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毒なきは丈夫にあらず(無毒不丈夫) 魯迅 »

保守・リベラルは、ぐじゃぐじゃ自公守旧勢力に勝てるか―――無血・一票の革命前夜に記す―――

 手負いの猪ほど恐ろしいものはない。私の住む茨城県は、小選挙区7で、比例代表復活当選を含めて、衆議院議員9人。内訳は、自民党7、民主党1、自民党系無所属1(中村喜四郎元建設相)であり、閣僚経験者4、世襲議員6という名高い自民王国である。その王国にも、ようやく落ち目の気配が見えてきた。これまで、自民党以外の候補者に投票したことがない、自民党以外の候補者の名前を聞いたことがないという、化石のような人々から「自民党では駄目だ」との声が澎湃と沸きあがってきた。慌てた自民党議員は、昨年暮れから、国会審議もそこそこに、妻子眷属、ご一統様総出で、戸別訪問、ミニ集会に駆け回っている。なかには、やったことのない朝の駅立ちをして、通勤客の度肝を抜いた元大臣もいる。7月25,26日、わが市では、市あげての夏祭りである。そこに、元大臣が挨拶に現れたものだから、町内会の役員さん達は、この時とばかり、言いたい放題。元大臣はほうほうの体で退散した。その場に居合わせた友人が「役員があそこまで言ったのだから、わが町内は反自民で固まった」と他愛なく、大喜びなので、「水を差すようで申し訳ないが、役員は自民党支持者でしょう。いままでは、対等に口も利けなかった議員さんに文句を言えたので、気持ちがすっきりしたろう。欲求不満と不定愁訴のガス抜きだ。風が吹いただけで人の気持ちが簡単に変わるものではない」と、苦言を呈しておいた。

 比例区では、民主党は自民党を抑えて第一党になる可能性が高い。しかし、小選挙区はそれほど単純ではない。一昨年の参議院選、先ごろの都議選の結果を、参考にするのはともかく、それら最近の傾向を単純に、小選挙区選に当てはめると大変な計算違いになる。日本人社会は、理もさることながら、無意識の内に、争いごとを好まず、謝れば「今度だけは」と許す、情を大切にする情誼社会=「なにわ節」である。自民党内の麻生降ろしがわかりやすい。世論調査によると、麻生総理を支持していないはずの日本人が、中川秀直氏などの麻生降ろしには厳しい反応を示したのである。自民党議員も世論の反応に敏感で、21日の両議院懇談会で、麻生総理が涙ながらに謝罪すると、中川氏は自ら、総理に握手を求めたのである。民主党に傾いた自民党支持者が、必死の形相で訴える候補者の姿を見て、本家帰りすることは、当然、予想される。それを食い止めるのは、風に頼る「空中戦」ではなく、一人ひとりに声を掛ける「地上戦」の勝負である。東京でも、僅少差で、全勝、全敗もあり得る。それが小選挙区のもつ怖さである。

 自民党は、政権から追い落とされた瞬間、全ての既得権益を失い、小選挙区で破れた候補者は、次の選挙で雪辱するのは難しいと、本能的に感じている。「腐っても鯛は鯛。自民党を舐めると負けるぞ」という小沢一郎の苦言を、民主党の候補者・支援者は、真摯に受け止めるべきであろう。地元に根を張った自民党の底力を甘く見てはいけない。歴史の教えをもじっていえば「窮象かえつて鳩を噛む」である。

■自民党にだけは「日本を守る、責任力」とは言ってもらいたくない

 自公政権10年間で日本社会を、貧困層を拡大するなど、あらゆる面でメチャクチャにしながら、なんの反省もなく、「日本を守る、責任力」と、いけしゃあしゃあと言ってのける麻生総理の精神構造に、呆れかえって、開いた口が塞がらない。「巧言令色、少なし仁」は、いまの自民党にピッタリだろう。

 「兵力の逐次投入は愚策」という戒めがある。敵の戦力を過小評価して、兵力を小出しにし、結局は大量の兵力を投入して、惨敗するということだ。第二次大戦で、日本軍が惨敗したガダルカナル海戦がその見本である。自公政権は、日本経済が、一部の輸出企業を除いて、国民生活レベルでは、不況が深刻化しているとの認識が希薄だった。加えて、アメリカでは、2007年からサブプライムローン問題が顕在化して、金融不安が起こり、昨08年9月、自民党総裁選の真っ只中、リーマンブラザースの破綻で、世界は一気に金融恐慌に突入した。日本は、小泉政権の失政に追い討ちをかける金融恐慌に翻弄された。もし、自民党に責任力があったならば、総裁選を直ちに中止して、本格的な景気対策を講じたはずである。「経済の麻生」を自任し、「政局よりも政策」と主張するのであれば、総理就任と同時に大型補正予算を組むべきだったのである。しかし、自公政権は愚者・無能者の集まりであり、政権を支えるはずの官僚の質は、極端に、劣化していた。麻生のしたことは、福田内閣から引き継いだ1.1兆という小出しの第一次補正予算だった。

 麻生総理は「政局より政策」ではなく、政局=解散を有利にするために補正予算を利用した。選挙買収に等しい、典型的なバラマキの、08年二次補正11.9兆円、09年一時補正、13.9兆円、08年の一時補正、計26.9兆円の財源は国債19兆円、埋蔵金8兆円で、しかも二年後には消費税増税で穴埋めするのである。有り金をかっさらって、むだなバラマキをしていながら、「民主党のマニフェストは財源のない絵に描いた餅」と批判する自民党の態度を「盗人たけだけしい」という。また、自公政権のバラマキ、無駄遣いを黙認し、民主党の財源論を批判する「御用学者」やマスコミは、「ひと様の風上に置けねえ恥しらず野郎」である。ところで、自民党のマニフェストは、民主党に似せてきている。私は、かつて、「自民党は、生き残るためにどのような姿にでも変身するアメーバーだ」と書いたが、いまの自民党はアメーバーの化け物だ。自民党のマニフェストの財源は大丈夫か?

 小沢自由党にとって政策は、「公約」ではなく、「国民と結んだ『契約』であり、『契約違反は許せない』もの」だった。この精神は民主党に引き継がれている。小沢一郎も鳩山由紀夫も「契約履行」のために、命を賭けて、予算の組み替え、むだ遣いの全廃をしようとしている。与党の、重箱の隅をほじくる批判など鎧袖一触である。

 戦後、衆議院議長にまでのぼりつめた林譲治は「翼賛政治体制着々と整う。鳩山先生に随いて之に加盟せず」と題し、「黙々とただついて行く枯野道」と詠んだ。友人の俳人・唐澤春城さんは、軍に阿り、次々と翼賛政治に組み込まれる同僚を冷笑した「餌につきて走る鶏あり野山枯る」のほうが、「少々品は落ちるが正直で、好き」だそうである。激動期だけに、信念を貫き通す政治家が欲しい。

 日本列島の異常気象は、何の予兆か? 「8月決戦」は、天下分け目のときである。「その日」まであと30日。30日は、長いともいえるし短いともいえる。気を引き締めて、突撃あるのみである。

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Profile

二見伸明(ふたみ・のぶあき)

-----<経歴>-----

69年12月の衆院選に初当選し、以後8期23年。
小沢一郎、羽田孜、石井一、森喜朗と同期。
公明党政策審議委員長、副委員長、運輸大臣を経て、94年、新進党。
97年暮の新進党解体により、小沢の自由党結党に参加。総務委員長、国対委員長。
2000年春、自由党分裂に際し、小沢と行動を共にする。
小沢対羽田の一騎打ちの新進党党首選では「四海波穏やかなときは羽田がベストだが、激動期は小沢の豪腕がベスト」と表明し、小沢の推薦人になる。

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