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2010年7月 9日

友よ、蜂起しよう! ── 「国民の生活が第一」の政治のために まだ、二日もある

 民主党が惨敗の危機に直面している。6月2日、「普天間迷走」の責任をとって鳩山総理と小沢幹事長が辞任した。この瞬間を虎視眈々とねらっていた菅直人副総理が、仙谷由人、枝野幸男と謀って「小沢排除内閣」を作った。内閣支持率は60%台に急上昇した。マスコミが検察のお先棒を担いで、一年半もかけて有権者の脳味噌に擦り込んだ「ダーティ小沢」が、具体的に効を奏したのである。しかし、小沢一郎は、「親小沢」「反小沢」という党内外の思惑を度外視して、「これで60議席以上も可能だ。政権を安定させるために、民主党勝利のために、頑張る」と宣言し、農山漁村・僻地や都会の路地裏を走った。7月7日には、厳しい選挙戦を強いられている菅グループの小川敏夫候補応援のため、7か所のミニ集会で支援を訴えた。

 ところが、菅総理の、庶民の生活を理解出来ない、経済音痴の「消費税10%増税」発言が、全てを台無しにしてしまった。菅は、小野某という曲学阿世の、「経済学者」の「学説」を信用し、「消費税を10%増税しても、医療、介護、環境など成長分野に投資すれば、雇用創出、所得増加になる」と思い込んだ。これは、財政赤字を解消するために、何が何でも消費税増税をしたい財務省の意向をふまえながら、庶民の反発をかわす、詐欺師まがいの理論である。1997年、「財政赤字を解消するために」消費税が3%から5%に引き上げられ、4兆円の増収をしたが、景気は落ち込み、法人税、所得税が大幅に減収し、税収は、トータルで、2兆7千億円マイナスになったことを教訓として学んだほうがいい。これは、「雇用創出、所得増加」というニンジンをぶら下げて、一般国民に耐乏生活を強いるもので、戦時中の「欲しがりません。勝つまでは」の平成版だ。

 小沢は「(特別会計の改廃、ヒモ付き補助金の廃止・地方自治体に一括交付金として支給、行政改革、歳出構造の見直しなど、抜本的改革により)無駄な経費は何兆円も省ける。財源はある」(7月1日、兵庫県朝来市)と国民に約束し、6日には、熊本県天草市で「官僚支配をぶち壊して『国民の生活第一』という政治を実現したい」「民主党政権でしばらくやらせてもらうけど、『(言っていることと)違うじゃないか』ということなら、次の選挙で(政権を)代えてください。それが民主主義だ」「(執行部を)批判しているのではない。本来、政権与党はこうあらねばならない、と当たり前のことを言っているのだ」と街頭演説で明確に語った。

 マスコミは、これを、「執行部批判」と報道し、枝野幸男幹事長は「硬直的な考え方をするのは結果的に国民に迷惑をかける無責任な大衆迎合だ」と、反論した。私に言わせれば「バカを言うのも、いい加減にしろ」である。政治への信頼は、政党が有権者との約束を果たすために、総力をあげて取り組んでいるかどうかなのである。「硬直的な考え云々」は、有権者との契約を軽視する「官僚主導の発想」そのものだ。三百代言のような弁護士幹事長に、選挙という大修羅場を取り仕切る能力はない。

 マスコミもマスコミだ。私が付き合っている現場の記者たちは「小沢の発言は正当で、執行部批判ではない。改めるべきは執行部だ」と冷静だが、官邸機密費の甘い蜜を忘れられない編集幹部は、焦点をそらすために部下に「小沢が執行部批判」と書かせざるを得ないのだろう。

 財政赤字の原因は、デフレによる税収不足と予算の無駄遣いだ。財政出動も含めて、デフレ脱却に全力をあげなければならない。日本人は、老後の生活を安定させるために、基礎年金など社会保障の財源に消費税を充てることを暗黙のうちに諒解しているが、デフレのど真ん中で、無駄遣いにもほとんど手をつけていないにもかかわらず、ギリシャを引き合いに出して、自民党と一緒になって消費税増税を目論む菅総理に唖然としている。日本は世界中に267兆円も貸し付けている金持ちである。日本は8000億ドルもアメリカ政府にカネを貸しているのだ。世界中から借金をしているギリシャと同一視するのが間違いだ。

 私には、内閣支持率の急低下、民主党離れの根っこにある「民主党よ、お前もか」という有権者の悲痛な叫びが聞こえる。オバマにしっぽを振り、「国民の生活が第一」を軽視し、「政治主導」を否定して「官僚主導」へ舵を切った菅政権に「第二自民党」を見たのだ。これは、人の心に消すことのできない傷跡を残し、日本の未来に深刻な影響をもたらすだろう。

 今こそ、人びとは蜂起すべきだ。ネットの世界に安住するのではなく、むしろ、ネットを通して、1500万~2000万人といわれる、潜在的民主党支持者に、一人区で、また、複数区で苦戦している民主党新人候補者への支援を呼びかけようではないか。まだ、二日ある。私は茨城県に住んでいて、二人目の新人で若い候補「ながつか智広」を支援している。

 勝とうではないか。「後の喧嘩はゆっくりせよ」だ。そして、われわれ一市民の応援にもかかわらず民主党が負けた場合には、菅内閣は直ちに総辞職し、枝野幹事長は頭を丸めて、閉門、蟄居すべきだ。選挙は「オリジナル民主」が夢見ている「サロンでのチェス」ではない。心ある未知の人びとに、とりいそぎ、「7.11」の蜂起を訴える。

Profile

二見伸明(ふたみ・のぶあき)

-----<経歴>-----

69年12月の衆院選に初当選し、以後8期23年。
小沢一郎、羽田孜、石井一、森喜朗と同期。
公明党政策審議委員長、副委員長、運輸大臣を経て、94年、新進党。
97年暮の新進党解体により、小沢の自由党結党に参加。総務委員長、国対委員長。
2000年春、自由党分裂に際し、小沢と行動を共にする。
小沢対羽田の一騎打ちの新進党党首選では「四海波穏やかなときは羽田がベストだが、激動期は小沢の豪腕がベスト」と表明し、小沢の推薦人になる。

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