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「友愛と共生社会」の実現へ(2) ── 友愛の原点はユニテリアン思想にあり »

「友愛と共生社会」の実現へ(1)

 世の中には想定外のことが本当にあるものだと驚いた。6月26日、日本でもっとも伝統のある「交詢社」の午餐会に招かれた。福沢諭吉先生の発想で明治13年に創られた社交クラブである。平成時代になって20年間「自民党を壊すこと」を生き甲斐としていた私から、財界の重鎮が話を聞こうと言うことであった。世の中は変わったと思った。

 もっとも、政治の話ではなくて、テーマは「ジョン万次郎に学ぶ〜日本の近代化・国際化の原点〜」であった。私は、良い機会だと思い「友愛」の理念は、ジョン万次郎が米国から持ち込み、福沢先生が育てようとしたものであること。明治時代に憲法や国会を導入する際、この思想が活用されたことなどを話した。

 さらに「友愛」の思想の原点は、キリスト教の異端派といわれる「ユニテリアン派」の思想であると説明し、明治初期には政府も民間(福沢先生ら)も、米国からユニテリアンの宣教師を招いて、日本人の強化に役立てようとした。なお、万次郎は日本人でユニテリアンの第一号であった。

 実は、明治21年に福沢先生のお世話で、ボストンからユニテリアンのナップ宣教師が来日する。同4月15日にナップ宣教師は「交詢社」で『ユニテリアンの教義について』講演した。「交詢社でユニテリアンについての話をするのは、121年ぶりです」と、私が語ると、会場からどよめきが起こった。

 私は講演の最後を次のように締めた。

「この間、鳩山由紀夫さんが民主党代表になったとき、『友愛』を政治の理念にする、と宣言した。朝日新聞が『人間離れした、宇宙人のような話だ』と批判した。これは問題である。鳩山代表の祖父・鳩山一郎氏は、ユニテリアンのエマソンの『人類愛』と孟子の『惻隠の心』を調和して『友愛革命』という運動を展開しようとした。混迷が続く日本で、こういった理想主義的な思考の論議を行うべきではないか。共に生きる、共に幸せになる資本主義社会の新しい柱をどうやって建てるか、これがいまの日本人に迫られている。私たちは、幕末・明治時代、先人たちがどのように悩み、苦労をしたのかを学ばねばならない」

 この話を先日高野孟氏にすると、「友愛の理論」が国民に理解されていない。「友愛」は「自立と共生」理論の原点であるので、THE JOURNALで「友愛の歴史や理念」を連載しようということになった。

■友愛の原点はユニテリアン思想にあり
 
 日本人で最初のユニテリアンは、ジョン万次郎であった。天保12(1841)年、14才で漂流し米国の捕鯨船に助けられ、米国で勉強し、捕鯨船の副船長として活躍。難儀する人や困った人を助けることが大事だと考え、鎖国の日本に開国を訴えるために帰国する。そして日本の開国と近代化・文明開化に努力を尽くす。地位を求めず、富を求めず、名声を求めず、生涯を貫いたのは「人間愛と隣人愛」であった。そして「人間を育てること」を生き甲斐とした。

 このような万次郎の信条を支えていたのは何であったのか。それは、異なった宗教、異質の信仰を融合できる感性にあった。その感性はスンダランド文化を源流とする故郷足摺岬に残る縄文古神道が生んだものである。万次郎はその基盤の上に、仏教・儒教・キリスト教という人類の遺産といえる信仰を抵抗なく生活体験の中で受け入れたのである。さらに万次郎の感性を一層高めたのは、米国で学んだユニテリアン協会での信仰であった。(続く)

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» 【社会変革】首相を退任した老残者は速やかに政界を引退すべきだ!【官僚支配打破】 送信元 ステイメンの雑記帖 
 1955年以来、細川・羽田政権の10ヶ月間を除き、一貫して政権の座に居座ったシロアリジミンであるが、その中で、日本政治へまき散らした害悪は数知れない! ... [詳しくはこちら]

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今回の平野氏のお話で感じたのは、日本のエリート層における知的偏りです。偏りというより不足といった方がいいのでしょうか(私だけかもしれませんが)。
 哲学や思想についての素養を深めていかないと、海外のインテリとの交流が深められないですね。最近の私の経験ですが、あるインド人が「私は日本人作家ではインドチサクが好きだ。彼の神についての見方は興味深い」と言って来るので、誰のことかとしばし考えましたが、「遠藤周作の沈黙のことか」と合点し、「エンドーシュウサクですよ。彼はカトリック信者で、宗教を取り扱った小説も多いが、一方で喜劇もたくさん書いている」と訂正したやったら大いに喜んで、「お前のような話のわかる日本人は初めてだ」と褒められてているのかからかわれているのか。いずれにせよ、私たちは世界の思想についてもっと学必要があるようです。たとえ60歳になっても、働くだけが能力ではなく学ばないといけませんね。
 

em5467-2こと恵美さん

平野さんのコメントに付、代理して次の文章を紹介します。「特に力を入れたのは子女の教育で、『女大学』などが教材として使われ、女性をしっかりさせることが、男性がまともに生きる前提であり、世の中が良くなるという発想であった」。
これは、氏が江戸時代の寺子屋教育に関して論じた一節であり、全文はいずれ私のホームページで紹介しますが、やはり私と同じく「確信犯」なのかも知れません。

豊後の小兵衛

<豊後の小兵衛様>
わざわざありがとうございます。平野さんが確信犯であっても、私の平野さんへの信頼が揺らぐことはありません。いや、やはり2割引き位になったかも...(笑)

em5467-2こと恵美さんへ

>いや、やはり2割引き位になったかも...(笑)

ですが、私のことも含めて「5割引」が妥当との自覚はある。
自然界の「狸」は、メスを大事にするらしいが、人間界の「狸」は「煮ても焼いても食えない」とは、平野氏の奥方の言であり、同意する勇気はないが、しぶしぶではあっても、認めざるを得ない。

所詮男とは「その程度のもの」として、引き続き平野論説を理解して欲しい。

豊後の小兵衛

本物の哲学力をものにしてください。
  一般法則論のブログを読んでください。
  一般法則論者

 なお、匿名の理由は、ブログの本文中で説明。

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Profile

平野貞夫(ひらの・さだお)

-----<経歴>-----

1935年、高知県生まれ。
法政大学大学院政治学修士課程終了。
衆院事務局に入り、副議長(園田直)秘書、議長(前尾繁三郎)秘書などを経て委員部長となる。
1992年、参院高知地方区で当選し、小沢一郎と行動を共にする。
2004年、参院議員を引退。
以降、言論執筆活動に専念する。

BookMarks

-----<著書>-----


『坂本龍馬の10人の女と謎の信仰』
2010年1月、幻冬舎


『平成政治20年史』
2008年11月、幻冬舎


『虚像に囚われた政治家 小沢一郎の真実』
2006年9月、講談社


『ロッキード事件「葬られた真実」』
2006年7月、講談社


『公明党・創価学会と日本』
2005年6月、講談社

→ブック・こもんず←



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