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自然に学ぶ「森里海連環学」のすすめ

山陰中央新報連載 自然に学ぶ"森里海連環学"のすすめNo.23

総理からの電話 ―"森のエネルギー"と生きる―

3月21日に、菅直人総理から、私のケイタイへ電話があった。

3月11日の東日本大震災が起きてから18日まで1週間、総理は官邸に詰められ、歩いてたった3分の自宅、公邸には帰られなかったという。「1週間ぶりに公邸へ戻り、風呂に入ったんだ。毎日ほとんど寝てないけど、現地の人たちのことを思うと、あれもしてあげたい、これもしてあげたい、こうもしなければと、寝てはいられない。原発も大変。しかしこんな時に総理でいるのも、神様からのおぼしめしかもしれないと、頑張ってるから、安心して。それより、あなたにお願いがある。『今、林業からできること』というのをまとめて、官邸のFAXに毎日送ってくれないか」と。

翌日には、第一報をFAXした。「三陸バイオマスタウン構想」だ。

今回、津波の被害を受けた三陸海岸。ここで大きな被害を受けた一つに、「セイホク」などの製材所がある。もともと外材の輸入基地だった工場群だが、それを近年、林野庁が国産材のスギを加工するために造り替えてもらってきた。そこが、軒並みやられてしまったのだ。

現在、わが国では木材を乾燥させるのに重油を使っている。しかし、ごく少数だが、賢い会社は、岡山県の「銘建工業」のように、自社がつくる集成材の端材を使ってエネルギーとし、余ったエネルギーは、電力会社に売ったり、自社の暖房に使ったりしている。

東北で今回復興してゆく時に、そんな「木質バイオマス」使いを考えてはどうかという提案だった。

4月1日には、菅総理が官邸で記者会見し、東日本大震災の被災地再生の街づくり構想を発表されたが、その中には「植物やバイオマスを使った地域暖房を完備したエコタウン」が含まれていた。

私は2005年に「"緑の時代"をつくる」(旬報社刊)を上梓(じょうし)している。世界で一番木質バイオマスエネルギー使いのうまいオーストリアを視察してまとめたものだ。その時菅さんに差し上げたら、「私は日本植物党をつくろう」とおっしゃった。以来、"林業再生"を一緒に手掛けてきた。林野庁には政権交代後、「森林・林業再生プラン」をつくってもらっている。

与野党を問わず、そして国民も、これからは"自然エネルギー"を使ってゆくことをもっと考えるべきだ。日本列島は、500年向こうまでの活断層活動期に入っている。人間の手に負えない原子力や、限りある化石燃料に頼らない。いや、電力をもっと制限して使う日本になるべきではないか。

大きな犠牲が払われて、私たちの社会システムが問い直された。人工林というありがたい資源をたくさん持っている日本は、今こそ、"森のエネルギー"に頼ることを考えるべきだ。

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コメント (9)

菅首相に提出された【三陸バイオマス構想】ですが、この地域の原発を廃止した場合に、この地域の原発でご飯を食べていた人(電力供給を受けていた首都圏の電力供給のことではなく、この地域の原発産業でご飯を食べていた人の意味です)が、これによりちゃんとご飯を食べていけるような経済原則に当てはまる構想なのでしょうか?それならば、是非、地元の方が話し合うテーブルに提出される案の1つになると思います。原子力発電がいくら危険だからといっても、その地域でそこで働いてご飯を食べていた人達が明日から大量に失業してしまうならば、何にもならないし現実を変えて行く力にはならないからです。

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ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

天野さん、こんにちは(いま4月20日pm4:40頃です)

菅さんは、いま極悪非道の権力亡者のように言われてますが、いまも、天野さんのようなひとと接触を持っているんですね。
別の一面を垣間見れました。

ただ、原発関連の権力統合、情報の一元化などは早くしてもらいたいものです。東京電力には手に余ることが多いですから。
それに、復興会議も有識者みんなの意見を聞くのはやめてほしい。平時ならいいけど、民主的なステップを踏んでいては、決まるものも決まらなくなる。それこそ、リーダーシップが求められています。
この震災がひと段落したら、自ら辞めるつもりでやってほしい。それを発表して、ことに当たる手もあります。


子供や孫の世代以降の持続可能なエネルギー社会構築には原発はもはや不適合です。

なぜなら、原発燃料のウラン鉱石埋蔵量はあと65年程度で、持続可能ではありません。ならば高速増殖炉で猛毒のプルトニウム燃料使えば、1000年持つではないかと云う人がいますが、絵に描いた餅です。高速増殖炉を用いる核燃料サイクルはコスト的にも見合わず、肝心の増殖も困難であり、先進国の仏、米、英は高速増殖炉からすでに撤退しています。

さらに原発はクリーンエネルギーで安全で、絶対に放射能は外部へ漏らしませんとデタラメを宣い、また内閣府の原子力安全委員会の安全指針、審査もデタラメで全国の稼働原発は第二、第三の福島原発に、いつ何時、変化してもおかしくない状態なのです。国民を騙し続けた結果、遂に福島第一原発で悲惨な人災が起こるべくして起きました。しかし原発推進してきた政治家、行政官僚、御用学者は誰一人責任をとらないという「行政手続き」とやら、まさに「社会正義が完全に崩壊した国家」なのです。バカらしくて言葉がありません。

原発に明るい未来はありません。原発に従事されてきた方は、再生可能エネルギー産業に転換し、力を発揮していただくことでwin,winの関係を築けるのではないでしょうか。

欧州委員会が報告しているように2020年には再生可能エネルギーで280万人の雇用となるとしています。

欧州は段階的に再生可能エネルギー比率を引き上げ、2050年には全エネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うビジョンを明らかにしています。

すでに、欧州では風力発電、バイオマス発電、系統連系型太陽光発電、地熱、集光型太陽熱発電、太陽熱温水器・暖房、バイオマスと地熱の熱利用、バイオ燃料等々への再生可能エネルギーの躍進がはじまっています。日本とは比較になりません。

2010年度には世界の発電容量は再生可能エネルギーが原発を逆転しました。原発の衰退とは裏腹に、まさに、明るい未来を目指して、面目躍如の再生可能エネルギーです。

もちろん、再生可能エネルギーにも課題はあります。しかし、克服する価値があり、私たちが望む、これからの地球規模での「持続可能なエネルギー社会」を再生可能エネルギーにより、はじめて手にすることが可能となるわけです。

天野 様

日本には豊かな自然があり、生活に潤いと変化をもたらす四季があります。その源泉は、なんといっても、雨によって豊かな水をもたらす河川、海であり、豊かな森林であり、豊かな土壌です。

自然に恵まれた環境にあるのに、歪な生活を豊かにするため、異常なエネルギー消費が増大しとどまるところを知りません。

一番愚かな現象は、四季のある豊かな環境を破壊し、エアコンによって四季のない生活を始めました。何のことはない人が一箇所に集中し、喚起に不向きな建物を建造し、エネルギーを一年中供給しなければ生活できない環境を作りだしてしまったのです。

必要のないエネルギーを商業主義も加わって、消費せざるを得ない社会システムを構築しているのです。

エネルギーを無駄に使用する環境を作り、クリーンエネルギーなどと広告宣伝に努め、オールシーズンエアコン生活を奨励し、エコなエアコンといって、補助金までつけていたのです。

社会全体が、国策の原子力奨励の商業主義に流されていたのが、今回の巨大地震によって、人間の傲慢さに鉄槌が下されたと見るべきなのでしょうが、それにしても大きな天地の怒りに触れたと、思わざるを得ません。

天野様たちの森林利用の運動は、なかなか社会的理解が進まなかったと思いますが、今回の災害は、一つのチャンスを提供してくださったようであり、今後のご活躍を期待します。

 
 
“投稿日時 4月20日 20:25”


天野礼子(2011年4月19日 21:20)氏

> 岡山県の「銘建工業」のように、自社がつくる集成材の端材を使ってエネルギーとし、余ったエネルギーは、電力会社に売ったり、自社の暖房に使ったりしている。

> 与野党を問わず、そして国民も、これからは"自然エネルギー"を使ってゆくことをもっと考えるべきだ。

> 人工林というありがたい資源をたくさん持っている日本は、今こそ、"森のエネルギー"に頼ることを考えるべきだ。


「銘建工業」でペレットとして活用されているのは 製材時に出来る「ノコギリ屑&プレーナー(カンナ掛け)屑」ですね。 これは 乾燥された木材から副次的に得られるために、 わざわざペレットを作るために木材を集めたり・形状を均質化したり・乾燥させたりする必要がないわけです。。。

 全国の製材工場で どれだけのペレットが確保できるのでしょう。

> 人工林というありがたい資源をたくさん持っている日本?????

山間部にとって 人工林は決してありがたい資源ではありえません。
 在所を離れる方が ご自分の土地に植林されて離村される方がおります。
 極端な場合 村の中央に人工林が生まれます。
 そうでなくても 在所周辺の里山&刈場に植林が行われ 人工林が村を覆ってきます。
 更に 人工林として現在&将来的にも決して採算が取れない場所に戦後植林された現実があります。
 山の北斜面・急斜面・切り出し不可能な頂上部。 人工林の現実です。
 この不毛な戦後の植林は国の補助金によって奨励された結果です。
 これが どれだけ 山間部・人間限界集落を もっと言えば 日本の自然体系をどれだけ、近海を含めた生態系を(ダムをプラスして)狂わせているのか。。

人工林という“ありがたい資源”。
どこからこのような表現が発想されるのでしょう。。
本質的にお考え違いなさっておられます。


バイオマスとかエコタウンとかには大いに興味が有りますが、それが震災復興の街づくりに使えるのかとなると疑問です。
震災復興は時間との勝負でその規模は大きく、はたして木質バイオマスエネルギーを将来にわたり安定して供給し地域暖房等をローコストで賄うことが出来るのでしょうか?

私は、低地から高地へ移動する人もいるでしょうが、今のままでは、元の場所に戻る人も多いと思います。エコタウン構想などは確かに先進的で耳触りがよいものですが、小手先技が好きな菅さんの目眩ましにすぎないと考えます。

阪神大震災後に住宅市場は活況を呈しましたが被災者でも地震保険に加入する人は少なかった。土地も高級住宅地も含め一種の狼狽売りが有りましたがその後、時をおかず元の水準に戻りました。

エコタウンやバイオマスタウン構想は山間部や沿岸部の小集落で地域完結型のエネルギーなどとしてインフラの整備から始めるなら理解できます。

しかし、識者とか学者の方々が勝手に描いている夢のある都市計画は、法的整備を行い強制力を持って国が被災地の全てを収容し区画整理するぐらいの覚悟が無ければ到底無理です。被災地住民から同意をとり短期間にこれらの事を纏めるのは至難です。

断固として法的整備を行う姿勢が見えないうちは、当に”絵に描いた餅”国民の鬱積する不満のガス抜きにすぎません。

このまま進むと、再生された街は、防波堤の見直しと津波に浸食されたエリアの徒歩3~5分圏内ごとに緊急時の退避所としての機能を持つ5階建て以上の堅牢な建築物を配す程度の防災対策に終わるのではないでしょうか?

利害・権利の調整は難しい。
被災者は何年も待つことなんて出来ません。
一刻も早く日常を取り戻したいのです。

中村てつじ議員が4月15日のブログでバイオマスエネルギーについて書いておられます。

コピー開始

森林法改正:バイオマスエネルギーシステムへの第一歩

本日(2011/04/15)、森林法改正案が、全会一致により参議院で可決され、成立した。日本の山は荒れ放題で来たが、この法律の成立により、間伐放棄地を行政の手で管理できるようになった。

この意味は非常に大きい。私は以前のブログ記事で、経済のあり方として内需拡大のための3つの方向性を書いた。そのうちの一つが「国民のニーズはあるのだけれど、自給率が低い分野。」としての「林業政策」だった。

http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20081127

今回の森林法改正により、間伐放棄地を含めて中小所有地を30~50ha(ヘクタール)の「団地」にまとめ、その団地単位で作業道・作業路を引くことが可能になる。

中略

原発事故(原発震災)により、どのようなエネルギーシステムに変えていくのかということが議論されるようになった。

木材というものは、化石燃料と同じく、炭素を固定化したものだ。製材するのに適する資源としても、50年~100年程度で循環できる。50年~100年といえば、人間の感覚からすればとても長いが、石油や石炭が化石燃料として数億年かかるのと比べれば「再生可能エネルギー」として驚くほど短期間で調達できることが分かる。

コピー終わり

担い手不足、一番見捨てられつつあった林業。
ここに新しいエネルギーの展開はあるのでしょうか?

 
 

Y家の母妻(2011年4月21日 23:15)氏

> 今回の森林法改正により、間伐放棄地を含めて中小所有地を30~50ha(ヘクタール)の「団地」にまとめ、その団地単位で作業道・作業路を引くことが可能になる。


 この国 日本は 民主主義はかって一度もありません。
社会とはなんのためにあるのか?
一人きりで生きるよりは 生き易いからあるのでしょう。
現地で暮らす者の 要請を実現するもの。

30~50haを  「 団地に纏(まと)め 」・・・、
こんなことを思いつかれる時点で 先がすべて誤ってきます。
よね!
 
 

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Profile

天野礼子(あまの・れいこ)

-----<経歴>-----

アウトドアライター。
1953年、京都市生れ。
中、高、大学を同志社で過ごす。
19才より釣りを始め、文化人類学者の今西錦司博士の主宰された「ノータリンクラブ」に属して、国内外の川、湖、海辺を釣り歩く。
26才より小説家、開高健に師事。
1988年には師と共に長良川河口の堰建設反対に立ち上がり、「ダムは不用」の国民世論に育て上げる。
近年は「川を再生するには森を生きかえらせることが必要」と“森仕事”へ視野を広げて、日本の森から材が出る社会システムを作り直すことを各地で提案している。
京都大学が2003年に構築した「森里海連環学」の普及もお手伝いするため、高知新聞社と山陰中央新報社でカルチャー教室「自然に学ぶ“森里海連環学”」を続けている。
2001年より、高知県・仁淀川の源流にも家を借り、有機農業普及のための「高知439国道有機協議会」を07年に立ち上げて、事務局長を務めている。08年7月に養老孟司氏らと「日本に健全な森をつくり直す委員会」を設立した。

BookMarks

オフィシャル・ウェブサイト
http://www.uranus.dti.ne
.jp/~amago/


長良川河口堰建設をやめさせる市民会議
http://nagara.ktroad.ne.jp/

公共事業チェックを求めるNGOの会
http://kjc.ktroad.ne.jp/

日米ダム撤去委員会
http://damremoval.com/

市民版憲法調査会
http://www.kenpou.com/

-----<著書>-----


『“林業再生”最後の挑戦』
2006年11月、農山漁村文化協会


『だめダムが水害をつくる!?』
2005年10月、講談社+α新書


『「緑の時代」をつくる』
2005年5月、旬報社


『ダム撤去への道』
2004年5月、東京書籍


『日本の名河川を歩く』
2003年7月、講談社+α新書


『市民事業』
2003年4月、中公新書ラクレ


『ダムと日本』
2001年2月、岩波新書


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