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堺市長選で見えた新たな対立構図
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堺市長選で見えた新たな対立構図

 政官業の癒着構造に対する国民の怒りが、国政レベルでの歴史的な政権交代につながった。発足した鳩山政権は圧倒的な支持率を背に受け、変革への苦難の道を歩み出した。こうした国政の激変ぶりとはやや異なった動きを見せているのが、地方政治である。総選挙後にいくつかの政令指定都市の市長選が予定されているが、与野党の対応が錯綜し、わかりにくいものとなっている。

 代表的な事例が9月27日に投開票された堺市長選だ。3選を目指す現職が自民と公明の推薦を受け、さらに民主と社民から地元レベルでの支援を得た。政権交代直後の選挙で、仲良く与野党相乗りである。民主党の支援組織である地元の連合の意向が働いたのである。盤石な態勢を作り上げた現職の圧勝が予想された。対抗馬は共産党推薦候補などで、現職への事実上の信任選挙と目された。

 無風選挙の構図が崩れたのは、7月に入ってからだ。大阪府の幹部が辞職し、市長選への出馬を表明した。完全無所属である。その支援に乗り出したのが、大阪府の橋下徹知事。与野党相乗り(途中で与党と野党が入れ替わったが)はおかしいと指摘し、市民不在のなれ合いだと激しく批判した。

 選挙戦に入ると、橋下知事のみならず、名古屋市の河村たかし市長や松山市の中村時広市長なども駆け付けた。地方分権の旗を掲げる「首長連合」のメンバーたちだ。

 こうして堺市長選は、「首長連合」対「連合」戦いのようになった。連合が、自民と公明、そして、民主と社民の地方組織の接着剤役となっているからだ。つまり、与野党のかけ橋である。

 ところが、結果は首長連合側の勝利に終わった。番狂わせである。国政で激しく争った直後とあって、与野党の息が以前ほど合わなかったのかもしれない。だが、着目すべき点は、投票率である。43.93%。前回の32.39%より10ポイント以上もアップした。これまでの選挙は始まる前にすでに結果が見えていた。政党や団体、組織などによるいわば談合だ。そんな市民不在の選挙の在り方に背を向けていた有権者が、今回、投票場に足を運んだのである。地方における政官業(労)のなれ合い政治に市民がノーを突きつけたといえる。

 さて、次なる注目選挙は10月11日に告示される神戸市長選だ。こちらも現職が3選を目指して出馬を表明している。元助役で、自公民の推薦で当選を重ねてきた人物だ。今回も地元の連合がいち早く推薦を決定している。

 さすがに露骨な与野党相乗りはまずいと考えてか、今回は民主党本部にのみ推薦を求めている。自公隠しといえる。民主党本部は現職の推薦を決めるものとみられるが、はたして自民と公明は独自候補を立てるだろうか。

 一方、神戸市長選に市民団体から新人候補の出馬が固まっている。政治や行政経験のない民間人で、これまでの与野党相乗り市政を批判し、その変革を訴えている。民主党本部の推薦を求めていたが、地元の連合の覚えがめでたくないようで、結局、推薦争いでは現職に退けられた。この新人候補を「首長連合」が支援するものとみられる。堺市長選と同様に「首長連合」対「連合」の戦いとなるのだろうか。

ところで、地方における連合の影響力は大きなものがある。それはなぜなのか。その点については改めてレポートしたい。

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ただでさえ、中央と地方のねじれが取り沙汰される地方選挙です。増してや、政権交代が起こった直後であり、現在は水時計をひっくり返したときのような過渡状態であると考えた方がいいのではないでしょうか。

政権交代が夢物語であった時代では、与野党相乗りも当然のように行われていたのでしょうけれど、政権交代が現実となった今、相乗り推薦で当選しちゃった首長への扱いに困っているというのが本当のところなのではないでしょうか。よほどの失態がなければ、推薦取消しというわけにもいかないでしょうし。
相乗り候補が落選したことで、縁切りができて却って良かったと思っているところもあるのではないでしょうか。

各圧力団体も、まだ総会等を開催できずに、政権交代を受けての態度を固められていないところもあるでしょうね。

川崎市長選挙も複雑です。
現職の阿部市長は前回与野党相乗りで当選。今回は自公両党に断りを入れて、民主党に推薦を依頼したが、民主党は独自候補を擁立するようです。そして阿部市長は無所属、連合推薦で選挙に臨むようです。
一方自民党も、一旦三行半を突きつけられた阿部市長を今更担ぐわけにはいかないので、独自候補を担ぐようです。

阿部市長を連合が担ぐのは市役所労組(=自治労)が、この市長なら仕事がし易いということなのでしょうか?それとも現市長が本当に市民のためによい市長だと考えているのでしょうか。
また、なぜ民主党が阿部市長を袖にしたのでしょうか。

もし、連合が市役所労組のためだけに動いたとするならば、連合は市民の敵、と言うことになります。
また、民主党がなぜ現職市長を袖にしたのか、その理由を明らかにすべきです。ただ、民主党市議団が自らの利権のために袖にしたのなら、これも問題です。

相川さんに現地での取材をお願いしたいものです。

そういう単純な状況認識でいいのかな、と。今回の選挙では地元大阪のマスコミは橋下が応援する候補を猛烈な勢いで陰に陽に支援していた。有権者にはあらかじめ刷り込みが行われので普通にいけばこの候補が勝つとみていたが案の定だった。
 橋下の政治手法、政治内容は小泉と同じ匂いがする。改革に名を借りた弱い者いじめ、労働組合敵視だ。
 長い目で見てそんなことでいいのか?公共サービスを削ればバランスシートは良くなる。この当たり前のことをマスコミの力を背景に強引に推し進めている。国が激烈にこんなことをやれば遅かれ早かれそれなりの批判にさらされるが、地方ではマスコミの批判力は弱い。むしろマスコミと改革派と称する首長の癒着が生まれる危険性もある。そのバックには地方財界がいる。
 橋下のボンヤリと考えている(この男に深い考えはない。そのまんま東と50歩100歩)地方分権、道州制に問題はないのか検証し、発言するのが相川さんのような立場の大事な仕事と思うが。
 この種の基本的な確認をキチンとやれてなかったことが小泉みたいな奴の跳梁を生んだ、と考える。少なくとも郵政選挙以後、民主党の圧勝までの年月は日本の歴史にとって大きな遠回りだったように思う。
相川さんの基本スタンスも再び我々に遠回りを強いているように感じる。
 最後にこれから厳しい経済情勢が想定される。
特に若者の失業率の高さが気になるが彼らは数年に一回しかない選挙で政治参加するだけでは不十分である。身近なところでの参加できる運動体としての労働組合の役割は小さくない。(この意味で一律な連合攻撃はいかがなものか、そして連合ってそこまで強い組織なのか疑問に思う)
 経済状況からいろんな凶悪事件の加害者になっている人たちも昔なら手の届くところに労働組合などの運動体があって、そこで社会意識が獲得されて救われた面があったと感じる。
 橋下などの基本的考えにはそういう発想がない。個々ばらばらに解体された市民の存在を前提にした政治は財界のもっとも好む環境だ。

「連合」が真の民主主義政治・社会を達成する役割を担う事などは、既に幻想である。彼らの目的は「連合」の組織維持が第一であり、他は二次的・副次的である。

「連合」を構成する主役は全国地方の公務員・基幹産業・大企業・上場企業の労働組合(自治労官公労・電力労連、鉄鋼労連、自動車労連、など)である。人事制度運用と組合組織維持が一体化した企業組合、いわゆる御用組合化している大組織として国・地方の権力機構即ち既存体制の大翼を担っている。加えて政府及び自治体の各種審議会、諮問機関、調査委員会などの主要構成メンバーとして権力が与える便益の受益者に成り下がっている現実がある。これは組合幹部が政界進出する際の足がかりにもなっている。連合幹部がさも労働貴族化した如く映るのは小生の目のみにではあるまい。

「連合」は「全勤労者・労働者の連帯組織」としてのビジョンを明確にしなければならない。単純には平和主義と人権尊重を基盤にした勤労・労働条件の改善・向上ではないのか。連合あるいは組合が支持政党を明示するべきではなく、政策に対する支持不支持に止まるべきである。ビジョンと社会の進化に対して誠実であることを絶えず世間に示すべきである。


「連合」なるものは既得権の柵を断ち、労働組合運動の原点に立ち返って全勤労者・労働者の組織化と連帯に向かい、真の民主主義政治と社会の構築のために不断に自律改革をすすめていかない限り、政権交代を選択した国民視点からの支持は得られない。民主党が掲げたマニフェスト政策推進を歪める存在になることを畏れる。

神戸市長選挙、小沢一郎も衰えたな。いくら自公隠しをしても、実質は相乗り候補だってわかっているよ。
自公が崩壊状態だから、何とかなるんだろうけど、その程度の猿知恵で大丈夫かね?

yamada様
そんなにあせりなさるな。
小沢幹事長もそんなことは百も承知でしょう。
名古屋の河村市長も、議会対策に苦労して公約の実現が危ぶまれています。
少しづつ変えていくしかないのです。自公の推薦を受けないだけで大きな前進です。

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Profile

相川俊英(あいかわ・としひで)

-----<経歴>-----

1956年群馬県生まれ。
早稲田大学法学部卒業。
1992年よりフリージャーナリストに。
1998年から週刊ダイヤモンド委嘱記者に。
地方自治を主なテーマとして全国を取材・執筆、サンデープロジェクトの特集レポーターも務めている。

BookMarks

-----<著書>-----


『長野オリンピック騒動記』
1998年1月、草思社

『ボケボケパラダイス』
1996年12月、筒井書房

『コメ業界は闇の中』
1994年4月、ダイヤモンド社

『東京外国人アパート物語』
1992年11月、新宿書房

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