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2009年9月28日

シンポジウム「高知を、森から元気にしていくために」のご案内

県土の84パーセントを林野が占める高知県では、林野庁が近年進める"林業再生"に先んじて「森の工場」づくりに取り組んでこられています。

森林所有者をとりまとめ、作業道をつけて山から安く材が出せる社会システムを構築し、「所有者に利益が出る林業」をめざしているわけです。

このたび、高知県の林業・林産業を支える皆様と「日本に健全な森をつくり直す委員会」が協働シンポジウムを開催致します。

「高知を、森から元気にしてゆく」取り組みが進めば幸いです。


シンポジウム「高知を、森から元気にしていくために

2009年9月15日

祝・政権交代!"八ツ場ダム中止"と"ダム撤去"

国交省が、予定している入札をペンディングにするということが起こりました。政党がマニフェストに書き込み、政権が交代すれば何ができるかを国民は見たと思います。

今回民主党がマニフェストに書き込んでいた「川辺川ダムと八ツ場ダムの中止」は、大きな予算を減額できるという見た目の効果はありますが、実際にトータルすると、あまり減額ではないかもしれません。従って、経済効果だけでダム中止を見ては本質を見失います。

鳩山さんの「ダム中止」は、彼が2000年に私に依頼して「公共事業を国民の手に取り戻す委員会」を代表の特別諮問機関として発足させた時からの路線で、2000年11月1日に、この委員会が作った報告書「緑のダム構想」を持参して川辺川現地入りをされた時に始まっています。

民主党はその委員会と共に、コンクリートのダムに依らず、「緑(森林)のダム」をつくって治水しようと決めたわけです。

「ダムに依らなくても治水はできる」「利水上もこれ以上の水資源は必要ないにもかかわらず、"多目的"と称してダム造りが続けられたのは、政官財癒着腐敗の図式にあった」「ダムによる自然破壊は、ダム造りが始まった頃に予想されていた被害に比べて大きすぎる」ことが、ダムが中止される理由です。

オバマ政権と民主党の今のところの違いは、日本の民主党はまだ従来の公共事業に代わる「グリーン・ニューディール(緑のたて直し策)」を提案できていないことです。
「ダム中止」では予算が減額するだけですが、「ダム撤去」なら、新たな公共事業が発生します。それがグリーン・ニューディールです。そしてその工事代金がどこから捻出できるかが問題でしょう。

社民党の福島党首は「軍事費の削減」に目をつけておられます。これも巨額です。アメリカの傘の下にいるのに今ほどの軍備をしているのは「アメリカに買わされているだけ」とも見えます。「グリーン・ニューディール」で、経済をまわしてゆく策を考えることが、日本民主党の急がれる仕事と思います。

私自身は、「軍事費を減額すれば、いろいろなことに使えるのに・・・」と思っている一人です。

10月18日には仲間たちと、以下のように「長良川救済DAY」という長良川河口堰撤去の提案を実行します。

「長良川河口堰撤去の金はどこから捻出するの?」
手厳しい「The JOURNAL」の視聴者からまたまたつっこまれそうですが、そんなことは政治家が考えるべきことでしょう。アメリカのオバマさんがやっていることが日本にできないとは思えません。

私自身が関わった事例では、四万十川に唯一ある家地川堰撤去のための1999年の運動時に、「ダムを撤去すれば天然アユが復活して、それだけでも年間36億円の経済効果が生じる」と科学的に試算されていました。                        


「2009.長良川救済DAY」
政権交代、成立!
「長良川河口堰撤去が、日本版"グリーン・ニューディール"となる」 
                                 
 アメリカでは、オバマ大統領の「グリーン・ニューディール」に、"ダム撤去"が含まれています。
 日本でも、"昭和の国引き"と若き日の竹下登が進めていた島根県中海の干拓が今春ようやく「中止」されて、干拓予定地を仕切っていた森山堤防が、28年ぶりに取り壊されて通水しました。
 これは、7億円をかけた農水省の"自然再生事業"です。
 来年2010年は、名古屋で「生物多様性条約締結国会議」が開催されますが、農水省はすでに「生物多様性戦略」を発表し、そこには「不適切な農薬・肥料の使用、経済性や効率性を優先した農地・水路の整備、埋め立て等による藻場、干潟の減少など一部の農林水産業の活動が生物多様性に"負の影響"を与えていた」と書かれており、なんとそこには、諫早水門閉め切りの写真が載せられています。長良川河口堰の次には、諫早水門の撤去をめざしましょう。正しく"公共事業"を使う事例を重ねるのです。
 
 長良川河口堰は、竹下サンが総理になった時に、金丸サンが田中角栄総理時代に建設大臣であった時の計画を再び動かして強引に完成させてしまった事業であったと今では知られている、「無駄な公共事業」の典型でした。金丸の金の延べ棒が発見された時、朝日新聞が大成建設と鹿島建設が金丸建設大臣を仲介にかつて、長良川河口堰について談合をしていたと報道していました。
 その河口堰が日本中の反対にもかかわらず完成し、社会党建設大臣の判断によって、1995年7月に閉じられてから、14年。長良川河口堰の反対運動が1988年に再燃してから21年目のこの秋、"政権交代"もなしとげられ、私たちは「死につつある長良川」を救うために、いよいよ結集します。

主催 長良川河口堰建設に反対する会

後援 公共事業チェック議員の会
    (財)WWFジャパン

「2009.長良川救済DAY」企画(案)

日時 2009年10月18日(日)13:00~17:00
   (前日10月17日(土)には「水郷水都全国会議・桑名大会」が同地で開催されます)

場所 三重県桑名市役所 5階大会議室(桑名市中央町)


① 河口堰運用で、長良川は今?
・「死につつある長良川」  
  粕谷志郎(岐阜大学教授)                  
 ・「河口堰も木曽川導水路も、血税の無駄使い公共事業にすぎない」            
   武藤仁(「長良川に徳山ダムの水はいらない市民学習会」事務局長)

② "ダム撤去"がアメリカの「グリーン・ニューディール(やり直し策)」
 ・アメリカ 「"グリーン・ニューディール"としてのダム撤去」      
   アメリカン・リバース                         

③ パネルディスカッション  
 「日本のダムの点検をどのように進めるか?」       
 今本博健(第1次「淀川流域委員会」委員長・京都大学名誉教授)
 宮本博司(第3次「淀川流域委員会」委員長・元河川官僚)
 沖 大幹(東京大学「生産技術研究所」教授)
 五十嵐敬喜(法政大学教授)
 進行役 
  天野礼子(「長良川河口堰建設に反対する会」事務局長・アウトドアライター)
                 
④ 政治家のリレーコメント(交渉中)                           
・北川石松(元・環境庁長官)「長良川河口堰を撤去し、長良川を救済せよ!」         
・菅 直人(副総理・国家戦略局担当相)「民主党は"ダム撤去"をグリーン・ニューディールとする」
・田中康夫(「新党日本」代表)「"脱ダム"と"ダム撤去"が21世紀ニッポンの要求である」
・亀井静香(「国民新党」代表)「私がつくった"自然再生推進法"が河川をよみがえらせる」


⑤ 全国河川からのリレー報告                               


<筆頭呼びかけ人>    北川石松(長良川河口堰建設に反対した元・環境庁長官)     

<実行委員長>      今本博健(第1次「淀川流域委員会」委員長・京都大学名誉教授)

<実行委員> 
五十嵐敬喜(法政大学教授・公共事業論) 
保母武彦(島根大学名誉教授・経済学)      
大熊孝(新潟大学名誉教授・河川工学)  
天野礼子(「長良川河口堰建設に反対する会」事務局長)

<呼びかけ人> 
C.Wニコル(作家)         
立松和平(作家)    
夢枕獏(文筆業) 
尾池和夫(財・国際高等研究所所長)   
近藤正臣(役者)    
辰野勇(株・モンベル会長)         
村上康成(絵本作家)
雁屋哲(「美味しんぼ」原作者)   
菅直人(民主党代表代行)       
志位和夫(日本共産党委員長) 
岡崎トミ子(参議院議員)
金田誠一(前・衆議院議員)      
福山哲郎(参議院議員) 
近藤昭一(衆議院議員)  
辻元清美(衆議院議員)  
保坂展人(前・衆議院議員)
稲見哲男(衆議院議員)
鈴木英幸(元・自治労政治政策局長)  
塩原洋光(元・建設大臣野坂浩賢政務秘書官)         
福山真劫(「フォーラム平和・人権・環境」事務局長)     
山内克典(岐阜大学名誉教授)        
粕谷志郎(岐阜大学教授)   
千代延明憲(第2次・第3次淀川流域委員会委員) 
村瀬たけの        
大森恵(「長島・河口堰を考える会」代表)
加藤良雄      
成田正人 (桑名市議会議員)
堀敏弘   
高木久司(「長良川河口堰建設に反対する会・岐阜」代表)

2009年9月12日

柿木村斉藤君たち、その後

林業のことを心配している人が多いことが、あまり更新しない私のブログへも林業には反応があることでわかりました。
9月18日(金)には、林野庁記者クラブで私が事務局を務める「日本に健全な森をつくり直す委員会」(委員長 養老孟司、副委員長 C.W.ニコル、俗称「養老委員会」)が初めての提言を発表いたします。

私はその後も島根県吉賀町柿木村の斉藤君たちと、「山仕事ひきうけ隊」(という名称で、「山仕事をひきうけたい」と思ってくれる人を育ててゆくのです)の活動を続けています。
"水質日本一"に2年連続なった、延長81kmでダムのない天然河川、島根県高津川から「日本林業を再生してゆこう」という大志を持って、「山から材を安く出せる生産システムをまずつくろう」と考えているのです。

8月25、26日には、大阪の81歳の「作業道づくり」の大家、大橋慶三郎さんの山を見学、そのまま奈良県吉野の清光林業へ走り、大橋さんの弟子を25年以上も続けている岡橋清元さんの山での作業道づくりを視察しました。

さかのぼる6月8日~10日には同メンバーで、京都府日吉町森林組合と兵庫県の山田林業も視察しています。(私はこのように、自分が「これ」と見込んだ人物たちには、どんどん現場を見てもらうために自分自身も何度も同じところへ同行しているのです。)

高津川の若者たちがまとめた二つの視察報告書を転載させていただきますので、読んでみてください。

日吉町森林組合・山田林業等視察研修概要 2009.6.8~10 (PDF)
大橋式作業道勉強会概要

Profile

天野礼子(あまの・れいこ)

-----<経歴>-----

アウトドアライター。
1953年、京都市生れ。
中、高、大学を同志社で過ごす。
19才より釣りを始め、文化人類学者の今西錦司博士の主宰された「ノータリンクラブ」に属して、国内外の川、湖、海辺を釣り歩く。
26才より小説家、開高健に師事。
1988年には師と共に長良川河口の堰建設反対に立ち上がり、「ダムは不用」の国民世論に育て上げる。
近年は「川を再生するには森を生きかえらせることが必要」と“森仕事”へ視野を広げて、日本の森から材が出る社会システムを作り直すことを各地で提案している。
京都大学が2003年に構築した「森里海連環学」の普及もお手伝いするため、高知新聞社と山陰中央新報社でカルチャー教室「自然に学ぶ“森里海連環学”」を続けている。
2001年より、高知県・仁淀川の源流にも家を借り、有機農業普及のための「高知439国道有機協議会」を07年に立ち上げて、事務局長を務めている。08年7月に養老孟司氏らと「日本に健全な森をつくり直す委員会」を設立した。

BookMarks

オフィシャル・ウェブサイト
http://www.uranus.dti.ne
.jp/~amago/


長良川河口堰建設をやめさせる市民会議
http://nagara.ktroad.ne.jp/

公共事業チェックを求めるNGOの会
http://kjc.ktroad.ne.jp/

日米ダム撤去委員会
http://damremoval.com/

市民版憲法調査会
http://www.kenpou.com/

-----<著書>-----


『“林業再生”最後の挑戦』
2006年11月、農山漁村文化協会


『だめダムが水害をつくる!?』
2005年10月、講談社+α新書


『「緑の時代」をつくる』
2005年5月、旬報社


『ダム撤去への道』
2004年5月、東京書籍


『日本の名河川を歩く』
2003年7月、講談社+α新書


『市民事業』
2003年4月、中公新書ラクレ


『ダムと日本』
2001年2月、岩波新書


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