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「リストラ」内部留保と財務省

 不況を理由に職を失う非正規社員は来年3月までに8万5000人になるという。

 つい先月までの予測の2.8倍増で、このままいけば正社員のリストラも時間の問題だ。メディアは連日、非正規社員の現実を詳細に伝えているが一連の報道で疑問が2つある。

 まず第1は「内部留保」について。トヨタが今期決算で赤字になると大々的に報じられ、トップが引責辞任して豊田家に"大政奉還"するそうだ。「そんなに大変ならリストラも仕方がない」と思ってしまうが、果たしてそうなのか?

 赤字は今期の話で、これまでずっと赤字だったわけではない。むしろ毎年、脅威の黒字を叩き出してきた世界のトヨタである。この黒字分は「内部留保」というかたちで蓄積されている。トヨタの場合、2001年度末の内部留保は6兆7000億円、これが08年9月段階で12兆3000億円と倍増している。

 日本経団連会長の御手洗さんのキヤノンはどうか。01年度末の内部留保9000億円が08年9月には2兆8000億円に膨らんでいる。つまり、資金はたっぷりとあるわけだ。

 しかし、これを取り崩して賃金に使うつもりはない。家庭にたとえて言えば、これまでオトーサンの給料を貯金してきたのに、急に稼ぎが悪くなったので1日3食を2食にします、という話である。

 マスコミは企業から単年度の「損益計算書」を見せられて「大変だ」と記事を書いているが、内部留保が入っている「貸借対照表」(バランスシート)は関心がないらしい。

 トヨタがクビにする非正規社員は3000人、年収300万円として年間経費は90億円である。一方、内部留保12兆3000億円の利子は金利1%として1230億円。つまり内部留保を取り崩さなくても利子分だけで非正規社員の給与を支払ってもお釣りがくる計算である。生産ラインが止まって仕事がないというなら、企業城下町の美化・清掃や登下校の児童の世話などの社会貢献をさせる。そして景気が回復したら再び本業の生産ラインに戻せばいい。大量リストラで批判されるより企業イメージははるかに良くなるはずだが……。

 もう1つ。財務省が解雇や雇い止めで住宅を失った人に国家公務員宿舎を提供するという。地方自治体ではすでに始まっている措置だが、「官僚批判で叩かれたから、改心したのか」と思ったが、その内容を聞いてガッカリ。

 財務省管理の空き部屋は現在775戸。オイオイ、そんなに無駄があったのかと驚く。しかも、無料供与ではなく、公務員が入居するのと同じ家賃を取るという。その金額は月4000円~4万8000円で、平均1万2000円だそうだ。役人はそんなに安くで借りていたわけだ。

 民間派遣会社が同様の住居提供をしているが、こちらはほとんどがタダ。企業も政府もわれわれとは目線が違う。

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コメント (8)

ほんとうにそうなんですよね!二木さんの切り口はいつも私たちが疑念を抱いている事柄に鋭く応えて下さっています。日本のジャーナリズムは、特に新聞は(東京新聞と二木様を起用している日刊ゲンダイは例外として認めても良いとは思いますが)一体全体どうなっちゃってるんでしょうねぇ?テレビの視聴率争いと同様、全国紙が発行部数争いを後先考えずに闇雲にやってきたツケがまわっているんじゃあないでしょうか?メディアの中枢である編集局の質的な劣化が、前線のジャーナリストたちの取材意欲を殺ぎ取材ノウハウをも伝承しなくなったいるのではないでしょうか?テレビメディアにも同様のことが言えるでしょう。番組編成を左右する編成局に気骨にあるジャーナリストが居ないために、広告屋だけが跋扈する体たらくに陥ってしまっているのでは?スタッフの人材配置もおそらく惨憺たるものと想像します。民放でたまーに見かける良質のドキュメンタリー番組だって、外注の優良プロダクションが低予算にもメゲズ作り出したものでしょう?
現在の雇用不安の最大の要因は、外需頼み外資頼りという薬物を乱用し続け、内需を圧迫し続けてきた来た自公政権の経済運営政策の失政なのです。アメリカ発のカジノ経済崩壊による不況は引き金にすぎません。名だたる外需企業の今のウロタエぶりをみると、その本質に、昔よく言われた「エコノミック・アニマル」という言葉を思い出してしまうのは私だけでしょうか?自分さえ生き残ればいいんだぁ!が本音なのでしよう。でも、そうした企業というものの本質を見ず、優遇税制や規制緩和や開発援助などの政策で甘やかし、内需に対するセーフティーネットの一つも張らず、放置してきた政府・与党の責任を問わないわけにはいかないでしょう?

議論の方向性には賛成ですが,内部留保は現金等で保有しているわけではないですよね。株主や役員に渡さずに,投資に回したという結果だけの意味しかないように思いますが,私の勘違いですかね?
その意味では,安い賃金で,都合の良い時に扱き使い,そのお陰で,すでに高級料理を食べてしまった役員や管理職の給与を,少なくとも2〜3割カットして,人に投資するという方法を考えるのが本当の経営者ではないでしょうか。
人を部品と同じようにジャスト・イン・タイムでというのは,経営者以前に,人間以下だと思います。

人の信頼を失った者はその回復に途方もない歳月を要する。
 人を人と思わない経営者には、
最後の勤務日に無言の抵抗で示すしかない。俺は、大切なネジをわざと締めなかった。その車に当たった人には気の毒だが、車は人が作るのであって、車が国を作るのではない。大量解雇の会社の商品は避けるのが常識の世の中だ。

二木さんが告発した この箇所。。トヨタがクビにする非正規社員は3000人、年収300万円として年間経費は90億円である。一方、内部留保12兆3000億円の利子は金利1%として1230億円。つまり内部留保を取り崩さなくても利子分だけで非正規社員の給与を支払ってもお釣りがくる計算である。生産ラインが止まって仕事がないというなら、企業城下町の美化・清掃や登下校の児童の世話などの社会貢献をさせる。そして景気が回復したら再び本業の生産ラインに戻せばいい。二木さん書。。。。

これをアピールして政治家になって日本を変えてください!
つくずくジャーナリストが政治家をやるべきだわ

似たような視点で「「業績を理由に解雇を行なった企業には配当を禁止する」という趣旨の政策を考えてみました。下記マイブログで論じています。ご参考。

http://energy-decentral.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-feb3.html

「奥田碩氏が社長になってからトヨタはおかしい!クラウンも5年持てば良い程度の品質に落とした!!リコールの嵐!!全て奥田の方針、指示!!豊田一族に尻尾を振ってご褒美をもらっている!!」様な事がどこかの記事にあったように記憶している。傍から見ると最近のマスコミ恫喝発言と同じく本当なんだなと思われる。
内部留保金が有っても雇われの忠臣、中ケンでは利用の発想も実力も無いのかな。

内部留保金というラベルがついているので、銀行にそれだけの残高があるように捉えてしまっています。これはひっかかります。20年3月期のトヨタの短信を見てみると、投資活動のキャッシュフローはマイナスでした。最新のB/S上では12,422,185百万(12兆円)の流動資産を持っていることになっています。ま、よく分からんというのが本当の所なのですが、多分手持ちにお金がある/ないというのは大した問題ではないのだと思います。

B/S上で、固定資産と自己資本の比率を調べてみてください。私は専門家ではないのでわからないのですが、多分固定資産が過剰になりつつあるのではないかと思います。(ちなみにB/S上では、自己資本に対して、150%という比率でした)つまり持っているものを十分に活かしきれなくなっているか、必要以上に大きくなりすぎてしまったのではないように思えます。

会社は縮小期に入ると次のような行動に出ます。これは緩やかな死の始まりです。企業にも産業にもライフサイクルがあるので、これは必然的な死です。
1)過剰な資金は必要ないので、銀行の返済が始まります。株式による資金調達も必要なくなるので、買い付けたりします。
2)人や設備が余剰になるので、減らし始めます。

日本全体がこのような状態に陥っているとしたら、これは国の基幹産業が一斉に寿命を迎え始めたということになります。新規の基幹産業を育てたりしなければなりません。

今、感情的な議論が横行していますが、二木さんはジャーナリストのプロなので、人脈の中から専門家から情報を集め、現実として内部留保を取り崩せばなんとかなるのか、未来がなく、取り崩す時期にきているのか、取材されてはいかがでしょうか。

はじめまして。内部留保金については、共産党など財務の分からない人がデマを振りまいているようです。

若干経理の経験のある人に言わせると、すでに設備投資されている部分などをひっくるめており、手前の金はせいぜい数兆円とか。

また、設備投資に関わる借金や原材料の買い付けにまわすための運転資金なども必要であり、そういうことまで含めて考えるとその数兆円も、賃金や雇用確保に回せる部分はどれだけかというと、もっと小さくなります。

本件、財界などに足許を掬われないためにも、冷静な議論が必要だと思います。

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Profile

二木啓孝(ふたつき・ひろたか)

-----<経歴>-----

1949年、鹿児島県出身。
明治大学在学中から出版社勤務。
1979年、小学館「週刊ポスト」専属記者。
1983年、「日刊現代」入社。編集局配属。
1995年、編集部長。政治、企業事件、宗教問題をテーマに取材・執筆。
2007年、「日刊現代」を退社。現在、BS11編成制作局長。

-----<出演>-----

『インサイドアウト』
(BS11)
『NEWSゆう+』
(大阪ABC)
『おはようコール』
(大阪ABC)
『パックイン・ジャーナル』
(朝日ニュースター)
『アクセス』
(TBSラジオ)

BookMarks

-----<著書>-----


『宗男の言い分』
2002年7月、飛鳥新社


『殺人心理』
2000年10月、アスキー


『永田町の通信簿』
1996年12月、作品社

『手に取るように政治が分かる本』
かんき出版

→ブック・こもんず←



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