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2010年9月27日

「日本一新運動」の原点(19) ── 小沢一郎氏との懇談

■小沢一郎氏との懇談

 9月22日(水)、久しぶりに小沢氏と懇談した。小沢氏はまことに意気軒昂で、20年昔の自民党幹事長時代を彷彿とさせるオーラを全身に漲らせていた。「代表選に出馬して本当に良かった。極めて厳しい状況で、よくここまでの成果があった。これから国民に提起した政策の実現に全力を尽くす」という話から始まり、小沢氏が関心を寄せた「メルマガ・日本一新」の話題に転じた。

小沢:「メルマガ・日本一新」は爆発的に拡がり、ネットの世界では注目されていると聞いたがネットの専門会社でも使ったのか。

平野:使ってはいないし、そんな資金の準備もない。少しばかりネットに詳しい支援者(事務局)がいて、専用ソフト開発や、設立時の錯綜にアルバイト雇用など多少の費用は要したが、すべてカンパや会費で賄った。敢えて特長をいえば、「タダ同然」で使えるネットの特長を上手く活かしたに過ぎない。「メルマガ・日本一新」の配信を希望する人が約3500人、それも代表選が始まってから激増し、敗れてもなおその数は増えている。その人たちの中にはご自身でブログを開設し、政治向きブログでは常時上位にランキングされる人たちが「転載・紹介・解説」という形で拡散し、直接的読者は3500余人に過ぎないが、間接的に読んでくれているであろう実数は誰もカウントできない。

小沢:短期間に急激に拡大した理由は何だったのか。

平野:これまで、「政治家・小沢一郎」から発信する情報があまりにも少な過ぎたからだ。「生の声が聞きたい」、「直接情報が欲しい」とみな考えているのに、目にすることは、そして耳に届くのは全て間接情報ばかりで信憑性に欠ける。ところが、代表選が始まるや、小沢自身が日本を再生させる理念や政策を自ら語り始め、ならばもっと知りたい、もっと聞きたいという人々が急増した。理由はこれ一点であり他にはない。

小沢:「日本一新の会」に集っている皆さんにはくれぐれもよろしく伝えて欲しい。

 今後の「日本一新の会」活動方針について、皆さんから寄せられた意見を参考に、

1)これまでの方法で「メルマガ・日本一新」を中心に活動を続ける。

2)「日本一新運動」が目的であるから、国会議員や地方議員、さらには、志を同じくする人たちとの提携を深めていく。

3)メルマガ・日本一新の論説執筆者を拡充する。

4)地域ごと、あるいは業種・職業ごとの「日本一新の会」をつくる。

 などがあろうかとは思うが、まずは、岩手県知事の達増拓也氏に個人の立場から執筆して貰うことから始めたい。

 これからも、忌憚のないご意見を事務局宛に届けて欲しい。事務局宛の意見はすべて私の手元に届いているから・・・。

■民主主義の根幹を狂わすのは誰か!

 9月21日の夜、最高検察庁は大阪地検特捜部・主任検事の前田恒彦容疑者を、郵政不正事件に関連して証拠隠滅の疑いで逮捕した。法の番人であるべき現職検事が「押収資料の改竄」をするという前代未聞の事件が発覚したが、担当検事個人の犯罪として済む問題ではない。

 この事件は、小泉政権から目立つようになった「政治と検察権力」が結託して、民主社会を崩壊させてきた現象の帰結に他ならない。文字どおり、政治と検察、並びに巨大メディアの亡国的コラボレーションを図らずも証明したものといえる。

 郵政不正事件とは、障害者への郵便料金割引制度を悪用するために、偽の証明書発行事件で、元村木厚労省局長が無罪となったことで知られている。村木氏の無罪と主任検事の逮捕にマスコミ報道が集中し、問題の本質が見失われている。

 この事件は、捜査着手の平成21年6月頃、当時の民主党副代表・石井一氏の「口利き」を立件しようとした政治事件であったことは読者諸兄にはご承知のとおりである。

 そこでこの1年に検察が着手した政治事件を検証してみると政治捜査の実体が明確になる。

1)3月3日、小沢民主党代表(当時)の大久保秘書が、西松事件に関連して「政治資金虚偽記載」で逮捕された。当時の政府首脳が「自民党には波及しない」と発言し、顰蹙を買った。5月の連休明け小沢代表は政権交代を確実にするために辞任した。東京地検特捜は小沢代表を立件すべく必死となった。大久保秘書は起訴され公判中だが、検察側証人が証言を覆し無罪が確実といわれている。私は、この事件について麻生政権が指揮権を発動した傍証を知っており、5月22日の「THE JOURNAL」に投稿しているので参照されたい。

2)郵政不正事件は、西松事件で小沢代表が辞任した後、民主党への国民の支持が低下しないため、6月初旬、大阪地検特捜部が民主党の石井一副代表が厚労省に「口利き」したとして捜査に着手した政治事件であった。ところが石井氏のアリバイが成立して、代替として村木元局長を追求したが、この始末である。

3)総選挙の日程が決まる前後、「鳩山代表の子育て手当」と、小沢氏の元秘書・石川知裕衆議院議員の「水谷建設問題」が検察のリークと思える報道で続いた。それでも8月30日の総選挙で、国民は民主党に政権交代する道を選んだ。鳩山氏は首相となり贈与税の追徴金などで解決する。石川議員については本年1月に「政治資金虚偽記載」で逮捕される。特捜の狙いは小沢一郎にあった。

 小沢氏の「政治と金」は、東京地検特捜部が1年数ヶ月と巨額の税金を使って捜査したが、不起訴となった。端折っていえば、「犯罪の事実」がなかったのである。しかし、正体不明の市民団体の人たちが検察審査会に申立て、常識を欠く弁護士に煽動された市民代表が「起訴相当」を議決、2度目にどのような議決となるかが注目されている。

 一連の政治事件は、自民党政権と検察、巨大メディアが結託して政権交代を妨害するための政治捜査であった。政権交代した後は、自民党政治に戻そうとする検察と巨大メディアによる小沢一郎を政界から排除する捜査であった。そして菅首相となった民主党政権の中に、自民党の守旧派に習い「小沢排除」を実現しようとする勢力があるのだ。このまま推移すればわが国は暗黒社会となり、国民が背負うことになる苦労は計り知れない。

 健全な民主社会を実現するためには、小沢一郎の「日本一新」が喫緊に求められていることをもう一度力説してこの回を閉じる。

★   ★   ★

◎日本一新の会事務局からのお願い

「日本一新運動」の原点として連載している平野論説は、「メルマガ・日本一新」の転載であり、日本一新の会が、週一で発行しています。配信を希望される方は http://www.nipponissin.com/regist/mail.cgi から、仮登録してください。折り返し案内メールが届きます。

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2010年9月17日

「日本一新運動」の原点(18) ── 小沢氏敗北の原因の反省と今後の展開

 菅首相続投、小沢前幹事長の敗北という民主党代表選挙の開票結果を知ったのは、JR土讃線の高知駅付近を走る汽車の中だった。日本一新の会事務局からの携帯電話で、時事通信社・内外調査会の講演で宇和島・八幡浜に行く途中でのこと。実はこの原稿も旅先で書いている。

 菅721ポイント、小沢491ポイントと聞いて、持病の血圧が急上昇しショックを起こしかけたが、開票資料を手にいれ、詳細に検討をしたところ、最悪の条件下でよく健闘したことがわかり安堵した。

 その原動力は、「日本一新の会」を支えて頂いている維持会員を始め、ネット上で、様々な協力・支援をいただいた皆さんのおかげと、心から感謝の意を表したい。

■小沢一郎代表選出馬の憲法的意義

 代表選挙中ほとんど話題にならなかったし、私も意図して発言を控えていたが、小沢氏の出馬は、わが国の議会制民主政治の歴史にきわめて重要な意義があったことを、この機会に特筆しておかねばならない。

 衆知のとおり、憲法は国会議員の「会期中の不逮捕特権」(第50条)と「免責特権」を規定している。これは不当な国家検察権力から議会民主政治を護るために、議会の歴史に学んだ仕組みであり、議会主義を採用する国家の普遍的原理である。

 政治と検察はどこの国でも緊張・対立関係にあり、不逮捕特権とは、国民の代表である国会議員の自由な言動を保証するためのものである。強いていえば、議会民主政治が成立する基本的原理でもある。

 小沢氏の「政治と金」は、多くの専門家が指摘するとおり、政権交代を阻止しようとする自民党麻生政権と旧体制検察官僚、さらに小沢氏のメディア改革を阻止したい巨大メディアが、検察がたれ流す情報を駆使して、小沢一郎を政界から追放すべく国民大衆を洗脳したものである。検察メディアが「小沢は悪人だ」と、ここ一年半に渡って書き続けるとともに、選挙中も、きわめて公正さを欠く「世論調査」で、70〜80%の「小沢は悪人」という、まやかし報道を続けたのである。

 検察は、一説によれば30億円もの税金を使って、一年数ヶ月にわたり、その総力を挙げて捜査した結果が「不起訴」である。そして反社会的市民団体が「検察審査会」に申立て、作為的に「起訴相当」を議決し、小沢氏の「政治と金」を、司法の仕組みに棚上げした。

 国家的危機を回避するために、国民の意思で政権交代を果たした民主党の原点を無視した菅代表・首相に対抗して、代表選に出馬を決意した小沢一郎に、民主党内外から、また主要閣僚からさえも、「検察審査会で結論が出ていない状況で、出馬するべきではない」との合唱が始まったわけである。小沢氏自身も、「環境の整備が出来ていない」と悩んだ時期があったようだ。しかし、出馬についての国家的必要性と、支援者の強い要請をうけ、敢然としてその意を決したのである。

 もし、小沢氏の決断がなければ、これからの不起訴事件でも検察審査会に棚上げし、有能な議員であり、かつ国家的、社会的必要性があっても、重要な政治活動に参加してはならないという先例を残すことになる。これこそが憲法が保証する国会議員の自由な言動の原理を侵すのだ。

 小沢氏は、国民大衆・党員・サポーター、そして地方議員も含めて「小沢は悪人」と洗脳されている実情を知りながら、敢えて憲法の原理を護ることを念頭に出馬を決意した。これにより、わが国の議会制民主政治は護られたのである。このことを、民主党国会議員のほとんどが理解していないことが残念である。 

■小沢氏敗北の原因の反省と今後の展開

 代表選敗北の根本原因は、これまで述べたとおり小沢氏の「政治と金」に関する大衆的洗脳が、民主党内に残っていたことである。それでも「党員・サポーター」で約13万票対約9万票(6:4)、「地方議員」でも6:4の敗北である。特種な選挙の仕組みで、見かけの上では大差のように思えるが、その内容は以上のとおりであり、厳しい条件下ではよく健闘したといえる。問題は国会議員で、200人が小沢一郎に投票している。この票には大きな価値があり、これからの小沢氏の政治活動の原動力ともなるだろう。

 転じて、菅票206票の中には「反小沢」に加えて「迷い票」が相当数混じっている。これからの「反小沢」は、あくまでも自民官僚・米国追随を志向して行くだろうが、問題は「迷い票」である。不勉強・不見識・毒マンジュウ・ポスト病などとの批判もあるが、政権交代の原点をよく考えれば、必ずや目を覚ましてくれると期待している。

 今回の代表選の大きな成果は、小沢一郎という政治家が生命を懸けて「日本一新」の基本理念と政策を国民に提示した。多くの誠実な国民は、日本一新の小沢ドクトリンを評価し期待しているが、これをさらにブラッシュアップする必要がある。小沢グループの国会議員の間では、政策研究組織を再編し本格的に日本一新を推進する動きとなった。

 「日本一新の会」も、代表選を支えた成果を踏まえ、ネット活動の本格化だけでなく、新しい政治運動としての展開を検討する必要があると痛感しており皆さんからの積極的な提言を期待する。

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◎日本一新の会事務局からのお願い

 「日本一新運動」の原点として連載している平野論説は、「メルマガ・日本一新」の転載であり、日本一新の会が、週一で発行しています。配信を希望される方は

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2010年9月13日

「日本一新運動」の原点(17)── 世界は日本の政治を理解できない

 民主党代表選挙も終盤戦となり、マスコミ各社からの取材も激しくなったが、10日には読売テレビ(ウイークエンド・アップ)のインタビュー録画、少し変わったところでは、中東のテレビ局で、ビンラディンのインタビューで有名になったアルジャジーラの取材録画、11日には、テレビ東京「週刊ニュース新書」の生放送に出演した。

■「小沢排除」の代表選挙に誰がした!

 テレビ東京の「週刊ニュース新書」は、政治の深層部分の解説で随一の田勢康弘日本経済新聞客員コラムニストの司会で約30分、政治家・小沢一郎の世に知られていない話をすることができた。終わり頃に田勢氏が出したフリップに驚いたが、今回の民主党代表選挙を「小沢イエスかノーか」と喝破したのだ。さすがに田勢氏だと改めて脱帽である。

 今回の民主党代表選挙の本質は、民主党の「反小沢グループ」が、小沢一郎を排除するために仕掛けたものであり、そのルーツは官僚・メディアを含む「旧体制維持派」なのだが、この根底にあるものを「悩める民主党国会議員」が理解しないことに問題がある。

 9月12日の朝日新聞は「小沢氏や鳩山由紀夫前首相が求めた《挙党体制》を袖にした菅首相は、代表選に勝っても《脱小沢》の看板を下ろせない」と、正直に書いている。

 もっとも、「小沢排除」とは昨日、今日に始まったものではなく、古くは自民党時代の守旧派がその「元祖・家元」であり、それを引き継ぐ巨大メディアに特捜検察が加わり、さらには守旧派官僚が荷担をして、現在では民主党の反小沢グループが「元祖・家元」を継承している。

 何故に「小沢排除」が発生するのか、「悩める民主党国会議員」諸君、とくと考えて欲しい。

■世界は日本の政治を理解できない

 アルジャジーラテレビのインタビューはきわめて面白かった。世界中で、いま展開されている日本の政治が理解できないとのことで、わざわざ民主党代表選挙を取材に来日し、小沢氏の側近といわれる私に、その真実の話を聞きたいとのこと。アジア総局のトニー・バートレイ氏からの厳しい質問を受けたが、その要点を記しておく。

アルジャジーラ 6月の鳩山首相から菅首相への交代は、誰がどんな理由で発案したのか、9月の代表選挙との関係をどう考えていたのか。

平野 発案者は当時の小沢幹事長だ。鳩山首相には沖縄問題の失政と政治資金問題があった。小沢幹事長には自民党政権と特捜検察・巨大メディアの共同で虚構された「政治と金」の問題があった。メディアが操作し、それに籠絡された世論は厳しく、参議院選挙での勝利が不安となった。二人が辞め、菅副総理を代表・首相として挙党体制をつくれば参議院選挙に勝てる。そして9月の代表選挙は菅氏を再選し、政権は安定すると小沢氏は考えていた。

アル 小沢氏のアイデアで菅氏が代表・首相となったのに、代表選挙には小沢氏が立候補し選挙となった。菅代表・首相に何か問題があったのか。

平野 小沢氏は6月に挙党体制で菅政権ができると思っていた。ところが、突然菅氏が「小沢は自分のためにも、党のためにも日本のためにも静かにしていろ」と暴言を発したが、この背景には反小沢グループの「小沢排除」を条件に「菅支持」という要求があった。従って、菅内閣は「小沢排除」を基軸に政権をスタートしたが、国会の会期末はことごとく先例を排除して、長年に渡って培ってきた議会制民主政治を崩壊させる暴挙を行った。また、参議院選挙が始まる頃には、政権交代を成功させたマニフェストの基本を否定する言動をくり返した。その象徴が消費税増税であり、自民党案である10%増税を参考にして、2〜3年後にも実施するなどと公言したが、激しい批判に晒され引っ込めた。その他にも、とても議会民主政治とは思えない言動をくり返し、選挙の結果は歴史的惨敗を喫することとなる。さらにここでも、選挙の「結果責任」を放棄し、執行部は「居座り・居直り」を決めこんだのである。

アル それでは、参議院選挙後に、菅首相に何か問題があったのか。

平野 8月になって、国民の生活に犠牲を伴う円高や株安という経済危機が起きるが、菅内閣は何ら適正な対策を実行できない。菅首相は、個人として思想も見識もない政治家であることを露呈し、もっぱら「小沢氏排除」の主役である官邸の番頭役に任せるという「裸の王様」に成り下がったのである。番頭役は、自民党元幹事長で、官房長官の経験を持つ野中広務氏に相談していることを、私は直接野中氏から聞いた。それと8月後半には何度も米国大使と密談を行っているとのこと。官邸が政権交代の大義を放棄し、逆コースを歩いている。

アル 小沢氏と菅氏の主張の対立点は何か。

平野 菅首相は政策もその手法も自民党政治とほとんど変わらない。その典型例が予算の「一律10%カット」であり、官僚の手のひらで泳がされていると言っても過言ではない。さらに、米国とは沖縄問題に象徴される追随関係の継続がある。小沢氏は自民党官僚支配からの解放をとなえ、米国とは対等で真の友好関係を確立すると訴えている。

アル とても同じ政党の代表選挙とは思えない。?????。

 などなどの話をした。中東の政治もなかなか不可思議ではあるが、そこから派遣された報道にも、民主党の不可思議さは理解できなかったように思う。よりも、敢えてこの時期にアルジャジーラの取材班が、わざわざ日本まで出向いてきて、政権与党の要人でもない私の発言を求めてくるのは何故か、それを推理することは、政権与党を担う国会議員にとって国際問題を読み解くに枢要な課題ではないだろうか。アルジャジーラには話をしなかったが、官邸が野中氏に相談しているのは政権運営のノウハウだけでなく、「小沢排除」も相談事項に入っていることは文芸春秋十月号の野中氏の記述(小沢一郎「悪魔」が来たりてホラを吹く)を読めば歴然ではないか。眼を覚ませ、「悩める民主党国会議員」諸君、君たちは選良であることを自覚して欲しい。

 日本一新の会事務局によると、「メルマガ・日本一新」読者の2〜3割が海外在住の日本人であるという。仕事で海外勤務の人、また、まったく私的に海外で住み暮らすことになった人、この方々からは、海外から見た日本の政治に、大きな危機感を持っているという意見が多数寄せられているという。そして、その意見の全てが「この難局を切り抜けるのは、小沢氏しかいない」と伝えているそうだ。

 また、メルマガ・日本一新は、国内のブログに転載されるのみならず、海外発の日本語ブログに多数転載されるのは、アルジャジーラの日本の政治に対する興味関心と無縁ではない、と私は確信している。

 民主党の「悩める民主党国会議員」諸君、巨大メディアが吹聴する「コップのなかの争い」などという、矮小化された戯言に惑わされるのではなく、昨年の夏にみんなで掲げた「国民の生活が第一。」を見失うことなく、何れがわが国の経済再建に、そして国民大衆の安寧につながるのか、もう一度自分の眼で、耳で確かめ、政権交代の大義を全うする道を共に歩こうではないか。

 まだ時はある。投票するまでとっくと考えて欲しい。

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◎日本一新の会事務局からのお願い

 「日本一新運動」の原点として連載している平野論説は、「メルマガ・日本一新」の転載であり、日本一新の会が週一で発行しています。配信を希望される方はhttp://www.nipponissin.com/regist/mail.cgi から、仮登録してください。折り返し案内メールが届きます。

2010年9月 9日

「日本一新運動」の原点(16) ── 悩める国会議員をスッキリさせよう

 民主党代表選挙は後半戦に入った。メルマガ・日本一新も16回目となったが、思えば、小沢一郎という政治家が代表選に出馬を決意し、日本を一新すべく生命を懸けて活動できる原点は、私たちの呼びかけに応え、逸速くカンパを寄せて頂いた方々に加え、「日本一新運動」に参加して頂いている「維持会員」諸氏のご助力であり、感謝、感謝である。

 日本一新運動の原点は、小沢民主党代表をつくり、政権を担当させることが出発点である。代表選の後半をいかに戦うか、皆さんとともに考えてみたい。そこで前半戦をふりかえり、状況分析から始めようと思う。

 新聞・テレビを始めとして、ネット上でもさまざまな世論調査が行われているが、結果がどうなるかは「神のみぞ知る」であり、誰にもわからない。いまこの時点で確実に言えることは、勝敗のカギを握っているのは、100名前後といわれる態度未定の国会議員である。

■悩める国会議員をスッキリさせよう!

 多くは当選したばかりの衆議院議員だが、真面目で優秀な人材が多い。しかし政治の世界の奥底を見るのはこれからである。

 議会民主政治は、国民の意思を代表して国政に生かす機能と、誤った社会の動きを国民に伝え説得する機能の二つでできている。基本的には、国民の意見は現代のような情報社会では、新聞・テレビといった巨大メディアによってつくられている。

 メディアが社会の木鐸の役割をしていた時代ならそれでもよいが、最近のメディアはインターネットなどの情報技術の発達に追随できず、自己改革さえも怠り、ほとんどのメディアが経営難に陥っている。

 これも先に書いたが、朝日新聞の幹部は、私に「新聞で食えなくなったら、不動産で食う」と嘯くありさまである。長らく続いた自民党政治時代の既得権(例えば、きわめて低廉な電波料金)にしがみつき、情報社会に、適正なメディア改革を断行しようとする政治家を排除しようと画策を続けた。その実例は私の体験として8月21日付のメルマガに書いたとおりである。

 これら多くの巨大メディアである新聞やテレビが、小沢一郎を「政治と金」で極悪人に仕立て、検察のリーク情報で紙面を埋め尽くし、政界から排除しようと暴虐のかぎりをつくしたが、一部の良心的ジャーナリストと、「日本一新の会」のメンバーなどによって、かろうじて良識が生きている。それでも多くの大衆は巨大メディアの影響を受けている。 

 ナチス・ヒットラーの出現も、そしてわが国の東条ファシズム体制もこのようにして、戦前のメディアによってつくられたものであり、政治家はもとより、私たち国民の一人一人も、しっかりと意識しておくことが肝要である。

 本来ならば、国会議員はメディアによって洗脳された国民大衆を説得し、善導するのが議会制民主政治のひとつの機能と先に述べた。私たち日本一新の会は、残された後半戦に「悩める国会議員」にこのことをしっかりと伝え、国会議員の良識を取り戻す運動を展開したい。

■世論調査の実態を知ろう

 政治にとって世論はきわめて大事である。しかし政治が、不正確でいい加減な俗論に影響されるようでは国家社会は崩壊し、国民大衆は塗炭の苦しみを味わう。「世論はつくることも、変えることもできる。しかし輿論(公論)は尊重すべきである」とは、政治家の基本である。

 余談ではあるが、世論という名詞は戦後につくられ、輿論(与論)の代用俗語であることも書いておこう。

 代表選に入って巨大メディアが発表した世論調査は、全てが菅支持60〜70%、小沢支持15%前後である。ところがインターネットやラジオの調査だと、その全てが小沢支持70%前後、菅支持が20〜30%台とまったく逆転している。この現象をどう考えるべきか。

 それは調査方法と、その対象者による差異であることを先ず以て押さえておかなければならない。巨大メディアの調査は固定電話で、主として昼間に家庭にいる人を対象にしている。従って、必ずしも政治に関心が高いとはいいがたく、調査に対しても受け身であり、質問やその設定方法によって結果が左右されるといわれている。

 一方の、ネットやラジオの調査は携帯電話やパソコンが調査のツールであり、しかも「ことば」による問いかけでなく、文字による問いかけだから熟考する時間的余裕があり、かつ能動的回答となる。そんなことから、必然的に政治に対する関心も高い人が多いのだろう。

 従ってそれぞれに特色があり、いずれが正否か、声高に言うのは正しくない。テレビのコメンテーターや、新聞論説が「社会正義」のように振りかざして世論、世論とオウム返しにいうのは、我が身のひ弱さの裏返しであり、片目をつぶり、片耳を塞いで見聞きすることが肝要。

 しかも、先の世論調査一覧表で採り上げた読売オンラインは、私が記事にした直後に、小沢支持76%、菅支持24%を表示したURLを削除し、「ご指定のページは存在しません」と卑怯な手まで使う。

 では、国民大衆の輿論公論とは何か、日本一新の会事務局が時系列で記録した資料がある。それは「Yahoo!リサーチ」で、9月8日付で約21万6千人の回答調査だが、対象は政治に関心があるというよりも、スポーツやレジャーなどに主たる関心がある人たちの回答である。

 資料によると、9月1日の調査開始時には菅支持70%、小沢支持20%でスタートし、5日(日)には菅支持49%、小沢支持40%と接近し、9日(木)では菅支持46%、小沢支持44%と拮抗してきたが、それは、小沢票がテレビ討論や街頭での活動で追い込み、週末には追い越す勢いとなっているのだ。

 同調査の別項には「民主党新代表に最も求める資質は?」という設問もあり、政策力・実行力・リーダーシップが上位を占め、この3項目で78%をカウントしている。反面、庶民感覚・金銭面のクリーンさは合わせても15%であり、巨大メディアが「がなり立てる世論」とは大きくかけ離れており、庶民大衆の健全さの証でもある。要するに、国民の間にも小沢一郎への理解と期待が深まっているといえるのではないか。

 この事実を「悩める国会議員」に知らせ、説得することが小沢選対のこれからの課題であるが、「日本一新の会」でも「悩める国会議員」のみならず、民主党の全国会議員に「巨大メディアの呪縛から眼を覚ませ」と投票日当日まで働きかけをお願いしたい。

■小沢政治と菅政治の基本的違い!

 7月24日、京都で久しぶりに野中広務元内閣官房長官・自民党元幹事長にお会いしたが、「仙谷官房長官から相談を受けている」との話を聞いて驚いた。そういえば永田町では8月後半、密かに仙谷官房長官が米大使館をたびたび訪ねているとの噂がある。菅政権は自民党官僚政治の復活と、米国への追随を基本方針としたようだ。これでは何のための政権交代か、有権者への裏切りでしかなく、背任行為にも均しい。

 小沢政治は自民党官僚政治を一新し、米国とは友好と対等で率直に話し合うというものであり、ここが一番の違いである。

 「同じ民主党だから、その違いに大差はない」と強弁する巨大メディアは何も見えなくなっている、否、見えないふりをして彼らの権益を守ろうと策を弄している。

◎参考資料(クリックすると拡大します)
hirano100909.png

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2010年9月 5日

「日本一新運動」の原点(15) ── クリーンを売物にする政治家にクリーンなし

 「党員やサポーターは白痴化した世論に影響されない。問題は自分のことしか考えない民主党地方議員と国会議員だ」と喝破したのは、民主党の代表選挙に日本の再生を夢見る、元自民党衆議院議員87歳の某政治家である。

 代表選挙が始まって、小沢前幹事長と菅首相が共同記者会見やテレビ討論で論戦を展開している。与党のトップを選ぶことは国政のトップを選ぶことであるが、それにしても菅首相の品格のない言動は、政治家というよりも、ひとりの社会人としての資質を疑いたくなるものがある。

 「菅首相を見ていると反吐が出る」と、某紙で指摘した作家がいたが、その気持ちは痛いほどよくわかる。

 自分の当選しか考えていない民主党の地方議員や国会議員諸君よ、君たちの判断が、日本を再生に導くのか、崩壊への道を選ぶのか、その「カギ」をあなた方が握っていることを自覚していますか。

 菅政権が続けば、来春の統一地方選挙の時期に日本の経済や社会がどうなっているか、心眼を見開いて社会を見、身のまわりの率直な意見を聞いてよく考えなさい。折悪しく、地方選の時期に経済が危機的状況となれば、有権者が民主党の候補者にどんな目を向けるか、判断をするのか、経験豊かなあなた方には敢えて説明を要しないでしょう。

■議会政治を知らない菅首相

 8月初旬、小沢氏から電話があり民主党の状況について意見を交換したことを思い出している。私が、「菅首相をはじめとして、民主党政権の主役たちが、こんなに出来が悪いとは思わなかった」と刺激的発言をして、「菅首相を事実上つくった貴方は、相変わらず人を見る眼がないですな」と、意図的に挑発してみた。

 案の定、小沢氏はむきになって、「何を言うか、あんたには3年前の参議院選挙の年の元旦から、菅さん(当時は代表代行)に国会対策や政局運営の進言をするように頼んでいたではないか。あんたの教育が悪いからだよ・・・・」など、双方とも、どこまでが本気だか冗談なのか分からない会話となったが、結論は、このまま菅政権を継続させると、日本は間違いなく危機的状況となり、その回復には多大な尽力と、国民の犠牲を伴うことになる、で意見が一致した。

 繰り返しにはなるが、参議院選で惨敗した原因はいろいろあり、消費税増税論などは目に見えてわかりやすいが、菅首相や枝野幹事長のテレビ討論の仕方(思想)が、議会民主政治とは異質なもので、それに国民や野党が心理的に反発したことが最大要因である。議会政治を生涯の生業としてきた私には「同質性の喪失」としてこの現状がよくわかる。

 議会民主政治で最も大事なことは、異なった思想や考え方を認めあうことにある。これは自分の存在を主張することと同じ単位で、他の存在を認める、これを政治的相対主義というが、互いに相手の存在を認めあうことではじめて議会政治は成り立つのである。選挙の討論などで相手をネガティブキャンペーンで攻撃することは、常識の範囲で許される。しかし、相手の人間としての尊厳や人権を侵害して、存立を否定する言論は、断じて許されない。菅さんが鳩山代表と交代するとき「小沢よ、日本のために静かにしておれ」という類の発言は、議会民主政治では相手を排除することであり、絶対に許されないことで、先進議会政治の国では存在を許されない発言である。その反省もなく、首相に直結する与党の代表を選ぶ選挙で、さらにエスカレートした暴言をくり返している。

 菅首相の数多い暴論をひとつだけ採り上げておく。(仔細は前号を参照のこと)「小沢総理は想像できない。どんな総理になるのか、なりたいなら政治と金について説明しろ。予算委員会に、(健康が)堪えられるのか・・・」というものだ。

 この暴論は、代表選挙に出馬した小沢一郎を相手候補として認めず、排除しようとする心理状態が発したことばであり、これだけを見ても、菅首相は代表選挙の候補者としては失格である。日本の有識者とメディアが、菅首相以上に議会民主政治の本質を知らないのか、厳しい批判が出てこない。末期症状的、不思議な議会民主国家である。

■クリーンを売物にする政治家にクリーンなし

 半世紀を超えて永田町の裏長屋に住む私は、政治家を判定するある基準を持っている。それは、政治と金にクリーンを公言し、それを売物にする政治家を信用してはいけない、というものだ。自民党のクリーン政治家を代表する三木武夫元首相が、中国や環境問題で某財閥と深く提携していた話は斯界でよく知られている。共産党やかつての社会党といえば、政治の浄化を叫んで自民党を追求したが、長期間にわたり、両党がソ連共産党から違法資金を提供されていた話は有名だ。

 菅政権の中枢にも、外国の金融資本と深く関わっている閣僚がいる、といわれているが、いずれ時期がくればすべてが明らかになるだろう。「政治と金」はクリーンを売物にして健全になるものではない。裏で動かす金を廃絶することが何よりも肝要である。そして、政治資金規正法の適用を公平公正に行うことである。

 特定の政治家をねらって、確立していた法解釈を突如変更し、刑事事件として一年有余の強制捜査の後、不起訴になったのが、小沢前幹事長の「政治と金」の真実である。

 自民党のような資金源を持たず、法規を遵守して浄財をこつこつと集め、政権交代のために活用した小沢氏の功績を、本来なれば菅代表は評価すべき立場にいる。それなのに、これを特捜検察と共鳴し、不正で不法だとばかりに「古い政治」と糾弾するのは人の道を違えたものであり、その存在には大いなる疑問を残している。

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2010年9月 3日

「日本一新運動」の原点(14) ── 本流に生きる人と、亜流に生きる人

 9月1日午後4時から民主党の菅代表と小沢前幹事長は、共同記者会見に臨み、今月14日に投開票される代表選挙に立候補する政見を発表した。また、菅代表は同夜のNHKニュース番組に出演して所信を述べたが、ごらんになった読者も多いと思う。

 さて、それぞれの政治生命を懸けての代表選挙となるわけだが、二人の政見表明と記者団との応答ぶりは、その人間性と政治力をみごとなまでに対比させる結果となり、興味深かった。TV中継を見て、常識ある人なら、国家の危機を回避するにはいづれが適任か、私がいうまでもないだろう。

■本流に生きる人と、亜流に生きる人

 共同記者会見などを聴いて思い出したことがある。それは、土佐清水高校時代恩師の言葉である。

 「人間社会には、本流に生きる人と、亜流に生きる人がいる。なにか問題が起き、自分が不利になったとき、本流の人は他人のせいにせず、自分の責任とする。亜流の人は、詭弁を弄して責任を他に転嫁する。くれぐれも亜流の人間にはなるな」という教えであり、私はこれを人生の指針として生きてきた。

 社会に出てすぐに衆議院事務局に勤務し、実に多くの政治家に接してきたが、この教えを片時も忘れず、その人となりを判断する基準にもしてきた。一般的にいって、保守系ではバルカン政治家と評される人が亜流であり、革新系ではトロツキー派の政治家が亜流と感じたが、この亜流に属する人の共通点は、ことばが巧みで上手に嘘をいい、論点をそらして相手を攻撃することだ。さらに加えて、自分の権力や地位に病的なまでにこだわる癖をもっている。

 菅代表の一連の発言を聴いて、同じ代表職であっても「亜流党代表」を冠することでよりリアリティーを感じたが、代表的な例を二つだけ紹介しておこう。

(1)普天間基地問題

 小沢氏の「沖縄県民と米国政府がともに納得する解決策を目指して、改めて話し合う」との方針に対して、菅代表は「日米合意を白紙にすることは大混乱となる。小沢さんは当時幹事長でこの合意に責任がある」と批判した。小沢氏はすぐ反論したが、「改めて話し合う」を「白紙にする」と、論点をすり替え相手の責任にする。さらに「私は内政や財政をやっていた」と、沖縄問題は所管ではなかったとの逃げ口上。

 ならば、国家権力である内閣のナンバー2である副総理とは、政党のナンバー2よりも責任が軽いとでもいうのか。そしてまた、鳩山政権発足時、小沢幹事長を「入閣させずに、政策の協議決定に参加させなかった」のは、菅さん、あなただったことをもうお忘れか。

(2)小沢は総理に向かないとの発言

 「小沢さんがどんな総理になるのか、予算委員会に堪えられるのかどうか、総理になりたいなら政治と金について説明しろ」と、菅代表は意味不明のことを発言した。20年前の病気のことを言っているなら、根拠のないことを公の場に出し、相手を誹謗するのは人権問題だ。

 「小沢総理は想像できない」とも放言したが、品性を疑う発言だ。幾度も述べてきたが「政治と金」の問題は、麻生政権と検察の「虚構」を、メディアと民主党の反小沢派が政治的に利用しているに過ぎない。検察ファッショのお先棒を担ぐのかと、背筋の凍る思いであった。

 この夜のNHKテレビ発言も醜いものだった。「代表選挙になったのは申し訳ない」と言っていたが、小沢さんには、「騙してでも下りて欲しい」とする本音が丸見えだった。

 また、「参議院のねじれ」を「天の配剤」とも言っていたが、「参議院の惨敗は結果としてよかった」という意味であるとするならば、無責任きわまりない発想であり、民主党は国会議員のみならず、全党員こぞって罷免を要求するのが常套ではないか。こんな人物が、日本国の総理としてやっていけるのか、危惧するのは私だけではないだろう。

■一億総白痴化が試される代表選

 昭和30年代の始め、戦後最大の文明評論家・大宅壮一氏は、テレビの普及が進む中、「まもなく日本人は一億総白痴化する」と予言した。情報化社会の恐ろしさに対する卓見である。昭和50年代からテレビ文化時代となり、映像文化の長所と欠点が議論されるようになる。確かに一部のテレビ報道には社会の進歩に役立つものがある。しかし、多くの番組は外形的見てくれと、金銭本位主義に陥り、白痴文化を形成した。

 物事の本質を考えなくしたのは、テレビ文化だけではない。一方には教育制度の謬りもあるが、テレビによる総白痴化の影響を一番多く受けたのは政治社会であったといえる。学者・有識者と称される人に加え、マスコミ人も含めて、基本的な勉強をしなくなり、それにつれて政治家が世論ばかりを気にして、世論デモクラシーが、真実のデモクラシーを駆逐・崩壊させるようになったのである。小沢さんが「政治と金」で悪人化されるのは、テレビを中心とする巨大メディアの小沢潰しである。

 下段の表をみてよく考えていただきたい。一般の新聞の調査対象は、調査する時刻に家にいる人が多いはず。一方、ネットの調査は時刻に関係なく、能動的に調査に答える階層で、比較的に政治に関心が高い投稿者であろう。前者を国民全体の世論として小沢叩きが続いているのは、戦前の新聞が果たした役割と同根であり、醜い歴史の繰り返しが進行中であることを私たちは直視せねばならない。

◎世論調査の不思議

 一般の新聞とネットの差は何か、考えてみましょう。(クリックすると画像が拡大します)

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Profile

平野貞夫(ひらの・さだお)

-----<経歴>-----

1935年、高知県生まれ。
法政大学大学院政治学修士課程終了。
衆院事務局に入り、副議長(園田直)秘書、議長(前尾繁三郎)秘書などを経て委員部長となる。
1992年、参院高知地方区で当選し、小沢一郎と行動を共にする。
2004年、参院議員を引退。
以降、言論執筆活動に専念する。

BookMarks

-----<著書>-----


『坂本龍馬の10人の女と謎の信仰』
2010年1月、幻冬舎


『平成政治20年史』
2008年11月、幻冬舎


『虚像に囚われた政治家 小沢一郎の真実』
2006年9月、講談社


『ロッキード事件「葬られた真実」』
2006年7月、講談社


『公明党・創価学会と日本』
2005年6月、講談社

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