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何のために記事を書くのか(2)

 数年前、ある県の幹部に面と向かってこんなことを言われたことがある。

 「あんたがあんな記事を書いたから大変なことになってしまった。これまで丸く収まっていたのに、いったい、何であんな記事を書いたんだ!」

 県幹部は怒りで体を震わせ、当方を睨みつけた。厳しい表情をした彼の部下たちが当方を取り囲み、犯罪者を見るような視線をぶつけてきた。その余りの対応に当方、愕然とした。そして、なぜか無性に悲しくなってしまった。日本は一応、法治国家のはず。ヤクザの面々が言うのならともかく、お役人がそんなことを口にしてはいけない。それをいっちゃおしまいでしょう。こんなことを思いながら、当方、県の幹部たちに質問を重ねた。

 県幹部らを激怒させた記事というのは、県内のある土地改良区で長年、続けられていた農業用水の不法転用の実態を明らかにしたものだ。週刊ダイヤモンドに短期間に集中連載した。地域でたった一人で盗水問題を告発していた人物と知り合ったのが、きっかけだった。県幹部は「その告発者が悪い」とまで言い放った。事実関係はこうだ。

 その県のある地域で国営灌漑事業が実施され、農業用水が供給されるようになった。そのおかげで地域農業は発展し、有数の畑作地帯となった。と同時に、交通の便の良さなどの「地の利」が着目され、地域内への企業進出も進んでいった。地域の自治体にとって願ってもないことだった。しかし、一点だけ難があった。農業用水は潤沢ながらも、工業用水の手当がつかないことだった。そこで考え出された策が、農業用水の不法転用。農業用の水路から水をこっそり工場内にまで引き込み、利用するという違法行為である。主導したのは、施設を管理する地域の水利組合(土地改良区など)。と言っても、そのトップは首長など地域の権力者である。

 農業用水を企業に回しても地域農業への支障が生じないこともあり、半ば公然と、水のヤミ転用が広がっていった。一方、農業用水を利用する企業側は事情がわからぬまま、使用料を水利組合(土地改良区)に支払っていた。こうして表に出せない不透明なカネがみるみる膨らんでいった。

 こうした違法行為の横行に告発者が異を唱え、行政や地元メディアなどに訴えたのだが、全く相手にされなかった。地域のタブーに触れる行為であったからだ。彼は逆に、変人扱いされてしまったのである。

 告発者の話を聞き、取材を始めた当方は首長や土地改良区、農家、農業用水を利用する企業などを訪ね回った。もちろん、農水省や国土交通省の出先機関にも足を運んだ。そのうえで、農業用水の不法転用の実態を明らかにする記事を連載した。

 だが、告発者と同様に当方も、企業に農業用水の利用をやめさせることが真の解決策とは考えていなかった。もともと水はみんなのもの。また、灌漑施設も税金で造ったものである。しかも、企業が利用することで地域農業への影響はない。つまり、農業用水の水利権量そのものが過大なのだ。こっそり、ヤミ転用するのではなく、きちんとルール化して融通し合うべきだと考えた。なぜなら、一応、日本は法治国家であるからだ。また、新たに工業用水用の水路をわざわざ作ることなどはせず、現状のままで(農業用水路を活用して)企業が水を使えるようにすべきだと考えた。税金のムダ使いを防ぐためだ。そして、法律や制度にそうしたことを阻む部分があるならば、改正すべきではないかと考えた。

 こうした趣旨の記事を書き続けたが、行政側の反応は冒頭で紹介した通りだった。農水省や国土交通省の現地調査が入るなどしたため、余計な仕事が増えてしまったと思ったのかもしれない。(この問題はその後、水利用における構造改革特区となり、企業への転用が認められた)。

 それにしても、「いままで丸く収まっていたのに」と怒りをぶつけた御仁は行政の使命をどうように考えているのだろうか。そして、実態とのズレが拡大する一方の法律をそのままにしておく国会議員たちは、議員の使命をどのように考えているのだろうか?まさか、国会議員の使命は立法を担うことではなく、「次の選挙に勝つことだ」と思ってやいないだろうか。

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ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

相川様、

受け売りですが冷戦構造の時代、日本は世界最
大の勝ち組だったと話す評論家がいました。

言われてみると、うなづけました。
しかし神様は確かにいるんでしょうね。

勝って勝ったままとは、絶対になってはいかない。
勝ちパタ-ンが余りにも大きな富と成長を国にも
たらすと、悪調和を破壊してまで「わざわざその
繰り返しをやめる理由が分からない。」と、後生
大事に冷戦時代の様々なからくりを守ってきた。

でもそんな中でも、日本の周りの情勢はすでにあ
の時代から激しく変化を遂げており、日本はやっ

と、これから新しい事を見つけて始めていこうと
今年の夏、みんなで決めて確かめ合ったばかりで
す。

特にこれから始まる、地域への画期的な政治モデ
ルの導入は、法整備のための組織が立ち上がった
ばかり、現場に仕組みや考え方、方向性を浸透さ

せていくまでには、今回の4年を費やしてもどこ
までこぎつけるかというところでしょう。

そしてこの薬が地域の民意を徐々に覚醒させてい
くまで、相変わらず古い体質を引き摺っている現
場はそのままです。

これからもそんな現場を注視し、声を挙げて行く
事はもちろん大切ですが、と同時に間違いなく変
わっていく姿を、育ててもいくべきだと思います。

今回、地方の要望を民主党の幹事長室で調整する
システムも、今の執行部が誤解を恐れず攻撃的に
、古い体質へ挑戦したのではないでしょうか。

世の中には、少数でも、トンガッテいる人が、必要なんだよね~

まず、自分をよ~く見てからトンガルんだな。
トンガル資格があるか?
他に完璧風を求めるのなら
まず己から・・・・・・

相川さんのことはここで初めて知りましたが、落ち着いた文章で読みやすく、内容もいいですね。これからも闇を照らし出すような記事に期待しています。そうでなければ記者の意味が無いですよね。
ところで本件、不透明なカネはどこに行ったのでしょうね。そこから先はちょっとコワそうな話ですが・・・

<相川様>
あえて摩擦を恐れない取材姿勢を強く支持します。
闘うジャーナリスト相川俊英、物事の本質に迫れば必ず軋轢は生まれます。怯まず、恐れず、切れ味鋭い記事をこれからも期待します。
さて、この様なフリーのジャーナリストを締め出し、大手メディアの記者だけに取材させる民主党の官邸には、改めて記者クラブの開放を強く求めます。

相川様

貴方のような記者が存在すること誇りに思う。 爺は後期高齢者で暇人だが、ネットのお陰で毎日社会勉強している。 テレビで貴兄の顔も見ることができる。

日曜日の田原の番組みも欠かさず観ている。 一日も早く貴方があの番組の主役になること願っている。 傲慢なボケ田原の顔だけはみたくない。

相川 様
貴殿は取材記者の見本でしょう。看板しょった記者は、楽をしても定年まで遣っていける、そう云う甘さが怠慢になる。怠慢な記者が増えれば記事もつまらない。マスコミの衰退です。しかし、今でも昔ながらの記者が書く記事には興味をそそる。サンプロで今日は出ないかなと確認してチャンネルを変えます。田原は未だに自民党支持、国民からは既に嫌われているのに何故今でも使うのか?疑問です。これからも是非正義を求め真実の発掘に御尽力下さい。

(敬称略) 
 テレ朝は評判の悪い田原を何故使い続けるのかの疑問だが、一方で高野、相川の良識派も同時に登場させて不思議。どういうバランスが働いているのか?来年あたりにはいっそのこと田原⇒高野の政権交代があったらサンプロの視聴率も上がるのに?!
 以前はもっとましだったが、検察と連携しているとも思える小沢叩きの朝日の中心にいる星が論説の中心では期待も出来ず、近頃は夜の古館も今一だな。背伸びし過ぎだ。最近出るようになった経済部長さんは市場の読みもコメントも頭の悪い小生を納得させる分析力に欠け勉強不足の感あり。株価低迷を鳩山政権のせいにする馬鹿さ加減。テレ朝でまともなのはお昼の川村と朝の鳥越くらいか。
 問題多いバンキシャの日テレは問題外として、自民党あるいはアメリカ万歳のテレビ東京は時間の無駄という中で、フジの木村太郎は案外まともで安心感あるのは意外。
 TBSはみのもんたに依存し過ぎてワイドショウになってるし、毎日系の登場人物も、新政権批判一本の岩見始め鳩山叩きでみなさん目がギラギラ。与良正男が唯一信頼できるか。
 こうして新政権叩きと民主党大物二人の政治献金問題批判に傾斜するマスコミ人が多い中で、まじめにコツコツ自分の足で取材する相川の仕事は出色の出来。上杉とならんで高感度高いジャーナリスト二人だ。
 「街角の爺さん」と同様に余りある時間を使い、政治関連のテーマを探して一日ニュース系テレビ番組を見ていますが、どうもどの局も民主党のアラ探し競争をしているようでストレスが溜まります。検察のリーク情報を垂れ流がす失態はあるもののNHKなら大手新聞に毒されてないだけストレスフリーだ。

 中日新聞(=東京新聞)に満足している信州の爺

なんだか、すさまじい話ですね。利権が絡むと人間ここまで堕ちるものかと・・・。

しかし、A農相は、役人や業界団体の言いなりでまるっきりダメですね。鳩山政権の農相人事は大失敗でした。

相川さんは記者魂の鏡です。いつも読み応えがあってキレのある記事をありがとうございます。

「江戸時代のコミュニティ」を引き摺ってきた地方自治体は、そのとおり封建的で、結束が固くて、排他的で、異を唱える輩は、村八分に遭って、排除される。そんな自治体に「地域主権」が担えるか。東京育ちの奴らに何がわかるんだ。面を洗って、出直してこい。

事件や問題が起きた時、そこには様々な立場の人の様々な事情があります。取材記者の仕事とは、その問題に関わる様々な事情や思いを一つ一つ取材することで何が起きているのかを立体的に浮かび上がらせることにつきると思います。リアルな現実を提示し結論を視聴者にゆだねる。それが出来てこそ社会にとっていなくてはならない取材記者となれるのではないでしょうか。自分達にとって都合の良い結論を視聴者に押し付けようとするインチキ記者があふれるこの国の中で、相川さんはいなくてはならない記者の一人だと思います。

<劣化する報道機関>

最近、警察、検察などが垂れ流す情報を記者達が十分検証しないまま報道するケースが目に付く。そういった中で相川氏のように現場を踏んで情報の裏をとろうとする姿勢には敬意を表したい。

真実は、このような検証の中から見つけることができるということを若手の新聞記者には是非認識してもらいたいものだ。

本文最後に、国会議員の使命とは、とチクリと触れられている。選挙期間中、多くの、特に年配の候補者が、「この戦いに勝利させて下さい」と繰り返すのをよく耳にしてきた。いったい誰が何の為に、誰と戦っているのだろうか。こんな事がいつまでも通用するようでは、このご時世先行き不安である。民主主義国家のさらなる成熟は、小沢流選挙の否定にも繋がる。はたして民主党、及び小沢氏自身、そこからの脱却は今後可能なのだろうか。GDPを漏洩し、薄ら笑いで誤魔化すような大臣は、即刻更迭されるものと思われたが、たいして問題にされなかったようだ。こんな事で本当に良いのか?せめて次期参院選では、良識の府に相応しい参院議員候補の擁立を期待するのだが、この体質では無理かもしれない。

「何のために記事を書くのか」がシリーズ記事だとは知らず、前回、途中で頓珍漢な口を挟んでしまい、ひとりで照れ笑いしています。

嘗てルーズベルトが「正義か平和のどちらを選ぶか。私は迷わず正義を選ぶ。」と言いました。残念ながらアメリカの正義はやがてどんどん病んでゆき、今や正義も平和も両方危うくなっていますが、相川さんの記事を読んで、「平和」って「民主主義」という言葉と同じく、案外あやふやで脆弱なものなのだと、あらためてそう思います。
役所だけでなく、社会的に「丸く収まる」とは「曖昧な帳尻合わせ的平和」という事なのでしょうね。
前農水相松岡氏が自死した時、命に代えてまで一体何を丸く収めようとしたのか?と身が震えるほど恐怖を感じました。あの時、全ての人が「正義」を封印していた様に見えました。映画のような現実に、本当にアンタッチャブルな闇があるのだと。

でも相川さん、こうやってどんどん社会に知らせ続けて下さい。
数々のコメントを見ても判る通り、心ある人は皆次々に相川さんの様な人には伴走します。

ヤクザと政治家、役人、企業のトップは紙一重...そんなことがありありと見えてきた今日この頃です。特にここ10年あまりを振り返ると怖いくらいです。はて、これからはどうなるか、注目どころです。
サンプロ時々見ていて、先週も相川さんの特集を見ました。いつも驚き考えさせられることが多いです。こちらやダイヤモンドの記事なども。サンプロ批判が多いようですが、相川さんの様な方などの特集やめったに話を聞けないゲストなど多彩で、他にはなかなかない為になる番組と思います。田原さんに関しては、別にファンという訳でもないし、自民との関わりがどんだけなのか私にはわかりかねますし、強引な采配や相手への引き出しもすごすぎる時もありますが(番組をおもしろくするパフォーマンス?)、いずれにしても口汚い言葉(マスゴミもそうですよね)や電波○者などとか(その仕事に対しての蔑み感も感じられる様な言葉と思う)を何度も使うから真似をする人もでるし、まったく大の大人の言動とは思えない批判が目に余ります。ブログコメント欄を見ているとまるでいじめの構図を見ているようでした。そんな批判をする方も弱者救済とか貧困対策とか考えられているようですが、自分のしていることがそれを生み出すことに繋がるというのを考えないのかなと常々思っていました。これまでの政官財のあり方といい、そういう大人達は子供に何を教えることが出来るのだろうかと思ってしまいます。
まあ、そういう自分もまだまだなのでエラそうな口たたけないのですが...
でも、今後もよい記事を期待しています。

国内問題の番組を見て 毎回、驚きと疑問、そして怒りを憶えさせてくれるような特集を取材されているのが、自分的にですが相川さんとスパモニに出てくる玉川さんが両巨頭です。

サンプロは特にこの一年、生で見るとストレスを感じることが多いので、いつも録画して見るようにしてまいす。相川さんの特集は必ず見ますが、いつも思うのが、あと3分でも編集を縮めてもらって相川さんのトークを聞きたいなと思ってしまいます。

週刊誌を買う習慣の無い私は、相川さんがサンプロに出ていなければ存在を知りえなかったと思います。
同様に、西松問題で「私の非常に信頼の出来る人」と紹介されて出演した郷原さん。彼がサンプロで語らなければ、検察の行動やメディアの報道に疑問を持った国民がここまで多くはならなかったと思います。
田原総一郎氏に感謝します。

今回ばかりは、異論があります。
非難を承知で言えば、相川氏の告発は赤新聞のごときものです。
珍しくも、有効に活用されている灌漑事業、地元の念願かなった企業誘致、この地区の行政は個々に見る限りでは上出来のほうと言えるでしょう。
工業用水としての不正使用は正しいことではありませんが、相川氏ご本人が述べられているように、硬直した規制こそが問題なのです。
相川氏が、その点を指摘したくて告発された心意気は善しとしても、その行為が何をもたらすか充分考えられたのでしょうか。
結果的に特区として認められたから良いものの、下手をすれば企業撤退か、新たな水路の建設を引き起こしかねない記事だったのです。
利権云々とコメントされている方も居られますが、このいきさつでは、水使用料などに歪みを生じることはあっても、基本的に利権は絡みません。
逆に、相川氏の記事が現首長を陥れる道具とされたり、「穏便に」特区の指定を得るために族議員に借りをつくったりする元となりかねないのです。

<国民目線の取材>

相川氏が告発されたのは事業仕分けでも問題になっている「縦割り行政」のムダへの切り込みではないでしょうか。また利害関係者すべてがハッピーであれば法律違反をしても良いとはならないはずです。

日本人は昔から「なあなあで丸く事を納める」柔軟さで問題を上手く処理するという特性がありました。しかしそれが地域住民にとって(部分)最適であっても、国民(全体)にとって最適になっているとは限りません。

今回の件も、確かに地元の方にとっては良かったかもしれませんが、結果として縦割り行政の弊害が顕在化せず国民のためにはならないのではないでしょうか。

今回の相川氏の取材はまさに国民視点に立った問題提起であると思いますが。

熱烈な自民党支持者様が述べられている「利害関係者すべてがハッピーであれば法律違反をしても良いとはならないはずです」はその通りだと思います。

企業誘致に必要な工業用水であれば、別申請をしてやるべきであり、地元活性化のために必要な事であれば首長、地元議員も動きやすいのではないでしょうか。

そもそも水利権は時代に合わないルールであり、縦割り行政の弊害もあり、省庁横断的に俯瞰し、国が法改正をしなければいけない問題だと認識しています。現政権にも働きかける必要があるといえます。

追伸:
現在の法は農業用水利用に一切影響を与えずに他に利用する道が非常に制限されているように思います。農業用水の他への季節利用は地元活性化にもつながるものであり、法律改正は必要ではないのでしょうか。

熱烈な自民党支持者様、礼子様

確かにおっしゃる通りなのですが、問題は、相川氏がこの規制の撤廃又は改革に直接責任を持てる立場には無いことです。
相川氏の告発で、最悪の場合、建設的改善が成されずに、単に違法行為の責任のみが追及されたり、屋上屋を重ねるような追加の公共事業が発生する可能性があったことを指摘したいのです。
私が今までに経験した範囲でも、一方では事業や仕事を始めるのに許認可が必要であるのに、方や許認可を得るためには実績が必要という、正に手も足も出ない行政のトラップが多々ありました。
今回の事例でも、もし不正とはいえ水使用の実績が無ければ、「特区」認可への道は険しかったでしょう。
JOURNALにコメントされる諸姉諸兄が何度も言及されているように型通りの法令順守が必ずしも正しい解決には結びつかないと言うことです。
相川氏が書くべきであった記事は
「潤沢な灌漑用水があるのに工業用水への部分転用を認めないのはおかしい。工業用水が確保できれば、この地域は工業分野においても急速に発展できる。」という趣旨に留めるべきだったと思います。この指摘に、自治体の行政がなんら反応しなかった場合にのみ始めて告発が許されるべきでしょう。
決して、なあなあで収めておけばよいと思っているわけではありません。

熱烈な自民党支持者様、礼子様

確かにおっしゃる通りなのですが、問題は、相川氏がこの規制の撤廃又は改革に直接責任を持てる立場には無いことです。
相川氏の告発で、最悪の場合、建設的改善が成されずに、単に違法行為の責任のみが追及されたり、屋上屋を重ねるような追加の公共事業が発生する可能性があったことを指摘したいのです。
私が今までに経験した範囲でも、一方では事業や仕事を始めるのに許認可が必要であるのに、方や許認可を得るためには実績が必要という、正に手も足も出ない行政のトラップが多々ありました。
今回の事例でも、もし不正とはいえ水使用の実績が無ければ、「特区」認可への道は険しかったでしょう。
JOURNALにコメントされる諸姉諸兄が何度も言及されているように型通りの法令順守が必ずしも正しい解決には結びつかないと言うことです。
相川氏が書くべきであった記事は
「潤沢な灌漑用水があるのに工業用水への部分転用を認めないのはおかしい。工業用水が確保できれば、この地域は工業分野においても急速に発展できる。」という趣旨に留めるべきだったと思います。この指摘に、自治体の行政がなんら反応しなかった場合にのみ始めて告発が許されるべきでしょう。
決して、なあなあで収めておけばよいと思っているわけではありません。

いつも面白い記事ありがとうございます。

今回の記事ですが、顚末の処理方法に役人の困り果てた姿が重なります。『この問題はその後、水利用における構造改革特区となり、企業への転用が認められた』…何故こんなお茶を濁すようなややこしい処理になったのか?そこら辺りにこの問題の根深さと本質が隠れているように思います。
個人的には、水利組合・水利権の仕組みには非常に興味を覚えます。今後のご活躍を期待し応援しております。頑張ってください。

> 実態とのズレが拡大する一方の法律をそのままにしておく

有り過ぎて困るくらい、各方面にありますんで、ジャーナリストの皆様分担して地道に記事にしていただけませんか。

K.T.さま

公務員には、遵法義務があります。
今回の問題を記事にするに当たって、「丸く収まっていた」ことを理由に法律違反を続けていた事実に対して、「地元からの告発もあったというのに無視し、放ったらかしにしたのは、地方公務員法違反ではないのか。法的に問題のある現状に対して、法的に問題のないものにするよう、適切に処理すべく努力するのが、本来の公務員の仕事であるはずだ。」という点をスルーしては、記事は成立しないでしょう。

「何のために記事を書くのか」と議員(国会・地方)及び行政の観点からの私見です。
人の多くは、権力に擦り寄ることでその恩恵に預かろうとし、権力者はその擦り寄ってくる物の力を利用しようとする。
その現れの一つが、選挙でないかと思います。
この良し悪しは別にして、ここに馴れ合い、最悪は、癒着が生まれる温床になりやすい。
報道の世界でも経済界との力関係(スポンサー)があることは、暗黙の了解だと思っています。
政権交代の今、1人1人に問われているのは、政治家(報道機関)の「視点・論点」が、「どこに向いているのか?」見極める力を試されている気がします。

Rio様

Rio様始め、コメントを寄せられた皆様のご意見は確かにその通り、正論なのです。
「規制のあり方の問題>水の不正使用の問題」であることは、どなたも異論の無いところでありましょう。
但し、今回は幸運にも結果良しでしたが、一般には規制の改善と不正使用の解消が短時間でしかも同時に成されることは難しいだろうと思います。
つまり、記事が相川氏の意図と違って、「規制のあり方の問題<水の不正使用の問題」という受け止められ方をし、違法行為の責任追及にのみ焦点が当てられる可能性があったことを指摘せざるを得ません。
地方自治体にとって、企業誘致は大変な努力の結果なのです。やっときて頂いたお客様を座敷にお通ししてやれやれと言うときに、「すみません、お客様のお当てになっている座布団はお隣さんのものでした。」といって、いきなり引っ剥がすようなことをしたらどうなるでしょうか。すぐにお隣に返却すべき座布団であっても、まずは代わりの座布団を急いで調達してから、訳をお話して変えていただくのが筋でしょう。
Rio様ご指摘の通り、公務員には順法義務があり、一般的にはかなり神経質に遵守するものと理解しております。
推測ではありますが、企業誘致に当たって、事前に灌漑用水の部分転用が可能か法制上の可能性は検討していると思います。それがあまりにも難しかったため、万策尽きて悪いこととはしりつつ・・・になったのではないでしょうか。最終的に特区の申請がすんなり決まったのは事前にある程度の努力がなされていた傍証であるように思えるのです。
私の言いたいのは、地方自治体にとって経済や雇用を大きく左右する企業誘致が如何にデリケートな問題かを理解せずにこの問題を論じるべきではないと言うことです。
そもそも不合理な規制が大元の原因であることを鑑みれば、正義感に駆られた一個人や、ジャーナリストの告発によって快刀乱麻に解決で来る性質のものではないでしょう。
重ねて申し上げますが、決して黙認せよと言っているわけではありません。不法行為を放置すればやがては金銭的な不正の温床になる危ないやり方だと認識しています。ただ、物事を正すのに、こんがらかった糸を解くが如く回り道をせざるを得ないことがあることをご理解いただきたいと思うのです。

投稿者: k | 2009年11月27日 22:45 の投稿者は K.T. の間違いです。
大変失礼いたしました。

K.T.さま

現場経験からのご心配、ご指摘ありがとうございます。

仰る意味はよくわかります。しかし、当方の週刊ダイヤモンドの記事をお読みいただいていたら、そのようなご指摘をなされないと思います。

当方は行政取材を重ねていますので、お役人が記事にどう反応(問題が大きくならないように対処、つまり、自分たちに累が及ばないように動く)するかは読めます。それで、当方、当初から「ルール違反への責任追及とは切り離し、工業用水への転用をきっちりと認めるべきだ」と主張し、「水利用の構造改革特区を国に提案してみたらどうか」と提言しつづけました。水を利用していた企業に不利益が生じないことを最優先に考えたのです。短期連載とはそういう意味です。

また、企業から長年、改良区に支払われていた不透明なカネの行方については多くの紙面をさきませんでした。なぜかは説明しません。週刊ダイヤモンドのバックナンバーは「03年8月9日号、9月27日号、10月25日号」です。ほかの号でも細かい記事を発表しつづけましたが、この3号をお読みいただたら、おわかりかと思います。今年になってその県で企業誘致を担当していた職員(現在は別の部署)に「あの記事は良かった」と、珍しく感謝されました。当方、自分の記事がどのような波紋を広げるかを常に考えて書いてます。ズバッと一刀両断するほど愚かではありませんので。

相川俊英様
一読者のコメントに丁寧なお返事を戴き恐縮いたしております。
週刊ダイヤモンド連載の記事を読んでもいないのに、過剰な非難になった面があったと思います。お許しください。

>今年になってその県で企業誘致を担当していた職員(現在は別の部署)に「あの記事は良かった」と、珍しく感謝されました。

この一文が、相川様の記事が私の危惧したようなものではなく、相応の目配りと配慮がなされたものであったことを示しています。
私は零細な家業を営む一主婦で、行政がらみの「現場経験」があるわけではないのですが、半世紀以上も地方の片隅で苔むしていれば、容赦なく取材される側に立つこともままあります。
この僅かな経験からですが、正確な取材と優れた洞察で書かれた記事に対しては、腹が立ちながらも、何処か不思議に納得させられることを知りました。そして、その記者を敵視しながらいつしか信用もしていることに気づくのです。

長崎新幹線ルートの利権に関する本当の「再調査」を、立花隆さんの根性を手本に頑張って下さい。

諫早湾の埋め立て地の大口利用者の中に、
谷川衆議院議員と金子知事の子供さんが
入植され一般県民の権利を踏み潰している噂も事実でした。

(政治家と県民の温度差の理由)

今回・・再び、長崎新幹線のルートの武雄から諫早までの
建設予定区間で、12箇所も谷川衆議院議員や金子知事その他
の政治屋の親類知人で、既に買収を終えているとの噂が県内の
土木建設業界の間での噂です。

諫早湾埋め立て地の関する利権話の噂も事実でありましたが、
今では後の祭りで・・当時正当に入札に参加し入植の夢を断た
れた県民には、なすすべも有りません。

今尚・・自民党体制での「田中角栄手法」が、全国にまだ々渦
巻いている感が致します。

長崎県民の為にも、ぜひ先生の力で実態調査を希望致します。


諫早湾の埋め立て地の大口利用者の中に、
谷川衆議院議員と金子知事の子供さんが
入植され一般県民の権利を踏み潰している噂も事実でした。

今回・・再び、長崎新幹線のルートの武雄から諫早までの
建設予定区間で、12箇所も谷川衆議院議員や金子知事その他
の政治屋の親類知人で、既に買収を終えているとの噂が県内の
土木建設業界の間での噂です。

諫早湾埋め立て地の関する利権話の噂も事実でありましたが、
今では後の祭りで・・当時正当に入札に参加し入植の夢を断た
れた県民には、なすすべも有りません。

今尚・・自民党体制での「田中角栄手法」が、全国にまだ々渦
巻いている感が致します。

長崎県民の為にも、ぜひ先生の力で実態調査を希望致します。

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Profile

相川俊英(あいかわ・としひで)

-----<経歴>-----

1956年群馬県生まれ。
早稲田大学法学部卒業。
1992年よりフリージャーナリストに。
1998年から週刊ダイヤモンド委嘱記者に。
地方自治を主なテーマとして全国を取材・執筆、サンデープロジェクトの特集レポーターも務めている。

BookMarks

-----<著書>-----


『長野オリンピック騒動記』
1998年1月、草思社

『ボケボケパラダイス』
1996年12月、筒井書房

『コメ業界は闇の中』
1994年4月、ダイヤモンド社

『東京外国人アパート物語』
1992年11月、新宿書房

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