Calendar

2008年12月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

Recent Comments

与党過半数割れで早くもはじまった民主の「友党」探し
廣空 07/02
奥野 07/02
横丁の永田 07/02
廣空 07/02
奥野 07/03
松川 07/03
廣空 07/03
奥野 07/04
山城 暢 07/05
松川 07/05

Recent Trackbacks

« 2008年10月 | メイン | 2009年1月 »

2008年12月27日

「リストラ」内部留保と財務省

 不況を理由に職を失う非正規社員は来年3月までに8万5000人になるという。

 つい先月までの予測の2.8倍増で、このままいけば正社員のリストラも時間の問題だ。メディアは連日、非正規社員の現実を詳細に伝えているが一連の報道で疑問が2つある。

 まず第1は「内部留保」について。トヨタが今期決算で赤字になると大々的に報じられ、トップが引責辞任して豊田家に"大政奉還"するそうだ。「そんなに大変ならリストラも仕方がない」と思ってしまうが、果たしてそうなのか?

 赤字は今期の話で、これまでずっと赤字だったわけではない。むしろ毎年、脅威の黒字を叩き出してきた世界のトヨタである。この黒字分は「内部留保」というかたちで蓄積されている。トヨタの場合、2001年度末の内部留保は6兆7000億円、これが08年9月段階で12兆3000億円と倍増している。

 日本経団連会長の御手洗さんのキヤノンはどうか。01年度末の内部留保9000億円が08年9月には2兆8000億円に膨らんでいる。つまり、資金はたっぷりとあるわけだ。

 しかし、これを取り崩して賃金に使うつもりはない。家庭にたとえて言えば、これまでオトーサンの給料を貯金してきたのに、急に稼ぎが悪くなったので1日3食を2食にします、という話である。

 マスコミは企業から単年度の「損益計算書」を見せられて「大変だ」と記事を書いているが、内部留保が入っている「貸借対照表」(バランスシート)は関心がないらしい。

 トヨタがクビにする非正規社員は3000人、年収300万円として年間経費は90億円である。一方、内部留保12兆3000億円の利子は金利1%として1230億円。つまり内部留保を取り崩さなくても利子分だけで非正規社員の給与を支払ってもお釣りがくる計算である。生産ラインが止まって仕事がないというなら、企業城下町の美化・清掃や登下校の児童の世話などの社会貢献をさせる。そして景気が回復したら再び本業の生産ラインに戻せばいい。大量リストラで批判されるより企業イメージははるかに良くなるはずだが……。

 もう1つ。財務省が解雇や雇い止めで住宅を失った人に国家公務員宿舎を提供するという。地方自治体ではすでに始まっている措置だが、「官僚批判で叩かれたから、改心したのか」と思ったが、その内容を聞いてガッカリ。

 財務省管理の空き部屋は現在775戸。オイオイ、そんなに無駄があったのかと驚く。しかも、無料供与ではなく、公務員が入居するのと同じ家賃を取るという。その金額は月4000円~4万8000円で、平均1万2000円だそうだ。役人はそんなに安くで借りていたわけだ。

 民間派遣会社が同様の住居提供をしているが、こちらはほとんどがタダ。企業も政府もわれわれとは目線が違う。

Profile

二木啓孝(ふたつき・ひろたか)

-----<経歴>-----

1949年、鹿児島県出身。
明治大学在学中から出版社勤務。
1979年、小学館「週刊ポスト」専属記者。
1983年、「日刊現代」入社。編集局配属。
1995年、編集部長。政治、企業事件、宗教問題をテーマに取材・執筆。
2007年、「日刊現代」を退社。現在、BS11編成制作局長。

-----<出演>-----

『インサイドアウト』
(BS11)
『NEWSゆう+』
(大阪ABC)
『おはようコール』
(大阪ABC)
『パックイン・ジャーナル』
(朝日ニュースター)
『アクセス』
(TBSラジオ)

BookMarks

-----<著書>-----


『宗男の言い分』
2002年7月、飛鳥新社


『殺人心理』
2000年10月、アスキー


『永田町の通信簿』
1996年12月、作品社

『手に取るように政治が分かる本』
かんき出版

→ブック・こもんず←



当サイトに掲載されている写真・文章・画像の無断使用及び転載を禁じます。
Copyright (C) 2008 THE JOURNAL All Rights Reserved.