派のように受け取られて陥没した。連合の笹森会長が「自民党造反派も応援する」などと口走ったことがそれに輪をかけることになった。

 今では誰も覚えていないだろうが、96年の旧民主党結成に至るまでの政策議論には私も参加し、結党時の理念文書の作成に携わった。そこでは、「明治以来の、欧米に追いつき追い越せの単線的な目標に人々を駆り立ててきた官僚主導による『強制と保護の上からの民主主義』とそのための中央集権・垂直統合型の『国家中心社会』システム」を廃絶して、「市民主体による『自立と共生の下からの民主主義』とそのための多極分散・水平協働型の『市民中心社会』を築き上げる」ところに民主党の歴史的使命があるとした上で、そのために「過去の延長線上で物事を考える惰性を断って、いまから15年後(もはや5年後になってしまった!)2010年にこの国のかたちをどうしたいかに思いをめぐらせるところから出発」して、「そのようなあるべき未来の名において現在を批判し、当面の問題を解決する」ような、「未来から現在に向かって吹きつける颯爽たる一陣の風」のような党であるべきだと述べられていた。自民党は過去を代表し、民主党は未来を代表することが理解された時、民主党は再生し政権を獲ることが出来るだろう。▲

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コメント (1)

いま報ステ見てました。
下関在住の54才の男性です。
久しぶりに凄い論客に出会いました。
すごく感動してます。
時間が足りなかったのがなんとも残念です。
できれば下関でも話して欲しいですね。

  

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