原監督WBC監督就任の、もう一つの真相
(左)第一回WBC準決勝韓国戦、日本中が歓喜した福留選手のホームランは6:45
(右)野村監督、WBC監督について語る
10月28日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督に原辰徳監督(巨人)の就任が決定した。すったもんだの末の監督決定となったが、北京五輪で苦汁を飲んだ星野仙一氏の就任を嫌った世論は、原監督就任を、おおむね好意的にとらえているようようだ。
これまで、監督候補には星野仙一氏(北京五輪野球日本代表監督)のほかに、現役の野村克也監督(楽天)や渡辺久信監督(西武)、落合博満監督(中日)らの声があがっていた。ところが、落合監督も渡辺監督もシーズン前の大事な時期にチームを離れることを嫌い、早々に就任を固辞する発言をしていた。週刊文春(11月13日号)にも、「大事な時期にチームを離れることを好んでする監督は少ない。原監督にしても本音を問われれば『やりたくない』はず」という鷲田康氏(ジャーナリスト)の記事が掲載されている。さらには、北京五輪前まで国民的人気を誇った星野人気の現在の凋落振りを見れば、日本代表監督が持つリスクは大きいといえるだろう。
なぜ、原監督は日本代表監督就任を快諾したのか。
同誌の記事内で、鷲尾氏は「(原監督が就任を引き受けたのは)日の丸を背負う監督が、あたかも利権の元か、はたまた逆に損な役回りのように見られることへの憤りだった。だからリスクは承知で、要請を快諾しなければと思っていた」と分析している。
また、原監督は日本で行われる第一ラウンドの主催者が読売新聞であることや、リスクを恐れる現役監督らの思いなど、様々な憶測や思惑が飛び交い難航する監督人事について、「代表監督がこんな形でたらいまわしにされるのは、球界にとってマイナスだよ」との思いを周囲の人間に語っていたという。
実際に、東海大相模時代に原監督とエースと4番の仲だった、村中秀人氏(東海大相模野球部監督)は、原監督の人柄について、こう語る。
「そういった思いがあることは間違いない。彼は自分が辛くても、それを外に出さない人間で責任感も人一倍、強い。副キャプテンだった高校時代も、その責任感の強さからチームメイトに慕われていた。巨人の監督を引き受けたときも、彼は『優勝しなければ辞める』と言っていましたからね。また、彼は選手を尊重できるタイプの監督ですから、日本代表監督として最高の人材だと思います。イチローや松坂などのスーパースターを彼なら掌握できるでしょう」
第2回WBC大会の第一ラウンドは09年3月5日(日本)から始まり、第2ラウンドは3月14日から米国(サンディエゴ・マイアミ)にて行われる。準決勝と決勝は3月21日から3月23日までで、開催地はドジャースタジアム(ロサンゼルス)。