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山崎ハコのすごさ

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『飛・び・ま・す』
CD:1994年5月、ポニーキャニオン

山崎ハコさんの30周年コンサートに行ってきました。「平川地一丁目とMITSU:KYOHEI山崎ハコ派コンサート」というタイトルで、場所は東京・恵比寿のガーデンプレイスのザ・ガーデンルーム。「山崎ハコ派」の前にあるのは、それぞれ若い男性コンビの名前です。会場には中高年男女ばかりかと予想していたら、若い女性の姿が目立っていました。ハコさんは大分県出身で、1975年に「飛・び・ま・す」でレコードデビューします。最近あちこちで発売されている「青春のバイブル」風のCDには、ハコさんの「織江の唄」が収録されることが多いようです。あの五木寛之さんの大河小説(になるはずだった)『青春の門』に出てくる「織江」です。この「織江の唄」と並んで名作と評価される「望郷」にはこんな歌詩があります。

帰ろうか 帰ろうか 田舎のあの家へ/青い空 白い雲の 田舎へ帰ろうか
あの家へ帰ろうか/あの家へ帰ろうか/あの家はもうないのに

九州から横浜へと出てきたハコさんの真情そのものだったのでしょう。都会に出てきた多くの人たちが、ときに挫折し、故郷に帰ろうかと迷ったときの気持ちでしょうか。加藤登紀子さん流にいえば「帰りたい、帰れない」。ハコさんの歌声は暗い。本当に暗い。それでも聞いていると一瞬ですがパーッと飛躍するところがあるのです。スパークするような狂気。それをかいま見て、聴いて、魅力に取り憑かれた人たちがこの30年も山崎ハコさんを支えてきたのです。プロダクションに所属することなく、仕事を依頼されればギターを携え、一人で出かける。何と逞しい女性でしょうか。

都はるみさんの『メッセージ』(樹立社)の出版記念会で「わ、た、し、が、山崎ハコです」という挨拶を聞きました。ああ、これが伝説の人かといささか感動したものです。小柄だけれどとても明るい。話をしてみて歌のイメージとまったく違うことに驚いたものです。「わたしたち気が合うのよ」と都はるみさんに言われ、ならば本当に明るいんだと思ったものでした。何でも営業上、身体が弱く、あまりしゃべらないように演じさせられていたというのです。30年も黙々と歌い続けてきた山崎ハコさんは、どうやら舞台に立つことで自らを奮い立たせてきたようです。すっかり「山崎ハコ派」になってしまいました。

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有田芳生(ありた・よしふ)

-----<経歴>-----

1952年京都生まれ。
フリーランスのジャーナリスト。

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「有田芳生の今夜もほろ酔い」



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