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自然に学ぶ"森里海連環学"

山陰中央新報連載 自然に学ぶ"森里海連環学" No.10

森林・林業再生

「森里海連環学」を2003年に京都大学で誕生させたのは、人工林研究者と、ヒラメの研究者。

その人工林研究者が、今は名誉教授となられた竹内典之(たけうち・みちゆき)先生。昨年より私や養老孟司先生と一緒に、「清流高津川が育む家づくり協議会」の委員として、高津川に通っておられる。

竹内先生と私は、高津川流域の県や市町で働く若手を募って、「フォレスター養成講座」を組織している。

ドイツなど林業先進国では、国にも、州にも、地方自治体にも、"フォレスター"と呼ばれる公務員がいて、地域の森林所有者の相談に乗っている。国の森林計画がまずあり、州(日本では都道府県)にも国と調整済みの計画があり、だから市町村はこうしようという計画がきちんとあって、それに基づいて、「あなたの森は、今回はこのように間伐をしましょう」と指導してくれるのだ。

日本でも、林野庁があり、森林組合があり、県などにも林業担当があって、様式としては、「フォレスター」はいないことはない。

しかしドイツでは、幼稚園で「将来どんな職業に就きたいか」と問うと、男女問わずほとんど全員が「フォレスター」と答えるのだという。子供にも尊敬され、知られているということだ。私は、これを聞いただけで、「日本には"フォレスター"はいない」と思ったものだ。

政権交代があって日本の林業は、林野庁と「国家戦略室(間もなく局になる)」が考えることになり、12月末に「森林・林業再生プラン」が発表された(林野庁のHPに掲載)。

長年わが国で林業が火の消えた状態にあったのは、戦後大造林したスギ、ヒノキが成長過程にあったことと、その木が育っている間は収入がなく、木材価値の低迷もあって、間伐など森の世話をする費用が出せないという事情であったからだった。

木材自給率20%、1800万立方㍍しか生産できていないわが国を、10年で自給率50%、5千万立法㍍が生産できる林業国にするという「再生プラン」。「日本版フォレスター」も養成するとされている。

高津川でも、こんなプランが発表される前から「フォレスター講座」ができている。流域の子供たちから尊敬される「森の番人」に育ってほしい。「我こそは!」と参加したい人は、いませんか?

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森は、里を海を豊かにします。
また、人をも豊かにします。
里や海は、森を豊かにします。
お互いが支えあっています。
けれど、人は今はどうでしょうか?
私の子供の頃は、この近在にも雑木林がありました。格好の遊び場で、周りの上級生下級生が、混じってよく秘密基地を作ったりしたものです。

これから先も楽な道ではないでしょうが、無理をせずのご活躍を期待しております。

関連記事が日経BPにありましたが、この記事には非常に驚きました。日本では路網が整備されてないだけでなく、林業の機械自体が酷くて、ドイツなどに比べて著しく生産性が落ちるのだそうです。ようやくここに来て、ドイツの機械を輸入したり、欧州の林業管理者を呼んだり、国内メーカーが試作機を開発したり改善機運が出てきている。自然に関係する仕事がその様な社会的位置にあるとは、本当に素晴らしいですね。
林業は途上国の産業という“ウソ”
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20100309/213274/?top

間伐材を利用した燃料を開発、上手くいけば農林業や地方へ良い影響がありそうです。
>二酸化炭素(CO2)の排出量が実質ゼロで、石炭と
>代替できる植物性の固形燃料「バイオコークス」の
>事業化に、近畿大学と大阪府森林組合(大阪市)などが乗り出す。
中国も注目…林業復権兼ね環境エコ燃料、世界初の事業化
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/100310/ecc1003101315011-n1.htm
「住む家がない?!」 農山村の“雇用創出”で見えてきたこと
http://www.janjannews.jp/archives/2820642.html
【書評】『農産物直売所』の感想
http://www.janjannews.jp/archives/2770046.html

宮城県 牡蠣の森を慕う会(代表 畠山重篤、水山養殖場)と申します。

平素より森は海の恋人運動にご賛同くださり、誠にありがとうございます。
ホームページ等で活動に関するコメントを頂いている方にコメントさせていただいています。

このたび畠山重篤エッセイブログ「リアスの海辺から ~カキじいさんのつぶやき~」の掲載を開始いたしました。水山養殖場WebStoreホームページ(右メニューのエッセイ・バナー)よりご覧いただければ幸いです。

今後とも宜しくお願いいたします。


水山養殖場WebStore HP管理者

http://mizuyama-oyster-farm.com

※ 重複のご案内の場合はご容赦くださいます様お願い申し上げます。

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Profile

天野礼子(あまの・れいこ)

-----<経歴>-----

アウトドアライター。
1953年、京都市生れ。
中、高、大学を同志社で過ごす。
19才より釣りを始め、文化人類学者の今西錦司博士の主宰された「ノータリンクラブ」に属して、国内外の川、湖、海辺を釣り歩く。
26才より小説家、開高健に師事。
1988年には師と共に長良川河口の堰建設反対に立ち上がり、「ダムは不用」の国民世論に育て上げる。
近年は「川を再生するには森を生きかえらせることが必要」と“森仕事”へ視野を広げて、日本の森から材が出る社会システムを作り直すことを各地で提案している。
京都大学が2003年に構築した「森里海連環学」の普及もお手伝いするため、高知新聞社と山陰中央新報社でカルチャー教室「自然に学ぶ“森里海連環学”」を続けている。
2001年より、高知県・仁淀川の源流にも家を借り、有機農業普及のための「高知439国道有機協議会」を07年に立ち上げて、事務局長を務めている。08年7月に養老孟司氏らと「日本に健全な森をつくり直す委員会」を設立した。

BookMarks

オフィシャル・ウェブサイト
http://www.uranus.dti.ne
.jp/~amago/


長良川河口堰建設をやめさせる市民会議
http://nagara.ktroad.ne.jp/

公共事業チェックを求めるNGOの会
http://kjc.ktroad.ne.jp/

日米ダム撤去委員会
http://damremoval.com/

市民版憲法調査会
http://www.kenpou.com/

-----<著書>-----


『“林業再生”最後の挑戦』
2006年11月、農山漁村文化協会


『だめダムが水害をつくる!?』
2005年10月、講談社+α新書


『「緑の時代」をつくる』
2005年5月、旬報社


『ダム撤去への道』
2004年5月、東京書籍


『日本の名河川を歩く』
2003年7月、講談社+α新書


『市民事業』
2003年4月、中公新書ラクレ


『ダムと日本』
2001年2月、岩波新書


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